Infinite Stratos×For Answer 作:西方有敗
どんなルートかは分かり安いかなぁと
今回は久々のストレイド君視点
「さて、戻ってきたは良いが何をさせられる?」
久々に束さんの隠れ家へと戻った俺は開口一番そう口にした。
「慌てない慌てない、
やって欲しい事は後で纏めて全部投げるからその間のんびりしててー。」
そう束さんは言ってから早速研究所へと引きこもりを始めた。
・・・まったく、何をさせられるのやら。
「お、なんだ。
何時の間に戻ってきたんだな。」
「よ、久しぶりだな。」
さてどう時間を潰そうかと悩んでいる内に、
訓練終わりなのかファンションがほぼ下着同然な格好で俺の前に姿を表した。
「おう、久しぶりー。
それで? どんなヘマをやらかしたんだ?」
ニヤつきながらもファンションは俺に聞いてくる。
「・・・束さんの命令に背いた。
ここから一ヶ月はほぼ無償で手伝いをさせられる。」
どうせ後で分かる事だ、
ここで言っておかないとどんな風に捻じ曲げられるか分かったものじゃない。
「へぇ・・・って、背いた? ストレイドが?」
「そんなに予想外か?」
「あ、ああ。
だってアレだけ依頼に対しては忠実だったお前が背いたって言うんだ。
何か余程の事があったんじゃないかって思うけど?」
・・・コイツ、
ちょっと見ない内にそこまで頭が回る様になったか。
伊達に隊長をやっていた訳じゃない・・・って事か。
「内容については黙秘する。」
「・・・まあ良いさ、どうせ博士からある程度面白おかしく漏れるんだからな。」
「・・・否定できん。」
「その時を楽しみにしておくよ。
あ、そうだ・・・今やる事が無いんだったらちょっと相談に乗って欲しいんだけど。」
コイツが相談事か、珍しい。
俺に答えられるか分からないけど、まあ聞いてやるか。
「丁度時間が空いている。
今すぐと言う事であれば聞くぞ。」
「Danke! 実は・・・「その前に服を着ろ。」
そのままの格好で話し始めようとしていたため、
先ずは服を着させる事を優先する。
「なんだよ、別に減るもんじゃないしこのままでも良いだろ?」
「何故見られている側がそのセリフを言う。」
心を許している証拠なのか、
それとも別の何かなのか・・・判断が出来ない。
「はいはい分かったよ。
初心なストレイドに免じて着てくるよ。」
「お前後で覚悟しておけよ?」
・・・断じて恥かしいから、という理由じゃない。
年頃の女がそんな格好でうろつくのはどうかと思っただけだ。
「キャー!
ストレイドに襲われるー!!」
「お前なあ・・・!!」
明らかにからかってきているのだろう。
イタズラをする子供の様にはしゃぎながらファンションはバタバタと走り去った。
・・・はぁ、ったく。
コイツにファンションの名をつけるんじゃなかった。
あっちのファンションはもっと魅力に溢れた大人だったぞ・・・。
「い、今ファンションがストレイド様の名を口にしていましたが!!」
入れ替わりで今度はリザイアが息を切らせながら走ってきた。
「よ、久しぶりだな。」
「あ・・・ストレイド様・・・!!」
先ほどファンションに言った言葉を同じ様にリザイアに言うと、
「お、お久しぶりです・・・ストレイド様!!」
涙目で顔を赤くしながら頭を下げてきた。
「その様子を見ると・・・元気みたいだな。」
「はい!
何時お戻りになられたのですか?」
「さっきだな、
色々あって一ヶ月はこっちに居る事になった。」
「本当ですか!」
「本当だ。」
俺の言った言葉が余程嬉しかったのだろう。
リザイアはグッと拳を握りながら喜びを露にしている。
「あ・・・実はストレイド様に折り入ってご相談があるのですが・・・。」
・・・リザイアも?
何だか珍しいな。
しかし2人揃って同時期に相談か。
なんだか面倒な事にしかならない気がする・・・が。
リザイアの場合は相談にかこつけて会話をしたいだけな可能性もある。
「・・・先にファンションの相談を聞く約束をしている。
その後で良いのであれば聞こう。」
「ファンションが・・・ですか?」
「ああ。」
俺の言った言葉にリザイアは考える素振りを見せた後に、
「・・・分かりました、大丈夫です。
絶対にお願いしますね?」
そう言ってきた。
「約束は出来るだけ破らない。」
「期待しています、では後ほど!」
リザイアは再び来た時と同じ様に頭を下げた後に去っていった。
・・・しかし、同時期に2人か。
このまま行くとスティレットとメイの奴も何かありそうだ。
そして、やはりというかなんていうか。
俺の勘は当たり、あの後2人と軽く会話をした後に相談を受けるハメになった。
「悪いな、時間貰っちまって。」
「構わない、束さんから言伝があるまで時間はある。」
あの後ちゃんと服を着てきたファンションが戻ってきて、
適当な椅子に腰掛けながら、
「・・・相談をする前に一個聞きたい事があるんだ。」
そう前置きをしてきた。
「なんだ?」
「ストレイドは・・・今の世界のあり方についてどう思っているのかなって。」
・・・コイツが世界の事を聞くのか?
なんだか妙だな。
以前のコイツは俺の知る限りだが世界に対して不満を持っていなかった。
いや・・・それどころか居心地が良いとさえ感じていた可能性が高い。
そのコイツがこんな事を聞いてきた。
何か裏があるんじゃないかと勘繰りもしたくなる。
「どういう風の吹き回しだ?」
「茶化さないでくれよ、
・・・最近COLLAREDとして依頼を受けてクライアントに報告するときなんだけど。」
ほう、コイツはもうCOLLAREDとして依頼をこなすようになったのか。
前と比べたら考えられないな。
そう思いはしたが、言葉が続きそうだったので横槍は入れない。
「物資を渡してくる時・・・、
全員が女達にアゴで使われている男が作業をしていたんだ。」
「・・・お前も前はそうだったんだろう?」
「痛い所を突いてくるなよ、
確かに以前の私はその事に対して何も思っていなかった。
・・・いや、違うな。
いざとなったら何の役にも立たない男達だ、
せめてコレくらいは喜んでやれよって思っていたよ。」
ファンションは以前の事を思い出しているのか、
恥かしそうに頭を掻きながら、
「でもな、あの襲撃の日にそんな考えは木っ端微塵に砕かれた。
ISという武器が無ければ・・・、
軍人とは言え私達は自分の身も守れない程の弱い存在なんだって。
そう思えるようになった。
そう考えられるようになってからなんていうか・・・。」
そうか、コイツ。
今の女尊男卑の世界に違和感を感じているのか。
確かに以前のコイツは自身でも言った通りだったんだろう。
しかし、あの襲撃の日にその考えが変わった。
それ自体は喜ぶべきものだな。
「・・・歪に感じるか?」
「そう、それだよ。
良く考えてみたらだけど、
軍に居た時にISをキッチリ整備していたのは男だった。
私達はただそれに乗り任務をこなしていただけに過ぎない。
それなのに男達は軒並み不当な扱いを受けている。
その事に対してストレイドはどう思っているのかなって。」
その事に対して・・・か。
フム、答えに迷うな。
ここは誤魔化しても良いが・・・、
俺が行った行動が切っ掛けでコイツはこう考えるようになった。
そう考えたら誤魔化す・・・なんていうことは出来ないな。
「今の世は間違っている・・・とまでは言わないが。
まあ概ねお前と同じだな。
能力を持つ者が評価されるのは当たり前の事だ。
しかしISという物が作られてから能力を持っていた者が評価されない。
その事に対して・・・俺はかなり不満を感じてはいるよ。」
俺がこの世界に来て思っていた事をファンションに話す。
「努力が足りないだとか、やる気が無いだとか。
これはそういう次元の話じゃない。
ISという物が切っ掛けで歯車が狂いだした。
女達にとってはそれは心地良く感じるものではあるだろう。
しかしだ・・・俺はそうは思わない。
人間が持つ無限の可能性が意味も無く潰されているんだしな。」
「・・・やっぱりストレイドも思っていたんだな。」
「当然だろう?
無能が上に立つのは我慢ならないが、有能な奴が不当な扱いを受けている。
それを許容できるほど俺は出来ていない。」
そう・・・出来ていないからこそ、
安全な場所でのうのうと暮らす老害共を真っ先に叩き落した。
全ての人々に未知なるフロンティアを知る可能性を、
全ての人々に生きる可能性を与える為に・・・。
やり方は間違っていたかもしれない、
・・・だが、自分は決して間違ってはいなかった。
これだけは断言できる。
「・・・そっか、うん・・・そうだよな!」
俺の言葉に満足したのか、
ファンションは満面の笑みを浮かべている。
「ありがとうな!
モヤモヤしていたものが少し晴れた!」
「答えとしては赤点も良いところだとは思うけどな。」
「確かになー、
まあ私の聞き方に問題があったって思っておくよ。」
「そうしてくれ、
そもそも俺に相談を振る時点で間違っている。
この手の事はセレンの方が明確に答えるぞ?」
「姐さんには聞き辛いからなー、
そんな事を思う暇があったらさっさと腕を上げろって言われそうだし。」
「間違いではない。」
「私が言った事だけど酷いな!!」
「性分だ。」
その後、
ファンションと色々な事を会話してからファンションは去っていた。
・・・さて、結論から言おう。
ファンションが去っていった後、他の3人の相談を聞いた。
驚いた事に些細な所は違えど、皆同じ事を思っているようだった。
・・・しかし歪に感じる、か。
恐らくだが・・・10年前にISが作られた事が発端になっている。
その前は基本的には男尊女卑とまでは言わないが・・・、
男が世の中の中心だったハズだ。
・・・それがISが開発され、
それは女しか乗れないという事が分かった瞬間全て変わってしまった。
無論中には男を蔑ろにしない奴もいるだろう。
しかし・・・それは自分が上に立っているという前提があればこそ。
そんなものを男を尊重しているとは言わない。
俺の考えはあくまでも男と女は対等で上も下も無い。
それが・・・この世界は酷く歪んでしまっている。
・・・そして
あの日に・・・決定的な出来事が起きた。
おや、ストレイド君の様子が・・・?
先に言っておきますが、このルートの途中は救いがありません。
最後にほんのすこーしだけ希望があるくらいにするつもりです。
なお、本ルートに入るに辺りタグを複数追加しています