とある魔術の幻想曲<ファンタジア>   作:瑠璃色ss

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それぞれの朝 其の貮

 『実はコレに行ってみたいんだよ!!』

 

 『ナニナニ…『ファンシーパーク降誕祭(クリスマス)乗り放題フェスタ』ァ?』

 

 午前9時30分

 

 上条とインデックスが話をしているとき、

 

 (へっ、へー……あいつファンパー行くんだ………)

 

 『超電磁砲(レールガン)』の異名を持つ学園都市第三位、御坂美琴は電柱の陰でコソコソ二人の会話を聞いていた。

 

 『人的資源(アジテートハレーション)』の一件を無傷でくぐり抜けた彼女は、いまだに上条が入院していると耳にして、『この前のお見舞いで手作りクッキーがどうだこうだ言ってたし、作ってみよっかな……』と思い立ち、白井黒子からあの手この手で逃げおおし、やっとの思いで彼の入院先であるリアルゲコ太の病院にたどり着いたのだが、

 

 「ああ御坂君だね? お探しの上条当麻君ならさっき退院したよ?」

 

 「……へ?」

 

 という具合に入れ違ってしまったため『なら、退院祝いと称してあいつの家に乗り込もう……ッ!!』と駆け出した3分後、道半ばで遭遇し現在に至るわけである。

 

 (もしファンパーで偶然会ったことにして、うまくあの子を引き離せられれば………まさかコレってまたと無いチャンス!?)

 

 ヒッヒッヒ……、と人には見せられないような顔で善からぬ事を企む美琴。

 

 『お姉ちゃん、あの人なにやってるの~?』『しっ!見ちゃダメ!』、と道を歩く人々に見られていることにも気付かず、話し合う二人を観察し続ける。

 

 そこに

 

 『あっ!?見つけましたわよお姉さまあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

 と、()()から声が掛けられた。

 

 「うげっ!?」

 

 ビックゥ!? と肩を震わせる美琴は頭上を見上げる。しかしそこに声の主はおらず、青々とした冬の晴れ空だけがあった。

 

 「まったくお姉さまったら。私を置いてきぼりにしてどちらへ向かったと思ったら、こんな所で何をやっているのでございますの?寮監が探しておりますわよ?」

 

 再び声を掛けられ目線を下へ戻すと、いつの間にかルームメイトの白井黒子が胸に抱きついて来ていた。

 

 「くっ黒子!なななな何でこんなとこにいるの!?」

 

 「それは私のセリフですのお姉さま。何度も言わせないでくださいな。寮監が貴女をお探しですの。何か多層陸橋の請求書がどうのとか言っておりましたけど……」

 

 「ああ。あの時の……って、えっ?あれの請求書が来てんの!?」

 

 たしか『一端覧祭』の時に1ブロックとかふっ飛ばしたり、橋げたを壊して下の道路と繋げたり、一部料理べたが大根と格闘したように切断されたり、とにかくボロボロにされたあの橋である。

 

 「? まあ、細かいことは寮監に聞いてくださいまし。とにかく彼女にチョークスクリッパーをキめられる前に帰りますわよ」

 

 あわあわと取り乱す美琴の手を握る黒子。一秒後、二人は虚空へと消えた。




 どうも瑠璃色です。

 またまた一カ月ぶりの投稿。定期更新と言うのか不定期更新なのか……とにかくお待たせしました

 さて、ミコっちゃんこと御坂美琴さんの登場です。上条は好きだけど素直になれない……乙女心は複雑ですね………。
 今回はちょっとだけ腹黒感を出してみました。こんな彼女も気に入ってもらえたら嬉しいです。

 チョークスクリッパーと言えば寮監。寮監と言えばチョークスクリッパー。大能力者の黒子でさえ敵わない本名不明の彼女はいったい何者なのでしょうか………。
 そして、毎回事件があるごとに思うのですが、上条さんや魔術師たちが戦った後にできる施設などの損害賠償は一体誰が払っているのでしょうか?今回はなんとなく面白そうだったので美琴に払わせました。実際は『闇』が深く絡んでいるのでしょうね……。

 それでは、今回はこの辺で目を休めていただいて。

 次回も見ていただける事を願いつつ。

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