お気に入り件数が気付けば40件になっていることに
ビックリです
本当に読んでくれている皆さまに感謝です!
ありがとうございます!
まだまだ金剛の受難は続きます
(正直この話の主人公は金剛ですね)
~注意~
これから2話程にわたって豚野郎が
すごい調子に乗ります
どうか酷いめにあうよう祈りながら御覧ください
「そうか、私は出ないほうがいいのか・・・残念だが、まぁしょうがないな。伝えてくれてありがとう、ビスマルク。」
「本当は言うなって言われてたけど、除け者にするようで嫌だったの。お昼寝中にあなたが離れたら夕立が起きちゃうし、それに今行けばあの豚に会ってしまうわ。」
「ビスマルクさん、そんなに酷いのですか?」
「えぇ鳳翔、あれは女をブランドとしか見てない目よ、救いようがないわ。」
ここは鳳翔の部屋。何度か書いたとおり、この鳳翔も「始まりの6隻」の一人だ。
長門が「最強の艦娘」なら鳳翔は「原初にして始まりの艦娘」だ。一番初めに生まれた、全ての艦娘の母であり、姉である。
「・・・ところで鳳翔なにしてるの?」
「見てわかりませんか?かわいい妹を膝枕してるんです」
ね、と言いながら長門の頭に手を置き、艶やかな髪を梳いている。長門はされるがままにされ、その胸の中で夕立が「ぽいい ぽいい」と寝息を立てている
「・・・なぁビス子、お前にとって私は何だ?」
「?なによ急に。」
「答えてくれ・・・頼む」
つねに笑みを浮かべた姿はそこにはなく、とても弱弱しかった
「あなたは私の親友よ。それ以外に興味はないわ」
「・・・鳳翔?」
「あなたは長門、お父様の娘で私のかわいい妹。そして夕立ちゃんのお母さんよ」
うん、うん、と小さく長門が呟く
「わかってるんだ・・・でも、みんなが言うんだ・・・
無意識に、夕立を抱きしめる
「私は何も成していない、ただ暴れまわっただけだ。誰も助けてない、ただ殺しまくっただけだ」
「長門、それをいうなら私だって・・・」
「鳳翔の戦場は台所だろう?「誓い」は守られているさ。【金剛】もそうだ。あいつが父上の近くにいてくれるから、こうして私達が安心していられる。」
ビスマルクは口を挟めない、そこには__家族の会話__があった
「・・・えぇ、そうね。ひどい長女よね、次女に全て投げ出して、こうして三女に付いてきてるんだから・・・あの子、私になんて言ったか知ってる?」
__私には壊すことしかできまセン。でも鳳翔はご飯を作ることができマース!今の長門に必要なのは燃えるようなLoveではなく、静かに寄り添うようなLoveデース!_
「・・・バカだなぁアイツ。姉が傍にいてほしくない妹なんていないのに」
「そうね・・・みんなバカばっかり」
「ここの金剛もそうだ。きっと誰も傷つかないように、独りで少将の相手をしているに違いない。」
膝から頭を離し、夕立を起こす。そこには先ほどの気配など微塵もない、いつもの長門がいた
「ぽぃ・・・?ママ、どうかしたっぽい?」
「うん、ママね。ちょっと行かなきゃいけないんだ。」
「・・・たいせつなことなの?」
「うん、友達がね、独りで泣いているんだ。助けてって、つらいって、だから助けてあげないといけないんだ」
「・・・ぽぃ、わかったっぽい。」
「ありがとう、夕立。愛してる」
「ん、ママ。あいしてる」
チュッと互いの額にキスをする
「姉さん、私の娘を頼む」
「えぇ、ほら夕立ちゃん。ママにいってらっしゃいって」
「うん、ほーしょーさん。ママ、いってらっしゃいっぽい」
「いってきます。__・・・すまないビス子、連れていってくれ」
「__・・・ハァアア、途中からこうなるとは思ったけど。言っとくけど私も含めて舞鶴だってそんな事望んじゃいないわよ?・・・なんのために金剛が__」
「娘とたった今約束した、この子を嘘つきの娘にするつもりはない」
トレードマークのキセルをくわえ笑みを浮かべる
「嫌われても知らないわよ?」
「ふふっ、心配ない。」
___とっくの昔に嫌われている
「視察ご苦労様です。少将殿」
「ふんっ、所詮は若造の鎮守府。しらけた場所だ」
「少将殿に置かれましてはそうでしょう。もうすぐ本日の演習が始まります。そちらの大淀と舞鶴の提督と共に先に行っておいてください」
「なに?キサマは来ないのか?それと私としてはそこの金剛と二人っきりでイきたいのだが?」
(・・・厭らしい目で見やがってッ!絶対
「この金剛は我が第四艦隊旗艦、なのでこれから打ち合わせをと思いまして」
暗にオメーがちゃっちゃと戻らないのが悪いと伝えておく
「そうか、それは残念だ。だが
___チラリと彼女を見る、顔は青醒めカタカタと震えている
「・・・大淀、お連れしろ。」
「若造、キサマは良いペットを飼っている。見境なくケツを振り、媚を売る雌犬が我が海軍に紛れ込んでいるとはなぁ!ははは!!」
なんだったらその駄犬、今夜引き取ってもいいぞ?____そういいながら出ていく少将、二人も後に続き、応接室には提督と、金剛のみ・・・
「・・・・・・金剛」
「____ぅあ、・・・テイ・・・トク・・・____」
もはや金剛は死人のように真っ白だ。自身の腕に爪を食い込ませ、ドサリ、と倒れこむ
__これでいい、自分にはこれがお似合いだ。嫌われ者の自分にはこの結末こそがふさわしいのだ。守る為などと言い訳をして、この愛しい人の大切な鎮守府の名を地の底まで貶めたのだ。愛想を尽かされ、捨てられるのが当然だ。・・・なのに
「すまない、金剛っ!!」
「・・・テートク?・・・何してるデース?」
何故この人は私を抱きしめているのだろう
「こんな穢れたオンナになんか触れたらテートクが汚れてしまいマース。・・・だからっ、お願いだから・・・っ!!離してっ・・・!!」
「すまない、俺がっ!!俺がふがいないばかりにっ!!いつもイヤな思いをさせてっ、ごめん・・・、本当にごめんっ!!」
どうしてこの人は泣いているのだろう
「全部自分でやったことデース!!アイツに媚売って、よかれと思って鎮守府の名を貶めてっ!!」
「そんなもんはどうでもいいんだよ!!大切なのはお前だ!!帰ってくる場所が大切なんじゃなくて、帰ってくるお前達が大切なんだ」
どうしてこの人はこんなに、こんなにっ・・・!!
「お願いデスから、離してクダサイ・・・__つらいんデス、アナタの傍は。お願いデスから、見捨ててクダサイ・・・。ワタシは・・・誰にでも直ぐに股を開く売女でs」
_____パァンッ! 頬を打つ音が響く
「・・・__ビスマルク?」
「えぇ・・・、金剛。あなた今何を言おうとしたの・・・?」
コツッといつもの音がこちらへと近づく
「・・・金剛」
「___________長門・・・?」
提督が離れ、長門に抱きしめられる。だが、何故だ?何故彼女がここにいる?
「っ!?ビスマルク!!よくもっ、よくも連れてきましたネ!?絶対に連れてきてはいけないと!!あれだけ言ったのに!!」
「金剛」
「娘を放ってこんなところに来るなんテ!?夕立が起きたらどうするのデス!?」
駄目だ、これ以上はもう耐え切れない
「アナタは最低な親デス!!まさかワタシを憐れんだのデスカ!?フザケルナ!!お前なんかに心配される筋合いは無いデースッ!!」
頼むからその手を離して、提督の前ではいい、ビスマルクの前ではいい。だけど、長門にだけは
「金剛」
「これは嫌がらせデスか!?まさかあの時のことをまだ根にもっているのデスか!?英雄なのでショウ!?こんなアバズレのことなんか見捨てて部屋に引きこもってろ!!」
そんな悲しい顔しないで___
「金剛、私は英雄なんかじゃない。これまでも、これからも」
私にそんな顔を見せないでほしい。そんな資格は私にはない。だから・・・だから私にふさわしい表情をしてもらう為に、もう一度だけキズつけることを許してほしい
「___離せっ!!この
だが、それでも・・・
「金剛」
「____ぁ、なんで・・・」
離さない。左手だけで、その柔らかな胸で私を優しく包んでくれる。目の前にはかつて私が壊そうとした罪の象徴がある
「金剛、根にもっているのはお前だろう?お前があの日からずっと負い目を感じていたのは知っていた。・・・だが分かってやれなかった」
否定しないと、罵倒しないと、許されてはいけない、絶対に許されてはいけない。自分勝手な理由で穢してはいけないものを私は穢したのだから、___なのに言葉がでない。
「もういいんだ。もう、自分を虐めることなんかないんだ。お前の気持ちは十分に伝わった
だからもう、全部背負う必要なんてないんだ」
____もう、力が入らない。身体の震えを隠すことができない。だが、顔は上げない。
俯いていないと、嗚咽を少しでも隠さないと・・・__泣く資格なんて私にはない。
少しづつ、密着していた身体が離れていく。
「______ダメっ 長門っ!!」
「長門・・・全ての責任は俺にある。だから・・・」
「それは違うよ、提督。ただ単に私が甘えてただけだ。友人がこんなに傷ついていたのに
見て見ぬフリをしていた。・・・提督、すまないが元帥に連絡を繋いでおいてくれ、終わらせてくる」
「違うっ!!長門・・・!!っワタシは!ワタシが・・・っ!!」
懸命に手を伸ばす、しかしそこに存在するはずの右手は無く、むなしく空を切る
「・・・行くのね?」
「あぁ、金剛を頼む」
すぐそこにいるのに届かない、身体が動いてくれない
「ダメっ・・・かないで。行かないで・・・っ!!長門っ!!お願いだから!!
長門!!・・・あぁっ!!・・・・・・・・・・・ウアアアアアアアアアアア!!!!」
______雨はまだ、止むことを知らない
自分のなかで金剛ってすごい家族思いの
責任感の塊ってイメージがあるんですよね
(自己犠牲の塊っていうか)
金剛にああ言わせた為、嫌いになるかも
しれませんが
言わせたのは赤子です
(金剛のことも赤子のことも、どうか嫌いにならないでください!!)
次回長門達のパパンが画面越しでとうとう現れます
まだまだお付き合いよろしくお願いします