GATE 古龍と共に、彼の地で生きる   作:始まりの0

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EP21.5 伝説のアレ

 ~アルヌスの丘 駐屯地 酒場~

 

「はぁ~」

 

 地球から帰還した伊丹は休みを取っていた。

 

「どうした同志?」

 

 伊丹に声を掛けたのは話題の人、龍人だった。彼は片手に酒瓶を持っていた。

 

「色々あって疲れたなと………」

 

 

『ちくしょー!』

 

 

『やっぱりアレはないのかぁ!』

 

 

「ん?」

 

 龍人と伊丹は声のした方向を見てみると、自衛官達が集まっていた。

 

「どうしたお前等?」

 

 伊丹がそこに近付き声を掛けると、男達が涙を流しながら此方を見てきた。

 

「伊丹~」

 

 

「これ見てくれよ」

 

 と男達が持っているのは骨についた肉だった。

 

「ぁ~気持ちは分かる。俺も最初はあると思っていた」

 

 どうやら伊丹はそれを見て理解したようだ。

 

 彼等の持つ肉はマ。ヌガと言う牛に似た動物の肉を薄く切り骨に巻き付け焼いた物だ。美味いのだが、自衛官達はこれを伝説の肉(マンガ肉)だと思ったらしい。伊丹も始めはそうだと思ったらしい。

 

「ごくっごくっ……ぷはぁ。成程、成程」

 

 それを聞いていた龍人が声を上げる。

 

「かっかみ………じゃなく、龍人くん」

 

 自衛官達が龍人の登場に驚いていたが、接している内に慣れたのかそこまで反応はない。

 

「気持ちはよく分かる…………!」

 

 龍人は何かを思いついたのは、腰にあるポーチの中から骨付き肉を取り出した。

 

「アレ、どうやって入ってたんだ?」

 

 

「さぁ、神様だし何でもありなんじゃない」

 

 

「それは?」

 

 

「正真正銘の生肉だ。巻き付けてなどいないな」

 

 

「「「「!!?」」」」

 

 その言葉に、この場にいる者だけでなく周囲の自衛官達も反応する。

 

「此奴は俺の管理する地だけに生息する草食獣から取った物だ」

 

 

「「「「草食獣?」」」」

 

 

「マンモスみたいな奴とか、草食の恐竜みたいな奴とか」

 

 

「「「「!!?」」」」

 

 

「そして此奴が肉焼きセット………よいしょっと」

 

 ポーチから肉を焼くセットを取り出し地面に置くと、何時に座り肉をセットした。

 

「♪~♪~♪~」

 

 鼻歌を歌いながら肉を焼いていく龍人。

 

「ウルトラ上手に焼けました~!」

 

 10秒もしない内にあら不思議、こんがりと焼けた肉が出来ました。

 

「「「「「おぉ!!」」」」」

 

 

「これこそこんがり肉G!食べ方は簡単、片手で歩きながら食べるもよし…………」

 

 龍人は左右の骨の持ち胸の前で肉を構え、大きな口を開いた。

 

「豪快に食べるもよし!ガッ……ガッガッ!もぐもぐっ……ゴクッ!ぷはぁ……けぷっ」

 

 腹をさすりながら、満足そうな顔をしている龍人。

 

「「「「ごくっ」」」」

 

 

「まぁこういう感じで食うんだ………とは言え、美味いかどうかは食べてから確認してくれ。ほれっ同志伊丹、味見してみろ」

 

 もう1つ肉を焼き、伊丹に渡した。

 

「ごくっ…………あむっ……がっ!がっ!美味い!」

 

 

「「「「!?」」」」

 

 

「1つ1000円で」

 

 

「「「「「買った!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 ~数時間後~

 

「ひぃふぅみぃ………………本日の売り上げ100万程か」

 

 

「マンガ肉すげぇ……………」

 

 

「いや~こんなにも売れるとは………さてと………これで色々買い物できるな」

 

 こうして龍人の財布が潤ったのである。




材料

生肉……狩りなので無料。在庫……カンストしてる。

肉焼きセット……1度買えば壊れない。

10連肉焼きセット……肉焼きセットと同じく。

なので、1000円でもボロ儲け。

次回あたりに皇子が………フフフ。

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