『聞いてますかー!』
突然だが質問をさせてくれ。説明をしている時間は無い。
『聞こえてますよねー!知ってますよー。馬鹿にしないでくださーい』
『長い付き合いじゃないですかーっ、もう分かってますよ。ホラホラホラホラ(煽り)』
『私の言うことの方が正しいんですよ。だから従えばいいんですっ!』
こいつだ。
『こんなだからいい生活出来ないんですよ!ほら食事は自炊しなきゃ……』
「うるせぇー!人の食事に口を出すなァ!」
この妙に口煩い幽霊を黙らせる方法だ!
--------約二週間前-------------
「では、失礼しますね」
「ありがとうございました」
仕事の関係で田舎から上京した俺は、とりあえずアパートの1室を借りることにした。
ボロ屋だが不便はない。電気はつくし水も出る。
「ああそういえば」
だが、この部屋には問題がある。まあ承知の上だが…
「いいんですか?出るそうじゃないですか、幽霊」
「分かってるよ。だから安く住めるんだ」
"幽霊"が出るのだ。
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『どうも!』
「は?キレそう」
結論から言うと、出た。
思いっきり出た。
飛び出てびっくり箱だ
『最近誰も入居しなくて寂しかったんですよぉ〜。っていうかみんな私の姿を見る限り声もかけずに出ていっちゃって』
「お前ホントに幽霊か?タンスの精霊とかじゃなくて?」
『幽霊やらせてもらってます〜、幽霊と申します〜名前は忘れました!』
「会話のドッヂボールして楽しい?」
『っと言うわけで憑きますね』
「おいちょっと待て」
『えっ』
「いや普通コンビニ感覚で『憑きますね』っておかしいだろ!?」
『えっ』
「えっ」
『えっ……///』
「斜線を付けるな!」
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「…もう夜か」
とりあえず生活の準備は出来た。
布団も風呂も電気も……………
「あ、食い物忘れてた…買いに行かないとな……」
『はーい、お留守ですね〜待ってますよ〜』
「いやお前には聞いてない」
『のびるアイスクリーム買ってきてください!』
「あれもう売ってないぞ」
『ひーん』
アレは置いといて出かけよう。
俺は扉を開け廊下に……
「よっ!」
出れなかった。
「えっと……どなた様?」
「ハッハッハ!紹介が遅れたな。俺は[海座知之](かいざとしゆき)、お前のお隣さんだ。よろしくな!」
「なるほど…俺は[樋月斗真](ひづきとうま)です。よろしくお願いします」
「おう!……あ、幽霊には会ったか?」
この人は幽霊の事を知って……って当たり前か
「はい。…なんだかよく分かりませんが……」
「アイツにこれ渡しとけ」
「えっ」
「じゃあな!」ガチャリ
………俺は渡された物を確認した。
のびるアイスクリームだった。
俺はとりあえず幽霊にそれを渡した。
幽霊はひどく喜び、どういう原理なのかは不明だが嬉しそうに食べていた。
俺はかなり混乱しながらそのまま寝た。