学園黙示録 ゲンブンオブザデット   作:ダス・ライヒ

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SEGAの某人気ゲームの最強キャラの転移です。


魔女と戦乙女、戦場から地獄へ

征歴1938年某日

内乱が治まった小国家ガリア公国にて不可解な事件が起きていた。

第1にスカーフを巻いたパン屋を経営する若い女性が消えた、その女性は生まれたばかりの自分の子を木の小陰で抱いていたが、周囲に突如霧が現れ、女性だけを消してしまった、と目撃者は語る。

 

次にガリア公国の隣国にてまた女性が消息不明に、原因は消えた赤子を残した母親と同じく、霧に包まれて消えた。

 

そして第3にガリア国内にて少女が同等の理由で消える。

公安機関は調査を行ったがこれといった進歩は無く、今の欧州では大戦中である為に打ち切られるとまで検討されていた。

 

消えた理由があるとすれば、彼女等が最強の戦闘民族”ヴァルキュリア人”である事だろう。

 

世界は変わって西暦1945年の大戦終結後の朝鮮半島。

大日本帝国の無条件降伏により、太平洋戦争こと大東亜戦争は連合側の勝利に終結。

その後大日本帝国は解体され、戦中や戦前に手に入れた領土は全て手放す羽目と成った。

当然朝鮮半島も統治下から離れ、南方面(今の韓国)の釜山港からの残留日本人の引き上げが行われた。

だが、一部暴徒化した朝鮮人が引揚者の残留日本人を襲うという事件があった。

南にあるとある地域にて疎開船がある釜山港に向かう日本人の親子が朝鮮人暴徒に襲われていた。

この親子とも女性、母親も若くて美人、その美人の子も幼い美少女だ、捕まればどんなことをされるか分からない、親子はその為に必死に逃げるが、子供が石に躓いて転んでしまう。

一環の終わりかと思われたその親子に天からなのか救いの手が差し伸べられる。

 

「なんだてめぇは!?」

 

包丁を持った暴徒が何所からともなく現れた175㎝の襤褸を纏った者に刃先を向ける。

残りの朝鮮人暴徒もそれぞれが持つ武器を向けた。

 

「このでかさは白人か・・・?それともチョッパリか・・・?」

 

やや戸惑うが、1人が痺れを切らしたのか、彼に襲いかかった。

 

「なんだかしらねぇーが死ねぇ!!」

 

斧を振りかざそうとするがあっさり避けられた挙げ句、背中を刺され、絶命する。

 

「この野郎、良くも!!」

 

もう1人が襲いかかるがこれも避けられ、殺された。

避けたショックで頭に被った布が外れた、そこには雪のような白い肌と赤い目、長い銀髪を持つ女性の顔だった。

それを見た暴徒達は2人の仲間が殺されてるのにも関わらず興奮し始める。

 

「上物じゃねぇーか、コイツも生かして捕らえろ!」

 

リーダー格の男が他の暴徒達に伝えるが、乾いた大きい音が鳴った後、額に穴が開いてその場に倒れ込んだ。

 

「じゅ、銃だ!銃を持ってるぞこの女!」

 

リーダーを失った暴徒達は即座に逃げようとするが、投げられた数本のナイフが全て刺さり、数人が死亡、残りも女性が持つ銃で射殺された。

 

「この世界に来て何人目か・・・」

 

女性は手に持つ銃ルガーP08を仕舞った。

 

「みんな殺したの・・・?」

 

幼い少女が女性に近付いて、殺された朝鮮人達を見て言う。

 

「私が来て、奴らを殺さなければ君と母親は奴らに酷いことをされていた。それで良いのか?」

 

女性は少女の身長の高さまで屈み、少女の顔を見る。

 

「嫌だけど、この人達が可哀想・・・」

 

少女は哀れみの表情をして言った、その後母親が来て、女性に礼を言う。

 

「助けてくれてありがとうございます。今はお礼する物も持ってませんが・・・」

 

「いや、礼をする事はしてない。現に人が死んだところを貴女のお子さんに見せてしまった。それよりも早く向かった方がいい、銃声を聞いた治安組織が来るかもしれない」

 

「あ、はい!さぁ、行くわよ。鏡子!貴女も行きませんか?」

 

「いや、遠慮しておく」

 

女性は誘いを断る、母親は自分の子を疎開船がある釜山港に向かおうとするが、少女が手を引っ張り止める。

 

「待って!私、桜井鏡子!お姉さんお名前は?」

 

女性は少し嬉しそうな表情を浮かべ、名を少女に教えた。

 

「セルベリア、セルベリア・ブレスだ」

 

「東欧の人かな・・・?お姉さんの名前は忘れないよ!」

 

「忘れない」と言った後、少女は母親に手を引かれて釜山港に向かった。

その後、「さようなら」という少女の声が聞こえてきたが、やがて聞こえなくなる。

遠くから、朝鮮語で「銃声が聞こえたぞ」という男の声が聞こえてきた。

セルベリアは直ぐにその場を離れえう。

暫く走った後、誰か居ってくるかと後ろを振り返ってみたが、誰も追ってはこない。

安心したセルベリアは襤褸を頭に被って顔を隠し、親子が向かった方向に歩き出す。

突如視界が塞がれる程の濃い霧が発生した。

 

「この霧は・・・?」

 

彼女は突然の霧に驚くが、慌てることなく街道を頼りに慎重に進んでいく。

しかし、睡魔に襲われ、徐々に視界がぼやけてくる。

 

「こ・・・れ・・・は・・・?」

 

やがてその場に倒れ込んだ。

その後、彼女は謎の光に包まれ、この世界から消えてしまった。

征歴の世界で消えた戦乙女達の様に・・・

セルベリアにも消えた理由もあった、それはかつての世界で魔女と呼ばれ、戦乙女”ヴァルキュリア”人であったからだ。

何故、二度目の世界大戦が終わった世界に何のために転移したのか、その答えは神しか知らない。




はい、また関係ないね。
彼女等が出てくるのは後ほどかと・・・
多分、黒騎士中隊と一緒に出ますよ。多分・・・

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