くぅ疲マン 作:宇宙飛行士
1,昔は強欲な壺が使えた。今はミラフォが三積み出来る。意味合いは異なるけどどっちもヤバい
「手札から『強欲な壺』を発動。俺は二枚ドローする」
側にいる十代は彼の変貌に驚いた。
姿形はいつもと変わらない。
しかし濁った金色の瞳と、溢れんばかりの闘気。立ち塞がる障害は全て消し去ると言外に語る迫力。それが、今の彼にはあった。
「そして『ダーク・フュージョン』を発動。手札のフェザーマン、場のバーストレディをダークフュージョン……『E-HEROインフェルノウィング』を融合召喚!」
彼の場に漆黒の翼を持った悪魔が現れる。バーストレディとフェザーマンの融合。十代が気に入っているフレイムウィングマンではなく、インフェルノウィング。エレメンタルヒーローではなく、イービルヒーロー。そんなモンスターを十代は初めて見た。
━━いや、まさかこいつはタイタンの時使ったモンスターか!
十代はそこで思い直す。
あの後彼に聞いた時は誤魔化されて聞き出せなかったが、これがその時の融合モンスター、と十代は理解する。
「さらに『H-ヒートハート』をインフェルノウィングに対して発動。攻撃力を500ポイントアップする。━━バトルだ。レッドアイズに攻撃。インフェルノ・ブラスト!」
彼がダークネスの『真紅眼の黒竜』との戦闘を宣言する。
真紅眼の黒竜の攻撃力は2400、対してインフェルノウィングの攻撃力は魔法の力で加算され2600。倒すことは出来るが、まだダークネスの場には一枚伏せカードがある━━!
その十代の心配が的中した。ダークネスはにやりと笑い、罠カードを発動する。
「罠カード『炸裂装甲』!!相手モンスターの攻撃宣言時、その攻撃モンスターを対象として発動する!そのモンスターを破壊する━━お前の負けだ!」
ダークネスが嘲笑するように宣言する。
しかし、彼はその言葉を聞いても眉一つ動かさない。
その理由は直ぐに明らかになった。
「なに、何故『炸裂装甲』が効かない!?レッドアイズ!」
インフェルノウィングの攻撃が、そのままレッドアイズを破壊した。
ダークネスの発動したトラップが彼のモンスターには通用しない、その事実に十代は驚愕する。
「『ダークフュージョン』で融合召喚したインフェルノウィングは、このターンあらゆる相手のカード効果の対象にならない」
抑揚のない声で彼は言う。
それを聞き、融合する以外にもそんな効果が、とダークネスは歯噛みした。ただの融合カードではないとは思っていたが、そんな強力な効果が付与されるとは、と。
ダークネスは次の手を考える。
自分の切り札のレッドアイズを再度破壊されたものの、まだライフは残っている。次のターンまた新たなモンスターを召喚しなくては、と思考した。
しかし、それすら無意味なことだった。
「そして『インフェルノウィング』は破壊したモンスターの攻撃力、守備力どちらか高い方の数値分のダメージを相手ライフに与える」
レッドアイズの攻撃力2400分の追加ダメージ。それはダークネスのライフを余すことなく消失させるものだった。
その事実を知り呆然としたダークネスに向かって、彼は金色の瞳を暗く輝かせ最後の言葉を告げる。
「だから━━安心して消えろ!!ヘルバック・ファイアッ!!!」
インフェルノウィングから生み出された青の炎の波がダークネスを呑み込む。
その甚大な火力を前に十代は、初めて彼に恐怖した。
この闇のデュエルは彼の勝利で幕を閉じた。
2,俺自身が月牙になることだ()
ガツン、という頭への衝撃で目を覚ました。
痛いわ、絶対コイツ俺をグーで殴ったよと思いつつ顔を上げる。すると見たことがない異様な、少し気味悪い暗黒空間が広がっていた。
……慣れたわ!(迫真
まーた超☆転☆移か。マジで意味不明なんですけど!どうにかしてほしいんですけど!と脳内で文句を言っている俺。すると背後から俺の前へ姉御が浮遊しながら現れる。あ、姉御が俺を殴ったんだじゃなくて起こしてくれたんすか。あざっす、とまずは感謝し、で?ここ何処?と聞く。
その返答として、『ここは俺の夢の中』という有りがちだが現実ではファッ!?となる答えをもらった。
……そんなわけねぇだろバーカ!ディ○ニー行ってろ!という言葉をのみこみつつ、何故に?と姉御に聞く。
いやそもそも俺はジョイン仮面をデュエルで倒したところで記憶が途切れてるんだけど。なんでいきなり超展開なの。マジで意味わからん。そんなふうに混乱している俺に姉御は要点をまとめて俺に説明してくれる。
・ジョイン仮面はダークネスに乗っ取られてた。カードに封印されたのはそっちだから良かったね
・今現実だと俺は保健室のベッドで寝てる。そして闇のデュエルのダメージのせいですぐには起きられない
・ちょうどいい機会だし、今俺に秘められた力の使い方を教える。ちょっとムラがありすぎるし←今ここ
━━どういうことだ……説明されても全く意味がわからんぞ!
つまり……どういうことだってばよ?状態の俺であったが、一つ一つ問題を解決していく。
まず一つ目、ジョイン仮面のこと。
姉御が言うには闇のデュエルのルールで魂がカードに封印されたけど、それはジョイン仮面ではなくその中に入ってたダークネスの魂らしい。まああれだ、あの伝説の決闘者『武藤遊戯』も名も無きファラオの魂云々があったらしいから、そのパターンじゃねぇ?と思えばまだ納得できる。というかよかったわ。マジで。ジョイン仮面無事なのね。そしてジョイン仮面は中二病じゃなくて、その中にいたダークネスの魂が中二だったのね。安心したわ。二つの意味で。
そして二つ目、俺が保健室で今は寝てること。
まあこれも納得できる。闇のデュエルのダメージで再起できない状態なのだ、今の俺は。それで目覚められないのだろう。それほど多大なダメージなら保健室じゃなくて病院に移せとデュエルアカデミアに物申したいが、移せない理由でもあるんだろう。もしくは俺が動かすと危険なぐらい酷い状態なのか。えっ、それ怖い(震え声)
問題は三つ目。俺の力をコントロールできる状態にする、ということだ。
もしかしてだけどさ。
俺が、俺が一番……中二病だったのか?
驚愕の事実にうち震える。
なんだよ力をコントロールするって姉御マジで勘弁してくださいよ。僕はついてゆけるのだろうか?君のいない世界のスピードに?剣を握らなければお前を守れない?剣を握ったままではお前を抱き締められない?━━勘弁してくれ(懇願)
脳内でオサレなポエムを羅列しつつ、姉御に何…だと…?と呟く。
ということは中二だと思ってたジョイン仮面が真人間で、心配していた俺が真の中二病なのか。まるで少年漫画のどんでん返しのようだ。
━━よし、寝よう。
夢の中で寝に入るという一生にあるかないかの俺の行動に、姉御はバーストファイヤー。いや死、熱ゥイ!YA☆ME☆RO!!わ、わかったです。俺の中には封印されし中二力が秘められてるです。ちくしょう。
で?なんでその力をコントロールするの?
あー、最近命の危険を感じる機会が増えてきたから。ふーん。じゃああの姉御の悪魔融合体がそのアレなの。へー。
姉御の返答に曖昧に頷く俺。しかしふとあることに気づく。
え、じゃあ力をコントロールできればいつでも融合(ダークフュージョン)出来るようになるの?マジで?
そんな俺の期待した言葉に、姉御は頷いた。
よしよしよし、オッケー。テンションあがってきたぜ。じゃあなにすればいいんだ。あれか、まずは己の心を見つめ直す系か?もしくはもう答えは俺の心にある系か?そう姉御に問いかける。とりあえず早くそれをコントロールして夢から覚めようぜ。そして俺に融合させてくれ(期待)
そうルンルン気分でいる俺に、姉御はまずはフェザーマンとの試練を乗り越えてこい、と俺を送り出す。
……エッ、試練方式なの?(唐突
3,なんだな口調の人はコアラマンです
デュエルアカデミアの保健室で、明日香は自分の兄と古くからの知り合いである彼の様子を見守っていた。
火山で行われた闇のデュエル、そして彼と戦っていたダークネスの正体は自分の兄、天上院吹雪だったのだ。
兄は今となってはカードに封印されているダークネスの意思によって操られ、セブンスターズの一員として彼と闇のデュエルを行っていた。
行方不明となっていた兄がそんな目に合っていたとはと明日香は憤りを覚えると同時に、彼女はその兄と闇のデュエルをしていた彼のことについて困惑、猜疑心が強くなっていることを感じていた。
闇のデュエルでの彼の様子、金色に染まった瞳。その迫力に、明日香は恐怖の感情を抱いた。相手に向ける激しい怒りの力を目の当たりにし、自分がよく知っていたはずの彼の姿はもうそこにはないことを感じた。
制裁タッグデュエルの前に鮫島校長に言われた言葉を思い出す。本当に彼は変わってしまったのだろうか。
━━でも、と明日香は思う。
その姿に変わったのは明日香たちに危機が迫った時、それを助けるためだった。
だとしたならば、それは、しかし、と明日香は思考の渦に陥る。
確かに彼は自分たちを助けた。でも、その力自体がとても正しいものだとは思えず、いつか自分たちに危害をくわえるように見えてならない━━
「大変なんだな!クロノス先生が闇のデュエルをするんだな!」
明日香に考える時間を与えずに時は進む。
セブンスターズの二人目、ヴァンパイア『カミューラ』と、クロノス教諭との闇のデュエルは今まさに始まろうとしていた。
4,謎の修行編(謎)
━━後ろからフェザーマンの旦那が恐ろしい速さで迫ってくる。
何度もぶつかっては止められ、俺の持つ楕円形のボールを奪い取るために襲いかかってきた。
だが今、ようやく旦那を自分のクロスオーバーステップで抜き去り、俺はもう少しでゴールである白線まで辿り着くことが出来るのだ。
━━もう少しだ、もう少し速く……!
俺は旦那に追いかけられながら思う。
旦那の腕力から繰り出されるスピアタックルは、文字通りまるで槍のように俺の体に突き刺さる。一度捕らえられたら最後、俺に足掻く暇さえ与えずにやれるだろう。
だから追い付かれてはいけない。手の届く距離まで詰められたらお仕舞いだ。
━━もっと速く、逃げないと!
そう思考した俺だったが、ここで『違う』と思い直す。逃げる?違う、そうじゃない。俺は今逃げるために走ってるんじゃない。そうだ、俺は……!
俺は自身の走る足にさらに力を込める。そして、その力を解き放った。
逃げる?違う!━━勝つんだ!
その瞬間俺は光速の世界に入り、旦那を置き去りにする。
40ヤード走4.2秒。人類最速を誇る俊足がこの戦いの終止符をうった。
━━タッチダウーン!!
審判を勤めていた銀髪チビ助の判定が聞こえる。
俺はフェザーマンの旦那との試練を終えたのだった。
◇
ありがとうございました、いいバトルでした、と俺は旦那に別れを告げる。
ダンちゃん☆式の別れの挨拶をし俺は次の試練に向かうことにした。
ちなみに旦那とはアメフトをやった。途中で俺のデビルフォースディメンションから下がりながらの360度全方位に分身するデビルバットゴーストが効かない時は焦ったが、なんか真新しいことはせず普通に分身したら抜き去れたので安心した。時には難しいことをしない方が効果的なんやなって。また成長してしまったぜ。
やってる最中、これ試練じゃなくね?と思ったけど楽しかったからいいか(パリピ感)俺は一人納得する。
次は誰の試練だろう?と思っていた俺の前に、先ほど審判をしていた銀髪チビ助が『次は私の番でござる』と言い現れる。
━━お前本当におもしれぇな?(半笑い)
俺は曖昧な笑みで沈黙する。
まーたクラスチェンジしたのかよ。でもお前マジシャンだから。剣を持つ職業じゃないから。後で飴ちゃんをやろう。コーラ味だけど。
それはそれとして、今度は何するの?と俺はチビ助に聞く。するとチビ助は、自分は新参者だから親交を深められるものだったら何でもいい、と言ってくる。
━━オッケー、なるほど。この試練の意味が読めて来たぞ。
つまりあれだ。よくある自分の仲間たちとの絆を深めて新たな力を手にするパターンだ。じゃなければ旦那とアメフトなんてするわけないし。チビ助もこんな適当な事言わないでしょ。俺にとったらこのくらいの謎、全部全てまるっとどこまでもお見通しだぜ。
でも何でもいいと言われると難しいわ。俺は少し考え込む。
きっと今の俺はお母さんが娘に『今日の晩御飯は何がいい?』と聞いたら『なんでもいい』と返された時の心境に似ている。なんでもいいと言われると分からなくなるんだろうね。こういう時。そもそも何をつくればいいか分からないから聞いてるわけで……いかんいかん、話がそれてきた。
俺は考えに考え込み、そして答えをチビ助に返す。
よしチビ助、ごっこ遊びをしよう。
俺はそう提案する。
お前は魔界から派遣された魔物役で、俺はそのパートナー役だ。そして設定は相手の魔物を倒していって魔界の王を決めていくっていう感じで。じゃあその敵役は旦那ね。
よし、いくぞチビ助。
━━バオウ・ザケルガァアアア!!!!!
5,━━ついて来れるか
「ボーイ!光の、デュエルを……!」
一方その頃、クロノス教諭はカミューラに敗北し人形に封印されていた。
『ボツネタ設定』
・クロノス教諭
感動シーンを全部スキップされた。
これは許されない(確信)
・E・HEROバーストレディ
ヒーローの紅一点。みんなから姉御と呼ばれ慕われる。
今回主人公を修行編に招いた張本人。でもすぐに修行は終わる。それはなぜか?修行しないからである。ええ?(困惑)
それはそれとして、もっとピクシブでもなんでもいいからイラスト増えてほしい。一番アメリカンヒーローしててカッコいいと思う(感想)