余り早く投稿は出来ないかもです。
閃光が脳天を貫く。
刹那、割れる様な痛みが食道を引っ掻く。
その不快感に為す術も無く胃の中のそれをずるり、と吐き出す。
それはまるで、蛇の様な、蛙の様な。
その酷い惨状を静かに眺めていた。
ハリーの惨状に怯え、恐怖し潤んだ瞳が、この期に及んで良く見える。
心此処に非ず。
まるで白黒の無声劇を直接脳に流し込まれている様な。
あぁ。
眠い。
眠い。
眠い。
あぁ。
痛い。
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揺れるベビーベッドに静かに静かに横たわる幼年の少女を抱き上げる。
赤ん坊とも言える年端のいかぬ幼女は静か静かに息を吐く。
その眼を数度瞬かせれば、隣にある人の気配に気付き、胸の上に綺麗に組んでいた手を解く。
ゆっくりと身体を起こせば、寝惚け眼の青とも赤とも取れぬ不思議な色合いの瞳を向けながら首を傾げ、薄い小さな唇を動かす。
まるで、時が止まったようだった。
涙が、頬を伝った。
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何だったんだろうか。
疑問が頭を全て毒し終わった後、カーテンの隙間から差し込む朝の日差しに、私はすっかり目覚めさせられた。
少しも呆ける隙もなく、枕元に置いてある時計に目を遣る。 見れば、七時三十分を少しばかり回ったところだ。ベル機能を使わない私は常に自分の感覚で起床している。
今日は休日。
もう少し寝坊しても問題ないが、気分が良いうちに、と体を起こし、洗面所に向かう。
顔を洗い、歯を軽く磨き、ぼさぼさの銀髪を手櫛でさっと整える。鏡に映る寝惚けた自分の顔は何処かしょぼくれていて、顰めっ面だ。目の下に隈が有るし、何より白過ぎる肌は万人受けはしないだろう。
だけれど私は、何とはなしにこの顔が嫌いではなかった。
草臥れた何時もの着慣れた濃紺色の修道服に袖を通せば、窓から見える色彩しかない景色に顔を顰め、カーテンを閉めた。部屋の年季の入った黒光りするドアを開け、質素に作られた廊下の木材を軋ませながら中庭へと出る為の硝子戸へと向かう。
すれば、一人の見慣れた人影を視界が掠め。
「お早うございます、シスター」
「あら、レイラ。お早う、いい夢は見れたかしら?」
何気無い会話、朝の日課。
目を細め微笑み掛けてくる老女に微笑み返し、少しばかりの吐息を吐く。
「今日の主役は貴女なのよ?溜め息なんか吐かないで。」
あぁ、そう言えば。今日は私の11歳の誕生日だったか。
興味が無いから忘れていた。
「はい、解っています。すみません、変な夢を見た気がして。」
何時もの様に伊達に綺麗じゃないツラで外面を作れば、彼女は満足そうに皺を深くし慈愛と博愛を持って笑いかけてくれる。素敵なシスター、お慕い申し上げております。なんて。
失礼します。と首を緩く垂れ会釈して、踵を返し食堂へと足を向けては、颯爽と歩き去った。
その様子を澄んだ瞳でシスターが追い掛け、呟いた。
「しっかりしてもらわないと、明日からはもう、世話が焼けないんだから...」
その声は、床に転がり消えた。
2019/4/6
一部訂正と描写の追加