浅上史奈の歪曲   作:ヴィヴィオ

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第3話

 

 

 さて、私は閣下にはなれませんでした。流石はオールマイトです。平和の象徴と言われるだけはあります。

 

「それで、あなたの弟子はどうですか、オールマイト?」

「全然駄目だね。なぜ偽物だとわからないのだ、少年。私がそのようなことを言うはずないというのに……」

「幻影に完全に囚われてしまいましたね」

 

 ここは死後の世界といったところでしょうか。いえ、空間と空間の狭間かもしれません。オールマイトは死んだはずなのにこちらにいます。

 

「というか、君の方はどうなんだい?」

「誰ですか、アレ。認められるはずないでしょう。だいたい、私のクローンどころか、娘のDNAを使って整形して調整したのが彼女ですよ」

「娘か」

「ええ、放置した死体を回収でもされたのでしょう。ああ、口惜しい。ここから攻撃できれば即座に殺しているのですが……」

「君が空間を捻じ曲げたせいだろう」

「いえ、あなたが空間を破壊したせいでしょう。というか、なぜあなたがここにいるのですか? 死人のくせに」

「はっはっはっ、私の個性はどうやら死んだ後に発動するようでね。端的に言えば君に憑りついた」

「ちっ」

「舌打ちかね!」

「正直言って、女の子に憑りつく中年男性って気持ち悪いです」

「OH」

 

 泣き崩れるオールマイト。でも、その通りでしょう。ましてやトゥルーホームとかいうのですから。

 

「むしろ、あなたが彼に憑りついたらいいじゃないですか」

「それができなかったのだよ。私が死んだときには君しかいなかったしね」

「はぁ……払えませんか」

 

 試しに歪曲させてみるけれど、駄目でした。

 

「さて、このまま世界を観測していてもいいですが……」

「私は元の世界に戻りたいのだが……」

「試してみますか。どうせどうしようもないのですから」

 

 この空間を……時間を……世界を歪曲させて捻じ曲げる。しかし、力が足りません。

 

「オールマイト、力を貸してください。ゴーストならできるでしょう」

「うむ。頑張ってみようか」

 

 かなりの時間、頑張ってみると世界がねじ曲がって道ができました。お蔭で道ができた。そのまま進んでいくと私達は元の世界に戻れました。ただし、時間軸は違うようでした。

 その世界に到着すると同時に私達は別れました。どこにどうなったのかはわかりませんが、私は気が付けば両親の葬式にでていて、あの親戚に引き取られて犯される寸前になっていました。

 

「……」

「史奈、たっぷりと可愛がって……」

 

 圧し掛かってくる男の両手両足に瞬時に回転軸を作って、捻じ曲げようとするとその前に壁が吹き飛んで親戚が殴りとばされました。

 

「はっはっはっ、私が来たぞ!」

「……」

 

 白けた表情をしていると、オールマイトはさっさと男を拘束していく。私はまとめて回転軸を作ろうとすると、オールマイトは裏拳で回転軸を叩き壊してきました。

 

「どうやら、私達は時間が戻り、この時間軸の私達に憑依して融合したようだ。そんなわけで、史奈少女よ。君は私が責任をもって矯正すること我々ワン・フォー・オールの会議で決定した」

「待ってください。なんですかそれは……」

「私の個性で先輩方を呼び出せることが判明したのだよ。こんな風に」

 

 複数の幽霊が現れて、私を囲ってくる。この人達には回転軸がききません。私の天敵です。今はまだ。

 

「いいでしょう。どうせ私とあなたは平行線です。矯正できるものなら、矯正してみてください」

「任せたまえ……って、何をしているのだね!」

「いえ、いらない瞳を取っただけです」

 

 自分の両目を抉りだし、失明させます。これで私は少なくとも千里眼の個性を使うことに文句はいえません。それにこれで強化できるでしょう。

 

「私の"個性"を封じられると思わないことです」

「君という奴は!」

 

 私を抱えたオールマイトが走り出していく。そして、病院に運び込まれました。その後、私はオールマイトの養子みたいなものにされました。保護者といったところですね。しかし、オールマイトみたいな忙しい人に子育てなんてできません。では、どすするかというと、この人……あっさりと解決しました。

 

「師匠、お願いします」

「任せなさい」

「……」

 

 それは前のワン・フォー・オールの人達におもりや、自分の代わりに派遣することで解決しました。私は頑張ってゴーストを出し抜こうと思いましたが、単純に考えてオールマイト数人であり、鎮圧されてしまいます。

 ここから幼い私の苦渋に満ちた生活が始まりました。ヒーローなんて嫌いです。大っ嫌いです。仕方ないので資金を稼いで、戦う準備をします。今度は失敗しないように。稼いだお金であのゲームを買ってやってみたら、閣下が負けて、その次の作品で閣下を作る計画とかがありました。まるで、あの話のように進んでいるようでした。私は閣下ではなく、どちらかというと眼鏡さんの方でした。

 そこで改めて考えました。寄り道をしてみようと。その会社の作品を調べていくととあるゲームがありました。それは人の領域を超えた魔法使いの騎士団です。なら、今度はこちらを目指しましょう。一人では無理でした。なら、仲間を集めるのも必要です。今は雌伏の時としておきましょう。

 まずはインターネットで情報屋をすることにしました。私の千里眼なら、情報なんて仕入れ放題ですからね。それを使って色々とやりました。ええ、色々と。数年すれば政治家からも頼られる情報屋です。

 しかし、それも数年でやめさせられました。というのも、オールマイトにあのゲームがばれてパソコンごと没収されたのです。なにせ、年齢制限があるのですから。

 

 

 

 

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