Infinite Stratos×For Answer 作:西方有敗
前回のあとがきで戦闘はしないと書きましたが、
威力偵察と足止めが目的の戦闘は行います。
評価が赤く染まった・・・だと!?
ありがとうございます!
今週モンハン発売日で更新速度遅くなると思いますが、
のんびりと続けていきますのでよろしくお願いします!
岩場へと急行したが誰も居なかった為、すぐさま旅館へと戻ろうとしたが・・・。
「グリントー。」
と、俺を呼ぶ声が聞こえて立ち止まった。
「その声は・・・束さんか。」
「そうだよー!」
声の方向を見るとヒョコっという擬音と共に束さんが出てきた。
「・・私も居るがな。」
「セレン?」
束さんが出てきたのと同時にセレンも姿を表した。
ここにセレンが居るとは・・・考え付かなかった。
「当たり前だろう?
我が社の大事な代表取締役を1人で行動させるわけがあるまい。」
俺の考えを見透かしていたのだろうか。
俺が何か言う前にセレンは答えてきた。
「・・・それで?
出来れば手短に頼みたいんだが。」
折角の再会だが、生憎今は時間が惜しい。
特に用が無いと言うのであればすぐさま戻りたいのだが。
「まあまあそう焦らずに!
今回の事態なんだけど、グリントには手を出して欲しくないなーって思ってね。」
「・・・理由を聞こう。」
「勿論だよー!
私がここに居る理由、グリントなら察しがついてるよね?」
「・・・箒に専用機を届ける為か?」
「ピンポンピンポーン!だいせいかーい!!」
「話が進まない、先に進めてくれ。」
束さん的には何時もと同じ調子だが、それが今日はいやに鼻につく。
「まあそう焦るな。
今回束が篠ノ之箒に届けたのは第三世代を凌駕するISだ。」
「あ、先に言っておくとNEXTじゃないよ?
前にNEXTもどきを作ったらセレンに酷評されてねー。
NEXTを完成させる前に箒ちゃんに届ける事を優先したから、
世代的には第四世代って扱いになるかな?」
「当然だ、あんな粗末な物をNEXTなんて呼べる物か。」
「うわ、ひっど!!」
・・・つまりこう言う事か?
篠ノ之束が篠ノ之箒の為だけに作った第四世代IS。
それを渡す為に篠ノ之束は来た。
・・・だが、ここで一つ問題が発生する。
未だ第三世代さえ安定的に作られてはいないと言うのに、
ここでいきなり第四世代ISが登場した。
しかもその第四世代は公式に所有者がいない。
他の国からしたら喉から手が出るほど欲しいものに違いない。
それを篠ノ之箒の物と認めさせる為に今回の事を引き起こした・・・と。
「その顔、大体読めたという認識で間違いないな?」
「・・・恐らくな、
束さんは第四世代ISは箒の物と世界中に認めさせたいんだろう?」
「そうだよ、あの子は箒ちゃんだけの為に作ったんだからね。
それを凡人共に適当な理由で奪われたくないんだ。」
「・・・とはいえ、今回の事はやりすぎだ。
今回襲撃してきたIS・・・速度を見るとアレは軍用機だろ?
それを碌に命の取り合いをした事が無いあいつ等に倒させようとするなんてな、
下手をすると誰か死んでもおかしくは無いぞ。」
「ちーちゃんといっくんと箒ちゃん以外だったらどうでも良いよ。」
それは本心からの言葉だろう。
つまらなさそうな表情で束さ・・・束は言い切った。
・・・それが無性に腹が立った。
「・・・そうか、お前がそういう態度であればしょうがないな。
悪いがその話・・・断らせてもらう。」
「え・・・!?」
俺が断るなんて微塵も思っていなかったのだろう。
束は驚きの声を上げた。
「今回束が作ったと言う第四世代の所有者を明確にする。
それは確かに必要な事だ。
だがな・・・その為に命の取り合いを黙認するほど悪いが俺は狂ってはいない。」
困惑する束に対して、俺は確かに言い切った。
「ふん・・・無関係の人間を大量虐殺したお前が良く言うな?」
セレンは冷たく俺に言い放つが、その口元には笑みが浮かんでいた。
「・・・弁明はしないし謝罪もしない、
アレは俺が必要だと思ったから行った・・・ただそれだけだ。
しかしそれはこの世界での事じゃないし。
何よりも・・・あいつ等は可能性を秘めている。
もしその可能性を潰すと言うのであれば・・・。」
NEXTを纏い2人を睨みつけながら、
「幾ら束とセレンが相手でも容赦はしない。」
殺意を持って言い切った。
「・・・本気、なんだね?」
束は俺に対し確認してくる。
「二言は無い。」
「・・・はぁ~、残念だよ。
君ならきっと分かってくれると思ったのに。」
束は俺の覚悟が本気の物と受け取ったようだ。
「だから言っただろう、コイツは元々は甘い男だ。
事情を伝えた上で手を出すなと言えば必ずこうしてくると。」
俺の覚悟を本気と受け取ったセレンは確かに笑いながら、
「今回の件は私もやりすぎだと感じていた、仕方が無いから力を貸してやる。」
「セレン!?」
続くセレンの言葉に束さんは驚愕の色を隠せなかった。
「君も束さんを裏切るの!?」
「裏切ってはいないさ、私はそこの馬鹿のオペレーターだ。
そいつが作戦を完遂できるようにサポートするのが私の役目だ。」
「セレン・・・!!」
セレンが俺のオペレーターだと言ってくれた・・・!!
思わず目頭が熱くなるが、感動するのは今じゃない。
「・・・ああああもう分かったよ!!
なら私はいっくん達が万全に戦えるようにサポートしてくるよ!!」
セレンの態度を見て束さんは悔しそうに地団駄を踏みながら言うと共に、
旅館のほうへと走り去っていった。
「少しやりすぎたか?」
「丁度良い薬だ・・・さて、分かっているな?」
セレンはヘッドマイクを装着して、俺を見ながら言ってきた。
「ああ、今回の任務は敵の撃破じゃない。
それはあいつらの役目だ。
俺はそれを完遂できるようにサポートに回る。」
「分かっているのならば良い。
差し当たっての目的は敵IS・・・
それと可能であれば詳細な戦力を分析しろ。
通常の撃破任務に比べて難易度は高いが・・・お前なら可能だろう?」
「当然だ、俺を誰だと思ってる?」
「フッ、クソガキが・・・言うようになったじゃないか。」
お互い顔を見合わせ、笑いながら。
「じゃあ・・・ちょっと行ってくる。」
「精々撃墜されるなよ? あいつ等が悲しむ。」
「分かってるさ!」
上空へと・・・飛び立った。
目標―――敵IS「
任務―――
WEAPON
L-ARM―――03-MOTORCOBRA
R-ARM―――KIKU
L-BACK――SALINE05
R-BACK――SALINE05
「こいつが
「そうだ、防御は大したことは無いが攻撃力と機動力がかなり高い。
提供させたデータを見るに、最高速度は時速約2450kmを超えるそうだ。」
「中々速いな。」
時速2450kmと言えばネクスト戦でもそうお目にかかれないし、
それに加えてこちらは決して撃破してはいけないというハンデ付き。
奴の攻撃方法も気になるところではあるが・・・まあそれは実際に戦えば分かるか。
良いね、中々のシチュエーションだ。
「さて、待たせたな
どこかへ行きたいだろうが・・・俺と遊んでもらうぞ?」
03-MOTORCOBRAを構えつつ
「無人機か?」
「・・・だろうな。」
俺の呟きに対してセレンは同意してきた。
しかし無人機か。
間違えて必殺の一撃を加えても問題は無いが、
今回はあくまでも足止め。
こちらから攻撃するわけにはいかない。
「・・・仕方ない、出来るだけ優しく相手をしてやろう。」
フルスペックを発揮できる福音に対し、
こちらの過剰な攻撃力の所為でほとんど攻める事が出来ない俺。
どちらが有利かは明白だ。
だが・・・同時に燃えてくるな。
久々に全力を出すとしようか。
「俺の趣味では無いんだがオルコットの流儀で行くとしよう。
・・・Shall We Dance?」
「似合わんな。」
「・・・自覚している。」
セレンの突込みを受けるが端から自覚している。
思わず溜息が出そうになる俺に対し、
夕方
「チッ、やはりやり辛い!」
戦闘を開始したのは昼頃、恐らくだが5時間ぐらいは通しで戦っている。
戦況は・・・押されているのは俺の方だ。
ただ叩き潰すだけであれば既に戦闘は終了しているが、
相手を決して撃破してはいけないという制約が確実に足を引っ張っている。
PAがある為ほとんどダメージは受けてはいないが、
エネルギーはそうもいかない。
少しずつ・・・だが確実に削られてきている。
対して福音はまだまだ元気一杯という感じだ。
多少はエネルギーを使わせているが、
それでも皆が倒すにはまだまだ厳しいだろう。
「・・・仕方無い、回避するだけはやめだ。」
このままではエネルギー切れで撤退する羽目になる。
それだけは避けなくてはならない。
超高性能機であるNEXTが軍用機とはいえIS撤退させられる。
そんな事が起きれば束さんとの約束を破る事態に成りかねない。
「セレン、あいつ等の動きはどうだ?」
戦闘に集中しつつセレンに確認する。
「織斑一夏は意識不明の為戦闘に参加するのは間に合わないかもな、
それ以外の奴等は・・・丁度来たぞ。」
先ほどの場所でモニターしているであろうセレンは俺に伝えてきた。
「なっ、何故此処にNEXTが!?」
俺の姿を見て一番先に驚いたのはラウラ。
「もし福音と一緒に襲い掛かってきたら私達だけでは・・・!!」
オルコットは焦りの表情を浮かべながらそう言ってくる。
「あ、アイツは・・・!!」
凰は久々に見たであろう俺の姿を見て敵意を燃やしている。
「ま、まさか・・・!!」
この中では俺の正体を唯一知っているシャル。
「もしや・・・貴様なのか?」
最後に束さんから俺の事を聞いたであろう箒。
その5人の姿を見て俺は少し考える。
「(・・・ここで退いても良いが、まだ借りは返していないな。)」
俺が言う借りとは、多少とはいえ福音に傷つけられた事。
その事が俺のプライドを傷つけていた。
「(・・・よし決めた、徹底的にぶっ潰す。)」
少し考えた後、俺はそう結論を出した。
無論倒すのはあいつらに任せる。
しかし、それまで甚振っても問題無いだろう。
「・・・お前等に手を貸してやる。」
セレンとの秘匿回線からオープンチャンネルに通信を切り替える
「信じられないわよ!
だってアンタは私達を攻撃したじゃない!!」
以前の事を思い出しているのだろう。
凰は怒りの表情で俺に言ってきた。
「それはお前等が俺の邪魔をしたからだ、
だが今回は福音を止めろと言われているのでな。
そちらとしても戦力は多いに越した事は無いだろう。
・・・利害は一致していると判断するが?」
「うぐっ・・・それはそうだけど・・・!!」
この手のタイプは理に適った事を適度に言えば丸め込める。
俺はそう判断した・・・が。
「・・・提案感謝するが助太刀は無用だ。」
そう箒は言ってきた。
「一応確認しておこう。」
「状況から見て福音を逃がさないでいてくれたんだろう?
そうでなければお前程の力が苦戦するとは思えない。
だが相手は軍用IS。
幾らNEXTと言えども無傷とはいかない。
その証拠に多少傷を受けているのと、エネルギーが減っている様に見える。」
・・・ほう。
少し見ただけでそこまで判断したか。
中々の観察力だ。
それに加えて決意の目。
あの目ならば任せても問題ないな。
「・・・なら俺に証明して見せろ、お前等の可能性を。
俺に対して啖呵を切ったんだ、それぐらいの事は出来るだろう?」
そう判断した俺は5人に向けて言った。
これは信頼ではなく、・・・脅迫。
無様な姿を見せれば容赦はしないという意味も含めている。
「・・・任せろ!」
「当然よ!」
「後で言いたい事が沢山ありますわ!」
「うん、君はそこで見ていて!」
「福音を撃破した後、貴様を拘束させてもらう!」
俺の
それを見て満足した俺は、すぐさま遥か上空に飛び立つ。
あいつらの戦いを余すところなく見るために。
「・・・中々良い目をするようになっていたな。」
オープンチャンネルから再び秘匿回線へと切り替えてセレンに言う。
「お前がそう言うのであればそうなのだろうな。」
セレンから返ってきた言葉は、嬉しそうな声だった・・・。
「オオオオオオオオオオオオ!!」
暫く戦いを眺めている時。
あの後意識を取り戻した一夏が参戦し、
零落白夜で福音のコアに叩き込んでいた。
「決まりだな。」
ただでさえ一撃必殺の威力を誇る零落白夜だ。
それをコアに叩き込まれては流石に福音も無事では済まないだろう。
途中福音が無理矢理第二形態移行を行ったときは肝が冷えたが、
他の5人が突破口を無理矢理作り、一夏がきちんと決めた。
型も何も無い無様な突撃ではあったが、
これ以上誰も傷つけないという決意を爆発させた一夏の思いを感じる一撃だった。
「・・・さて。」
福音を砂浜へと叩き付けて完全に戦闘不能にした一夏は皆に笑顔を向けている。
他の5人も一夏を見て笑顔を浮かべていた。
「戦闘終了・・・だな、
暴走した
最終的には一夏が決めたとはいえ、
この活躍を上手く公表すれば箒が第四世代ISを持っていても問題無いだろう。」
だが残念といえば残念だ。
いや・・・確かに嬉しい結果ではあるが、
アレ程の戦闘力を持つ相手と戦えなかった。
久々にネクスト戦ばりの高速戦闘を行えると思ったんだが。
「・・・少しあいつ等を労ってやるか。」
「それは構わんが、なるべく早く戻れ。」
「了解。」
セレンとの通信はこれで終了。
俺は遥か上空からゆっくりと一夏の元へと向かった。
「一夏。」
「あ、お前も来てたのか!!」
隣に立った俺に対して、
一夏は初めてその存在に気がついたと言う反応をしてきた。
「色々とあってな。」
「なんだよ・・・居たなら言ってくれよ!」
「箒に助太刀は無用だと言われたのでな。」
「え、一夏さん?
その・・・NEXTとお知り合いなのですか?」
「待て一夏!
お前は黒い鳥と知り合いなのか!?」
余りにも親しげに話す俺と一夏を見てオルコットとラウラは困惑していた。
「アレ、言ってないのか?」
「言う必要が無い。」
2人の反応を見て一夏は俺に言ってくるが、何故態々正体をバラす必要がある。
・・・とはいえ、まあ良いか。
福音を倒した褒美に俺の正体を教えてやろう。
「・・・この機体の名前を教えてやる。」
きっと表情が見えていたら俺はニヤついているに違いない。
「・・・ストレイドだ。」
「スト・・・え、それってまさか!!」
「ス、ストレイドだと!?」
ああもう全く。
どうしてお前等はそんなに期待通りの・・・。
・・・なんだ、この反応は。
急速に接近してきている・・・?
・・・と、同時に。
俺と一夏の近くで倒れている福音に異常が発生する。
「・・・一夏、この場から離れろ。」
「え?」
福音の反応に気がついていない一夏は分からないと言った表情を浮かべている。
「今すぐ離れろ!!
コイツ、再起動するぞ!!」
「なっ!!」
言うが早いか、俺は一夏を本気で蹴飛ばす。
「うわっ!!」
俺の突然の攻撃に一夏は驚くが、空中で何とか体勢を立て直した。
「いきなり何す・・・マジかよ!!」
いきなり蹴飛ばした俺に文句を言ってこようとするが、
俺はそれどころではない。
俺の目は再起動をして立ち上がった福音に向いていた。
「さ、再起動なんてありえないでしょ!!」
凰の言葉で一同は再び攻撃態勢に入る・・・が。
「そこの6人の学生に黒い鳥、離れろ。」
オープンチャンネルで聞こえてきた声が中断させた。
「(もうここまでついただと!?
既存のISにそんな性能は無い筈だ!)」
既存のISに。
俺は自分で思った言葉に違和感を感じた。
「(既存のISではない? ならば・・・ネクストか!!)」
だが、誰だ?
セレンは岩場の影で俺のサポートを行っているし、
リリウムは旅館に居る筈だ。
現在これ以上のネクスト持ちが居ない以上。
どこかの国がネクストを開発したのか?
・・・しかし、俺の疑問は直ぐに解決する事になる。
視界に入ってきたネクストは・・・どこまでも白い。
「馬鹿な・・・あのネクストは・・・!!」
俺はそのネクストに見覚えがあった。
・・・いや、見覚えがあるなんてものじゃない。
「何故だ、何故お前がここに居る!!」
かつて・・・俺はあのネクストと命の取り合いをした。
その時はアイツが限界を迎えていた事もあり、俺が勝利した。
もしあの場でアイツが限界を迎えていなければ・・・俺は確実にやられていた。
それ程までに強かったアイツの名は・・・。
「ホワイト・グリント!!!」
「警告はした、纏めて吹き飛べ。」
俺の言葉に耳を貸さず、
ホワイト・グリントは直ぐに上空に鎮座、
ある攻撃を行うべくエネルギーをチャージしている・・・!!
「(AAか!!!)」
嫌と言うほど喰らっていた為、
その攻撃の正体を察知した俺は、
AAの効果範囲の外へと全力で退避。
来る衝撃に対して全力で防御の体勢を取った。
ホワイト・グリントがチャージを終えた瞬間緑色の光が俺達の姿を包み込み、
間近で受けた福音は今度こそ完全に機能を停止した・・・
ホワイト・グリント参戦