早めに更新しますので良ければ次の話もどうぞ。それでは始まります。
「なんで、落ちたんだろう…」
昨日早めに寝たはずなのに起きたのはいつもよりかなり遅かった。
もう昼時だった。頭だけは妙に冴えていたが。
少し冷静になって、私は考えていた。
私はこの時、『幸せになって欲しい』という願いの対象が自分でないことをそれほど気にしていなかった。
昔から誰かの幸せを願えば自分に帰ってきていたから。
自分を幸せにできなくても、幸せにした誰かに幸せにしてもらえたから。
今回だって、大丈夫だと思っていた。
落ちるはずがない。だって私の成功を願っていたのは他ならない父親のはずだ。
時には厳しい事も言われた。でもそれは私が本気を出していないからという理由で、怒りたくて怒ったわけではないはずだ。
「なんで?」
「…どうして?」
「どうして落ちたんだろう…」
「わかんない…わかんないよぉ…」
誰にも答えてもらえない質問が部屋に響き渡る。
自分に聞いてもわからない質問をひたすら呟く。傍から見れば気でも狂ったかのような姿だった。
いや、狂っていたか。今となってはこの時のことはあまり頭にない。
そうしてしばらくそんなことを続けていた私は、予想以上に時間が経っていることに気がついた。
焦りと悲しみ、様々な感情が混ざる中、私は昨日考えていた通り父親に連絡を入れることにした。
昨日着信を無視した。何を言われるか大体想像がつく。
怒られたりするのは当たり前として、ついに呆れられるのだろうか。
とにかくかけなければならないと電話を取り出し、父に電話をかける。
1回目のコールで電話に出る。私は覚悟を決めて話した。
「も…もしもし」
『もしもし。…その様子なら、落ちたんだな』
自分が言おうとしていたことを先に言われてしまい、次に言うことに詰まってしまう。
あれこれ考えているうちに、父からこう告げられた。
『…戻って来なさい。待ってるから』
「え…う、うん。わかったよ、お父さん」
『私からそれだけだ。…後は帰って来てから話す』
「わかった。荷物とか纏めないとならないから今すぐは無理だけど…なるべくすぐ帰って来るね」
『そうか、分かった。それじゃあな』
それを言う父親の声は、今までのが嘘のように優しかった。
私はその時こう考えた。
これは落ちる運命だったのだと。
ここで仕事をしてはならないということなのだと。
私のした願いは間違っていなかったと考えた。本当は父はこちらで仕事をしてほしくなかったのだろう。
そう思った。
それが大きな間違いだったと、気付くまでは。
続きます。
…勢いで重い感じで書いていますが、これ、大丈夫なんでしょうかね…?
良かったら観覧していただいた方に感想を書いていただけると助かります。こちらも読みやすい文章にしたいと考えているので。よろしくお願いします。