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課長に、9課のメンバーが揃うまで待機していろと命じられた。
メンバーは、前回の電磁パルスの影響で総メンテ状態だとか。
有効範囲が50mほどの最強武器を使ってしまって申し訳ないと思うけど、必死に生きようとしていた俺は悪くないのでノーカン。
待機中は朝昼晩と飯が食える、空調効いてる、雨風の心配なく眠れるという完璧な環境だ、異論はない。思考戦車と同じ部屋にぶち込まれなければ、の話であるが。
9課はタチコマと名付けられた思考戦車を複数所有しており、そいつらが好き勝手に話しかけてくるのだ。
義体とは違うし、どう扱ったらいいものか困る。
個性豊かなタチコマの中でも、無口なやつもいるようだ。
完全にフレッシュな生身の人間に興味があるらしく、質問攻めから逃れるために、基本的に無口なタチコマの中で過ごすようになった。
狭いけど、なんというか閉所はなかなか落ち着くのだ。
他のタチコマの話だとコイツも電脳通信では程々に喋っているらしいが、俺は会話したことない。
そういえば、と前回の人形使い爆破ミッションについての報告書を書くのを完全に忘れていた。
ただ、書き方が全然わからん。
俺の住んでいるタチコマがフォーマットを用意してくれたが、だからといって書けるわけがない。
ちょっと手伝ってくれよ、と前回の仕事の際に持って行って常に記録させておいた携帯端末をタチコマに接続。
とうとう俺も携帯端末持ちだよ。いや、備品だからエロサイトとか2ちゃんとか見れないし、ホントに連絡や記録用なんだけど。
……。
…………。
………………。
……………………?
……タチコマが止まってしまった。
壊してしまったか……?
直れ直れと念じて殴るソビエト式修理法が必要だろうか。
どうしたものかと悩んでいたら、タチコマが再起動。
よかったー^^と安心してたら、何故か饒舌になり、人とAIの違いとか、種の繁栄とか、心とは、みたいな哲学問答をしかけてきた。
最終的に、生きるとは連続性が大事である、という結論に至った。
うーん、AIもいろいろ悩むんだな。
機械に身体を置き換えて思考を止めて惰性で動くジャンクよりも、遥かに生きてると言える気がするのだが、そこんとこどうなのだろうか。
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メンテを終えた9課のフルメンバーが揃ったので、自己紹介してもらった。
名前を覚えるのは苦手なので、テキトーに覚えてる部分を羅列していく。
まず『少佐』だ。脳と脊髄の一部以外は義体化している凄いやつだ。全くちんちんに来ない。アイアンコングとはどうやってもセックスできないのと同じなのだと思う。不気味の谷を爆走しているからかもしれん。
次にバトー君である。一部のタチコマにそう呼ばれる『眠らない目』の男だ。顔が怖いのに義眼レンズ装備とか怖くない部分が無い。9課の電磁パルス障害は彼のせいである、バトー君がいなかったら俺も使わなくて済んだ。悪の権化の可能性が高いな。
で、トグサ君。電脳化しかしてないらしい。仲良く出来そうだ。
あとはおっさんがいっぱい。俺ほど若々しさに溢れた好青年はいないようだ。
よし、内情把握は完璧。
バトー君に「俺はまだお前を信頼してねーぞ」みたいなことを言われた。
が、真顔で裏切らないと約束。飯が食えるって素敵やん?
少佐が、俺を捕獲した際にポケットには小銭しか持ってなかったことを何故か言い出した。みんなから可哀そうな目で見られた。
バトー君に、気まずそうに「頑張って生きろよ」と励まされた。
違う、違う違う違う!
やめろ、俺を憐れむな! 一日一食は食えてたんだ! ちゃんと拾ったアイスの当たり棒とか煙幕弾とかは持ってただろうが!
そもそも75円持ってたんだぞ! ガリガリくん買えるから! というか何ガリガリくん値上げしてんねん!
そもそも俺はもっとかっこいいポジションのはずだろ!
おまえらをメンテ送りにするくらい巧みな盗人だぞ!
そんな俺に送られたのは、生ぬるい視線とご飯だった。 ……ま、まあ、飯に罪はないので有り難く完食したけど。
その後は、生身の俺がどれだけ出来るのかという見極めるテストが始まった。
言うまでもなく結果はぼろぼろだった。まあ、当然だよね。やったことないし。
体力はうんこ。敏捷もうんこ。近距離アーツはうんこ。射撃適性もうんこ。電脳戦はもちろんうんこ。unkステばっかで困る。
最終的に「何ができるんだお前は」って空気が漂ってた。
ち、ちげーし。
まだ本気出してないだけだし(震え声)
ほ、ほら。
ダーツとか上手いっしょ?
投げナイフもちょっとできっから。
これを応用して、QRSプラグを投げつけることで、ハッキングできるかもしれないじゃん。
死ね、少佐!
ぐ、ぐわぁぁぁあぁぁあぁああああああ^q^
少佐にボコられて1時間後。
俺の仕事が決まった。
諜報とか潜入という地味な仕事である。体力とか諸々に不安があるので、無口なタチコマを俺の専用機にしていいという話になった。さらに携帯端末を介することで、タチコマのバックアップも受けられる。つまり電脳戦も完備。パーフェクト俺、来ちゃったかな……? なんだろう。風、吹いてる。俺の方に。着実に。
まあ、実情はタチコマの装備扱いなんですけどね。生身がこれほど迫害される社会もないだろう、実に悲しい。
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他人に成り済まして情報を集めたり、タチコマと遊んだり、企業に忍び込んで情報を集めたり、バトー君と一緒に自分の愛機のタチコマに天然オイルを与えたり、そんな日々が続いた。
あとは少佐が亡命しようとしているお偉いさんをビルの上層で射殺し、窓からダイナミックに逃亡するという荒業を繰り広げた。ちなみに、目撃者に光学迷彩で消えるというかっこいい演出を見せつけたとか。うらやま。
まあそんなわけで、真面目な話、色気が足りない。
オペレーターをしているガイノイドも可愛いけど、結局機械だし、AIが貧弱だし、だーめだーめ。
少佐? メスのアイアンコングにどうやって性を感じろって話だよ。
タチコマに、どうせ某国の衛星に本体が積んであるんだから、その多脚戦車の外殻じゃなくて萌えアンドロイドになれやオラァ!と注文をつけてみる。まあ、実際に萌えキャラになられたら、それはそれで困る。そして人外萌えの人が激怒するだろう。俺はロボットならアイギスとかロールちゃんくらいまでなのでバッチコイだが。
課長に「セクサロイドが欲しいです」と直談判。セクサロイドとは愛玩用のアンドロイドのことである。直球でいえば、ロボットオナホ。
それを聞いていた少佐が「最近、セクサロイドが殺人を起こしている事件が多発しているわ」とか言い出した。
ちんこ千切られて頭もちぎられるらしい。なるほど、男の上下の本体を破壊するということか。こっわ。
セクサロイドいらねー。
やっぱ純愛がいいですね、純愛が。道端ですれ違って互いに一目ぼれし、デートを重ねることで心を近づけ、実はファラオ一族の末裔だったことに気付き、闇のゲームで決着を付ける感じの恋がしたい。したくない? 俺はしたくない。
愛玩用ガイノイド・タイプ2052「ハダリ(HADARY)」(ロクス・ソルス社製)が原因不明の暴走を起こしたので、現場に駆け付けた。
こいつらの何が凄いって、所有者をぶっ殺した後に自らの記憶を消すところである。世界の闇を感じる……。
ちなみに暴走していたセクサロイドは、非常に顔がキモいので俺は要らない。でも生きてる人間みたいな感じもして、ある一定の層には人気だそうだ。あと警官が2人殺されたとかいう話だが、義体化率が高かったので、壊れたって表現が正しい気がするのだけど。
バトー君が一機破壊したらしい。す、すげー、流石は元レンジャー?とかいうやつだぜ。
俺も頑張らないとな、とプラグを投げつけて首裏のインターフェースに接続。遠距離スタンガン的なテーザーガンを改造したそれで高圧電流を流して頭ごとAIを焼き切る。プラグを投擲することで、小さな穴に差し込む神業を軽々とやってのける俺ってイケメンすぎないだろうか。
復元できないって怒られたぁー、ちくせう^q^
なんかもう端折るけど、ロクス・ソルス社が保有する船に乗り込んだ。
イシカワのおっちゃんが惨殺事件の検証させられたり、バトー君がハッキングされてコンビニで叫び出したのでプラグ射し込んでタチコマハッキングで黙らせたり、トグサ君がハッキングされて思考迷宮にぶち込まれたり、少佐がロリボディの義体に入ってなんか色々とやって、とうとう愛玩用不細工ガイノイド暴走事件の真相へとたどり着けたような気がする。
不細工ロボットたちを、9課のエージェントが虐殺する! 俺? 課長と寿司食ってた。トグサ君が思考迷宮に囚われてる隙にキム?とかいう凄腕ハッカーをタチコマハッキングして記憶を貰って仕事は上がりだった。
船にはゴーストダビング装置があって、そいつで子供のゴーストをコピーし、不細工なガイノイドに上書きして生々しい人形を再現していたとか。うわ、こっわ。ゴーストとは、絶対的な自我を指しているのだ。ダビングされまくると自我が希薄になってやべーんだ、俺は出来ないしされないのでよくわからんが。
みたいな話である。
よくわからん?
俺も。
だってほとんど当事者じゃないし。
とりあえずこの事件で俺が得た物は、セクサロイドは要らないという思いくらいである。
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はあ、何処かにおっぱい落ちてないかな。
芸者ガイノイドに脳殻を入れて遊ぶ阿呆な大臣がいたって話なんだが、まあ、そいつが身体を乗っ取られて危うく外国に脳殻と身体をパクられるところだった的なオチに繋がっているのだが。
それが昨日の仕事だったらしい。
戦闘能力がうんこなのでハブられた。
別に働きたいってわけでもないが、ハブられるのは悲しい。
ハッキングも出来ないし、支援もできないので、タチコマたちと遊ぶしかなかったのだ。
しょうがないから、使われていない備品でロボットを作る。
何時の日か、タチコマに操作してもらってエースパイロット気分を味わいたいものである。
……市街地ってロボット使っていいんかな?
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軍需メーカー・剣菱重工の試作型多脚戦車が暴走を起こした。
こいつが恐ろしいことに、飢えたライオンが獲物に飛びかかるがごとく市街地へまっしぐららしい。
テロの声明があれば陸自が動くとか。つまり、声明の無い現状では陸自は動かないので何故か9課ががんばるぞい!ってことらしい。
ぃみゎかんなぃ。もぅマヂ無理。 今DSの電源ぃれた。マリカしよう。。。
ブォォォォォォォォォンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwイイィィィイイヤッヒィィィィイイイwwwwwwwwwwwwwwwwwww
いや、まあマリカしてるんじゃなくてタチコマに乗ってバトー君とレースしてるんだけどね。
そういえばバトー君の目って義眼レンズ付けてるからか、小さいよね。レンズ無かったらすげえ円らな瞳してそうじゃね? きっも。
戦闘能力が皆無でもタチコマがメインの任務だからという理由で、備品な俺は強制連行されたのだ。
皆無じゃないです、ちょっと弱いだけです^q^
事の顛末は、普通に暴走が止まってハッピーエンド(?)だった。
死んだ開発者の脳殻を積んだ試作型の戦車が家族に会いに~みたいな話である。
基本的に少佐がなんか主人公みたいに壊れるまで頑張って解決するパターンだし、今回もそんな感じだった。
とりあえず、この試作型多脚戦車のパーツは貰ってもいいと思うんだけど。
駄目?
さきっちょ!
さきっちょだけだから!
硬化した足だけでいいから!
しんみりとした空気の中、こっそり盗もうと思ったけど硬過ぎて諦めた。
ぐぬぬ……。
オリ主
ほとんどの事件において、ポジションは端っこにしかないので、事の顛末は伝聞でしか知らない。
セックスしたくなったら少佐を見て鎮める方法を編み出した。