転生したら厄介事が付きもの 〜お約束に手を出すとロクな事にはなりません〜 作:ち~やん
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『ガンド!ガンドはいないか!』
ここは
『女神様。あのフェンリルは先日何者かに使役されて、今神界には居ない様です。』
『何故だ!?あれが居ないと次元を渡れないではないか!』
『あ、ヨルムンガンドを呼びますか?』
今日は、世界の管理者たちの
『何を言ってるんだ。普通魔術師は狼に乗るものだろう、蛇になんて乗る訳がないではないか。これは決して蛇が嫌いだとかそういうんじゃなくて、あくまで魔術師のイメージを守るためだ。魔術師のイメージを守るためだ。』
『大蛇だって魔女らしいですよ。......それに最後、なんで二回言ったんですか。』
『大事なことであり、決して誤解してはいけない真実だからだ!』
オーディンは一回も使徒を持ったことがない。それも持てない訳ではなく、自分の意志で持っていなかった。基本的に管理者は一人以上の使徒を持ち、その使徒を通じて世界への干渉を行う。使徒の持つ力には、管理者を一時的に世界へと降臨させるものがあるからだ。つまるところ使徒を持たないというのは世界の管理を一部放棄していることと同義であり、則ち問題であった。
実はオーディンは、つい先日も魔力量だけは亜神クラスの人外を世界へ送り込み、その前も徹夜明けの作業ミスで人を殺したりと、結構色々やらかしている。
『そ、そんなことより!』
『ガンドを使役した馬鹿はどこのどいつだ!あれは私の使徒にならないと使役できないはずだ!拷問して方法を聞き出して、私のペットに手を出したことを後悔させてやるぞ!』
『女神様、あのフェンリルは貴方のペットではありません。』
傲慢な管理者である。
『そんなことはわかっている!それよりも早く調べろ!』
『......調べました。使役者は固有名:
『あ、あいつか!』
オーディンは彼のことを気に入っていた。自分を尊敬したり崇めたりする態度を取らず、対等に話してくれたことが嬉しかったのだ。
『で、でもやっぱり
『あ......。もしかして、転送のときに......?』
......あった。オーディンは彼を世界へと転送する際、たしかに自分の名前を口にしていた。
『......不味い。』
『不味いですね。......全部貴方が犯人ですけどね。』
この天使も結構毒を吐く。
『こうしちゃいられない!今すぐ状況を確認しろ!......それと
『わかりました。「戦の神は、蛇に乗るのが怖くて行けなかった」と伝えておきます。』
『......』
こうして当人の知らないところで、また厄介事が一つ増えたのである。
しばらく神界サイドは出てこない......予定です。