実験室のフラスコ(2L)   作:にえる

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途中というか後編の序盤で書くの飽きた(小声)


東方短編(下)の途中

 

 --8

 

 リグルさんという超絶キュートな女性との邂逅。何故か表情が険しいけど。

 俺が離れている場所から挨拶したので虫嫌いなのではないかと疑ったらしい。そんなわけない。むしろ堪らない。とんでもねえ、全身を這われるのを待ってたんだ状態である。

 離れていたのはリグルさんが魅力的すぎたからだ。木に隠れながら伝えると、虫を嗾けられた。

 んほおおおおおおおお、這っててしゅごいのおおおおおおお!

 きもちいいいいいいいい!

 流石に女性に醜態を晒すと死刑なので表面上はちょっと笑って「虫はいいね。生命の極みだよ」と言うだけだが。虫を撫でてしまった。なんて罪深いんだ、俺は。ああでも手が離れない。なんて魅力的な生物なんだ。緑、虫、自然。すごすぎるううううううおほおおおおおおおおおお! 楽園はほんとにあったんだああああああ! え、リグルさんは女性……? やっべええええええんほおおおおおおおおお!

 

 脳内でエキサイトしながら虫を撫で続けていると、何故離れているのか聞かれた。俺はエキサイトしていても女性の言葉は聞き逃さないようになっているのだ。会話できたのは幻想郷に来てからだが。まあ、ほら、記録媒体とかで声だけは聞けたから。あとは天帝が女性なので年に一度の挨拶を聞いて皆で「女性の声だあああああやったああああ万歳いいいいい」みたいな。

 女性と話すのは(絶頂するか気絶するから)苦手なんだと伝える。オブラートに包まないと股引き死罪になる。というか目を合わせただけで死ぬ可能性がある。普通に会話できるとかファンタジー。

 会話してくれるとかリグルさんは素敵な女性だなあ。家とか送ったら微笑んでくれないだろうか。

 

 なんかため息を吐かれた後、話を聞いてくれることになった。

 え? 家を受け取ってくれるのか!?

 あ、違った。俺との話し合いをしてくれるらしい。贈り物がなくても会話してくれるとかどうなってんだ。俺の頭がおかしいのか。ちょっと俺に都合よすぎない?

 

 ドキドキしながらミツバチについての話をすると、協力してくれることとなった。「生涯かけてすべての財産をあげましゅ(震え声)」と伝えると「取れたハチミツでいいよ」って微笑まれた。家も送らせていただいてないのに微笑まれた。

 

 あああああああああああああああああああすごいいいいいいいいいすてきいいいいいいいいいいいいい!

 どれいになりたいいいいいいいいいいいい!

 

 

 

 

 

 10年に1度リグルさんに微笑まれる奴隷になる幸福な夢を見て起きたら自分の部屋に居た。

 何故か部屋に居て、心配そうに声をかけてくれる赤蛮奇さん。女神がどうして下界に? 降りて来たのか? 天界から?

 混乱していると、俺が倒れたらしい。

 「あ、起きたんだ?」って言いながら引き戸を開けて入ってきたリグルさん。俺を運んでくれたらしい。

 またやってしまった。死ぬしかない。女性に手間を掛けさせるとか恥ずべきことである。

 死ぬ前に女神を目にしておきたい……なんか二人とも少し煤けていると言うか、焦げていると言うか。畏れ多くも矮小で愚昧な者の身で訊ねる。リグルさんが俺を気絶させたと思って赤蛮奇さんが疑って、弾幕なんちゃらをしたらしい。

 女性に心配されるという喜びが駆け巡った後、卑賤な我が身のせいで争いが起こり、女性に傷がついたとあれば死ぬしかない。

 

 切れ味の鈍ったノコギリで自分の腹をゆっくり掻っ捌いて死ぬしか、この恥は濯げぬ。これならもがき苦しむ様が喜ばれて赦されるらしいのだ。もしくは孤独な空間に2千年閉じ込められる罰だとか。

 二人からは「えぇ……」とドン引きされて止められた。命は大事にすべきだとも。んほおおおおおおおおおおおおいのちをささげることをとめられたあああああああ! しゅごいのおおおおおおおお!

 

 

 

 命を粗末にするなんて有り得ない!

 二人から言われたので命を捨てて解決するなんて考え、もう捨てた!

 私は、絶対に命を捨てない!

 

 

 

 

 

 --9

 

 花畑で俺は叫びそうになる。

 命を捧げます、と。

 

 

 

 

 

 --10

 

 赤蛮奇さんに「妖怪は危ないからもう近づいてはいけないのよ」と注意された。言った後でなんか落ち込んでた。妖怪とはこの幻想郷に住む固有の肉食獣らしい。まだ会ったことは無い。気絶したのは肉食獣に襲われかけたからだと思っているのかもしれない。「大丈夫です大好きです」と伝える。はあ自然と触れ合えるとか最高かよ。赤蛮奇さんは何か言い澱んでいたが結局気を付けるようにともう一度言うだけだった。

 心配してくれるなんて赤蛮奇さんはやはり慈愛に満ちた魅力的で素敵な人だ。んほい。いつか目を合わせて会話してみたい……強欲過ぎたな。3m以内に近づくのもやばいのに。

 しかし、草食動物や肉食動物と触れ合える楽園であるのも幻想郷の魅力だ。妖怪という動物も満腹なら危険は無いに違いない。今度から食料を持ち歩くことにしよう。そもそも俺は幻想郷の人たちより丈夫だし。幻想郷に来るまで俺はデザインされてない人を見たことが無かったが、ナチュラルな人たちにはいろいろあるらしい。未知な発見の多い素敵な場所だ。俺は見たことなかったが、カゼとかいう体調が悪くなる状態異常がある。古代に記録されている習慣を未だに続けているのだ。代々続けることで細菌を生かしているとか凄い。もうこれだけで幻想郷は凄い。しかも何日かすると治る。不治じゃない。すごい。ナチュラルな人間って凄い。電脳で脳がダメになるとかそういうのも無い。凄い。

 

 とりあえず準備が出来たらリグルさんにミツバチを操ってもらえることになっているので、花畑の選定やハチミツの製法を学ばなければならない。

 貸本屋があるらしいので知識はそこを漁るか、こーりん堂とかいう場所で気長に流れてくるのを待つしかないとか。何時か流れてくるとかなにそれ凄い。端末を弄って即発見ではないのだ。幻想郷ってすげー。

 

 良い花畑とか何処にあるか知りませんかね、と赤蛮奇さんに訊ねる。頼ってばかりである。そもそも良い花畑とは一体。

 「花畑……」と呟いた赤蛮奇さん。結局、眉間に皺を寄せて「知らないけど人里から離れると危ないから近くにしておきなさい」とのお言葉を貰った。

 はい!と返事した。女性の言葉は絶対だからね。

 

 

 

 俺は最高の蜂蜜が作りたいんだ! 女性の言葉でも妥協はできねぇぜ! と里で情報収集。最高の蜂蜜は何時だって努力の先にあるものだ。よくわからんけど。まあ最高の蜂蜜を作りたいって気持ちだけは本物だ。

 とりあえず人里でわかったことは、花が大好きな大妖怪が居て季節ごとに花畑を移動しているらしいとのことだ。また、花を咲かせたり育てたりするのが得意らしく、自前の花畑もあるようだ。ついでに大妖怪はゆうかりんという名前だと外来人(俺のように外から来た人)が教えてくれた。

 あとフラワーマスターなる人がいるらしい。花畑を移動したり、花の世話をするらしい。風見幽香という名前だと教えてもらった。

 ゆうかりんと幽香。この奇妙な繋がりはなんだろうか。……もしかして幽香という人のペットがゆうかりんなのだろうか。肉食獣である妖怪、しかも大妖怪とのことだから大型、それをペットにできるとはやはり餌やりこそ重要に違いない。あとコミュニケーション。あ、ゆうかりんって可愛い名前だよね。

 

 聞きこみしている最中、地獄という場所があると教えてくれた。なんと地面の下らしい。掘ったのか、土を? 母なる大地を? 生命の揺り篭を傷つけて? 罪深い。いや、これが自然に生きた者たちの日常なのだろう。自然を傷つけて生きなければならない厳しい世界。母たる揺り篭は時に怒り狂うのだ。試される大地で生きる厳しさを知った。

 

 

 

 花畑の場所は妖怪の山とは逆方向にあるらしい。俺には難しすぎる。妖怪の山とは、逆方向とは、おごご……。まず妖怪の山は名前からして肉食獣の縄張りに違いない。調べるとテングという獣が住んでいるようだ。大テングなる主もいるとか。赤蛮奇さんにも注意されたからテングには気を付けるとしよう。人を食べるとか危ないというのもあるが、山そのものが縄張りはヤバい。群れで襲われたら一溜りもないだろう。

 とりあえず人里から少し離れて山を見つければいいんじゃないだろうか。その反対を行けば花畑だろう。

 蜂蜜はどうやら一種類の花から蜜を集めたほうがいいらしい。リグルさんがミツバチに協力してもらえるということで指定できそうなので、花畑次第ではかなり良い蜂蜜が……茄子? 茄子がなぜこんな道端に……。

 あっ、確か傘とかいうやつか。びっくりした。巨大な野菜かと思って興奮するとこだった。いや、傘も凄いけど。俺の住んでた船は空から水なんて降らないからよくわからんが、雨ってやつは気持ちいいので良しである。

 目を丸くしてると、青い髪の女性が「ばぁ!」と現れた。

 

 はわわ……。

 

 

 

 目覚めると長屋の部屋だった。リスポーン地点かな?

 女性の顔が近くにあるという天国を夢見てしまった。そういう妄想は2歳までだよな、ははは。赤蛮奇さんの顔がすぐ近くにあった。妄想豊かな俺は……あ、いい匂いですね。妄想にしてはリアルで……。

 

 はわわ……。

 

 

 

 なんか昨日は一日が短かったが、ゲームやラノベの男に都合がいい世界に入ったかのような幸せを感じた気がする。

 幻想郷って男女比が1:1だっけ。普通に狂ってる世界だよな。男女比が10:1でも「男に都合よすぎるひでぇ妄想だぜヒャッハー!」と言われていたのが懐かしい。もしや本物の俺は転移に失敗して植物状態で、幻想郷は俺の脳が描いた夢の世界の可能性もある。

 一人でボーっと考えていたら、引き戸を開けて赤蛮奇さんが「あまり心配かけないように」って言いながら上がり込んできた。作りすぎたとかで煮物を持ってきてくれたらしい。

 これなら植物状態がいいです(真顔)

 

 赤蛮奇さんと一緒にご飯食べてたら「妖怪は危ないってわかったでしょう」って言われたのだが、全然そんな感じではない。肉食獣・テングに会ってないし。会ってないですし大丈夫です、と告げる。「ああ、まあ、うん、妖怪か怪しいものね」みたいな独り言を呟いて納得してくれたみたいだった。

 ゆうかりんってテングなのだろうか。それとも肉食獣には色々な種類がいるのか。赤蛮奇さんに妖怪の山に花は咲くのかと聞くと、秋に紅葉の神がなんちゃらかんちゃらで紅葉が凄いくらいだとか。

 なんかもうよくわからんな。ゆうかりんテング説は微妙かもしれない。

 

 

 

 




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