ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い   作:ソーナ

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「どうもソーナです。今回からSAOでも様々な問題などをゲストとともに出していきたいと思います。それでは今日のゲストさんどうぞ!」

「どうも、キリトです」

「プリヴィエート、レインだよ」

「ようこそ、キリト、レイン」

「ソーナ、今日は呼んでくれてありがとうな」

「スパシーバ、ソーナさん」

「そんなことないですよ。キリトとレインの活躍は知っていますから当然です。なんと言っても二人は攻略組の要とも言われるNo.1と2なんですから」

「なっ!?そうなのか!?初めて知ったぞ」

「私も。てっきり要は指示を出してくれるアスナちゃんやランちゃんかと思っていたから」

「まあ、確かにキリト、レイン、アスナ、ユウキ、ランは攻略組Top5に入りますからね」

「へぇー」

「そうなんだね」

「では、今回の問題を出します」

問題『キリトが喫茶店で頼んだ物はな~んだ』

Ⅰ:モンブランとコーヒー

Ⅱ:リンゴのチーズケーキとダージリン

Ⅲ:リンゴのシブーストとアールグレイ

Ⅳ:ヘーゼルナッツケーキとカフェモカ

「答えは本文の最後に!」


HF編 第85話 〈シノンの主武器〉

ラムとリーザにユニークスキルが現れた翌日、俺は街を探索していた。

レインはリズの手伝いで『リズベット武具店2号店』に行ってる。

俺が一人で街を探索しているのは理由があった。その理由は、昨日新たに発見されたユニークスキルは、ラムとリーザだけではなく、シノンにも現れていたからだ。

だがシノンのユニークスキルらしきものは≪射撃スキル≫と書かれていたためアスナたちには伏せていた。

言わなかったのは単純に、これがどのようなスキルなのか分からないからだ。もしバグで現れたスキルならば使用して異常が起こるかもしれない。さらに正規スキルだとしてもそのスキルを使用するための武器がないからだ。昨日、投擲で試させたがどうやら≪射撃スキル≫は投擲系のスキルではないことは確認済みだ。だが≪射撃スキル≫とあるからにはなんらかの遠距離武器があるとにらみ、今日俺は街を探索している。

 

「ん~~・・・・・・・なかなか見つからないな・・・・・・」

 

店を見て歩きながら俺はそう口に出した。

時間はもうお昼になろうとしている。朝から見て回っているがなかなか見つからない。

 

「キリトく~ん」

 

「?あれ?レイン?どうしたんだ?」

 

リズのところで手伝っているはずのレインがこんなところにいることに俺は少し驚き聞いた。

 

「イヤ~、リズっちがねなんか用事が出来ちゃったみたいで今日はもうお店閉めちゃったんだ」

 

「へえー。その用事ってなんだ?」

 

「え~と、確か鉱石がどうのこうのって・・・・・・」

 

「ふむ・・・・・て言うことは鉱石が無くなったから補充しに行ったってことか?」

 

「う~ん・・・・・・一応鉱石って言ったらリズっちに渡してるんだけどな~」

 

「まっ、リズにもなんかあるってことだろう」

 

「うん!そうだね。ところでキリトくんは見つかった?」

 

「いや、それが全然見つからないんだよなぁ」

 

「そうなの?」

 

「ああ・・・・」

 

「ん~・・・・・・・あっ!キリトくん、もしかしたらあるかも」

 

「え?」

 

「確か裏通りの骨董品屋さんに使えない武器が入ったってリズっちから聞いたんだよ」

 

「使えない武器?」

 

「うん。なんでも遠距離武器らしく、確か・・・・・・弓?だったかな?」

 

「弓だと!?」

 

「うん」

 

「・・・・・・・・・レイン。シノンを連れてその骨董品屋に行ってみよう」

 

「え?うん。わかった」

 

俺はレインにそう言うと、レインとともにシノンがいるエギルの店に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エギルの店 2階 シノンの部屋前

 

俺とレインはエギルの店に着くとシノンを呼びに2階のシノンの自室に向かった。

 

「シノン、いるか?」

 

扉をノックして扉越しに訊ねる。

 

「いるわよ。どうしたのキリト?ってレインも?」

 

部屋から扉が開きシノンが顔を出してきた。

俺は素早く事情を伝えた。

 

「・・・・・・・と、言うわけなんだよ」

 

「ふうん・・・・・使えない武器・・・・・・・そして弓・・・・・ね」

 

「だから、確認してみないか?」

 

「いいわよ。私も気になるし」

 

「よっし!それじゃ、早速行くぞ」

 

「ええ、わかったわ」

 

その後、シノンは身支度を整え俺とレインとともに路地裏にあると言う骨董品屋さんに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

路地裏 骨董品屋

 

「あ、着いたみたいね。骨董品屋」

 

「うん。だけど・・・・・・・」

 

「・・・・・・ここ、本当に営業してるの?」

 

「当たり前だろ、NPCの店主もいるし」

 

「け、けど・・・・・・」

 

骨董品屋は店なんだが、これは誰がどう見ても店ではないと答えるくらいの感じの場所だった。

 

「・・・・・・・らっしゃい」

 

NPCの店主が覇気のない声で言う。

 

「・・・・・私一人だったら絶対入らないわね、この店」

 

「・・・・・私も同じかも」

 

「こういうところにこそ、たまに凄いものが転がっていたりするんだ」

 

「でも・・・・・」

 

「今のところ、本当に使えない物ばかりがあるけど。本当にあるの?」

 

「リズっちから聞いた話だとあるみたいだけど・・・・」

 

「んーー・・・・・・あ、これじゃないか?」

 

俺は置いてあった物を手に取った。

 

「これ・・・・・・・弓よね」

 

「ほんとだ。本当にあったんだ」

 

俺が手に取った弓はシノンの防具と同じ色の緑色でシンプルで特に特徴のない物だった。

 

「ああ。店長、すまない、これなんだが・・・・・・」

 

「・・・・・そいつは数日前に偶然手に入ったんだ。珍しいものだが役に立たん武器だよ」

 

「ふむ。数日前に偶然か・・・・・・レイン、リズはいつからあるって言ってたんだ?」

 

「え~と、確か数日前からだった・・・・・・・かな?遠距離武器があるなんて珍しいみたいだったから覚えていたみたい」

 

「なるほどな・・・・・・」

 

「・・・・・・それ、私に持たせてくれない?」

 

「ああ」

 

俺は弓をシノンに渡した。

シノンは弓を持ち確認した。

 

「どう?シノンちゃん?」

 

「・・・・・・うん。持てる、撃てそう」

 

「なら買おう!」

 

「そうだな。店長、この弓・・・・って、高っ!?」

 

「え~と、どれどれ・・・・うわっ、ほんとだ。役に立たん武器って言っていたのに随分と高いね」

 

「なに?高いの?」

 

シノンが心配と不思議そうな顔を浮かべて聞いてきた。

 

「いや、え~と・・・・・・・」

 

「まあ、なんとかなるか・・・・・・・」

 

俺とレインは頷くと弓を購入した。

弓と同時に使える矢を全て購入した。いつ矢が無くなったりするから分からないのと、他のNPCショップで買えるのかが不明だったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

商業区

 

弓と矢を買った俺たちは骨董品屋をあとにし、商業区に戻ってきていた。

 

「・・・・・・借りはあまり作りたくなかったんだけど」

 

「気にしないでシノンちゃん」

 

「ああ。あの値段は今のシノンに払えないし、まったくとんだぼったくり屋だぜ」

 

「あははは。でも弓だけじゃなくて矢も買えて良かったね」

 

「そうだな」

 

「でも・・・・・・・」

 

「ん~・・・・・・じゃあ、シノンちゃん。これはユニークスキル≪射撃スキル≫習得記念のプレゼントってことでいいかな?」

 

「プレゼント?」

 

「うん。これを使って私たちを手助けしてくれたらうれしいかなって」

 

「・・・・・・・・わかったわ。ありがとう、二人とも」

 

「どういたしまして・・・・・・かな?」

 

「ふっ。ふふふ」

 

「笑わないでよシノンちゃん」

 

「ごめんごめん。そうだ、二人とも。ちょっとお腹空いてきちゃったし、何処かで食べていかない?お礼に私がおごるから」

 

「じゃあ、お言葉に甘えてご馳走になるよシノン」

 

「うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

商業区 喫茶店

 

シノンの案内で俺たちはメインストリートから少し外れたところにある喫茶店に来ていた。

 

「こんなところに喫茶店があったなんて・・・・」

 

「こんな場所よく知っていたな」

 

「フィールドのモンスターはまだ私には強すぎるし、街にいてもスキルの特訓以外やることもないしね。だから、色々なお店を見て回っているの」

 

「なるほどね」

 

「にしても静かだね、ここ」

 

「ええ。落ち着ける感じだから好きなのよ」

 

「それにおしゃれだね」

 

「そうね。気に入ったかしら?」

 

「ええ」

 

レインはここが気に入った用だが俺は、少々居心地が悪かった。

 

「取り敢えず注文をしましょ。私はこの期間限定のリンゴのシブーストとアールグレイ」

 

「それじゃ、私はこのリンゴのチーズケーキとダージリン」

 

「俺は、モンブランとコーヒーで」

 

俺たちはそれぞれ注文をすると、品物が来るまで話した。特にレインがシノンと話していた。

女子同士会話が弾むのか話はかなり盛り上っているようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後、注文の品が届いた。

 

「おっ!来た」

 

「うわー、美味しそうだね」

 

「これを目当てに一人で何度も通っちゃうのよね」

 

「そうなんだ~今度一緒に来ようかキリトくん」

 

「そうだな」

 

「やれやれ。それにしても、なんだか不思議。リアルで会ったこともない二人とこうして喫茶店で一緒にお茶してるなんて。でもこれってゲームの中の出来事なのよね。実態のない、夢みたいなもの」

 

「ゲームの中だからって、生きてる俺たちは夢なんかじゃない」

 

「そうだね。だからこの出来事も、思いでも全て本物なんじゃないかな?」

 

「ふうん。なるほどね」

 

「まっ、こうやって3人でお茶してるのなんか新鮮でいいしな」

 

「ほんとだね。でもキリトくん、わかってるよね。もしシノンちゃんに手を出したら・・・・・・」

 

「わ、分かってるから、その氷のような殺気を出すのは止めて」

 

「分かってるならいいよ」

 

「ふふ。キリト。アンタ絶対将来、尻にしかれるわよ」

 

「そ、そうだな」

 

「とにかく食べよう、二人とも♪」

 

「そうだな」

 

「そうね」

 

「リアルでもまた何時か3人でお茶しようよ」

 

「ああ」

 

「そうだといいわね」

 

俺たちはそれぞれ運ばれてきた物を食べた。

まあ、途中レインがあーんとかしてくるから大変だったが・・・・・・幸いにも店内に人は俺たちだけみたいなため他の人には見られなかったのが幸いだった。

だが、目の前に座っているシノンが何処か呆れているのはなんとなく分かったのは内緒だ。

何時か3人でまたこうした時間がとれるといいな、と思いながら俺はこの一時の時間を過ごした。




「それじゃあ、答えを発表するよ!キリトよろしく!」

「オッケー。今回俺が頼んだのは・・・・・・Ⅰ:モンブランとコーヒー、だ」

「みんな当たっていたかな?」

「それにしてもキリトくん、よくコーヒーとか飲んでるけど好きなの?」

「ん?いや、普通だな」

「へぇー。ソーナさんは?」

「私はコーヒーは好きだし、紅茶やお茶も好きかな。あ、順位をつけるとしたら紅茶、コーヒー、お茶の順だね」

「へぇー。ソーナは紅茶だとなに飲むんだ?」

「え~と、ローズヒップやアールグレイ、ハイビスカスティーにダージリンとか色々かな」

「ハーブティーも飲むんだソーナさん。私ハーブティーは苦手なんだよね」

「それは俺もだな」

「あはは。て言うか、なんか私への質問になってないかな?」

「「気のせいだ(よ)」」

「まあ、いいか。それじゃ、今回はこれで!」

「「「ダスヴィダーニャ~!」」」

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