後、オリキャラは減りましすよ。
学園内をさ迷って既に小一時間、数々のゾンビとの戦闘でkar98kの弾薬は底をついた。
この小銃の利用価値は尖端に装着された銃剣で突くことや木製の銃座で殴るしかない。
少女は返り血塗れなスコップを構えながら壁を辿りながら前に進む。
辿りながら進んでいくと話し声が聞こえてきた。
丁度辿っている場所にドアがある。
開けようとしたが、中から何かで塞がれビクともしない。
少女は中の様子を探るためにドアを叩く、直ぐに中から声が返ってきた。
「ゾンビか・・・?」
窓の隙間を見ると、血塗れな鉄パイプを持った男子高生がドアを見ながら警戒している。
その男子生徒の目を見ればまともとは思えない、隅には短機関銃MP40と専用のポーチ2つが置かれていた。
何とか中に入り、MP40を手に入れたい少女は辺りを見回す、視線を上を向ければ通気口を見つけた。
早速、台になるような物を近くから持ってきて、それを踏み台にして通気口へ入る。
中は数ヶ月おきに掃除でもしているのか、少し綺麗だった。
手を触れてみれば黒い炭が付く、最後に清掃したのは一体何日前だろう。
通気口の中を這いずりながらその部屋の鉄格子に辿り着いた。
鉄格子越しから見れば、男子生徒はまだドアの方を向いて身構えている。
「気付かれないように気絶させれば良いか・・・」
少女は聞こえないように小声で言い、鉄格子をソッと外し、部屋の中に入った。
男子生徒は少女が侵入したことに気付かない。
予備の弾薬が無くなったkar98kの銃座を上にし、男子生徒の頭を少し強めに叩いた。
頭を叩かれた男子生徒は気絶、そのまま少女は隅っこにあるMP40と専用ポーチを手に入れる。
詰める弾薬の無い7.92㎜弾の2つの弾薬嚢を野戦服の下ポケットに入れて、代わりにMP40の専用ポーチを付けた。
人通りの作業を終えて部屋を出ようとした瞬間、部屋に謎の緑の光が現れ、そこから黒い軍服を身に包み、左腕にハーケン・クロイツの腕章を付けたナチス・ドイツの一般親衛隊員が姿を現した。
その親衛隊員の顔は生気が無くて死人に近く、目は不気味に青く光っている。
特徴的な黒服を見れば撃たれた後が残っており、服に血が滲んでいる。
暫く呻り声を上げ、青い眼光で驚く少女を視線に収めるや、いきなり奇声を上げて襲いかかってきた。
直ぐにMP40の安全装置を外してその親衛隊員に数十発撃ち込んだが、胴体では効果は無かったらしく、9㎜パラベラム弾が身体に埋め込まれながらも怯みもせずに向かってくる。
少女に体当たりし、左手で掴み上げると、右手てで少女の顔を殴った。
その衝撃で被っていたヘルメットとMP40が床に落ちる。
彼女は直ぐに腰に差したワルサーPPkを抜いて親衛隊員の頭に向けて撃つ、眉間に銃弾を撃ち込まれた親衛隊員は断末魔を上げて力尽きた。
倒れた衝撃で少女は親衛隊員に覆い被さる。
「う、ハァ!ゴホォ、ゴホォ」
死んだ親衛隊員の嗅ぐって見れば、もの凄い異臭がした。
死後一週間って所だろう。
銃座で頭を殴られた男子生徒に目をやってみると、何処かに消えていた。
後ろを振り返ると、先程気絶していた男子生徒が鉄パイプを持って襲いかかる。
「死ね!」
咄嗟にかわした少女は右手で握っていたワルサーPPkを男子生徒に向けて撃った。
銃口から発射された弾丸は男子生徒の頭部に飛んでいき、彼の命を奪った。
死んだ男子生徒を見つめて少女は荒い息づかいをし、その場に倒れ込む。
「殺しちゃった・・・」
口で言うが、本当は少女に後悔がない、その後立ち上がって床に落ちたヘルメットとMP40を拾い上げ、部屋のバリケードを外し、廊下に出た。
そして二階からの悲鳴を耳にする。
「二階から・・・!」
少女は周りにいるゾンビ達を無視して上がる階段を見つけ、直ぐに上がる。
上がった先には電動ドリルでゾンビの頭を突き刺すピンク色のツインテールのスタイルが良い女子生徒が目に入った。
そしてメガネを掛けた小太りな男子生徒がネイルガンを構えて口を開けて唖然中、周りは複数のゾンビ達、少女なら十分に片付けられる数だ。
その場にいるゾンビを殲滅しようとする少女であったが、隣から女性の声が聞こえた。
「私は右の2体をやる!」
「麗!」
「左を抑えるわ!」
何が起きたのか分からずに少女は困惑していたが、上がりの階段の方から男女の声が聞こえ、そこから槍に改造したモップを持ったアホ毛が生えた女子生徒と金属バットを持った以下にも不良な男子生徒が飛び出してくる。
再び前に視線を向けると、木刀を持った大和撫子な淑女が目に入る。
3人は的確にゾンビを片付けていく、そして最後の1体は男子生徒の金属バットの強烈な強打で吹っ飛んで動かなくなった。
全て片付けたと安心する一同であったが、職員室からゾンビが1体出て来た。
少女は手に持つMP40を新手のゾンビの頭に向けて単発で仕留める。
銃声に気付いた一同、特に眼鏡の小太りが男子生徒が少女の格好を見て興奮し始めた。
「あれはドイツ国防陸軍の短機関銃兵!階級章からして東部戦線の方か!着ているのはかなりの美少女だ!!」
その軍オタの男子生徒の言葉に一同の視線が少女に集中した。
いつの間にか隣にいる金髪で巨乳の天然そうな女性が少女の姿を見ていた。
MP40の銃声で驚いて、壁に寄り添っていたらしい。
「可愛い・・・」
女性は少女の顔を見て言った。
名乗るのは次にしよう・・・