転生したら厄介事が付きもの 〜お約束に手を出すとロクな事にはなりません〜   作:ち~やん

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序盤のピンチ=ただの経験値 これが真実です。


第15話 ダンジョンボス?そんなお話。

 

〜26日目〜

 

 

「ん??」

 

 曲がり角を曲がると、そこは大部屋だった。が、そこは問題じゃない。

 

 

『よくぞここまでたどり着いた。ここまで来た人間はお前が初めてだ。歓迎しよう』

 

「......」

 

 ......何かいた。

 そいつは人間の男のような格好で、額からは2本の角が出ている。でも、問題はそこでもない。

 

 

『私はこのダンジョンの支配者、マグヌスだ。どうした?恐怖で言葉も出な......』

 

「ようやく人に会えた!」

 

『えっ。』

 

「え?」

 

 沈黙。

 こっちは一ヶ月ぶりの会話だというのに。もう少し空気を読んで、何か喋ってくれ。

 というか、なんで出口に来たはずなのに行き止まりに......ん?少し離れたところの床に、光る魔法陣らしきものが掘られている。

 

 

『......ここまで一人で来た勇気と実力は褒めてやろう。だがそれで負けるほど私は弱くないぞ。』

 

「......」

 

 おかしい。絶対おかしい。【走査(スキャン)】の奴が適当な仕事をしたらしい。お前は晩飯抜きだ!

 

 

『無視......か。私などとは話すだけ無駄だとでも言うのか?良かろう。それならばわからせてやろう。ここがお前の墓場だとな。』

 

「......」

 

 あの転送陣らしきものに乗れば外に出られると、そういうことかもしれない。ならば、起動してるっぽいし早くアレに乗って帰ろう。

 

 

『......』

 

「......」

 

『死ね!【大地の軍団(グラウンド・アーミー)】!』

 

「ええっ!?」

 

 なんか「死ね」って言われた......。じゃなくて、地面から何かいっぱい生えてきた。

 

 

『我がゴーレムの最初の餌食になるが良い!』

 

「うわ!」

 

 攻撃してきた。何だアイツ。角生えてるし。

 

 

「変な角。」

 

『変な角?変......変......』

 

 なんか急に黙った。怒らせた?

 

 

『生意気な。やれ、ゴーレム共。......それと我が角は変ではない。』

 

「うわ!」

 

 どうやらあのゴーレム達、強いらしい。敵だよね?......嫌だわー。

 

 

「【炎となって顕現せよ。炎弾(ファイヤバレット)。】」

 

 炎の弾が目にも止まらない速さでゴーレムに当たって......弾かれた。

 

 

『はっ!私のゴーレムに魔法は効かない。』

 

 ......らしい。一人称が「私」に戻ってるし、機嫌なおった?......じゃなくて。魔法が効かないならつまり、そういうことだ。僕の攻撃手段は魔法しかないわけだし。あ、これやばいやつだ。

 

 

「うわわわわ!」

 

 ゴーレムのパンチを危機一髪で躱す。そしてさっきまで僕が立っていた地面は割れている。当たったら死にそうだ。

 

 

『その程度か。残念だ。私の最初の獲物がこんなにも弱いとは。』

 

「獲物って!話せばわか......グハッ!!」

 

 当たった。体が熱くなる。意識を手放しそうになるが、スキルの効果か何とか踏みとどまった。

 慌ててHPを確認する。残り394。一撃でおよそ半分が削られた。不味い。

 

 

「やばいやばいやばい!」

 

 魔法は効かない。何か使えるスキルはないか?......【顕現(ヒム・ディセント)】、アレはダメだ。【破滅(ラグナロク)】、アレはヤバい。

 

 

「グフッ!!」

 

 喰らった。地面に倒れる。体が熱い。動かせない。......でもまだ生きているみたいだ。

 

 

『命乞いもなしか。つまらないな。せいぜい自分の弱さを呪うといい。』

 

 痛くてしゃべれないんだよ!......ああ、クソ。ここで死ぬのか?こんなところで?こんなに突然?まだ人にも会っていないのに?......本当にもう策が無いのか?

 

 

『やれ。ゴーレム。』

 

 いや、まだある。使っていないスキルが2つある。

 

 そんなことを考えている間にもゴーレムの足は振り落とされる。そして......

 

 

「......【オーディン】。それと、【解放】。」

 

『何っ!?』

 

 その神の名前(スキル)を唱えた瞬間、体に力が満ち溢れてくる。傷跡は塞がり、恐らくステータスも上がる。

 

 

『ゴーレム!止めろ!』

 

 ゴーレムが横からパンチを繰り出してきた。そして吹き飛ばされた。......ゴーレムが。

 

 

『な、何!?っ!来るな!【石兵(ストーンゴーレム)】!』

 

 数え切れないほどのゴーレムが出現する。しかしそれらは一瞬で破壊された。否、破壊した。男が叫び声を上げるが、無視して進む。そして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 転送陣に乗った。体がゆっくりと、眩い光に包まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 刹那、視界が暗転した。

 

 

 




脱出!
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