学園黙示録 ゲンブンオブザデット   作:ダス・ライヒ

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最近、リアルで忙しいからスランプ気味です・・・
どうしよう、来月までに終わるのかな?


一人で列車へ

リヒター達と合流したルリ達。

司令室に入ってきたリヒター達にここでのことを全て伝えた後、直ぐにセルベリアはマクシミリアンが居る無人島へ向かうことにするが、リヒター等が心配の声を上げた。

 

「そんなに動いて大丈夫なのか?えらく疲労している。そっちの3人も」

 

頭部に包帯を巻いたアレクセイがセルベリアを見ながらアリシアとリエラ、エイリアスがかなり疲労していることを指摘する。

 

「大丈夫だ、私はまだ・・・」

 

セルベリアが動いた途端、バランスを崩した。

咄嗟にドイルが出て来て、彼女の身体を支える。

 

「ほら、いわんこっちゃない」

 

ヴェルナーが倒れるセルベリアを見ながら言う。

見ていたリヒターは溜息を付いた。

 

「はぁー、仕方ない。誰か行ける者を・・・」

 

リヒターはパッキー達に視線を向けたが、ルリと小室一行が手を挙げているのが目に入った。

即刻リヒターは理由を問う。

 

「どうした?そんなに手を挙げて」

 

「僕達は動けます。直ぐに向かってその・・・」

 

孝が言い終える前に右手に包帯を巻いたゴロドクが横槍を入れた。

 

「子供が出る幕じゃないだろう。ここはソビエト連邦の英雄であるこのゴロドク様がマクシミリアンとか言う奴を俺が代わりにぶっ飛ばしに行けば済むことだ」

 

「(そんな手で何が出来る)」

 

左手で自分の胸を叩きながら告げるゴロドクに、ドイツ軍人達は心の中でそう思った。

暫くして、アリシア達を含むSTG達はここで休むこととなり、パッキー達と特殊任務の経験のある者達の同行を条件にリヒターは小室一行とルリがマクシミリアンが居る無人島へ行くことを許可した。

押収した書類の中に、その無人島に行くための船がある港あり、さらに港へ行く為の列車がこの拠点にあることが分かり、直ぐにそこへ向かうことにする。

 

「モリタ、列車はまだあるか?」

 

「はい、逃げてった連中は列車に乗らず、逃げたようです」

 

「列車はまだあるそうだ」

 

ジェイコブがモリタに列車がまだあることを聞いた後、これから向かう小室一行に告げる。

 

「そうですか。では、直ぐに向かいましょう!」

 

孝が言った後、全員が列車の元へ向かった。

列車を引っ張るのはディーゼル車で、その引っ張る車両は客車九両と貨物列車が一両、全部で十両編成の列車だ。

何か罠があるのではないかと思い、ルリと小室一行以外の実戦経験豊富な者達が列車に乗ることもなく、外部の調査を始める。

 

「こんな列車に乗らずに逃げるとは余程慌てていたのだろう」

 

「まぁ、慌てるのは無理ないか・・・」

 

パッキーが列車を見ながら言った後、カールがヴァルキュリア人となった四人のことを思い出しながら答えた。

調査に参加してなかったルリが、最後尾の客車に足を踏み入れようとした。

たまたまそこに居たパザードが止めようとしたが、ルリが乗った途端、列車が勝手に動き始めた。

突然動き始めた列車の調査をしていた者達が、パッキーの声で一斉に離れる。

 

「全員離れろ!巻き込まれるぞ!!」

 

直ぐに降りようとするルリであったが、入ったと同時にドアが固く閉ざされ、出ることが出来ない。

孝はドアノブを掴んで必死で引こうとしたが、びくともせず、ハルスに身体を掴まれて無理矢理列車から引き離された。

 

「あぁ、不味いことになった」

 

独りで動く列車を見ながらパッキーは呟いた。

そして即刻、この事をリヒター達に知らせ、急いで追跡の準備をする。

一方列車に閉じ込められたルリは、背中に掛けてあるスターリングMk7を構え、この列車を引っ張るディーゼル車まで向かうことにした。

 

「また一人・・・」

 

そう呟きながらルリは人の気配もしない車内を警戒しながら進む。

二両目に入った途端、久々に見た複数の”奴ら”がルリを出迎えた。

その奴らの服装は至って普通の服装、おそらく奇跡的に残った物だろう。

ドアを開けたルリに身体を向けた奴らに対して、彼女は慌てることもなく照準器を頭部に合わせた後、引き金を引いた。

先に狙われた一体目の額に穴が空いた後、次の標的に狙いを定めて単発で仕留める。

次を仕留めたが、奴らは狭い通路を通ってやってくる。

それが奴らの殲滅の助けとなり、無駄に弾を消費することもなくルリは奴らの殲滅に成功した。

スターリングMk7をリロードした後、ルリは次の車両へ向かった。

次の車両に入った途端、雷が発生し、そこから蒼い眼光を光らせたゾンビが現れた。

 

「こいつ等も出て来た!?」

 

直ぐにルリはスターリングMk7をフルオートに切り替え、叫んで走りながら向かってくるゾンビに撃ち始める。

頭部に銃弾が当たって何体かが豪快に転ぶ。

これ以上きりがないと思ったルリはM67破片手榴弾の安全栓を抜いて、ゾンビが密集してる地点に投げ込んだ。

破片が飛び散り、周囲のゾンビを殺傷、残りのゾンビは這いずりながらもルリに向かってくる。

空かさずガンホルスターからP232を取り出し、安全装置を外してから這いずりながら向かってくるゾンビの頭を撃った。

全てのゾンビが動いていないのを確認した後、次の車列へ入ったが、休む間もなく次の試練がルリを待ち受ける。

 

「今度はモンスター!?」

 

ドアを開けた途端にゾンビクローラーの強化版であるミニオンとヘルハウンドが一斉に襲い掛かってきたのだ。

直ぐに手に持つ短機関銃で向かってきた異世界のモンスター達を攻撃する。

ずっと引き金を引いていたのか、スターリングMk7は弾切れを起こした。

この状況ではリロードをする時間もないので背中に掛けてあるSG553に取り替え、フルオートで何体かを仕留める。

第一派目を全滅させたが、第二波がゾンビ付きで来た。

手榴弾のピンを抜いて、密集地帯に直ぐに投げ込み、敵を破片で殺傷し、天井に張り付いているミニオンを撃ち殺す。

床にバタバタとミニオンが落ちていくが、そんな物ルリには気にしている暇はない。

動いている物がないか確認したルリは、Sg553を肩に掛けて一息ついた。

 

「よし、全滅!」

 

SG553の弾倉確認(マガジンチェック)をした後、何か武器になるような物はないかと辺りを調べ始める。

 

「お、これは」

 

壁にStg44が立て掛けてあり、弾倉の入ったマガジンケースもそこにあった。

ルリは惜しまなくそれを回収する。

もちろん今持っているSG553やスターリングMk7の弾倉を含めたらかなりの重量になる。

成人男性でも大柄でもないルリは少し蹌踉ける。

 

「重い・・・やっぱり重いけど、これで少しは楽に」

 

なんとかバランスを保ちながら、次の車両へと入った。

やはりそこにも敵が待ち伏せており、複数の奴らと蒼い眼光のゾンビがルリを見るなり襲ってきた。

早速手に入れたStg44の安全装置を外してそれを構え、引き金を引き、撃ち始める。

やはり狭い通路から襲ってきてる為、頭を撃たれた奴らやゾンビがドミノ倒しのようにバタバタと倒れていき、マガジン一つ分で突破できた。

次の車両のドアを開けようとした瞬間、電気ノコギリのような銃声が鳴り響き、弾丸がドアを突き抜けた。

胸に何発か被弾したルリはドアから離れ、遮蔽物に身を隠しながら銃弾を摘出する。

 

「痛っ・・・!」

 

やはり不死身とはいえ、人並みの痛覚がある。

遮蔽越しに機関銃を撃ってくる者を見てみれば、MG42を担いだマシンガンゾンビだった。

MG42を乱射しながらゆっくりとルリの元へ向かってくる。

余り被弾せずに突破したいルリは、屋根から向かうことにした。

登りのに邪魔な弾倉ベストは屋根へ落ちないように投げ込み、三丁の銃も落ちないように投げ込む。

身軽になった彼女は側面の窓を利用して屋根へと上った。

上がった直後に三つの魔法陣が現れ、ドイツ国防軍の戦闘服を着て、鈍器などを持ったゾンビアーミーが召還された。

 

「◎●▲△□★☆▼・・・?」

 

意味の分からないことと喋りながらルリへ向かってくる。

拾う暇もないので、ガンホルスターからP232を抜いて、向かってくるゾンビの東部に向けて銃撃する。

二体が頭を撃たれて死体に戻るが、残り一体はヘルメットをしている為、弾かれてしまう。

弾倉の中身が無くなった後、P232をガンホルスターに戻し、スコップを取り出してゾンビの頭に飛び上がって振り下ろした。

殴られた衝撃でヘルメットが下に落ち、髪がない頭皮が見えれば、空かさずもう一度振り下ろし、最後の一帯を片付けた。

弾薬を回収した後、連絡路でルリに気付いたマシンガンゾンビの頭部にStg44のフルオートをお見舞いする。

頭部は吹き飛び、黒いヘルメットが飛び上がった後、頭が無くなった巨体は列車から落ち、走行中の列車の下敷きになり、骨や肉が砕ける音が鳴り響く。

次の車両へ乗り移り、Stg44で待ち伏せていた多数のゾンビアーミーに反撃を与える間もなく銃撃を加える。

全滅させたら、何か使える物はないか車内を調べ回ったが、何も見付からず、次の車両に入る。

七両目に着く頃にはStg44の弾倉が無くなり、今差し込んである弾倉の弾薬も空だ。

邪魔になるとしてStg44を捨て、八両目に入った。

急に地面を揺らすような足音が鳴り響き、巨体を持つ看守"ブルータス"がルリに向かって鈍い音を立てながら突進してきた。

 

「ワッ!?」

 

ルリは危機一髪で回避、SG553のありたっけの銃弾をブルータスに浴びせた。

 

「グォォォォ・・・」

 

弾倉一つ分の弾丸を喰らっても、ブルータスは未だ動いており、再びルリに向けて突進してこようとする。

トドメを刺そうとスターリングMk7を取り出し、ブルータスに向けて乱射した。

数十発の9㎜弾を喰らったブルータスはようやく力尽き、巨体が床に倒れ込む。

今持っている銃の弾倉を全て取り替えた後、最後の客車に入り込んだ。

 

「フフフ・・・待っていたぞ・・・!」

 

ルリが声のする方へ視線を向ければ、ストアーが腕と足を組みながら右にある客席に座っていた。

ストアーは立ち上がり、勝ち誇った表情を浮かべてルリを見ながら口を開く。

 

「まさか最初に乗ってくれるとは驚きだ。貴様を殺せばこのストアーが不死身だ!」

 

ルリを指差しながら告げるストアー、彼女がスターリングMk7の銃口を向けた後、ストアーは剣幕の激しい表情をした。

 

「さぁ・・・絶望しながら死ねっ!!」

 

手刀を構え、凄い脚力でストアーはルリに突っ込んだ。




なんか、雑魚ラッシュみたいなことになってる・・・そしてこの無理矢理感・・・・

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