転生したら悪魔!?〜〜平和に暮らすために頑張ります〜〜   作:転スラ最高

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第2話

俺は爺ちゃんと二人、誰も寄り付かないような深い森の奥で暮らしていた。

 

と言っても、血は繋がっていない。人の手のつかない獣道で赤子が泣いていたのを、爺ちゃんが拾って育ててくれたのだ。

 

俺が数えて5歳ぐらいになった時、爺ちゃんとの稽古が始まった。

 

幼い俺にも容赦なく、指導は行われた。

 

早朝の型の稽古から、昼までの森を自由に駆け回る走り込み。走り込みは、後ろに爺ちゃんが追いかけてきて、背中を触られたらダメ。

 

昼食を食べた後は、爺ちゃんとの組手。互いに木槍を手に持ちやるのだが、爺ちゃんは滅法強い。俺が一突かする間に、五回は突かれる。

 

夜は、身体の柔軟と瞑想。柔軟は、爺ちゃんに身体を引っ張ってもらうのだが、それはもう堪らなく痛い。身体が引き裂かれると何度も思った。瞑想も、精神集中を言われるが眠気が襲ってくる。寝ようものなら、叩き起こされる。しかし、子供なのだから仕方ないではないかと、理不尽を恨んだ。

 

ーーーーーーーーーー

 

稽古が始まってから、七年が経った。

 

「足腰が甘い。腰をもっと低くし構えろ」

 

「はい」

 

12歳くらいになり、身体能力も上がった。

 

朝は、型の確認から始まり、昼までの走り込みは、木の上なども使うようになった。

 

昼の爺ちゃんとの組手は、激しさを増し、顔や体に傷なども目立つようになった。

 

しかし、未だ爺ちゃんから1本を取れたことはない、それどころか、擦りもしない。

 

化け物すぎるだろ、と心の中で愚痴ると、何故か察知され拳骨される。

 

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稽古が始まってから十五年の月日が流れた。

 

「儂はここまでじゃな」

 

「爺ちゃん…」

 

「お前と過ごした二十年は、今までにないほど充実していた。儂は、覚悟していた。五十と三十ほどに道を窮めた槍術を、誰に教えることなく、孤独に死ぬことを…。しかし、そんな時にお前は現れた、現れてくれた」

 

ゆっくりと、ゆっくりと、自らに聞かせるように語る。

 

「幼い頃から、一日たりとも修練を欠かさず、ひたすら前へと進み、儂の期待に応えてくれた。いや、期待以上だった。まさか、十年にして儂が窮めた地点まで到達するとはな…」

 

俺も、覚えている。

 

十年が経ち、少し寒かなってきた時に、俺は爺ちゃんから1本を取り、免許皆伝を言い渡された。

 

「お前の才能は、天賦のものだ。しかし、器とは磨き続けなければならない。己の力に満足せず、日々努力せよ」

 

「わかったよ、爺ちゃん。俺、これからも頑張るから。満足なんてしない。遥かなる先、頂の彼方へ届いてみせる」

 

「そうか…。ならば、安心じゃな」

 

そして、静か息をひきとった。

 

ーーーーーーーーーー

 

 

それから、さらに九十年の歳月が流れた。

 

俺は、もう百を超えた。

 

爺ちゃんとの約束を守り、日々努力を重ねた。

 

一度に繰り出せる突きは百を超え、一里ほどならば一瞬で距離を詰められるようになった。

 

しかし、寄る年波には勝てない。

 

「我が道、此処に尽きるか…」

 

こうして、男の生涯は幕を下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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かと、思われた。

 

人の身にして、道を窮め、頂の彼方へと至った男の魂は、異世界に渡っても、自我を保ち、さらにそこから精神世界へと行き着いた。

 

そこは、修羅の世界、強さこそが絶対のルールで、戦いに楽しみを見出す、悪魔たちの国。

 

槍聖は、悪魔へと転生した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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