忘れてました。笑
すいません。
今回も伝わりにくいところがあるかもしれませんが宜しくお願いします。
感想お待ちしております。
2201年 6月 初期
この衛星に梅雨というものは存在しない。夏や冬などの季節もない。
この衛星にあるのは、戦いを強制された者達だけ。
背の高いビル、『東塔』と呼ばれる建物の中に敬二は居た。
敬二は建物の中で薫と何やら話していた。
「薫さん...。この前の任務の時はすいませんでした。」
「ロンドンに行った時のことかい?」
「はい...。」
敬二はこの前の任務のことをかなり気にしているようだった。
あの任務からすでに1週間が経つ。
「あれは仕方がない事だよ。あの『異端児』のところに行かせた私のミスでもある。それに私がもう少しあの場に早く行っていれば、何とかなったかもしれない。私の責任だよ。」
「薫さんの責任ではありません!俺が弱かったからです...。」
敬二は落ち込んでいた。
「『異端児』...。彼と戦って君は、『パラレルワールドは広い』と言ってたが、それ以外に何か感じたことや覚えていることはないかい?」
「他に感じたこと...。」
敬二は1週間前の記憶を辿る。
「そういえば、『性質変化』がどうとか言ってた気がします。」
「なるほど...。君は『性質変化』を何かを知っているのかい?」
「いえ、何も...。」
薫は納得の表情をして、頷いていた。
「そういうことか...。分かった。じゃあ、敬二。今からガヴェインを連れてこの塔の20階のトレーニングルームに来てくれるかい?」
「え?でも、あのトレーニングルームは上の許可がないと入れないんじゃ?」
「許可ならすでに取ってあるさ。さぁ、出来れば早めに連れて来てくれると助かるよ。」
「分かりました!」
そういうと、敬二は急いで走り出し、ガヴェインに連絡をとっていた。
「性質変化とは、つまり自分の想いを具現化する力の事だよ。」
敬二とガヴェインは東塔の20階にある、トレーニングルームに来ていた。
トレーニングルームは全体的に白く、まるで昔の体育館のようだった。
薫の話が続く。
「もっと力が欲しい、敵を倒したい。などといった、欲求に身体が反応して、特殊なホルモンを分泌する。そして、そのホルモンがある部分に集まっていく。そして、出来るのが『性質変化』と言う訳さ。」
「ホルモンが集まる場所は?」
敬二が左手を少しだけ上げる。
「そうだな...。敬二ならライトセイバー、ガヴェインなら、ライトグローブなどと言った、自分の武器にホルモンは集まる。『自分が武器だと思う場所』と言った方がいいかな。」
「なるほど...。」
納得顔の敬二に対して、ガヴェインは、なにやらまだ疑問があるようだ。
「ガヴェイン、他に気にあることがあるのかい?」
ガヴェインの気持ちを察して、薫がガヴェインに話しかけた。
「いや...。ふと、思ったのですが、人間にそんなことが出来ます?そんな力、アニメや漫画の中だけの話だと思うのですが...。」
薫は腰のポケットに入ってたライトセイバーを取り出し、ペン回しのように回していた。
「特殊なホルモン分泌には『NG-11』が関係していると言われている。でも、そんなこと言ったて、あまり実感が湧かないだろう。そこで、実際にそのホルモン分泌の力を見てほしい。」
そう言うと、薫はライトセイバーを回すのを止めて、ライトセイバーの持ち手のところの小さなボタンを押し、蛍光で光っている部分を出した。
薫の持っていたライトセイバーは赤色に光っていた。
「それでは、ショータイムだ!」
薫がそう言うと、薫の持っていたライトセイバーがだんだんと赤い炎を纏っていった。
そして、どんどん炎の量が多くなっていき、最終的には薫の2倍ぐらいの大きさになっていた。
「ス...、スゲー...。」
「マジかよ...。」
敬二とガヴェインは呆然と見ていた。
まるで本物の炎。その熱がじわじわと2人に襲ってくる。
薫が炎を消した時には、2人は感動していた。
このような力が現実にあるとは、思いもしなかった。
「これが『性質変化』と言うものだよ。」
薫が自慢げにこちらを見ている。
「薫さん、凄すぎます!ちなみに、薫さんはあの炎の力にいるのに、熱くはなかったんですか?」
敬二はまるで少年のような、希望に満ちた目で薫に話している。
「これは自分の出したホルモンの力さ。だから、自分では、熱さも痛みも感じない。」
「へぇ...。」
廊下から何かを引きずっている音が聞こえる。
「じゃあ、その力さえあれば...。」
「『異端児』を倒せるということさ。」
敬二とガヴェインの顔が明るくなる。よほど、ハンニバルに負けたのが悔しかったのだろうか。」
「まぁ、もう少し、『性質変化』について、説明しておくよ。『性質変化』には、5つの種類がある。まず、炎を宿す『火』、風を集める『風』、感電を誘う『雷』、未来を照らす『光』に死を思わせる『闇』といった5つの属性だ。まぁ、有利不利といったところはまた今度説明するとして、問題は今の君たちは何の『性質変化』を持っているかということだ。」
「分かる方法とか、あるんですか?」
ガヴェインは元気な声になっている。テンションが上がっているのだろう。
「もちろんさ。」
そう薫が言った瞬間、敬二たちの後ろの扉が開いた。敬二とガヴェインが振り向くと、そこには何やら、実験室で使うような装置を台に乗せて押して来た、イブの姿があった。
「イブ、すまない。」
「いえいえ、これもブシドーのためです!」
イブはいつも通り、ブシドーを大切にしているようだ。
「このイブが持って来てくれた装置がさっき言ってた、『性質変化』の種類を見極める方法さ。少し、痛みが伴うのだけども、この方法が1番手っ取り早い。試しに私が見本を見せてあげよう。」
イブが装置を薫の横にもってきた。
装置は長方形の形で、真ん中に穴が空いているだけのシンプルな作りだった。
薫は真ん中の穴に手を入れた。穴は薫の腕に合わせて圧縮していき、薫の手は簡単には抜け出せないようになっていた。
「では、いきますよ!」
そう言って、イブは装置に着いている横の赤いボタンを押した。
すると、いきなり薫の身体に電流が走る。
「うぅ...。」
薫はかなり苦しそうだった。
10秒ぐらいして、装置の上が突然燃えだした。
燃えたところで、薫に流れていた電流は止まった。
薫が装置から手を取り出した。
「大丈夫ですか!薫さん!」
敬二とガヴェインは慌てて、薫のもとへ向かった。
「いや、大丈夫...。少し腕が痛むぐらいさ。」
大丈夫と言いつつ、薫は腕を押さえていた。
「装置の上を見てご覧。あれが『性質変化』の結果さ。私は『火』の性質変化だから、装置の上が真っ赤に燃えた。」
薫は説明を続ける。
「私のおかげで恐怖を与えてしまったが、数秒で終わることだ。ちなみに、装置の仕組みは、電流を流して、無理やりホルモンを分泌させるのさ。そしたら、装置の上が反応してくれる。危険だが、1番手っ取り早い方法だ。」
2人は息をのんだが、決断は早かったようだ。
「あの『異端児』に勝つてるのだったら、この痛みなんて、今まで生きてきた痛みの何十倍もマシですよ!」
「俺も同じ意見だぜ!敬二!」
「さすが、君たちと言ったところか...。」
薫は納得したような表情だった。
先に装置に向かったのは、敬二だった。
敬二は恐る恐る、装置に手に入れた。穴は敬二の腕に合うように、圧縮した。
「では、いきます!」
イブの掛け声と共に敬二の身体に電流が走った。
「あぁっーーーー!!!!」
敬二の苦しそうな声が部屋全体に響いた。
数秒して、敬二の電流が止まった。
敬二は腕を装置から出し、その場にゆっくりと倒れこんだ。
「大丈夫か!敬二!」
ガヴェインが心配そうに敬二のそばへ行った。
「か、薫さん。俺の...、俺の『性質変化』は?」
敬二は苦しそうに倒れながらも、薫に必死に聞いていた。
「君の『性質変化』は...。」
装置の上から風が出て、ガヴェインや薫の髪がなびいていた。
「風だ...。」
部屋の中は、さっきより、涼しくなっていた。
敬二の髪もなびく。
ガヴェインの『性質変化』も『風』ということが分かった。
装置の判定が終わった敬二とガヴェインは床に大の字で倒れていた。
「では、私はこれで失礼します!お二人とも、シューギョー、頑張ってください!」
そう言うと、イブは装置を押しながら、トレーニングルームを後にしていった。
敬二とガヴェインは、今にも寝そうだ。
「今日はこれで終わりにするとしようか。あ、そういえば、次までのトレーニングにしてほしいことがあるのだけど、聞いてくれるかい?」
薫の問いかけに2人は大の字で寝転がりながら、手を天井にピンと上げた。
「ふふ、さすがだね。してほしいことと、言うのは、ライトセイバーを新しく買ってほしいということさ。ガヴェインだったら、ライトグローブを宜しく頼むよ。新しく買うのは、蛍光部分が緑色の物さ。火だったら赤、風だったら緑、雷だったら白、光だったら黄色、闇だったら紫というように、ライトセイバーなどの武器は蛍光部分が『性質変化』の色に合っていると効果を発揮しやすいんだ。一応、全種類の効果を均等に出せる青色もあるのだけども、今の君たちだったら、まだ『性質変化』のコツを掴んでいないからね。青色は2つ以上の『性質変化』を使える人用さ。
「『性質変化』を2つも使う人とか、いるんですか?」
ガヴェインが疑問を投げかける。
「もちろんいるさ。5つ全てを使える人はさすがに聞いたことがないが、2つぐらいなら、結構いるはずさ。」
「俺もいつか、2つぐらい使えるようになりたいなー。」
ガヴェインが手を頭の後ろにもっていく。
「では、私は失礼するよ。ゆっくり休憩してくれ。」
そう言うと、薫はトレーニングからいなくなり、敬二とガヴェインの2人になっていた。
「なぁ、ガヴェイン」
「どうした?」
「俺の世界...。少しだけ広がった気がしたよ。」
「それは、良かった、良かった。じゃあ、ちょっと寝るわ。おやすみ。」
「おやすみ...。」
ガヴェインと敬二といつの間にか寝ていた。
2人がいる部屋は、まだ風が吹いていた。
敬二やガヴェインがいる街は、東塔、西塔、北塔、南塔、そして街の真ん中に『本塔』と呼ばれる5つの塔が存在している。それぞれの塔は任務を行う上での、司令塔の役割をしていた。
その中で『本塔』はその塔の中でも、総本部の役割をしていた。
今、その『本塔』の最上階の周り1面が窓ガラスの部屋に2人の男女がいた。
その2人は何やら、話をしていた。
「ただいま緊張状態が続いているWWのことなのですが、WWがもうすぐ、こちらの世界に戦争を仕掛ける可能性があるという情報が入ってきました。」
女が男に話しかけた。男の人はスーツを着て、タバコを吸っていた。
「もうすぐとは?」
「具体的に言いますと、早くて、1週間後。遅くても1年以内には...。」
男は椅子に座り、窓ガラス越しに周りの背景を確認した。街は夜とは思えないほど、明るかった。
「全ての塔、全てのチームに話を回せ。なるべく、早く。あと、武器の補給にも全力を尽くせと言ってくれ。」
「分かりました。」
そう言うと、女は部屋の扉のドアを開いた。
「すいません、一応聞いときます。勝機はあるのでしょうか?」
ドアを開けたところで女の動きが止まる。
「安心しろ、あんなパラレルワールドに負ける訳がない。それに俺が生きてる限り大丈夫だ」
「分かりました。」
そう言うと、女は部屋から出ていった。
男は2つ目のタバコに手が伸びていた。
ここまで読んでくれてありがとうございます!
結構、長かったですね。(多分)
誤字、脱字や分かりにくいところがあったなどのがありましたら、コメントお待ちしております。
次回は、波乱な展開?