学園内にある巨大な資料館、四階建のその建物の中には大量の研究論文や文献が存在する。また、マリア達が訪れた三階の試合のデータのような、記録媒体としては別のものも保管されている。
そんな巨大な資料館の2階の奥を赤染 遥は訪れていた。どれもこれも辞書ほどの大きさの書物で溢れている中、日本人らしく小柄な彼女は上の棚にある『リヴィアの生態系』という書物を取ろうと頑張っていた。
あ、あともうちょっと・・・!
ギリギリ手が届くか否かというその時、書物を茶色のショートヘアの彼女が取り、手渡ししてくれた。
「えっと、アーウィンさん・・・あ、ありがとう、ございます!」
「ええ、どういたしまして」
微笑む彼女はユリア・アーウィンさんだ。入学式から入って3週間しか経っていないが、毎日通っている彼女はもう本の大多数を覚えているらしい。身長177センチで胸も豊か、そんなモデル体型を羨ましく思っていると、ユリアが話を切り出した。
「そういえば今日はどうしてそれを?」
彼女が私の手元にある書物に視線を向けて言う。この書物は書庫の中でも割と古い部類にあたるもので、この辺りにある書物には古代文字が扱われていたりもすることから、あまり人が書物を借りる場所ではないからだろう。
「その・・・、魔科学科のステラータ先生の魔力を持つ生物に関する講義を聞いていたら、なんとなくこの島にはどんな生態系があるのか気になって」
「ふーん」
でも、とユリアは続ける。
「それなら入口からまだ近いところにも同じような書物あるわよ?」
「うぇえ⁉︎管理の事務員さんに聞いたらここだって言ってたのに・・・」
すこし不満が口からもれたのを聞いて、適当なこと教えやがって、と呟いて彼女はイイ笑顔で事務室の方へ歩いて行った。
沸点の低い彼女らしい行動だと内心思いつつ、手元の文献とにらめっこして入口付近のものにしようかと悩んでいた。
結局せっかくユリアさんが取ってくれたのだから今回はこっちを使おうと考え、脇にすこし重いそれを抱える。
カウンターに向かう途中で、恋愛小説の棚が目に入った。こちらに来てから、日本から同じジャンルのものを持って来たもののあまり読んでいない。
ここではどんなものがあるのだろうと、棚の間に入って一冊適当に選んでみる。
何というか悲しいお話だった。望み過ぎた人魚姫にはあんな結末が丁度いいのかもしれない。だが、王子様と結ばれそうな雰囲気の姫君が、助けたといって嘯いているのは気に入らない。もしも全てを知った上、それを近くで見ていたなら、私は思わず彼女を一刀両断に処してしまうだろう。まぁ、仮にも姫君だから斬ることは能わないかもしれないが。
そういえば作者は・・・これ同じクラスの⁉︎
「どうした、さっきから一人百面相をして、そんなに俺の小説が酷かったのか?」
「え⁉︎」
どうやら図書館には人を驚かすのが上手い人が多いらしい。やたらイイ声の彼は同じクラスのクリス・ウィリアムだ。
私より5センチほど背の高い彼の発言に、読者としての意見を屈託無く伝えた。
「ほう、つまりお前はあの姫が気に入らないから殺してしまえ、というわけだな?」
相変わらずの皮肉っぽい言い方にお前を斬ってやろうかと思いながら、それでも実際私がそういってしまったのだから、否定することはできないし、するつもりもなく、首を縦に振ってみせる。
「普段の教室での印象は間違っていたらしいな?いや、これは間違っているというより隠されていたといった方が正しいか?」
「・・・そんなつもりは無かったけど」
「ふん、お前に隠そうというつもりがなくとも、その我儘な部分は垣間見ることすらできなかったぞ。まぁ、俺にとってはどうでもいいことだがな」
歩き去っていく彼と人魚姫の表紙を見比べながら、全くもって彼らしい感想の返し方だったとつくづく思う。
資料の貸し出し許可を示す判子を、図書用紙に押してもらい、表表紙とページの先頭に挟んでおく。
資料館から出てみて、外の日差しの眩しさに思わず目を細める。外がせっかく暖かくなって来ているなら、校庭のフィールドの観客席、もといベンチで読もうと思い校舎と資料館の間の道を通り、校庭に出る。
校庭のフィールドは校舎から近く、そして割と広いので人気のスポットだということもあってか、今日も賑わっていた。
桜などの下にある花壇に一番近い、後ろの方の席で書物を開く。
風に揺らされた桜の花弁の一つが本の上に落ちる。桜の方を見てみると、緑の葉が少しずつ混じり始めていた。
その頃、Eクラスの教室ではある話題が広がっていた。それは4時間目の国語の授業終わり、今日は焼きそばパンを頂く!と意気込んで走り、食堂に向かおうとした東藤 光司が西湘院先生の胸元に飛び込んだことだった。要は彼のラッキースケベ体質が発動したということだったのだが、いかんせん相手が悪かったのである。
あらあら、いけませんね。これはしっかり指導してあげなければ❤︎といった具合に先生に何処かへと引きづられて行った。
「全くいい気味だぜ!アイツにはいい薬になるだろ!」
「いい薬というのは同意するが、そんなに笑っては流石にかわいそうだぞ」
爆笑するカイザ・スティレットを諌めるシュガー・ベイリンも何処スッキリした表情をしている。彼女らがこう言っているのには訳がある。
カイザの方は彼にその豊かな胸をもみしだかれ、シュガーはスカートの中に頭を突っ込まれているからだ。
ラッキースケベとはなんと恐ろしきものか、貧弱な胸の相手には下半身を狙い、豊かな胸には飛び込むという何かわかってる部分があるのだ。・・・少し殺気を感じるのでこの話について掘り下げるのはやめておくとしよう。
そんな二人の会話にエレイン・フォン・レイクが入る。
「偶然なのだから許してあげなさいな、二人とも。それに殿方に女としての部分を触れてもらうのはいいことではなくって?」
自信満々に言う彼女はクラスの全員からそれはお前だけだ、とツッコミをもらう。
彼女は彼のラッキースケベ体質に全9回と、最も多く巻き込まれている。
エレインはすらりと伸びた高い背と、推定Fカップでその中でも大きな部類である豊満な胸元、そして安産型の大きなお尻を持ち、アダルティな体付きをしている。歩けばどことは言わないが揺れ、男子生徒たちの目線を集め、欲情を掻き立てる。あの先生には流石に劣るが、学生内でのエロスの象徴だ。
「ところで、次の授業ってなんだっけか?」
「確か数学だったと思うが」
「げっ、課題やってねぇ!」
「またか、今回は見せてやないから」
シュガーからの残酷な宣言に、頭を悩ませるカイザ。
彼女は残りの昼休みを課題を解くのに費やすこととなるのだった。
今回もご覧いただきありがとうごさいま・・・。
ステイ‼︎ステイだ‼︎今回君ら出てないから後書きにも出せないんです。ご理解しやがり下さいませ‼︎
歩く18禁「ほらぁ、東藤君。怯えなくともいいのですよ❤︎」
ロボ好き「わ、悪気はなかったんですって!だからもう許して!」
歩く18禁「あらあら、先生怒ってなんかいませんよ?だから、さぁ」
ロボ好き「だれか、助けて・・・っ⁉︎」
毒舌ショタ「なんだ?またどこかである意味惨たらしい行為が行われているような気がするな・・・」
根暗ちゃん「なるほどこれが第六感というものですか」
資料館系アイドル「・・・あんな最低なものをキャッチする感覚なんて必要ないんじゃないかしら」
ツンデレ不良娘「・・・」
双剣「一時間まるまる立たされた気分はどうだ?」
性の象徴「いつになくシュガーさんがスッキリした顔をしてますわね,。毎回見せるように頼まれてたからなのかしら?まぁいいわ」