Sub-tribe Stratos   作:ダンディー

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EDF! EDF!
ということで地球防衛軍がやりたくてたまらない。最新作である地球防衛軍5とかプレイ動画で見たけど、マジで楽しそう。


それはさておき、今回の話はちょっと展開無理やりな部分があります。ご了承ください。
あと、この物語で登場する束さんは変態です(異種族萌え的な)




第4話

「クラスの代表を決める」

 千冬のその言葉で、教室内が静まり返った。

 内容は、近々行なわれるクラス代表によるトーナメント戦にて、一組代表として戦う人間を決定せよとのこと。そのためには立候補でも他の人を推薦してもよし。ともなれば、クラスの中でも目立つ人物が推薦されるのは目に見えている。

 

「私、織斑君を推薦します!」

「ジルード君がいいなー」

「うーん、どっちを推薦するべきか……」

 

 誰もが口を開けば織斑だの一夏だのジルードだの、男子にしか目が行っていない。当然と言えば当然のことかもしれないが、そういった選出方法はのちに遺恨を残すことは少なくない。

「……一夏。どうする?」

「……拒否権無しって言われたしな」

 勝手に推薦されて、その上で拒否権がないとは理不尽にもほどがある。たが、その理不尽すらもまかり通るのがこの学園である。

 そうこうしているうちに、男子二人に票が集中していく。一夏はISを動かしたという実績があるためまだ良いのだが、ジルードに至っては何故入学することになったのか分からない。もしISを動かせと言われれば、九分九厘動かせないだろう。それ故にジルードは困っていたのだが、それはジルード本人と一部の教師しか知らない。

 

「納得いきませんわ!」

 

 そして、この状況に待ったをかける者がいた。

「イギリスの代表候補生であり、入学試験を首席で通過したわたくしを差し置いて、何故男が推薦されるのですか!?」

 彼女の名はセシリア・オルコット。イギリスの代表候補生として、ISの技術を学ぶためにIS学園に入学した。将来は国を担うIS操縦者になる可能性があるため、実力は高い。加えて聡明な頭脳を持っているならば、クラスの代表としてもってこいの人材であろう。

 一人声を荒らげたセシリアに、千冬は小さくため息を吐いた。

「ではオルコット。お前は自己を推薦するということか?」

「と、当然ですわ! むしろ私の方が男なんかよりも」

 

「男で何が悪い」

 

 高校一年生とは思えないような低い声が、教室に響いた。声の主はジルードであり、座ったまま上半身だけをセシリアに向けた。

「確かに私は男だ。一夏も男だ。だが、男として生きたいから男に生まれたわけではない。お前は、女として生きたいから女に生まれたのか?」

「そ、それは……」

「どういう価値観を持っているにせよ、性別、ひいては命を選ぶことはできない。……それだけ言っておく」

「………」

 その言葉に、セシリアは思うことがあったのだろう。ジルードに言い返したりはせず、千冬の方を見た。

「わたくし、セシリア・オルコットは、一年一組のクラス代表に立候補いたしますわ!」

「よかろう。では、クラス代表候補は織斑、レイヴァン、オルコットの三名である。あとはお前たちの納得いく方法で決めろ」

 

 

 

 納得のいく方法。ということで、

「クラスの代表ということは、それ相応の力が要求されるということですの。ですから、一番シンプルな方法で参りましょう」

 そう言って提案されたのは、ISを使用しての試合であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 IS学園にいる以上、ISが動かせないと話にならない。

「で、どうするか……」

 部屋に戻って、一夏に相談してみるが。

「なんとかしてやりたいのは山々なんだけどなぁ……」

 解決策など持っているわけはなかった。最悪、ジルードにはドラゴニアの力を使って戦うこともできるが、なんの根回しもなく自分の正体を明かすことは良しとはしなかった。

「せめて、私の羽や力がISのものであると誤魔化すことができれば」

 

 

 

 

 

 

 

「そういうことなら、たーばねさんにお任せ〜♪」

 

 

 

 

 

 

 

 ガゴン! と、堂々と部屋の窓枠を外して入り込んできたのは、不思議な国のアリスを思わせるエプロンドレスと、メカメカしいウサ耳をつけた女性。この女性こそ、ISを開発し、全世界の情勢を狂わせた大天災、篠ノ之束である。

「………」

「………」

「アレアレ? いっくんもドラゴンちゃんもどうしたの?」

「いや、なんで束さんがここにいるのかなーって……」

「それは勿論! ドラゴンちゃんに会うためだよ!」

「そもそも、どうして私の素性を知っている?」

「それは勿論! 束さんだからだぜ! ブイっ♪」

 唖然とする二人に、束はVサインを見せつける。

 

「ではでは〜、脱いで☆」

「は?」

 

 初対面の相手に、出会って一分も経たないうちに脱げと言われて、一体誰が脱ぐのだろう。一夏も固まっており、もう一度確認の意味を込めて束の顔を見た。

「む〜、脱がないなら脱がしちゃうよ〜♪」

 両手をワキワキと動かし、いかがわしいことをしようとしているようにしか見えない。身の危険を感じたジルードは、咄嗟に部屋の外に逃げようとしたのだが。

「あ、いっくんは十八歳超えてないから待っててね〜☆」

 言うが早いか、ジルードの腕を掴んだ状態で、空いていた手で一夏を掴んで部屋の外に投げ飛ばした。そして、お約束のように鍵をかける。

「………」

「ウッフッフ、束さんからは逃げられないぞぉ〜」

 ジルードの身体能力は、人間のそれを大幅に上回る。筋力に関して言えば、ISを装備した人間に腕相撲で楽に勝てる程度はある。しかし、束の細指はジルードの腕に食い込んで離れない。

「ドラゴンちゃんの秘密、丸裸にしちゃうぜ☆」

「や、やめ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ ここからは、音声のみのとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おお〜、思った通りの体をしてるね〜」

「ちょっと待て! いきなりどこ触ってんだ!」

「背中の傷も消えかけてるなんて、すっごーい♪」

「痛ぇ! まだ完治してねぇんだよ! というより、今朝のはお前の仕業か!?」

「だってー、未確認飛行生物なんて珍しくないけど、束さんも知らないものがあるんだもん」

「あるんだもん、じゃねーよ! こちとら死ぬかと思ったんだぞ!? 一夏が来なかったらどうなってたことか!」

「まぁまぁそんなこと言わずにさあ。ここはしっかりと反応してるんだよねぇ?」

「バカ、やめろ!」

「ほうほう、サイズも人間の平均よりもだいぶ大きい〜♪ これって絶対初めてだったら痛いでしょ?」

「こんの…いい加減に」

「えい」

「くっ……!」

「ほれほれ〜。束さんにかかればドラゴンの一匹や二匹、簡単に堕とせちゃうよー☆」

「って、テメェも脱ぐんじゃねーよ! さっさと服着ろ!」

「ん? 束さんのナイスバディを堪能したい? 束さんにまかせなさーい♪」

「ちっがーう!!」

 

「אלוהים, בשמים, להקשיב למשאלה שלי!」

「え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ ここから描写も開放

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ジルードが何かを叫ぶと、周囲の空気が急変した。ジルードは押し倒されていた体を起こし、服を着始める。束ならそれを止めるはずだが、ポカンとした表情を浮かべたまま、ピクリとも動かない。

 服を着終えたジルードは、梱包用のロープやガムテームを使って全裸の束を縛っていく。ジルードを超える筋力を持った束にどこまで通用するかは不明だが、最大のピンチを脱することができたジルードは、深く深呼吸をした。そして一言。

 

「……もう関わりたくねぇ」

 普段の口調や性格が完全に崩壊するまでに、束アレルギーとも命名すべき状態になってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ジルードが自らの力で周囲の時間を減速させた状態を解除し、肝心の本人はIS学園の食堂へ避難していた。束はと言うと、ロープやガムテームでぐるぐる巻きのされて、部屋の中でのたうち廻っていた。数分後には形跡を残すことなく退散し、再び一夏の前に姿を現したジルードは、随分と顔色が悪かった。

「……束さんに何されたんだ?」

「聞かないでくれ……ん?」

 部屋に戻ると、見覚えのないアクセサリがジルードのベッドの上に置かれていた。もしかしたら束の忘れ物かもしれない。そう思った一夏が手に取ると、途端に音声がアクセサリから聞こえてきた。

 

『あ、この音声を聞いてるってことは、私はもういないんだよね……というより、束さんみたいな超絶美女に迫られて逃げるなんて、束さん怒っちゃうぞ! プンプン! まぁでも、ちゃんとプレゼントあげたんだから、次こそはドラゴンちゃんの体を……ぐへへへ』

 ジルードは込み上げてくる吐き気にも似た気持ち悪さを押さえ込み、一夏からアクセサリを受け取る。一応ISは待機状態にすることができるとは聞いていたが、人間よりも大きな物体が人間が身につける程度のアクセサリにまで小さくなるとは思えない。

『あ、もしかして、これが何かわからない? だったら束さんが教えて差し上げよう! これは気まぐれで作ったISなのだー! ブイっ!』

「……殴りてぇ」

「あ、あはは……」

『ドラゴンちゃんの体を見る限り、遺伝子レベルで人間とは違うから、扱えるはずだよー』

 いつどこでそんなものを調べたのか。なんとも言えない恐怖に襲われたジルードは、小さく身震いをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、秘密を守ってくれそうな千冬に話して調査をしたところ、本当にISであることが判明。千冬は頭を抱えながらも試験運用する手筈を整えた。

 

「今なら誰もいない。試すなら絶好の機会だ」

「ありがとうございます」

「ありがとう、千冬姉」

 お礼の言葉をいっただけだが、千冬は一夏の頭に拳骨を振り下ろした。

「学校では織斑先生と呼べ」

「は、はい……織斑、先生……」

 事後処理や情報統制の仕事が残っている千冬は二人をアリーナに残し、校舎へ戻っていった。

 

「さて……やるか」

 束からもらったというだけで手が震えそうなジルードだが、ことがことであるために、ためらっている暇はない。

 

 一夏が心配そうに見る中、ジルードはISを手に持ち、胸に当てる。 

「………」

 ISには個々の意思とも言えるものが存在する。それは昨日の授業で聞いていたジルード。ただの機械にしか見えない物に、どのような意思・感情があるのか、わかるはずもない。わかるはずもないのに、何故か『どうしたらいいのか』が分かった。

 

「……『リムドブルム』」

 一瞬目がくらむような光がジルードを包み、その姿は圧巻だった。

 全身が臙脂色の鎧に覆われ、ISに必要不可欠と言えるウィングはもちろんあるのだが、他のISとは違い、直接背面部に六つの翼が装着されている。そして、二メートルほどの尻尾が尾骨部から伸びている。

 さらに、手足だけでなく、全身が覆われ、何一つとしてジルードの特徴を見ることはできない。

 

「これが……IS……」

 十数日ほど前、女が街で虐殺を行なっていたことを思い出した。あの女が装備していた物も、ISなのか。

 だが、深みにはまりそうになる思考を振り払い、後ろで見ていた一夏に向き直った。

 

「どうだ?」

「すっげー格好いい!」

 年相応とは言えない無邪気な反応に、ジルードは少しだけ微笑んだ。

 

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