無冠の英雄 隻腕の長門   作:◯のような赤子

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すみません遅れました(汗


そろそろ皆さまはイベントの時期ですね
キラ付けの息抜きや疲労抜きに
この作品を読んでもらえると幸いです(笑)

そういえば赤子のように引退しても艦これの作品を
書いたり読んだりしてる人っているのでしょうか?
(気になります)



家族

___その日の夜から全て変わった

 

 

 

「どうじゃお前等、一緒にメシでも食わんか?」

 

「はぁ?急にどうした提督、なんか変なモンでも食ったか?」

 

「まぁまぁ天龍―?これはキット噂に聞くセクハラってヤツネー!」

 

「何ですか金剛?そのぉ・・・せくはらと言うのは?」

 

「なんだ鳳翔、知らないのか?確か老人が一人寂しい所に私達みたいな見た目が若い女が一緒にテレビを見ることだったハズだ」

 

「へぇーそうなんですか?長門さんって物知りなんですねー!」

 

「・・・いや姉様、多分違いますわ・・・」

 

「きっ、キサマ等ァッッ!!」ビキッビキッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こら天龍!野菜はしっかり食べなさい!!金剛っ!!ピーマンを残すでない!!」

 

「うっせーな!アンタいつからオレのオヤジになったんだ!?」

 

「ピーマンは嫌いデース!!何か変な電波がそう言ってマース!」

 

「二人共子供みたいですねぇ、それに比べて神風達は偉いわ♪」なでなで

 

「もぐもぐ、鳳翔さんこそ子供扱いしないでください!私達の竣工日、1日しか変わらないんですよ!?」

 

「姉様、その言い方こそ子供です」もぐもぐ

 

「・・・(そぉ~)「こりゃ長門!!」ギクっ!?なっ何だ?私はなにも・・・」

 

「お主はニンジンか・・・食材に感謝し、残さず食べることこそが食事じゃ」

 

「だって・・・なんかヘンな味するし・・・」

 

「それは大地の恵みの味じゃ、いいからちゃんと食べなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「____ハァッッ!!!」ドドドドドッッ!!!!!!

 

「全砲門ファイアァァー!!」ドドドドドッッ!!!!!!

 

「ヒュー♪流石戦艦。硝煙の匂いがたまんねぇなぁ!」

 

『天龍、そこは戦場じゃろ?気を引き締めよ』

 

「わーってんだよ、んな事は!まったく・・・人がいい気になってたってのに」

 

『しかと兜の緒を締めよ。鳳翔、空から偵察を。制空権の大切さはようく知っておるじゃろう?』

 

「分かっております、提督」

 

 

その言葉と共に、矢をつがえ放つ。すると爆炎と共に艦載機へと姿を変え空に放たれる

 

 

 

「__皆さん!!北東10㎞先!戦艦ル級3隻!軽巡ハ級2隻!空母ヲ級1隻がこちらに向かって前進中!!・・・まだ気づいた様子はありません!!」

 

「ほえ~さっすが空母!私達の電探にはまだ影も形も無いのに、スゴイね春風!」

 

「もう、姉様ったら・・・__ッ!?雷跡3つ!?潜水艦です!!」

 

『ッ!?いかん!!春風大まかでよい!!機銃を撃って位置を皆に教えよ!!神風!!お主はその銃跡をもとに魚雷を破壊しろ!!天龍もじゃ!!』

 

「「「了解!!」」」

 

 

提督の指示のもと、きびきびと動き魚雷の破壊に成功する

 

 

『天龍!!爆雷投下!!鳳翔も後に続け!!』

 

「はっ!」

 

 

 

一斉に爆雷が投下され次々と水しぶきを上げる。・・・暫くすると海の上に何らかの残骸と油が浮いてくる

 

 

 

「__ふぅ、敵の潜水艦撃破」

 

『おぉ!よくやった!!流石じゃな!!』

 

「へっ!このくらい当たり前だぜ!」

 

「いや、助かった。ありがとうみんな」

 

「ソウネー!ワタシ達戦艦じゃあ潜水艦なんてどうしようもナイカラネー!」

 

「へへっ!あの長門と金剛にお礼を言われるとは、何か照れるな!」

 

「そうですね、では・・・向こうの戦艦のお相手を任せてもよろしいですか?」

 

 

 

鳳翔の言葉に振り向けば・・・戦艦ル級3隻がこちらに砲門を向けていた

 

 

 

 

「あぁ・・・ビッグセブンの力!その眼にしかと焼き付けろッ!!」

 

「フフーフ♪戦艦の力、見せてあげるネー!!」

 

 

こちらも砲門を向け合対する

 

 

「他の軽巡はこの天龍様に任せておけ!!」

 

「では神風・春風、私の護衛をお願いします。今から制空権の取り合いになるので」

 

「「了解です!!」」

 

『まっ、待てお主等!!儂の指示を・・・っ!!』

 

 

今回提督は一つ条件を出していた___「自分の指示に少しだけでもいいから従ってくれ」と

 

今までは彼女達が好き勝手に動いていた、それは提督から見ればなんと無駄の多いことだろうか

だから従ってくれれば最近食事の良さに目覚めた彼女達に美味しいモノを奢ると約束し、逆に従わなければ嫌いな食べ物(ちなみに天龍・金剛・長門しかない)を食べさせると約束(脅sゲフン)させた

 

 

___そうしていると砲雷撃戦が始まる

 

 

 

ドドドドドドドドドドドドドッッッッッ!!!!

 

 

「テートク!!そんな暇ナイネー!!」バキィッ!!

 

 

言いながら金剛が敵戦艦の砲弾を殴り弾く。__もはや指示を聞いて動いてるヒマなどない、あるとすれば_____

 

 

「・・・提督、私達を信じろ」__ドドドッッ!!!

 

 

 

__あるとすればそれは砲弾をモノともしない装甲をもつ長門のみ

 

 

『__何?』

 

「私達を信じろ、お前の信じる私達を・・・この戦艦長門を信じろ・・・ッ!!」

 

 

仁王立ちとなり、敵ル級の砲撃に晒され続ける___だがキズ一つ無い。

 

 

__これが戦艦____これが戦艦長門

 

 

今だ1発も撃たず、ただ提督の返事を待つ

 

 

「__・・・分かった、任せたぞ!!」

 

「フっ、その言葉を待っていた・・・ッ!!ウオォォォォオオオオオオッツツ!!!!!!」

 

 

ドドドドドドドドドドドドドッッッ!!!!!!

 

 

長門の41㎝砲が火を噴く度、海面が波打ちまるで大地が噴火したような轟音を辺りに響き渡らせる。だが敵もさることながら大破まで追い込むも中々沈まない

 

だから長門はその手に徹甲弾を持ち、突貫する

 

 

「__悪いな、私には・・・この長門には敗北は許されない____フンンッ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヘヘっ・・・遠征・・・確かに成功させたぜ・・・!」ガクっ

 

「ッ!?天龍!!」

 

 

ある日の事、いつも通り出撃からの帰り天龍が面白い物を見つけたと提督に報告してきた

 

曰く「燃料や鋼材、ボーキサイトがたんまりとある」__と

 

そこはかつて深海棲艦から取り返した海域で、おそらく深海棲艦の補給場であったと推理された(未だ深海棲艦のことはよく分かっていない)

 

今だ危険な海域ではあるが背に腹代えれぬとソコへ天龍が遠征へと行き、敵と遭遇。何とか帰港した

 

 

 

それから入渠が終わり、全員が報告のため直された執務室に集まる

 

 

「この馬鹿モン!!危なかったら荷物なんぞ捨ててこい!!」

 

「ふっざけんなこのクソジジイ!!オレはちゃんと遠征を成功させたんだぞ!?何で叱られなきゃなんねぇんだ!?」

 

「叱るに決まっておるわ!!もしお前に何かあったらどうするつもりじゃ!?」

 

「知るかよンなことよぉ!!オレは艦だ!!軍艦だぞ!?死ぬまで戦わせろ!!」

 

「__ッッ!!」

 

 

___パァァン____!!

 

 

音からして渾身の力で引っ叩いたのだろう。叩かれた天龍も、提督も、他の者も動けない

 

 

「・・・なんだよっ、減らず口たたいたら今度は暴力か!?ア゛ァ!?」

 

 

「このっ・・・!このっ、大馬鹿モノがッ__!!」

 

「ッ!?なっ・・・なんだよ・・・なんでアンタが泣いてんだよっ!?」

 

 

提督の顔を見れば大粒の涙を浮かべ__そして力強く、天龍を抱きしめる

 

 

「この大馬鹿モノっ!別にいいじゃと?死ぬまで戦わせろじゃと・・・っ?」ポタっポタっ

 

「・・・あぁそうだよ、何がいけないんだ」

 

「いかんに決まっておろうがっ!?儂が・・・儂がどれだけっ心配したと思うとる・・・っ!!」

 

「・・・何でだよ?別にアンタには関係ないだろ?どうせ・・・オレ達のことなんか・・・どうにも・・・」

 

「・・・天龍っ「鳳翔」・・・長門」

 

「悪いが私も天龍に同感だ。いずれ・・・私達も老朽艦扱いされ捨てられる。いつかは皆死ぬんだ、何故私達をそんなに構う?我々の関係はただの部下と上司だろう?」

 

「ッ!?違う!!儂は・・・っ!!」

 

「悪いが提督、私が聞きたいのはそんな事ではない」

 

うむを言わさぬ眼光で長門が睨みつける__ずっと疑問には思っていた。ある日を境に急に提督がその距離を縮めてきた、はっきり言って何を企んでいるのかとずっと思っていた

 

だから良い機会だ。これを機にこの男の本心を語ってもらおう__

 

 

 

____静かに睨んでいると意を決し、顔をこちらにむけてきた

 

 

「・・・そうじゃ、皆いつかは死ぬ。誰も逃れられん、それは明日かもしれぬし明後日かもしれぬ・・・」

 

「・・・提督」

 

「じゃが・・・今日ではない」

 

 

___ッッ!?

 

 

「今日ではない・・・じゃから今日痛かったら痛いと言ってよい。今日辛かったら辛いと言ってよい。お腹が減ったら腹イッパイ食うとよい

今日を幸せに・・・少しでも笑顔で明日を・・・お前達に迎えてほしい。・・・長門」

 

「・・・何だ」

 

「お主は儂に部下と上司と言ったな?悪いが儂はそうは思わん」

 

「じゃあ・・・何だ?」

 

「家族じゃよ」

 

「ッ___!?」

 

「家族じゃからこうして怒るのじゃ、家族じゃから毎日一緒にご飯を食べ、そして明日への活力にするのじゃ」

 

「__艦隊は家族・・・」ボソっ

 

「おぉ!そうじゃ春風!__昔と今では意味が違うかもしれぬが・・・少なくとも、儂はお前達をそう思っておるよ」

 

 

提督の言葉に誰も動けない、まさか自分達のような・・・得体の知れないモノをこの男は家族と言ったのか・・・?

 

 

「__じいさん、何時まで抱き締めてんだよ・・・さっきから金具が当たって痛ぇからさ、ちょい涙が出てきたじゃねぇか」

 

「おぉっスマン天龍!じゃが・・・それだけ心配だったんじゃ・・・」

 

「分かってるよ(ズビっ)そんなことは」

 

__なぁ提督

 

「・・・悪かったな、あんな事言って。でも・・・オレ達は艦なんだ、それだけは分かってくれよな?」

 

「・・・あぁ、儂のほうこそ悪かった」

 

「・・・フン、甘いな提督。本当に・・・甘い」

 

そう言いながら執務室を天龍に続き出ようとする長門

 

「・・・長門」

 

「・・・だが、__嫌いじゃない・・・」ボソっ

 

 

最後にそう言い残し、今度こそ出ていく

 

残されたのは提督と鳳翔、金剛、神風と春風のみ

 

 

「・・・テートク、さっきのが本心デースカ?」

 

「そうじゃ、・・・信じられんか?」

 

「・・・よく分からないデース、ワタシ達は艦デシタ。神風達みたいに姉妹はイマスカラ分かりマース、でも・・・familyは・・・」

 

「・・・私には姉妹艦すらいません。ですが何となくは分かっているつもりです。・・・言葉にできず・・・モヤモヤしていますが・・・」

 

「鳳翔・・・」

 

「__?みんな何悩んでいるんですか?簡単じゃあないですか!」

 

「え?姉様?」

 

「Rially?ホントデスカ神風!?」

 

「はい!言葉にすればいいんでしょう?じゃあ解決方を見せますね!」

 

そう言って、トテテと提督に近づき___

 

 

 

 

てて()様_____!」

 

「っ!?てて・・・様・・・?儂が・・・?」

 

「はいっ!ずっと言いたかったです!てて様!」

 

「カッカミカゼー?・・・What?」

 

「え~!?分からないんですか!?」む~!

 

「ねっ、姉様・・・流石に説明を・・・」

 

「私からもお願いします。・・・どうして提督が父になるのですか?」

 

「だって!私達を生んでくれたのは妖精さんかもしれないけど、でも提督がいなかったら私達はこの姿で生まれてこなかったかもしれないし、別の艦だったかもしれないでしょ?だから私達の生みの親は提督・・・ううん、てて様なんです!!」ババーン!!

 

「あっ、あってるちゃあ、あってますけど・・・」ひくっひくっ

 

「Oh~春風―?お姉ちゃん大丈夫デスカー?」

 

 

皆で神風の頭を心配していると__急に提督が膝をつく

 

「__!?提督!!大丈夫ですか?どこか痛いので?」

 

「ち・・・違う・・・そうではない・・・っ」

 

 

肩を震わせ目を押さえる。次第に純白に彩られた手袋が濡れたかのように滲み出す。それもそうだろう___実際にこの老人は泣いているのだから

 

 

「提督・・・?泣いておられるのですか?」

 

「もっ、もしかして嫌だったですか!?ならごめんなさいっ!!」

 

 

提督が・・・老体を折り曲げ子供のように頭を横に振る

 

「・・・神風」

 

「_?はい?」

 

「・・・もう一度、もう一度父と呼んでくれっ!」

 

「えっ・・・じゃあ」

 

「これは嬉し泣きじゃ・・・っ!儂には妻はおるが子はおらなんだ・・・頼むっ!」

 

 

今だ身体を震わせる提督をしり目に4人で顔を合わせる。

 

そしてようやく理解し神風の顔が一気に綻ぶ

 

「_!!はい!てて様♪」パァっ!

 

「何度でもいってくれっ!!神風!!」

 

「はい!神風は何度でもてて様と呼びましょう!!てて様!てて様!!」

 

「うぉぉおおん!!神風ぇぇええ!!」ダバー

 

「もうっ!てて様ったら!鼻水が汚いので近寄らないでくださいっ!!」

 

「えぇ~・・・姉様・・・流石にそれはヒドいですわ・・・(汗」

 

「Ye~s・・・でも・・・良いデスネー、決めマーシタ!!ワタシも今日からダディって呼びマース!」

 

「金剛アナタまで・・・提督に失礼でしょう?」

 

「いやっ!是非ともそう呼んでくれ!!一日にまさか二人も娘ができるとは・・・っ!」

 

「・・・ハァ~、姉様は相変わらず理解の範疇に納まりませんわ。・・・姉様が言うのだったら私も呼ばないワケにいかないじゃないですか・・・」

 

「__!?では・・・春風も・・・っ!?」

 

「えぇ、さ?父様?きちゃないのでお顔を拭きますよ?」

 

「アハハっ!春風お顔が真っ赤ねっ!」

 

「誰の所為ですかっ!?誰の!!」

 

「鳳翔もドウデスカー?ダディって呼んであげたらイイノニー!」

 

「いや、金剛(ズビっ)無理強いは良くない、鳳翔」

 

「・・・はい」

 

「お主の事じゃ、天龍と長門を省くようで嫌なのじゃろう」チーン!

 

「・・・そうですね、あと・・・ちょっと心の整理が・・・」

 

「よい、先程も言ったが無理強いはせん。自らでちゃんと決めよ、儂はお主の考えを尊重しよう」

 

「てて様、何カッコつけてんですか?ハッキリと「儂の娘になれッ!!」(ドンッ!!)くらいのこと言えばいいのに!!」

 

「・・・神風―はハッキリ言い過ぎデース」

 

「この人は艦の時代からこんな感じでしたよ・・・」

 

「鳳翔さん!!」ズイっ

 

「はっはい!何ですか?」

 

「てて様の娘になりなさい!!」ドンッ!!

 

「こっこれ!神風」オロオロ

 

 

「__ふふっ!あははは!__もうっ!神風は強引ね、思わず笑っちゃったわ!」

 

「私は強引ですからっ!」エッヘンっ!

 

「うふふっ!分かりました。__提督?」

 

「何じゃ?」

 

「こんな娘ですが今日からお願いしますね?__お父様」

 

「ほっ・・・!鳳翔っ!!」プルプル

 

「・・・大丈夫です。先程のことは天龍もきっと色々考える所がありましたでしょうし・・・問題は・・・」

 

 

そう言いながらチラリと扉の向こうへと視線を向ける

 

 

 

 

 

 

「____んだよ・・・たくっ」ボソっ

 

「・・・私は認めん。確かにこの前の指揮は見事だった、だからと言って・・・家族だの、そんな戯言に耳を傾ける気はない・・・」

 

「オレもだよ。けっ!何が家族だくだらねぇ」

 

「うむ、せめて我々だけでも海軍精神を保たねばな」

 

「たりめーだろ?そういうアンタこそ、連中に絆されんなよ?」

 

 

 

 

___数日後__

 

「親父―!肩揉んでやろうか?」

 

「親父―!帰ったぞー!」

 

「なぁ長門聞いてくれよ!親父がさ~・・・」

 

「・・・オイ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日がたった。長門は一人決して提督の事を父と呼ばず、むしろ間違っているのはそっちだと頑なに言い続けた

 

「長門、いい加減お父様のこと呼んであげたら?」

 

「鳳翔またか・・・提督は提督だ、いい加減にするのはお前達のほうだ。それに何だお前、最近料理なんぞに手を出しおって」

 

「あら、それを何度もおかわりしたのは誰かしら?」

 

「うっ・・・とにかく!私は絶対に呼ばんぞ」

 

「いいじゃねえか長門、結構楽しいぜ?家族って」

 

「・・・お前のいう事だけは絶対に聞かん」

 

「Hey!長門―!アナタは包囲されてマース!」

 

「英国被れは黙れ」

 

「酷いデース!?それに被れじゃなくホンモノの帰国子女デース!」

 

「長門さん!!」ババーン!!

 

「・・・なんだ神風」

 

「てて様の娘になりなさい!!」ドンッ!!

 

「断る」

 

「ガーン!?」ガーン!!

 

「・・・姉様、効果音と被ってますわ・・・」

 

「だからワタシは被れじゃないデース!!」ウガーっ!!

 

「あぁもういい!!邪魔だ!!」

 

部屋を出ていこうとすると、そこに提督が通りかかる

 

「ッ!!・・・今度はアナタか・・・っ」

 

「_?長門、どこへ行くのじゃ?」

 

「・・・どこでもいいだろう?別に提督には関係ない」

 

「じゃが長t「うるさい!!放っておいてくれ!!」長門!!」

 

提督の横を足早やに去っていく。その様子を他の5人は部屋から見ていた

 

「やはり・・・少し強引だったでしょうか・・・?」

 

「でもよ、ありゃあ相当な意地っ張りだぜ?オレが言うんだから間違いねぇよ」

 

「ワタシ達・・・嫌われマシタカー?」

 

「そんな事ありませんっ!絶対に分かってくれるし、絶対にてて様と呼びます!!」

 

「その言い方は姉様だけですわ」

 

「でも実際いいモンだと思うぜ?親父と呼んで、あぁオレ達家族なんだって思った時、悪い気しなかったし」

 

「・・・あの子は天龍、お前の言った通り意地っ張りなのじゃろう。・・・でなければ70年前のアレを二発も耐えれるワケがない・・・」

 

「親父?それどういう意味だ?」

 

「・・・資料で見た事があります。この場のみんなは私は直接その場にいなかったけど・・・」

 

「鳳翔さん!神風と春風も最後まで残っていましたよ?」

 

「えぇ、勿論私達もその場にはいませんでしたが・・・」

 

「何だ、お前等も終戦組か。てか何の話だ?」

 

「・・・あの子は戦後、二度にわたってとある爆弾を受けています。それは決して耐える事が不可能なモノでした・・・」

 

「・・・おい、それってまさかっ!?」

 

「そうじゃ、広島、長崎に落とされた原爆じゃ。あの子は二発も受けながら決して沈む事はなかった・・・最後まで、日本の意地を通し続け、ひっそりと誰にも見られることなく、沈んでいった」

 

 

他の者は、特に天龍と金剛は口を開くことができない。それほどの衝撃に襲われていた

 

 

「あの子は一度こうと決めたらテコでも動かんじゃろう、それは歴史が証明しておる」

 

「・・・だからって・・・今のまんまで良いワケねぇだろ!?オレ達は艦だが艦娘でもあんだよ!!せっかく美味しいメシを食えて自分で好きにできるのに!!・・・アイツを見てみろよ、あんなに隈作って・・・無理し過ぎなんだよ・・・っ」

 

「てて様、てて様が初めあんなに休めと言ったのはそういう理由だったんですね?」

 

「そうじゃ、もの言わぬただの機械ならば他人に任せ休む必要はない」

 

 

神風の頭にそっと手をのせ優しく撫でる

 

 

「じゃがお主等は今は艦娘、己の意志で考え動き、そして疲れる。・・・人と変わらん」

 

 

そう言って5人をそれぞれ見る。誰もかつてのように反論はせず、提督の言葉に耳を傾ける

 

 

「いつかあの子は大きな失敗をする、儂は・・・それが恐ろしくて堪らん」

 

 

 

それは自らを傷つける事かも知れないし周りを巻き込むかもしれない___どちらにしろ・・・それはすぐそこまで来ていた___

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督は執務室で衝撃を受けていた。なんとあの長門が出撃して、大破したというのだ

 

今まで敵は現れても赤いエリート級と呼ばれるモノまでだった。だが突然黄色(後にフラグシップと命名)が現れ長門が一人突貫していったのだ

 

 

「お前達は邪魔だ、私一人で片づける」__そう言って

 

 

敵は駆逐艦や重巡のみだったが・・・今までと全く違った

速度は速く、その攻撃力、雷撃能力も桁違いに上がり、ついに長門の装甲を破ったのだ

 

なんとか周りが連携し敵を倒し連れ帰り、今は入渠を終えすでに部屋で寝かせている

 

 

 

コンコンコン「長門儂じゃ、スマンが入るぞ?」カチャ

 

 

__そこには備え付けのベッドと洋服箪笥、あとは軽い小物のみとあまり生活感の溢れていない、この部屋の主の考えがありありと見えた「ただ寝られればいい」と__

 

長門は一切反応せず、ベッドに横たわり提督の反対を向いている。鳳翔か誰かが置いたであろうパイプ椅子に座り、長門に寄り添う

 

 

 

「・・・私を笑いに来たのか?」

 

「そうではない。・・・無事で良かった」

 

「・・・良かった?良かっただと!?」

 

 

布団を捲り上げ提督を射殺さんとする勢いで睨みつける

 

 

「あぁ良かっただろうさ!!これでアナタが正しかったと!!この長門が全て間違っていたと証明できたのだからな!!」

 

「長門・・・」

 

「さぞかし嬉しかっただろう!?この長門が油断し、大破する様はさぞかし滑稽だっただろうさ!!」ポロっ

 

「・・・」

 

「何か言ったらどうなんだ!!えぇ!?父上様!?ほら!!これでいいのだろう!?ちゃんと言ってやったぞ!?ほら、どうした?喜べ、嘲笑(わら)えよ?父上様!?」ポロっポロっ

 

 

荒く肩で息をし、悔し涙を浮かべながら再び布団を被る

 

 

・・・この男は自分を嘲笑いに来たと長門は思った、そして今からさぞかし自分が正しいのかを説くとも___しかし

 

 

「・・・済まん、お前の無茶を止めることができんで・・・お前の悩みに気づいてやれなんだ・・・」

 

 

 

__・・・この男は何を言っているのだ?

 

 

「今回の件、全て儂の所為じゃ、儂の責任じゃ」

 

 

 

__提督の責任?・・・あぁそうだこの男が・・・___・・・この男のいう事に耳を傾けていれば今回のようにはならなかった・・・?

 

 

そこまで考え布団の中で思わず目を見開く

 

 

(違う!!これは誰かの所為ではない!!全て私の責任だ!!・・・私の所為で、この長門は・・・っ!長門の誇りは・・・っ!!)

 

「ゆえに__安心せよ長門、__其方の誇り(・・・・・・)は今だ傷ついておらぬ。この力及ばずな提督である儂一人の責任じゃ。長門は今だ、日の本の誇りじゃ!だから安心せい」

 

 

もう我慢できなかった__嗚咽を必死に隠そうとギュっと弱弱しく、まるで女の子のように布団の中で縮こまるしかできなかった

ここに来てようやく気付いた。この人は・・・この自分を生み出してくれた人は決して自分を見捨てないと、全て分かった上で・・・家族になろうと言ってくれていたのだと

 

 

 

背後からギシリと立ち上がろうとする音が聴こえる

 

 

「・・・儂のことも、あの子達が言うことも、何も気にせんでよい。しかと英気を養い、日の本の誇りを再び見せてくれ・・・」

 

(っ!!ダメだ!!行かないでくれっ!!)

 

 

そう思い、__気づけば手が提督の裾を掴んでいた

 

 

「・・・長門?」

 

 

「・・・私が・・・っ、私が愚かでしたっ!どうか・・・どうか私も・・・アナタの娘にっ、父と呼ぶ事を許してください・・・っ!!」ポロっ!ポロっ!

 

「__!!長門!!」

 

 

__父が優しく、そして力強く抱きしめてくれる

 

(__あぁ・・・こんなに暖かいのか・・・家族って・・・)

 

 

いつの間にかお互い抱きしめ合い、そして泣いていた

 

___嬉し涙とはこんな気持ちになるのか・・・初めて・・・涙を流せるこの身体に感謝した

 

 

 

 

____数日後、鎮守府には笑顔が溢れていた。いつも中心で笑っているのは、おっちょこちょいで常にマイペースな5女、そしてそれに悪ノリする4女と溜息をつきながらいつも一緒にいる末妹。そんな彼女達妹をいつもニコニコしながら追いかける次女、その後ろをこれまたニコニコしながら長女と父が見守る

 

__そんな家族を少し離れた場所から見つめ、元気いっぱいな5女から呼びかけられ、今だ慣れない笑顔を浮かべるのは____

 




今回は少しご都合主義でしたね(笑)
(だってそうしないと進まないもん)

長門「お前の信じるお前でもない、お前の信じる私を信じろ!!
私を誰だと思ってやがる!!」
完全に男の義務教育なアニメですね(笑)
ちなみに以前はこのアニメの作画スタッフの方と懇意にさせてもらっていました
(色々貴重な経験やお話しを本当にありがとうございます!)

神風は書いている内にいつの間にかこんな感じに(笑)
ホントに勝手に動き出しましたwこの子は書いてて凄く楽しいです
(まさかここまでキーパーソンになるとは(汗)

金剛は一体どこから電波を拾ったのでしょう?(すっとぼけ)
コラボイベントに参加できなかったのは
本当に残念でした(以前話したとおり2015年に始めたので)
どれだけ5-3クリアするの大変だったと思ってやがる(マジギレ)
アルペ勢を使ってみたかったです

天龍はなんだか正統派主人公って感じで書きやすいです
(そしてチョロイン)
長門もなんとかデレてくれて良かったです(笑)


次回の投稿は5日ほどかかると思います
(ちょっと書きたいのができたので)

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