「あの、あんまり自信はないんですけど・・・・・」
姫路が弁当の蓋をとる。
『おおっ』
一斉に声をあげた。凄くうまそうだ。
「それじゃ、雄二には悪いけど、先に___」
「・・・・・(ヒョイ)」
「あっ、ずるいぞムッツリーニっ」
ムッツリーニが一番に食べた。さすが動きが早い
バタン ガタガタガタガタ
豪快に顔から倒れ小刻みに震えだした。
「わわっ、土屋君!?」
ムッツリーニが起き上がった。
「・・・・・・・・・・・(グッ)」
多分、『凄く、美味いぞ』と伝えたいのだろう。
(・・・秀吉あれどう思う?)
姫路に聞こえない小声で明久が話しかける。
(どうみても演技には見えん)
(だよね。やばいよね)
(姫路に限って・・・まさかなぁ)
(明久に翔。お主ら身体は頑丈か?)
(正直胃袋には自信がないよ。食事の回数が極端減っているからね)
(俺もだ明久ほどじゃないが、最近朝は食べてないからな)
(ならば、ここはワシに任せてもらおう)
(明久!秀吉よりも自分の命の方が大事なのか?)
(安心せい。ワシの胃袋を信じて__)
「おう、待たせたな!へー、こりゃ旨そうじゃないか。どれどれ?」
止める間もなく雄二が卵焼きを口にほおりこんだ。
パク バタン__ガシャガシャン、ガタガタガタガタ
雄二が目で訴えてきた
『毒を盛ったな』と。
「あ、足が攣ってな・・・」
余計なこと言わないうちに島田を退場させよう
「島田、手のういてるあたりにさっき、虫の死骸があったぞ」
「えぇっ!?早く言ってよ!」
「ごめごめん。とにかく早く手を洗ってきて方がいいよ」
明久が俺の気持ちを察したようだ。
「あ!姫路あれは何だ!?」
「えっ?なんですか?」
その隙に雄二の口に弁当を押し込んだ。
(ありがとう、翔)
(お主存外鬼畜じゃな)
(お礼はおれじゃない・・・雄二に言うんだ)
「あ、早いですね。もう食べちゃったんですか?」
「ああ、特に雄二が『おいしい、おいしい』って凄い勢いで」
「そうですかー。嬉しいですっ」
「いやいや、こちらこそありがとう。ねっ、雄二?」
「あ、そうでした」
ごそごそカバンを探る。まさか・・・
「デザートもあるんです」
「ああっ!姫路さんアレは何だ!?」
「明久!次は俺でもきっと死ぬ!」
(・・・ワシがいこう)
(秀吉、だめだ!お前が食べるなら俺が全部いく)
(何故じゃ?)
(可愛い秀吉を失うなら俺がいく)
(だから、ワシは男じゃと)
「ごめんなさいっスプーンを忘れてました」
会談の方に消えていった。
「では、この間に頂いておくとするかの」
「明久、雄二、秀吉を抑えろ!」
ガバッ!
「何じゃ!?」
「すまん、恩に着る」
俺はフッと笑いかけて
デザートを口にいっきにいれた。その瞬間目の前が真っ暗になった。
「無理せんででもよかったろうに」
「・・・・・・雄二さっきは無理矢理食べさせてゴメン」
「・・・・・・わかってもらえたならいい」