ソードアート・オンライン 黒の剣士と紅の剣舞士 二人の双剣使い   作:ソーナ

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「プリヴィベート!ソーナです。今回も問題をやりますよ。今回のゲストはあの二人です。それではゲストさんどうぞ!」

「ヤッホー!みんな、プリヴィベート!レインだよ♪」

「みなさん、こんにちはアスナです」

「こんにちは、アスナ、レイン。レインは2回目ですね」

「うん♪また呼ばれてうれしいよ」

「私は今回初めてですけど嬉しいです。ありがとうございます、ソーナさん」

「いえ」

「でも、今度はまたキリトくんと来たいかな?」

「それは、また今度考えてみますね」

「お願いねソーナ♪」

「ええ・・・・・・・それでは問題を出します!」

問題:『今回、キリトとレインが受けるクエストでキーアイテムとなるのはな~んだ?』

Ⅰ:指輪

Ⅱ:ペンダント

Ⅲ:イヤリング

Ⅳ:ブローチ

「答えは本文の最後に!」



HF編 第87話 〈二人のクエスト〉

第81層攻略完了から数日。現在の最上層は第82層。ホロウ・エリアと階層攻略を交互に行ってしばらくたったとき。

 

「パパ、ママ。結婚状態に戻せるかもしれないクエストが見つかりました」

 

ユイが夕飯の席でそう言った。

 

「ほんとかユイ!」

 

「ユイちゃん、見つけたの!」

 

「ちょっと二人とも。少し落ち着いてください」

 

「アハハ。まあ、でも気持ちも分かるけどね」

 

「うっ・・・・ごめん」

 

「スマン。ラン、ユウキ」

 

「それで、そのクエストなんですけど」

 

「あ、ああ」

 

「クエスト名は《祝福の儀式》って言うらしいです」

 

「《祝福の儀式》?」

 

「聞いたことないね。ランちゃんたちはどう?」

 

「私も聞いたことないですね」

 

「ボクも聞いたことないよ」

 

「どうやらつい最近、新しく出たクエスト見たいですね」

 

「へぇー」

 

「ユイ。それはどこで受けられるんだ?」

 

「ごめんなさい。私の権限ではそこまでは・・・・・ですが第76層より上の階層だと言うことは確かです。あと対になる指輪が必要みたいです」

 

「対になる指輪・・・・・・・か」

 

「ありがとう、ユイちゃん」

 

「ああ。ありがとうなユイ。早速明日探してみるよ」

 

「はい!パパ、ママ。頑張ってください」

 

「二人ともしっかりね」

 

「二人とも頑張ってください」

 

俺とレインはユイ、ユウキ、ランから応援してもらい明日からクエスト《祝福の儀式》を探すことにした。

そして翌日。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第79層主街区「アイオトル」

 

「へぇ、こんなところに教会なんてあったんだな」

 

「ほんとだ。珍しいね」

 

俺とレインはクエスト《祝福の儀式》を受注するためこのクエストをあちこちで探していた。

そして79層のある一角に珍しいものがあるのを目にしたのだ。

 

「ん?中から何か音が聞こえるよ?」

 

「え?」

 

レインの声に耳を澄ませると、教会から金属音が聞こえてきた。何処かで聞いたことのある音だ。

 

「あれ?この音って」

 

「レイン?」

 

レインは教会の中へと入っていく。俺はそのあとを追い掛けた。

 

「これは・・・・・・・工房?」

 

「やっぱり♪金属を鍛治用ハンマーで叩く音だったね」

 

「さすがだなレイン」

 

「えへへ♪」

 

「おや?お客様がいらっしゃいましたか。申し訳ありません、普段は工房に籠っているので気づきせんでした」

 

中に入ると人がいた。NPCのようだ。

そのNPCは神父さんの格好をしていた。恐らくこの教会の神父さんなのだろう。

 

「いえ、こちらこそお邪魔します」

 

「この教会は工房があるんですね」

 

「ええ。ここで銀や貴金属を加工し色々なものを作りそれを生活費として過ごしています」

 

「へぇー。どんなものを作られるんですか?」

 

「主にアクセサリー、指輪、等の類いですね」

 

「「指輪!?」」

 

「はい」

 

指輪、という言葉に驚いていると新年さんの頭上にオレンジ色の『?』マークが表示された。クエストマークだ。

 

「すみません!指輪を作ってもらいたいんですが」

 

「どのような指輪でしょう?」

 

「え~と、対の指輪、です」

 

「ほう、対の指輪ですか」

 

「はい。作れますか?」

 

「そうですね。お入り用でしたらお作りしますの。普通の指輪でしたらすぐに作れます」

 

「と言うことは普通じゃない指輪もあるんですか?」

 

「ええ。この層で手に入る金属を使えば素晴らしい輝きの指輪ができますよ。ですが、その金属は強いモンスターが守っているため材料がとても手に入りにくいんです。この街の西側に縄張りを持つモンスターなんですが」

 

「そうなんですか」

 

「神父さん、ありがとうございます。その金属が手に入ったら、すぐ持ってきますね」

 

「ええ。お待ちしてます。道中、お気をつけください」

 

神父さんから話を聞き終えると、俺たちは教会から出た。

 

「キリトくん!」

 

「ああ、わかってる。さっそく材料を集めに行くとするか」

 

「うん!キリトくん、準備は?」

 

「いつでも構わない!」

 

「じゃあ、行くよ!」

 

「ああ!」

 

俺とレインは装備を整えるとすぐさま街の西側に出ると言うモンスターを探しに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第79層 西側 草原フィールド

 

街を出て数刻後

 

「見て、キリトくん!」

 

俺たちは西側のフィールドのある一角にいた。

 

「あれが神父さんの言っていた、クエストアイテムか?」

 

「多分ね。そして、その前にいるのが・・・・・・」

 

「クエストボスか?大した迫力だが・・・・・」

 

「うん。ホロウ・エリアのボスや階層主に比べれば簡単だね」

 

「ああ。・・・・・・・・そうだな」

 

「あのスキルを使ってさっさと倒しちゃお♪」

 

「よし、行くぞレイン!」

 

「うん!」

 

俺とレインは双剣を抜刀し、

 

「「共鳴(レゾナンス)!!」」

 

互いの手を取り合い、同時に発言する。

 

「はああぁぁぁぁぁあ!!」

 

「ぜりゃあぁぁぁぁあ!!」

 

俺たちはクエストボスに瞬時に近づくと足の付け根を切り裂いた。

そして、ボスの背後に移動し距離をとる。

ボスはゴーレム型でNMクラスだった。体力ゲージは2段。だが、今の一撃でゴーレムのHPゲージは残り9割まで減っていた。

 

「うわぁ~・・・・・・・」

 

「相変わらず凄いなこのスキルは」

 

「ホントだね。相手はゴーレム型でNMなのに、もうHPゲージが残り9割だよ」

 

「しかもたった一撃でな」

 

「うん」

 

呑気に会話しながら、俺とレインはゴーレムに攻撃を与えていく。

片方が攻撃し、片方が防御する。二人で1つの攻撃だ。

ゴーレムのHPは減っていくに対して、俺とレインのHPゲージは全く減っていない。

 

「よっと・・・・・!」

 

「せいっ・・・・・!」

 

斬って、斬って、避けて、斬って、パリィして斬る。

それの連続。

互いに次、何するかわかっているからこそ出来る芸当だ。これを普通の人がやっても訳が分からず出来ないだろう。

ゴーレムを攻撃し始めて10分後

 

「ぜあっ!」

 

「キリトくん、あと一撃!スイッチ行くよ!」

 

HPゲージが一段減りゴーレムの攻撃パターンが変わり、残り2割まで減らしていた。

 

「あと一撃!?・・・・・・・分かった!スイッチ!」

 

「うん!はあああああっ!!」

 

レインとスイッチし、レインがゴーレムの動きを封じる。

 

「キリトくん!」

 

「ああ!」

 

「「スターダスト・ロンド!!」」

 

俺とレインは、今≪シンクロ≫で使えるソードスキルを放つ。《スターダスト・ロンド》合計10連撃を放つソードスキル。

ゴーレムはなんとか攻撃しているが、俺とレインには掠りもしない。

《スターダスト・ロンド》を喰らいゴーレムはその巨体をポリゴンの欠片へと変えた。

 

「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・や、やった~」

 

「ふ~~~~ぅ。ああ。大丈夫かレイン?」

 

「うん。私は大丈夫だよキリトくん。キリトくんは?」

 

「俺も大丈夫だ」

 

「よ、よかった。あ、アイテムを回収しないと」

 

「そうだな」

 

俺とレインはボスの背後にあったアイテムを回収した。

 

「これで、大丈夫か?」

 

「多分ね。ちょっと、多めに取りすぎたかな?」

 

「いや、なんかあったときの為に取っといた方が良いだろう」

 

「それもそうだね。それじゃあ教会の神父さんの所に向かおう」

 

「ああ」

 

"ん?これはドロップアイテムか?特殊クエストのドロップアイテムだし、なにか使えるかもしれない。一応持っておくか"

 

クエストアイテムを回収し、俺たちは街の教会へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第79層「アイオトル」

 

「これは驚いた・・・・・・・もう持ってこられたんですか!?」

 

「はい」

 

「まあ・・・・・・」

 

「いったい、どうしたらこんなにはやく用意できるのですか?」

 

「ええと、頑張った、というか・・・・・・」

 

「なんて言ったらいいのかな・・・・・?」

 

俺とレインは互いの目を見て

 

「「愛のなせる業かな(です)」」

 

と同時に言った。

 

「それは、素晴らしい!そんなお二人に、急いで指輪をお作りしますのでちょっと待っていてください」

 

そう言うと神父さんは工房へと入っていった。

その5分後、

 

「お待たせしました。こちらが指輪になります」

 

神父さんが2つの指輪を持って戻ってきた。

早すぎると思うがここがゲームの中だと言うことを思いだし、考えなかった。

 

「特殊な材料を使っておりますので普通の指輪とは輝きが違いますよ」

 

「うわぁ~・・・・・すごく綺麗・・・・・透明感がすごいよ・・・」

 

「ああ。やっぱりレアアイテムって感じがするな」

 

「もお、キリトくん。そう言う事じゃないよ」

 

「え?どう言うことだ?」

 

「確かにレアアイテムだけど、これは私とキリトくんの二人の愛のなせる業で獲得したものなんだよ」

 

「そう言うことか」

 

「わかった?」

 

「ああ。確かにこれはとんでもないレアアイテムだな。俺とレインのな」

 

「えへへへへ/////」

 

俺とレインは神父さんから指輪を受け取った。

指輪を受け取ると『「貴重品」儀式の指輪(無色)』と視界のフォントに現れた。

 

「やはり、あなた方も例の儀式に挑戦なされるのですか?」

 

「例の儀式?」

 

「神父さん、例の儀式とはなんですか?」

 

「《祝福の儀式》ですよ。この指輪をつけたまま順に《禊の湖》《思い出の地》《絆の神殿》を巡ることを言います。あなた方のようなお若いお二人がよく挑戦されていらっしゃいますよ」

 

「まだ、工程があったんだな・・・・・」

 

「うん。ユイちゃんも指輪を作ったら終わりって言ってなかったから・・・・・」

 

「そう言えばそうだな・・・・・」

 

「ここからが《祝福の儀式》の本番ってことになのかな?」

 

「多分な・・・・・・長くなりそうだな・・・・・でもまあ、大きく前進したか」

 

「そうだね。後は指定の場所を巡るだけだよ」

 

「ああ」

 

「そしたら私たち・・・・・また・・・・・うん。一緒に頑張ろキリトくん」

 

「ああ。もちろんだ。一緒に頑張ろう」

 

こうして俺とレイン、二人のクエストが始まった。

俺たちはそれぞれ同じ事を目標にして、クエストの攻略を目指す。

そして、このクエストで様々なハプニングがあることは、これまた別の話だ。

 




「それじゃあ答えを言うよ!レイン、よろしく!」

「うん!答えはⅠ:指輪です!」

「みんなわかったかな?」

「キリト君とレインちゃんが受けるクエスト《祝福の儀式》には指輪が欠かせないアイテムなんだよね、ソーナさん」

「ええ。一番最初に手に入る指輪がこれから巡る場所で必用となり重要なアイテムですから」

「へぇー」

「ですからこのクエストをやるときは必ず指輪をつけてくださいね」

「うん!」

「レインちゃん。クエスト、頑張ってね。応援してるわ」

「ありがとうアスナちゃん。キリトくんと一緒に頑張るね」

「レイン、キリトと一緒に頑張ってくださいね」

「もちろん!レインちゃんにお任せあれ!」

「ふふ」

「頼もしいですね。それでは時間になりましたので今回はここまで」

「「また次回お会いしましょう!」」

「ダスヴィダーニャ~!」

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