実験室のフラスコ(2L)   作:にえる

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原作:メガテン3 ズッ友のメガテン3(完)

 

 --1

 

 クラスにいるキョロ充が入院した担任のお見舞いに行こうぜという提案した。

 提案したクセに自分の発言に不安なのか、周りをちらちらムーヴ。どんだけ自信がないんですかねぇ。

 だが、どうにも周りの反応は薄い。

 たぶんみんな行かないだろう。

 俺も行きたくない。

 担任はあれである、なんか自分にはもっと特別な役割があると思っているタイプというか。

 社会人になったクセに社会に適合していない的なアトモスフィアがヤバいのだ。

 もっと社会経験がある人間を担任にしてほしかった。

 キョロ充は担任が女性だから、なんというか、そう、思春期特有の恋慕的なあれを抱いているのかどうなのかよくわからんがそういうなんというか、ああ、もうめんどくさい、それがあれでこうなってQ.E.D。下半身系ダンスィーなんやろなあ。

 

 面倒だから断ろうかと思ったが、内申に色を付けてくれるんじゃないかと期待した。が、やはりめんどくさいから断るかなぁ。

 担任って見るからに特別扱いに弱そうだけど、わざわざ行きたくない。

 相手にされていない空気に凹んでいたキョロ充。それで何故かきょろきょろしながら、俺の近くに座りやがった。

 きめぇなホモかよこいつ。

 パワポタ4で対戦していた間薙が行くと言い出した。

 彼女は栗原智恵ちゃんが至高とか考えていたら、逆転ホームランを打たれた。

 

 俺の154kmSFFがまさかの一撃……。

 ちくせう。

 負けたら罰ゲームだったが、内容は決めていなかったわけで……。

 

 

 

 ――間薙に付いていくことになった……。

 

 

 

 

 

 

 --2

 

 病院に着いたのだが、待ち合わせ時間になっても誰もいねぇ。

 待ちに待って、やっと遅れて現れたのが、我がクラスのおぜうさまだった。

 プライドがマウント富士レベルのおぜうだ。エベレストかも。

 俺のことはナチュラルに無視して待合室に座ってケータイをぽちってる。

 その後キョロ充が出現、テンパりながら病室を探しに行った。

 なんて纏まりがない連中なんだ……。

 そもそもおぜうさまはなぜ来たのか、最大の謎である。間薙が、なんだっけ。たぶん知り合いだったかな。

 

 受付にすら人のいない病院とか奇妙すぎでしょ、と内心で考えながらふらふらしていると間薙が来た。

 くっそ胡散臭いオカルト雑誌片手だった。

 それ買ってたから遅れたとかだったら激おこっすよ。

 

 話を聞くと変な男につかまって時間をロスした挙句に渡されたとか。

 いや、捨てろよ……。相変わらず人がいいというか。

 最終的に雑誌はおぜうさまの手へと渡っていった。

 

 変な男から渡された雑誌を読むおぜうさまとか、薄い本で胸が熱くなる展開が待ってそうだな。

 かぴかぴしてないよね?

 いや、むしろかぴかぴしていたとして、それを間薙に渡すということはホモの可能性が高い……?

 

 

 

 トイレ行ったら間薙がいなくなってた。いや、間薙がホモの下りとかは関係ないから。冷えて催しただけだから、信じてよぉ!

 

 さて、間薙だが。先生が見つからないのでキョロ充が、間薙に探しに行くよう頼んだらしい、地下に。

 こいつ、怖くて他人に任せたとかじゃないだろうな……。そもそも地下とか意味わからん。いるわけなくね? ああ、でも担任は太陽光から逃れたい系女子だし、地下に潜っている可能性も……いや、やっぱねえわ。

 

 俺も地下に行くかなとエレベーターに向かうが電気が止まっていた。

 ならば階段だと扉へ向かえば謎のオーラで足が進まない。

 どうなっとんねんこの病院……。

 

 

 

 地下へ降りる手段が見つからないので、病院を周ろうと歩き始めて中庭に出た時に異変に気付いた。

 風景がひどく不気味なのだ。空が変に色づいている。

 地面が捲れあがっているというか……。

 

 怪奇!

 地球反転現象!

 ああ、窓に! 窓に!

 みたいな。

 

 呑気なこと言ってないでさっさと避難しないとヤバ……

 

 

 

 ???????('ω')???????うわあああああああああああ

 

 

 

 

 

 --3

 

 起きたら首が無くなってた。

 つまりあれか。

 人生からクビンゴwwwwwwみたいな。

 

 アホらし。

 どうやって視界を得たり思考するんだって話だ。

 夢かなんかか。

 寝よ寝よ。

 

 

 

 

 

 --4

 

 起きたらやっぱり首が無かった。

 夢じゃなかったー。

 まあ、無くなった物はしょうがない。

 切り替えていこう。

 というか、なんかこう自然に受け入れられるし、やたら冷静になれるというか。

 いいか、なんでも。

 

 何処に行ったらいいかなと考えながら、足元の瓦礫に目を向ける。

 瓦礫の下から乾いた苺ジャムと砕けたピンクのスポンジみたいなのが見えた。

 誰だよー、ここで優雅に午後のティータイム過ごしたのー。

 ちらっと見える頭髪。

 

 え、まさか俺の頭部がこの下に……。

 

 

 

 見なかったことにして切り替えていこう。

 

 

 

 

 

 ボディペイントしてイメチェンした間薙と出会った。

 頭部が無かったから殴りかかられたが、会話して宥めた。

 発声器官が何処にあるのか俺にもわからんが、会話できるので当面の問題はないだろう。

 ここでアドバイス、対話こそ知能ある存在に許された絶対にして唯一の特権だ。口で宥め賺し丸め込めば誰だって味方、無理なら殺せ。

 

 で、イメチェン理由だが、見知らぬ糞ガキに食わされた虫のせいらしい。

 背骨から生えてる角っぽいのとか、緑色に発行するボディペイントとかマジモノらしい。

 色々と異次元すぎんよ……。

 とりあえずパーカーを探すついでに状況把握の旅に出るとか。

 

 来てくれるか?だってよ。俺とお前の仲だろ、聞かなくてもわかれよ。

 

 

 

 で、このちっちゃいの何?

 妖精?

 で、旅の道連れだと、へー。

 まあ、首無くても生きられるし、そういうのも極稀にとても良くあるんじゃね? 知らんけど。

 

 

 

 

 

 外に行こうとしたら空飛ぶエイが襲い掛かってきたので頑張って倒した。

 戦いとかやったことない系ダンスィ二人と妖精一体でひどい泥沼の戦いだったが勝った。

 とりあえずヘルメットが無ければ即死だったと言っておこう……頭部ないけど。

 ちなみに俺たちの頑張り物語は省略である。

 だってピクシーのジオで感電させて、落下してきたところをリンチしてただけだし。

 病院は逃げるところが多くて楽だったぜ。

 

 

 

 

 

 --5

 

 ピクシーは旅の途中までを供にする予定だったが、なんか間薙にラブラブチュッチュなので最後まで来てくれるとかなんとか。

 イイハナシダナー。

 俺は眼中にないらしい。

 まあ、頭部ないしな。

 

 悪魔とかボコしながら旅路を進むと、おぜうさまと出会った。

 こいつ生きてたのか。

 というか、俺や間薙と違ってどう見てもナチュラルヒューマンなんだが、どうやってここまで来たのかと問い詰めたい。

 俺たちだって結構なレベルでダメージとか受けたのに。

 エイとかどうしたんよ。

 あんなんパンピーには無理だろ。俺はほら、頭ないし。

 

 まあ、いいや。

 

 間薙は話したかったようだが、おぜうは好きなだけ喋ってクールに去っていった。

 自分勝手すぎぃ!

 普通は協力してトムソーヤーするとこだろ! もしくはドラゴンヘッド! 万が一にでかしたぁ!

 

 

 

 その後は間薙に雑誌を渡した例のホモがなんかワープゾーンを見つけたので、そこに「のりこめー^^」「おー^^」してみた。

 が、どうもトラブルが発生したらしい。

 予期せぬ場所に飛んだとか。

 ホモ、無能。

 

 

 

 なんか俺がなっていた可能性があるとかいう思念体のちょっと強い版であるスペクターをボコす。

 ちなみに可能性の話はピクシーから聞いた。

 流石の俺もこれになるのは遠慮したい。

 だって顔面やぞ? 可愛くないゆっくりだよ?

 全身が緑に発光する半裸短パンも嫌なので、首なしで我慢するわ。

 というか現状では首なしってかっこよくね?

 

 ピクシーに鼻で笑われた。

 

 

 

 戦闘後、さらにワープ空間を進むと、レンコンみたいな穴がある空間を発見。

 覗き見ると劇場みたいなところの壇上に車椅子のジジイが出現。

 レンコンの主だろうか。我が名はレンコンキング、コンゴトモヨロシク・・・みたいな。

 

 車椅子の後ろにいたBBAが演説したら、間薙の手に燭台が握られていた。

 レンコンマジックだろうか。

 王国のメノラーとやららしいが、蓮根の燭台の方がかっこいいと思う。字面的にも。

 

 

 

 

 

 --6

 

 BARに寄ったり、カタカタ震えるキモい泥人形のマネカタの依頼を受けたり、ハマ喰らって昇天しかけたりと色々あったが、ギンザ大地下道に来て……。

 地面に飲み込まれた^q^

 お、俺を食っても美味しくねーぞ!?みたいな。

 

 飲み込まれた先は荒野で、マタドール的な骨が現れた。

 なんか蓮根の燭台が欲しい好事家らしい魔人に絡まれた。

 お前も私の燭台が欲しければ、私を倒すがいい!みたいな雰囲気だったし、そういうことも言ってた。

 こいつは勘違いしているようだが、誰もがみんな同じ趣味ではないし、骨董品に興味はねえんだよ!

 

 まあ、バトルになったんだけどね。

 間薙や他の仲魔と挟み撃ちして前後からボコってたら倒した。

 「かぽおて!」とか「あんだるしあ!」とか叫んでいたが、とりあえず解除魔法放ったりしてボコったのが良かったのかもしれん。

 一対多の理不尽さは形容しがたいな。

 

 勝利の証として蓮根の燭台その2をカツアゲした。いらねーんだけどね。

 

 

 

 ワープゾーン的な先にあるレンコン世界に蓮根の燭台で火を燈すと”かるぱ”とやらに行けるようになった。

 かるぱが横文字なのか、漢字なのか、それすらもよくわからん。

 なんでもかんでも英語とかドイツ語にしたがるこいつらは間違いなく中二。

 が、狩るパーティーの略語だったら経験値稼ぎに良さそうな空気を感じる。

 

 ”かるぱ”だが敵がめっちゃ強かった。

 いや、最初のとこはちょろかったのだが、調子扱いて奥まで進んだら苦戦した。狩るパーティーの略語の可能性が高いですねえ、これは。

 それでも最奥まで行ったけど。

 そこから先は新たな燭台が必要らしい。

 悪魔とかいう人間とは違う存在だという話なのにセキュリティーが万全すぎて草。

 鍵かけたが心配になって一杯鍵を取り付けちゃってどこに鍵があったか忘れるおばちゃんか。

 

 

 

 

 

 --7

 

 まんとら軍とかいう、まんだらけから派生した軍みたいな連中の拠点で牢屋に入れられた。

 これも全部後述するかもしれないが、キョロ充のせいだ。

 

 まんだら軍だが、脳筋しかいないらしくて、裁判は勝てば無罪だとか。

 やべぇ、文明が退化しまくって決闘裁判にまで後退してた。

 ならば決闘だ!といいながら手袋でも投げつけたらいいのだろうか。代理騎士とかいないんだが。

 

 力こそ正義、と挟んでボコした。

 挟撃こそ男のロマンよ。

 あんまり有罪にする気なかったのかもしれないなぁと間薙と話したが実際どうなのだろうか。

 だって一対多ばっかだったし。

 

 

 

 気分よく「まんとら本拠にのりこめー^^」「おー^^」と走っていたら、もみあげが長い学生服のイケメンが斬りかかってきた。

 銃刀法違反が無い糞みたいな世紀末世界が憎い!

 挟撃こそ男のロマンよ、とボコそうとしたが、モコイとかいう不細工な銅像みたいな悪魔のブーメランで蹴散らされたあと、ショボーたんのマハガルで蹴散らされた。

 もう仲魔なんて知らない!とばかりにイケメンに殴りかかるが、全然当たらない。

 というか、動きが速すぎて残像が見えるんですけど。

 明らかに必中するはずだった魔法を前転で回避するとかこんなの絶対チートだよ!

 

 首が無くなって良かったことは、手足が刀で斬られても再生することかなと遠い目で悟っていると、マジ可愛い黒猫がなんかイケメンに伝えた。そして、イケメンは何処かに去っていった。

 

 なんだったんだ一体。

 通り魔に襲われた被害者の気分で、萎えた空気のまままんとら軍の本拠地へ。

 

 

 

 

 

 鬱屈していた我々は、ごずてんのーとかいう偉そうなのに逆切れしてバックれ、骸骨の坊さんに襲われるというミラクルを起こしていた。

 イベントが盛りだくさんすぎて、一般人の俺の許容量では付いていけないよ……。

 坊さんとの戦闘もかなり苦戦した。

 囲んでボコってたら”だいかっぱ”とかいうので蹴散らされた。

 でかい河童が現れるのかと身構えた俺は悪くないし、よく考えたら相手は坊主なのだから喝破だよなと思ったり。

 なんとか倒したが、このままではこの先生き残れない気がした。

 

 

 

 キョロ充の話をするかもしれないと言ったな、あれは嘘だ。

 

 

 

 

 

 --8

 

 ホモと話した後、なんか頼まれて”にひろきこー”とかいう場所に行くことになった。

 難しい言葉ばかりで俺の脳みそがヤバい。

 なんかおしゃれを勘違いしてオサレになってしまった感じがする”にひろきこー”を踏破。

 パズルが多過ぎてこんなところで暮らす悪魔は大変だろうなって思った。

 

 結構奥まで行くと、M字のハゲが哲学めいた空気を漂わせながらなんかぺらぺら喋った。要約すると、世の中は優秀な俺の思想を理解していないと駄々捏ねてた。で、バックれた。

 

 構ってチャンかよめんどくせーやつだなと後を追おうとしたら、ブリーフを履いた二足歩行の豹っぽいやつが両手に構えた剣を向けてきた。

 属性盛りすぎないじゃないですかね……。

 漏れまで安心ムーニーマンを、鉄球を投擲する。ムーニーマンが許されるのはエルレイド。焼き味噌塗ったら徳川な。

 近づかず、遠くから鉄球で相手を倒す、それが俺のひらめいた戦い方である。

 ジョジョ読んでて真似してみた。

 未だに鉄球はカーブやフォーク、シュート、ナックル的な動きしか出来ないが、将来的にはなんかすごいことをしたい。

 とりあえずSFFを投げてムーニーマンを撃破。俺のストレートはそのうちHOPする。

 

 なんやかんややってたら、悪魔のエネルギー源である”まがつひ”とやらを集めるシステム的なハイテクが発動して”まんとら軍”は滅んだ。

 末期を嘲笑いに行ったら”ごずてんのー”もやはり朽ちかけていた。

 偉そうなやつは何故こうやってすぐに滅びるのか、フラグ回収が鮮やかすぎて芸人の域に到達している気がしたぜ。

 

 

 

 途中でおぜうさまが電波を発していた。

 やはりこの世界でのソロプレイヤーは正気ではいられないのだなと思った。

 また、牢屋に入れられていたキョロ充もSAN値を失っていた。俺らと一緒に行くか、と誘ったのに駄々を捏ねて逃げて勝手なことした結果である。

 足取りがふらふらしているから悪魔に掘られたのかもしれん。

 何処を、とは言わんが。

 一つだけ言っておくと、凌辱されるのはおぜうさまのポジションだろ! それなのにキョロ充が掘られるなんて、こんなの絶対おかしいよ!

 

 

 

 

 

 --9

 

 電波二人は充ての無い旅に出て行った。俺らと話なんて聞く気もなければ、する気も無かったようだった。勝手に被害者意識持って好き勝手やってくれて、ああもう。

 気分を変えて、泥人形であるマネカタどものお使いクエストを遂行。

 人との縁は大事にしたほうがいいんだ。こいつら人じゃないけど。

 

 イケブクロだった場所の高速道路で、バイクのライダーと魔人ヘルズエンジェルの熱いレースが行われており、そこに熱烈飛び入り参戦。

 ライダーは首なしライダーでセルティという御嬢さんだった。

 「なんと奇遇な」と頭部のないアピールでナンパしながら魔人からバイクをパクる。

 これはあれだな、「乗りなよ、地獄の向こう行きだぜ?」って言いたくなる。

 なんかスピードの向こう側に行きたくなるし、ハードラックとダンスっちまう(真顔

 無免でもバイクに乗れるという事実、文明崩壊はやはり最高ですな。

 

 バイクを手に入れたから、人馬一体による黄金長方形も出来るに違いない。

 ボールブレーカーでとりあえずホモは老けさせておきたい。

 

 

 

 

 

 --10

 

 泥人形は助けると凄く偉そうになって腹立ちます(おこ)

 

 あとは魔人のホワイトとレッドなライダーをセルティと一緒に轢き逃げアタックしたり、モイライ三姉妹とかいうBBAを倒したりしたら、中二病を発症した担任とM字が不倫してフォーリンラブ(意味深)しているのを見たりした。

 あとはご立派なマーラ様を轢き逃げして、下半身がヒュンってなったりした。

 

 

 

 ブラックライダーが現れたが、またライダーかよ魔人は量産機か何かかと苛立ちながら、馬から引きずりおろしてボコした。

 で、”かるぱ”に乗り込む。

 

 

 

 

 うわぁぁぁぁぁ、もみあげいけめんだぁぁっぁぁぁぁぁ!!!!

 もうおしまいだぁあぁぁぁっぁぁ!!^q^

 

 

 

 

 

 --11

 

 もみあげがトラウマになったぞバーロー。

 なんとか逃げ切れたが、下半身がヒュンどころではない恐怖だった。

 

 で、ホモが呼んでいるので向かうが、意味深に考え事をしていた。

 ホモに怒りのアイアンクローをぶち込み、再びおつかいクエスト。

 おつかいさせられすぎじゃね、俺たち……。

 感謝の言葉もないし。間薙がいなかったら汚い現代オブジェだからな、お前ら。

 

 ホモ、M字、泥人形の長という吐き気を催す邪悪コンボとの会話を終えたと思ったら、ペイルライダーという魔人が!

 もうライダーはお腹いっぱいだぞオラァ!

 馬から引きずり降ろそうとしたら、人馬一体を体現したのか、下半身が馬と融合していることに気付いた。

 ……。

 

 鉄球でぶちぃ!と上半身と下半馬を引きちぎってボコした。

 

 数は力!

 力こそ正義!

 カワイイは正義!

 よって悪魔に正義はほとんどない!

 

 

 

 

 

 --12

 

 公園に行ったら、狂気の泥人形サカハギが現れた。狂気の泥人形ってなかなかのパワーワードだな。どっちかで良くない?

 あと反射持ちの象。

 小賢しいやつらである。

 

 鉄球で頑張るも、物理攻撃を反射するというウザさの前にめげそうになった。

 が、努力した。

 禿るくらい努力した、頭ないけど。

 頑張った末に、『左側失調』を獲得した。その名の通り、相手の左側の感覚を消す技術である。

 ……なんか違うなぁ。

 俺が頑張って象と戦っている間、間薙たちはサカハギをリンチしていた。

 悪魔の世界でも強いのはやはり数の力だ!

 正義なんて糞喰らえ!

 

 で、その後はピクシーキングとピクシークイーンみたいな悪魔と話して、そこにいたんだが現れたんだかした担任と話して、担任がめっちゃキモくなった。

 もう一度言う、めっちゃキモくなった。

 わかりやすく説明すると、気持ち悪くなった。

 原因はアラディアとやらを宿したせいらしい。

 顔面がモザイクかかったように歪んでいる。あまりの醜さにセルフモザイクでもかけたのかもしれない。

 

 

 

 担任だが、アラディアを宿した理由は願いを叶えてくれる都合の良い他に縋ったからだと思われる。

 本人じゃないと本質的なことはわからないが、会話から判断したけど多分あってるだろう。

 ちなみにアラディアは、迫害される貧しい異教徒の女神らしい。

 暇なときに崩壊しかけた図書館で調べた。

 ネットが無くなった世界ではググれないからツラい。

 文明崩壊とかやっぱ糞だわ。

 

 異教徒を救えてないので、担任が縋っても無意味じゃないかなぁと思ったり。

 救われない憐れな信徒の高度なロールプレイの可能性……?

 

 

 

 

 

 --13

 

 公園をうろついていたら聖書の究極ビッチことマザーハーロットとバトルになった。

 災厄のラストが幕開けとか、ただの公園には舞台として荷が重すぎる気がしないでもないような、どうなのだろうか。

 顔面は骸骨なのに、肉体が美しすぎて腹立つ。

 セルティは頭部が無く、肉体も美しいが腹は立ってこない。

 この差は一体……。

 

 リンチコンビネーションで囲んでマザハをボコった後、変化があったらしい”まんとら軍”の本拠地に行ったら、おざうさまが便器になった。

 「信じて送り出したおぜうさまが便器になった」、これだけ聞けば薄い本ルート一直線だ。

 が、実際は便器と一体化したのだ。

 臀部からは迫り出した便器。それで用を足せとでも言うのか。

 違う、そうじゃないと声を大にして主張したい。

 

 あとはホモのおつかいを達成したら、ホモが世界を支配しようとして天罰喰らったりした。流れるような自爆。ごずてんのーの系譜かな?

 で、ホモのお零れの”まがつひ”でキョロ充の顔面が巨大化した。

 ポイントはキョロ充の顔面が巨大化したことである。

 そう、顔面をベースに巨大化しているのだ。

 ……可愛くない新種のゆっくりか何かか貴様。

 しかも帽子とまで融合しているし。

 もう意味わからん。

 とりあえず、この世界では人間を辞めたらゆっくりになる可能性が高まるようだ。

 あとは角と発行する入れ墨、便器、顔が気持ち悪い、ナルシスハゲ。

 

 頭なくなるだけで済んで良かったー。

 

 便器女と新種のゆっくりと一緒のクラスにいただなんて、俺の汚点だわ。

 

 

 

 なんかわからんが、勝手に支配からの解放だー!と怒りのままに襲い掛かってくる泥人形どもを泥へと回帰させる。俺らに反逆しても意味ないのだが、頭がハッピーセットですらない単なるそこら辺の泥では理解できなかったようだ。

 力なき泥人形を砕き尽くし、泥人形の長であるフトミミを砕いた。

 これが貴様らの招いた結果だよ。

 

 

 

 

 

 しっかし、恩知らずしかいないのだろうか、この世界は。恥を知れ、恥を。

 間薙がどんだけお前らのお使いクエストを頑張ったのかと百年は説教したい。

 説教する前にフトミミは滅ぼしてしまったが。

 まあ阿呆に言葉をくれてやるほど俺も心が広くないし、しゃーないね。

 

 

 

 

 

 --14

 

 とりあえず勢いのまま大天使三体、魔人トランぺッター、毘沙門天、蠅王、小ハゲを倒した辺りで俺たちは到達点がないことに気付く。いわば人生の目的、ゴールである。

 このままだとただの狂戦士か何かだ。

 冷静になろうかと思った矢先、癒しである愛か何かでピクシーが強化された。

 そうなると間薙が止まらない。

 ピクシーの力試しとばかりにスルトとかモトとか色々といた魔王を打ち砕きまくるついでにM字ハゲに嫌がらせもする。

 M字の目の前でアラディアとサマエルをばらばらに砕いてやると、なんか世界をどうとかいう捨て台詞を吐きながら逃げて行った。逃走手段はばっちりでむかつく。

 

 

 

 後を追いかけると、東京が死んだことによって生まれたこの世界の中心で輝く太陽みたいな”カグツチ”とやらに届く塔に登ることになった。

 頑張って登った。

 登った階層が200階を突破した。

 でかすぎ、作ったやつ馬鹿だろ。いや、馬鹿だから作ったのか。

 

 223階で待っていたM字ハゲはなんか巨大なエイになってた。

 もしかして病院で倒したエイの亡霊をその身に宿した可能性が高い……?

 

 ドヤ顔で「魔法を禁ず」とか言ってたが、鉄球を投げつけて左側失調を喰らわせると、バランスを崩して横になった。まるで倒れて打ち上げられた深海魚みたいだ。あとは物理でボコると浮遊が保てなくなったのか落下してきて、無様に倒れた。

 今まで戦闘経験なかったやつが戦場に出てきたらそらこうなるよな。ついでにこいつの最終目標はこの塔の頂点だ、逃げることも叶わない。

 いつも通りリンチした。

 

 

 

 

 

 --15

 

 329階に到達、新種のゆっくりであるキョロ充がいた。

 相変わらずキモい見た目だ。

 きょろきょろしていってね!とか言い出したら吹き出す自信がある。

 

 キョロ充だが、どうしてなかなか強い。

 属性が変化することによって有効と反射属性が変化しまくる。

 めんどくせぇ。

 が、鉄球を投げまくる。友への感謝を意識した1万回投擲練習である。

 黄金の回転をまあまあ修得している俺の鉄球は万能属性と化している……といいなぁ。理想はいつだってわが胸に。

 まあ、効いてるから万能属性的なサムシングだろ。

 

 ゆっくりきょろじゅうは死んだ。

 なんか台詞を呟いていた気がするが、ぶっちゃけどうでもよかったのでスルーした。

 じゃあの。

 

 

 

 あ、あともし帰れたとしてもお前の席ねーから。

 

 

 

 

 

 --16

 

 トールがパンツレスリングを仕掛けてこようとしたので、塔から突き落とした。

 放出したマガツヒでバイクを浮遊させ、トールをエアリアル轢き逃げしたのだ。

 序盤に出て来たくせに大物感を出してきてなんか腹立ったためである。

 お前はもっと早く死んでおくべきだった。

 

 400階超えから落ちたら悪魔だって一溜りも無いだろう(フラグ)

 

 

 

 462階、便器女がいた。

 薄い本的な意味でなく、物理的に便器という狂気の存在だ。

 巨大だから仲魔みんなで用を足せるよ!ってか?

 新種のゆっくりやエイの亡霊と同じく好き勝手やって結果がこれか。

 ふざけるなよ、ほんとに馬鹿か貴様ら。

 

 便器女を守るように、熾天使が二体現れた。

 そうまるで守られるおぜうさまはトイレの神様……。

 特に見どころもなく、熾天使を磨り潰し、おぜうさまを倒した。

 おぜうの敗因は一つ、ウォシュレットが付いていないこと、そして俺はTOTO製品にしか興味がないことだ。

 あ、二つか。

 手間かけさせやがって。

 

 

 

 便器の捨て台詞もシカトして塔を昇る。

 そもそも便器は喋らないから。

 俺たちの旅の到達点がさっき決まったので便器の相手をしている暇はない。

 

 

 

 

 

 --17

 

 旅の到達点、つまりゴールだが、間薙がコトワリとやらを拓くことだ。

 他の連中が頑張ってたのもそれを拓くためだったとか。

 なんかそのコトワリの方向で世界が作られるとか。

 で、旅を経た間薙のコトワリは、もう少しだけ皆にコミュ力がある世界にしたいとか。

 まあ、そうなるよな……。

 

 コトワリは”ハザマ”であるとか。ちょっとかっこよくない?

 

 

 

 世界の中心で光輝いていたカグツチに対して、コトワリを拓くぜ!と主張したら巨大な顔面になった。

 新種のゆっくりといい、コイツといい、流行なのだろうか。

 みんなで頑張って倒した。

 長く苦しい戦いだった。NKT……ってやつである。

 

 

 

 あとはコトワリを拓く……おーっとカグツチくん、真っ二つに引き裂かれたー!!

 

 

 

 

 

 --18

 

 カグツチを真っ二つにし、ルシファーが現れた。

 間薙に虫を食わせたのも、蓮根の主なのも、パーカーを盗んだのもコイツなのだ。

 超強くなった間薙をスカウトに来て、神を倒す盟友になれということらしい。

 間薙は断った。

 即答だった。

 そりゃあ、いきなり虫を食わせてくるやつと友達にはなれないよな……。

 

 るしふぁー☆は激おこになった。

 嫌なら力づくでズッ友だよ!

 ってことらしい。

 

 実にいつも通りである。

 

 

 

 

 

 ルシファーだけど、めっちゃ強い^q^

 ヤバい、強すぎてハゲそう。

 頭ないけど。

 

 俺たちの勝利条件だが、別にルシファーを倒すことではない。

 カグツチがコトワリを拓けばフィニッシュだ。世界さえ作れればどうでもいい。

 が、それを阻止しようと男ルシファー怒りの猛攻撃である。

 ルシファーが男かどうかは知らんが。

 メギドラダインとかいう特殊必殺技による熱いアプローチ、どれだけ間薙にラブコールなのかわかる。

 まあ、間薙はピクシーに熱中だから叶わぬ思いだけど。

 コトワリを拓いたらピクシーはどうなるのだろうか。

 永遠の別れか、悲恋だな。

 

 ここは俺に任せてコトワリを拓け!と言ってみる。

 最後に二人で別れを惜しみながら、世界を新しく作るってロマンチックじゃん。

 世話になった友とその相棒のためなら頑張れる。

 以心伝心。俺と言葉を交わすことなく間薙とピクシーはカグツチの下へ向かった。

 

 

 

 俺にはコトワリが拓けないし、膨大なマガツヒを消費していたために身体の動きが鈍くなっている。

 それらが俺が人間じゃないことを思い出させるのだ。

 最後の最期で、俺は生きていないし、人間でいないことを理解させられる。

 だからルシファーの相手は俺なのだ。

 権利が無いのに遊び尽くした互いで醜く争って、無様に散る必要がある。

 いや、散らなくてもいいけど。

 

 あ、ヤバい。

 ルシファーだけど、めっちゃ強い^q^

 ヤバい、強すぎて死にそう。

 生きてないけど。

 

 そもそも単体で戦線を維持してるとか、俺凄すぎじゃね。

 あ、セルティさん、マガツヒの供給でお世話になってまーす!

 

 それでも俺は至高存在かよ。

 絢爛舞踏と呼べ。

 バイクのマガツヒ足んない、俺自身も結構足りない、セルティもガス欠。

 マジお腹ぺこりんちょ☆

 いや、ヤバいから。

 超ヤバい。

 動け、動いてよ! 今動かなきゃ、何にもならないんだ!

 バイクが動かないと戦線が崩れ……。

 

 

 

「トオォォォルウウゥゥゥ! おまえは俺の光だ!!!!」

 

 

 

 頑張って塔を登って来たであろうトールの胸を、叫びながら貫いてマガツヒをバイクにチャージ。

 あれかな。

 「Lesson5はこのために」的な、違うか。

 「遠回りこそが俺の最短の道だった」のほうが正しいかな。

 このときのために俺は居て、旅をしたのかもしれない。

 

 バイクと一体化するように連動した俺自身の動き、そして存在を支えていたマガツヒの流れ完璧に掌握。

 全てを集約し、鉄球をぶん投げる。

 過負荷に耐え切れずバイクが自壊、そこから俺の足が吹き飛び、投擲の衝撃で腕も消し飛んだ。

 どうせ頭もないんだ、どうでもいい。

 砕け散ったバイクの残骸を横目に、這いつくばりながらも目を逸らさない。

 とうとう俺が憧れ続けたあの技が実現したからだ。

 

 そう、「火の玉ストレート」もしくは「至高の魔弾」である。

 ボールブレイカー?

 この世界にスタンドやそれに連なる技術はないんですがそれは。

 

 俺がこの世界で得た全てによって圧縮された高密度のマガツヒを纏った鉄球がギャルギャルと音を立て、ルシファーへと迫る。

 メギドラダインで相殺しようとしたが、それを貫通。俺の生き様は重いのだ。

 何故かゆるキャラのようなビジョンを纏った鉄球が、ルシファーに触れた。

 ルシファーが無限の時を過ごしたかのように徐々に砂塵となって崩れてゆく。

 

 崩れながら、新たに拓かれるコトワリを口惜しそうに見つめるルシファー。

 それらを見ながら朽ち始めた俺。

 ロックマンも限界を超えたロックバスター撃ったらバスター壊れたし。

 同じようなもんでしょ。

 

 

 

 最後に間薙が自分の意思を見せてくれて安心したわ。

 崩壊前でも、人から頼まれたら断らないから心配だった。

 あとは約束したから。

 罰ゲームでも約束は約束だし。

 あー、あれだわ。

 上手く行ったらあれ言えよ。

 「本当に…本当に…「ありがとう」…それしか言う言葉がみつからない…」ってやつ。

 

 視界が暗くなってきた。

 そろそろ逝く的な展開だな。

 ああ、なんだかんだ腹立つこともあったけど、旅は楽しかったな。

 本当に、楽しかった。

 

 

 

 間薙、おまえがいたから俺もここまで来れた。

 

 

 

 

 

 --19

 

 間薙の彼女が校庭に落書きするとか言い出した。

 めんどくせー。

 

 パワポタ4で対戦していた間薙も行くと言い出した。

 彼女は栗原智恵ちゃんが至高とか考えていたら、逆転ホームランを打たれた。

 

 俺の150kmチェンジアップが……。

 ちくせう……。

 負けたら罰ゲームだったが、内容は決めていなかったわけで……。

 

 

 

 ――間薙に付いていくことになった。

 

 

 

 リア充に挟まれる恐怖よ。

 いや、まあ、罰ゲームじゃなくても行くけどさ。

 

「本当に……本当に……「ありがとう」……。それしか言う言葉がみつからない……」

 

 彼女もいっしょに来るらしい間薙が俺に言ってきた。

 なに、ホームランのお礼?

 それともデートの口実か?

 よくわからんが、真剣な様子だった。

 

 まあ、何かあったら言えよ。

 俺たち友達だろ。

 

 

 

 

 




オリ主
マガツヒを取り込むことで学習および成長が可能な普通よりも優秀な思念体。もちろん死んでいるが肉体を捨ててまで約束を守った。そのため、腕が斬られても問題ない。もみあげが長い男が苦手。
人修羅との交流は、人間らしさを感じられため、オリ主にとっても非常に重要なことだった。
ちなみに、
>瓦礫の下から乾いた苺ジャムと砕けたピンクのスポンジみたいなのが見えた。
瓦礫の下にあるのは本人(死体)である。

間薙
人修羅となった。”ハザマ”のコトワリを拓いた。
「間薙と首なしはズッ友だょ…!」的な仲である。

ピクシー
人修羅とらぶらぶちゅっちゅでフィニッシュです。

ルシファー
「るしふぁー☆と人修羅はズッ友だょ…!」と頑張った。
どれほど頑張ったかというと
>「ルシファーゎ戦った…… 人修羅がまってる…… でも……もぅつかれちゃった…でも…… あきらめるのょくなぃって…… ルシファーゎ……ぉもって……がんばった……でも……霊核…われて……イタイょ……ゴメン……まにあわなかった……でも……ルシファーとシュラゎ……ズッ友だょ……!!」くらい頑張った。
ボールブレイカーで核をクリティカルヒットされて時間まで加速させられて崩れ落ちるまで頑張ったので、一種のヤンデレと考察できる。

栗原智恵ちゃん
パワポタ4の彼女候補の一人。
作者が一番可愛いと思っている。
実際物凄く可愛い。
結婚前はツンツンしながらデレが隠し切れなくて可愛く、結婚後はデレデレして凄く可愛い。

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