Infinite Stratos×For Answer   作:西方有敗

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今回は久々にちょっとだけ一夏君が出ます


第23話 臨海学校(襲撃編)

「・・・眩しいな。」

 

「そうだな!」

 

臨海学校初日、

先ずは自由行動になるということだったので、

俺と一夏は直ぐに水着に着替えて砂浜で皆を待っている。

 

「(・・・まさか生身で海に浸かる日が来る事になるとは。)」

 

思いもしなかった。

 

「ところでグリントって泳げるのか?」

 

海を眺めつつ感慨に耽けていると不意に一夏に声を掛けられた。

 

「・・・分からない。」

 

「え、分からないって・・・プールとかも無いのか?」

 

「無い。」

 

ここで嘘を付いてもしょうがないだろう。

実は水着を買って準備を整えたのは良いが、

生身で泳ぐ練習は流石にした事が無い。

その為自分が泳げるかどうかまったく分からない。

まあ良いか。

別に海に入るだけが遊びじゃないしな。

それに、この砂浜は走りこみに最適だ。

この上を延々と走らせれば、石の上で走るだけとは違った効果も望めるだろう。

 

「一夏さーん!!」

 

「ストレイドー!!」「ストレイド様ー!!」

 

俺と一夏を呼ぶ声に俺達は同時に振り返った。

そこには水着だけを身に纏った皆が居る。

 

「・・・ほう。」

 

柄にも無く少し興奮してしまう。

こんな姿・・・とてもセレンには見せられない。

 

「ど、どうですか・・・?」

 

俺の元まで早足で来たリリウムは、

流石に恥かしいのか伏せ目がちに俺に聞いてきた。

白を基調として青色のグラデーションが入ったビキニに、

下半身はパレオと呼ばれている物を身に付けている。

 

「・・・可愛いよ。」

 

似合っている・・・と言いたかったのだが、

口から出てきたのは何故かその言葉だった。

 

「ッ・・・!!」

 

俺の褒め言葉を聞いたリリウムは顔を真っ赤にして、

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

そうお礼を言ってきた。

・・・正直胸に関しては慎ましい、と言わざる負えないが。

それが逆にリリウムという人物の可憐さをより引き立てている。

 

「ボ、ボクはどうかな!」

 

リリウムに負けじとシャルも俺にその体を見せてくる。

リリウムに比べ圧倒的ボリュームを誇る胸に目が行きがちだが、

スポーティな水着に身を包んでいるシャルは、

本人の元気さもあってかなり似合っている。

 

「とても良く似合っている、

この光景だけでご飯3杯はいけるな。」

 

「感想がおっさん臭いよ!?」

 

む、しかし仕方が無いだろう。

そう思ってしまったのだからな。

 

「・・・さて、とりあえず少し泳ぐ?」

 

そうシャルから提案された・・・が、

俺とリリウムは揃って顔を曇らせた。

 

「・・・どうしたの?」

 

同時という事に違和感を覚えたのか、心配そうな表情で見てきた。

 

「・・・実は、泳ぐという行為をやったことがなくてな。」

 

「・・・リリウムもです。」

 

「「・・・多分だが、泳げん。(多分ですが、泳げません)」」

 

言葉遣いは違えと、俺とリリウムは同時に同じことを言った。

俺達の言葉を聞いたシャルは一度驚いた後に、

 

「ま、まあそんなこともあるよね!!

大丈夫だよ、ボクがちゃんと教えるからさ!!」

 

そう豊満なバストを張りながら自信満々に言ってきた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・もう決して泳がん!!」

 

暫く後、俺は先に海から上がり砂浜に座っている。

リリウムはと言うと、

直ぐにコツを掴んだのか今では浅瀬ではあるが、

のんびりと泳いでいた。

 

「だ、大丈夫だよ!

人には苦手な物があるんだから!!」

 

「惨めになるから同情はやめろ!」

 

シャルは何とか俺を元気付けようとするが、

励まされれば励まされるほど惨めな気分になるだけだった。

 

「フフ・・・でも、世界中に居る人はきっとここでいじけてる1人の男性が、

今世界を騒がせているCOLLAREDのNEXT持ちとは思わないよね?」

 

不意にシャルは俺にだけ聞こえる声でそう言ってきた。

 

「・・・だろうな。」

 

それに対して特に咎める事はせずにただ同意した。

真意は分からないが・・・、

多分シャルは今の俺はただの1人の学生なんだよ?・・・と、

そう言いたいんだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は1人旅館の中庭を眺めている。

他の皆は遊び疲れたのだろう・・・既に全員眠っていた。

 

「・・・眠らないのか?」

 

暫くそうしていると声を掛けられた。

声だけで分かる。

この声は千冬先生だ。

 

「ああ、目が冴えてしまってな。」

 

特にそちらを振り向く事はせずに俺は答えた。

 

「そうか・・・。」

 

普段の千冬先生であれば咎めたであろう。

・・・しかしそれ以上何も言わずに俺の隣へと立った。

 

「私の思い違いであれば謝罪するが・・・。」

 

不意に、千冬先生はそう前置きしてから。

 

「・・・怖いのか?」

 

そう言ってきた。

それに対して俺は少し考える。

・・・怖い、か。

なるほど、確かにそうかもしれない。

今までずっと戦いの日々だった。

それが急にこの世界へと投げ出されて、

自分でも訳が分からないが歪な物の上とはいえ、平和を享受している。

それが・・・堪らなく怖いのかもしれない。

 

「さあ、な。」

 

しかし、敢えてお茶を濁す形で返答する。

 

「良ければ聞かせてくれないか。

・・・お前が生きてきた世界について。」

 

・・・俺が生きてきた世界、か。

千冬先生はかなり賢い。

流石に束さんほどでは無いにしても、

世界最強の称号であるブリュンヒルデを持つ女性だ。

その名は伊達じゃない・・・って事か。

 

「質問の意味が分からないな、それはどちらの意味でだ?」

 

どういう意味で・・・とは言わない。

俺が生まれたあちらの世界の事か?

それとも、適当に捏造してあるこちらの世界の事か?

そう言う意味を含んでいる。

 

「・・・少しだけだが束の奴から聞いている。

お前は・・・所謂異世界の人間なのだろう?」

 

チッ・・・、束さんめ・・・余計な事を。

しかしこんな荒唐無稽な話を良く信じたものだ。

 

「一応確認するが、千冬先生は信じているのか?」

 

「正直言うと半信半疑だ、

だがな・・・ヒントは散りばめられていた。

それを一つ一つ推理したら・・・私もその結論に至った。」

 

千冬先生が言っているヒントとは、恐らくだがNEXTの事だろう。

予想になるが千冬先生はNEXTは束さんが作ったと言う話を信じていない。

それに俺の場馴れ。

束さんが送りつけてきたゴーレムを目撃しても俺は全く動じなかった。

それも疑問に思っていたらしい。

 

「そこまで分かっているのなら誤魔化す必要は無いな。

・・・正解だ、俺はこの世界で生まれた人間じゃない。」

 

「・・・やはりな。」

 

・・・いや、そもそも人間かどうかすら分からない。

生物学上で言えば確かに人間の男だ。

だがそう言い切るには・・・俺は余りにも歪だ。

 

「・・・少し、昔話をしようか。」

 

何となく・・・そう。

ただ何となく。

この人に話してしまっても構わない。

そう思った・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・何だコレは。」

 

夜遅くに眠りに付いたハズだが、

早朝直ぐに目覚めてしまった為何となく歩いていたら足元に奇妙な物を見つけた。

 

「・・・いや待て、この形状は見たことがある。」

 

その足元の奇妙な物は、良く見ると束さんの頭に生えている物だった。

ちなみに看板が近くに刺さっていて、ご丁寧に抜いてみて!って書かれている。

 

「・・・嫌な予感しかしないな、無視しよう。」

 

厄介事に進んで首を突っ込む気分でも無かった為そのまま無視を決め込んだ。

・・・そういえばこの前定時連絡をした際に何か作業をしていたな。

大方妹である箒の為の専用機でも作っていたのだろう。

ああそうだ、

束さんは箒との会話で少しだけ仲を戻せただろうか。

どうせ後で顔を合わせることになりそうだ。

その時にでも聞いておけば良いか。

 

「あの4人は無事に生きているだろうか。」

 

束さんの事を考えたと同時にあの4人の事を思い出す。

最近は少しずつ依頼に赴いていると聞いているから生きているだろう。

 

「・・・今度久々に腕前でも見てやるか。」

 

そんな事を考えずに散策の続きに入った。

その後、予想通りと言うかなんと言うか。

何かが落下してくる音と共に束さんの声が聞こえた・・・。

 

 

 

 

 

2日目

 

 

 

 

 

 

俺は千冬先生に頼み込み、

一夏達とは別行動を取らせてもらっている。

流石にあいつ等の前でNEXTを起動するわけには行かないからな。

 

「こちらにいらっしゃったんですね。」

 

「リリウムか。」

 

丁度良い場所を見つけてストレイドを纏った時、

まるで図ったようなタイミングでリリウムは姿を表した。

 

「他の皆さんとご一緒していなかったので、

もしかしたらストレイドを起動するかと思い探していました。」

 

「そんな事だろうと思っていたさ。」

 

新しく届いた武装の確認を行いながら返答する。

・・・ちなみに新しく届いた武装。

その武装の名は・・・SALINE05。

かつて戦った最強クラスの敵、

ホワイトグリントが装備していた分裂ミサイルだ。

撃った後暫く誘導した後に8発に分裂、

その全てが敵に誘導して攻撃するという代物だ。

誘導ミサイル自体は幾つか所持しているが、

こいつの性能は群を抜いて高い。

かつてはこのミサイルに苦しめられたものだ。

・・・どこから届いたかだって?

驚く事にデュノア社だ。

一部とはいえデータを提供してくれた礼らしい。

 

「・・・それですか?

ストレイド様の元に届いたという武器は。」

 

「そうだ・・・ホワイトグリントが装備していたものといえば分かり安いか?」

 

「・・・その様な物騒な物をどこから?」

 

「教えないさ。」

 

今現在所持している武装をウインドウに表示する。

 

07-MOONLIGHT

KIKU

HLR01-CANOPUS

03-MOTORCOBRA

SAMPAGUITA

MP-O901

SALINE05 new

 

こちらに持ってこれたのはこれだけか。

元々殆どの武器を所持していたから正直物足りない。

しかし07-MOONLIGHTとKIKUとHLR01-CANOPUSがあるのは幸運だ。

これだけで殆どの敵を撃滅できる・・・が。

物足りないものは物足りない。

・・・今度デュノア社を焚きつけて色々な武器を作らせるか。

とりあえず今の武装は・・・。

左腕にHLR01-CANOPUSと右腕にKIKU。

それにSALINE05・・・コレで良いか。

流石にここでぶっ放すと被害が尋常じゃ無い為自重しておく。

 

「終わりました?」

 

俺が終わるまで態々待っていたのだろう。

 

「ああ、流石に撃つわけにはいかないけどな。」

 

一通りの確認を終えた俺はストレイドを除装して地上に降り立つ。

 

「・・・ん?」

 

「どうされました?」

 

これからどうしようか考えているときに、

不意にこちらに近付いてくる反応をキャッチした。

識別コードは・・・不明。

速度はストレイド程でないにしても中々に速い。

 

「・・・リリウム。」

 

「はい。」

 

「アンビエントを使う気が無いなら宿に戻っていろ。

恐らく戦闘が発生する。」

 

「・・・分かりました。」

 

俺はリリウムに指示を出し、先に宿に戻らせる。

さて・・・一夏達は確か岩場の方だったな。

間に合うと良いが・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、この時の俺は知る由がなかった。

今回の襲撃者とは別に懐かしい奴(かつての最強の敵)が来る事を・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ちょっと短いですがここまでです。
ちなみにストレイド君は福音とは戦いません。
次回はいよいよ・・・いよいよ・・・!!!
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