無冠の英雄 隻腕の長門   作:◯のような赤子

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お待たせしました!タイトル通りとうとう長門が戦います!

※今更ですがここの響はフリーダムです



遅くなりましたが変態スタースクリーム様
ご感想ありがとうございます!

nbv様も再びの感想、誤字脱字報告ありがとうございます!




其の名は『無冠』 隻腕の長門

柱島鎮守府には二か所、演習場がある。今回使われるのは横幅50m、全長300mの

超大型プールとなっていて、円形に観戦席が置かれており。その大半がすでに埋まって、今か今かとザワザワとしている

 

 

「・・・ねぇ響、電。ホントに大丈夫なの?私長門さんにケガして欲しくないわ・・・」

 

「姉さん・・・それは長門さんに対して失礼だよ」

 

「なのです。響お姉ちゃんの言う通りなのです。暁お姉ちゃんと雷お姉ちゃんには分からないと思いますが1つ断言できることがあるのです」

 

「それって何?電。」

 

「・・・私達ではキズつけるどころか当てることすらできないってことさ」

 

「?どういうこと?長門さんって低速でしょ?何で当たらないの?」

 

「それは見てのお楽しみというか・・・まぁ見ても多分、納得できないのです」

 

暁と雷の頭に疑問が浮かぶ、そんな中、響の表情は険しくなっていき・・・

 

「みんな、構えて。・・・来る」

 

 

 

 

「・・・卯月め、集めすぎだ。これじゃあ本当に見世物じゃあないか」

 

コツ、コツ、と騒がしいはずの演習場に靴音が鳴り響く

 

「はぁ!?・・・え、長門さん!?今から演習するのよ!?何その恰好!?艤装もなにも無

いじゃない!?」

 

今の長門はいつも通り、そう、いつも通り大胆に肌蹴た恰好で着流しを着、キセルをくわえ、紫煙をくゆらせ、唯一ほかの長門型と同じヒール型のフロートシューズを履き、口元には緩やかなカーブが描かれた、普段見る長門がそこにいた。

 

「どうした暁?私が明石か夕張に頼んでトンデモ機能の付いた義手でもつけてくると思ったのか?」

 

「ふざけないで長門さん!!私達が駆逐艦だからって舐めないで!!」

 

「いいや、姉さん。あれが長門さんの戦闘スタイルだ」

 

「その通りだ。暁、この鎮守府ができて8年。私はずっとこれで戦ってきた」

 

これで大和型を相手に勝った(・・・・・・・・・・・・・)

 

「だから、お前たちは気にせず、撃ってこい」

 

これで柱島鎮守府を守りぬいてきた(・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

「暁姉さん!雷!決して手をぬいちゃダメだ!これから戦う相手はあの無冠の英雄「隻腕の長門」!!」

 

これで全艦娘の頂点に立った(・・・・・・・・・・・・・)

 

 

これが「無冠」の称号をもつ英雄の戦闘スタイル

 

 

「気合い入れてるとこ悪いが響、提督が一声あるってよ」

 

天龍が提督とともに、演習場へと入ってくる

 

「・・・手短にね。じゃないとカッコつけた意味がないから」

 

分かっていると言いながらマイクを手に取る。その瞬間シン、と演習場が鎮まる

 

『・・・暁と雷のように、この鎮守府にきたばかりの者は、何を馬鹿なと思うだろう。だが私が彼女と会って、一度も艤装を装備した姿を見たことがない』

 

そんな。ありえないという声がにわかに騒めく

 

『だからこそ見てほしい!長門の戦い方を!そして知ってほしい!艦娘の頂点というものを!!大和型ですら勝つことができない最強のテクニックタイプが今!ここにある!!』

 

締めくくると同時にわっ!!と観戦席が騒ぎだす。

 

 

「・・・提督。プロレスじゃねえんだから。それに第四駆逐隊を見て見ろ?ガチガチじゃねーか。特に暁」

 

天龍がやれやれと言いたげな視線を向ける。そこには「うわ、やっちまった」と言いたげな顔があった

 

「ふむ、提督、一応確認だが陸奥は夕立を連れてきてないな?」

 

「あぁ、確認済だ。さすがに演習とはいえ、まだ夕立にはきついだろう」

 

そうか、ならいいんだ。と言いながら再びプールへと歩みを向ける

 

『・・・長門が入水した瞬間から開始とする』

 

コツっコツっと時計の針のように歩みが進む、隣の仲間のバクバクという心音が聴こえる。

遠くで生つばを飲み込む音が耳介に鳴り響く。つねに太ももの根元まで見えている誰もが羨むその美脚がついに・・・

 

 

 

 

_________チャプン_______

 

「ッ!!ypa―――!!!」

 

響の主砲が轟音を轟かせるとともに巨大な水しぶきが上がる。

 

「っ響!!あれじゃあ長門さんが・・・!!」

 

 

「・・・姉さんよく見て。確かに私は撃ったけど、・・・長門さんがいた場所に水しぶきは立っていない」

 

そう言われ、思わず目をみはる。長門は動いておらず、相変わらずキセルをプカプカ吸っていた」

 

「・・・外したの?」

 

「いいや雷、確かに直撃コースだったよ」

 

 

そして長門は再びゆっくりと歩みだす

 

「流石は響。プレッシャーに負けずよく撃ったな」

 

「キセル・・・使わなかった(・・・・・・)んだね」

 

「あぁ、すまないが、まだ使うほどでもないからな」

 

「響、何の話・・・?ねぇ電!一体なんの話を二人はしてるの!?さっきの間になにが起こったのよ!?」

 

「・・・簡単なことなのです。暁お姉ちゃん、長門さんは弾丸をはじいた(・・・・・・・)のです」

 

へ?という声とともにどよめきが起こる

 

「どっどういうこと!?」

 

「なぁに、側面からこう、ちょいっとつついただけさ」

 

こんな風にと言いながら払うような仕草をみせる

 

「そんなっ!?ありえないわ!!」

 

だからいったのです。と思わずつぶやく電

 

「そうだよ雷。それにね、ありえないかどうかは、___撃ってみればイヤでもわかるさっ!!」

 

そういいながら再び響が撃つ、それに合わせるかの如く、電も撃ち出す。今度は言われていた為、確かに見えた。

 

左手を前に出し、まずは響が撃った弾丸を一発触れるか触れないかの距離で手に包む。そのまま外にはたくような動作でもう一発の弾にビリヤードのごとく当て、流れるように今度は手の甲で電の二発の弾の軌道を変える、手を振るうその様はまるで指揮者のようだった。

 

「どうだ菊月?たしかに叢雲の師匠だろ?」

 

天龍の問に菊月は答えることができない

 

(あんなことがあっていいのか!?弾だぞ!?それを素手(・・)で・・・!?)

 

確かに菊月が見た叢雲もその手に持った槍型のマストではじいていた。だが今目の前で繰り広げられている光景は何だ?

縦横無尽に四つの軌跡がしぶきをあげながら撃つ。だが一発も当たらない。左手でさばきつつ。側面や背後の弾丸にも反応し避け、長く美しい脚を振り上げ側転さえしている。その様子は舞を披露しているようにしか見えない。

 

 

「全員魚雷を同時投下!!___2、1、ってえぇぇ!!!」

 

響の叫びと共に4方向からはなたれる魚雷。だが

 

「・・・めずらしく焦ったな。響もまだまだということか」

 

ふんっ、と短く声をあげ、掌底を海面へと放つ。パシャっという音とは裏腹に、膨大な量の水が長門を中心に撒き上がる。

 

「そんな!?これもだめなの!?」

 

「ッ!!暁お姉ちゃん!止まっちゃだめなのです!!」

 

今だ立ち昇る水柱から1つ影が暁へと向かい、そして・・・

 

「__・・・とった」

 

__トンっと軽く掌底で押される。だがその勢いは凄まじく、軽く押されたはずの暁が

2、30mにわたって海面をバウンドし、吹き飛ばされる

 

『・・・暁の大破認定を確認。よって暁を戦闘不能とみなす。・・・卯月、すまないが暁を救護室へ連れていってくれ。気を失っている』

 

 

「__・・・一体なにが起きたんだ?」

 

あまりの衝撃にようやく話すことができた菊月

 

「長門は膨大な戦闘経験から相手の弱点を一目見れば分かっちまう。あとは軽く衝撃をあたえてやれば、ああさ。」

 

なるほど、聞けばこれほど分かりやすいことはない。だが見た限りでは到底信じられない。

 

「何なのだこれは・・・、こんなことがあっていいのか・・・!?」

 

間違いなく長門は叢雲の師匠だ。もはや疑いようがない。___だが、その実力の開きは天と地どころか、もはや次元が違う。

 

武装した部隊がたった一人に素手で負ける。この場にいる全てのものがそう思った。現に一人、また一人と欠けていく。そして最後に残ったのは・・・

 

「お前か・・・響」

 

「はぁ、はぁっ!長門さん」

 

もはや弾丸も魚雷も残っていない。あるのはその小さな手に持つ、錨だけだ

 

「やっぱりまだまだ遠いなぁ・・・」

 

「・・・そうだな。せめて、コイツ(キセル)を武器として使わせるようにくらいなってくれ」

 

「むっ、まるでもう終わったような言い方だね。まだ私は武器を持ち、あなたの前に立っている。私が倒れない限り、第四駆逐隊は決して倒れはしない!!」

 

ypa―!!と叫び錨を構え、長門へと突撃をかける

 

「よく言った響。これはお前の・・・お前たちへの敬意の印だ。受け取ってくれ・・・」

 

 

「なっ!?長門がキセルを手に持っただと・・・!?」

 

その意味を知っている者にどよめきが走る。

 

武器(キセル)を手に取る。それは長門が正真正銘本気で戦う覚悟の表れだ。

 

「頼むぞ、響。どうか・・・」

 

 

 

 

______どうか死なないでくれ(・・・・・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

____そこにはもはや音がなかった。気づけば水面に響はズタボロに打ち倒され、背後の艤装は所々煙をあげている。見上げる響に見下げる長門。勝者は一目瞭然だった・・・

 

「・・・よく気を失わなかったな。武蔵でさえ3秒は失神していたのに」

 

 

「・・づ・・・ご・・でしょ?・・・あた・・・・・・たちは・・・・第四、くだいで・・・・・・・・あかっ・・・さ・・の・・・妹・・・な・・・・・・から」

 

「あぁ、流石は暁の妹だ。流石は第四駆逐隊だ。響、お前たちは柱島鎮守府の誇りだ」

 

長門が器用に左手で、響を抱き上げる。その瞬間演習場内に鬨の声が響き渡る

 

 

 

「み・・・な・・・長門さん・・・すごいでしょ?こんなに強いんだよ?もう・・・

もう弱いなんて言わせないよ?・・・だって・・・こんなにおっぱい柔らかくて・・・・・・・それに・・・すごく・・・良い匂い・・・」

 

ホントにコイツはぶれないなぁ、と思いつつ、ほくそ笑む

 

「・・・全部、私の為にやってくれたんだな。・・・ありがとう」

 

___ありがとう、響

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・大淀、どうした?」

 

「勝手に執務室を出て申し訳ありません。ですが急ぎ、見ていただきたいものが」

 

これを

 

「___・・・叢雲からの電文か、・・・面倒な。大淀、元帥に急ぎ確認し、各部隊旗艦を執務室に呼び出せ。(長門には言うな)ボソっ」

 

はっ、と短く返し、戻る大淀。提督の手には電文が握られていた。その内容は・・・

 

 

 

____「虫ガソチラニ向カウ 注意サレタシ」

 




いかがだったでしょうか?
書きながら「あれ?響かっこよすぎない?」と思った
のは内緒です


昔の長門は普通に戦艦の硬さを生かした『剛』の戦法

今の長門は「当たらなければ、どうという事はない」を
素でいって、縮地や柔術を使う『静』の戦法です。

そして弟子の叢雲は改2ではありますがマスト型の槍を持っています
(槍型のマストではなく、槍そのものなのは
確実に相手をコロコロする為です。ややこしくて
すみません(汗)

知ってました?8話目にしてようやく一日が終わりましたよ?
(話数かかりすぎだろ!?)

次回はかなり女性が不快になる可能性が
あります。
そして金剛に焦点を当てて、何故金剛が罪を求めるのか
一体、長門に何をしたのかを
数話にわたって書いていきます
お楽しみに!
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