あれは作者!作者マーン!作者マーン!!
幸せを手にする者がいれば、不幸を手にする者がいる。
新しいものが現れれば今まであったものが消えるように、世界は時が流れる事で色んな事が変わっていく。
その流れで人は、動物は、物は・・・この世すべての【モノ達】がそれぞれの運命に動いている。
それだけじゃない。太陽が昇り朝になり、沈んで月が出れば夜になるように当たり前の事はそうなるように、そうなる使命に・・・・・そうなる【運命】になっている。それが当たり前で、それが普通で、それが崩れる事はあってはならないからだ。
そうやって日が、月が、年が・・・・・時代が流れる事で生まれては死に、誕生しては消失して、失って失って失って・・・・・それでも尚、世界は周り、流れ、まるで歯車のように永遠と動いている。
じゃあ俺は?
俺と言う・・・・・遠衛士道は一体この世界ではどういう存在なんだ?
死んで・弄ばれ・嫌われ・避けられ・失って・無くして・・・・・最後に残っているのは一体なんだ?
俺の俺の運命は?使命は?役割は?
・・・・・わからない。俺をこの世界に来させた神は何かを言っていたが、それでも俺には理解できない。
結局・・・俺には無いのかもしれない。この世界で出来る事も、やれる事も、所詮は死んで遊び感覚で生き返った存在。
この先の辿る道は・・・・・未来は掛け値なしの地獄。いや、そんなのよりも何もない【無】なのかもしれない。
・・・・・それでも
例え、俺という存在が偽りだらけのモノだとしても
それでも・・・・・せめて、できるのならば・・・・・
・・・・・俺は・・・・・
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「・・・・・し・・・う?士道?」
「んぁ・・・」
目が覚める。
真っ白になっている頭を覚醒させ、顔を上げる。
そこが自分の部屋だと理解し、机に座って寝落ちをしてしまったのだとわかるまでそう時間はかからなかった。
「あれ?俺寝落ちしちゃったのか・・・・」
「・・・もう。そんな体制で寝たら体に悪いですよ、士道」
「わ、悪いなリニス。はやては?」
「今日も図書館まで送って閉館までいるそうです」
体を起き上がらせ、椅子から立って背伸びするように体を仰け反らせる。
首を左右に振るとポキポキと骨が鳴る音がする。
俺がそうしているとリニスが机にあった本の数々を見て、溜息を吐きながら俺に言う。
「・・・また、調べてたんですか?」
「うん?ああっまあな」
「全く・・・せめて私に言って下さればいいのに。『魔法』の方は私の方がわかるのですから」
「た、確かに・・・・・」
机の左右に置いてある本の数々とその中心に置かれた鎖が巻いてある本。
以前藤ねえから受け取った本が置いてある。
「前にも言いましたが、それがデバイス・・・それも反応からして【ロストロギア】である以上、余り手荒な真似はしてはいけないんですから。もうちょっと慎重に」
「わかってるって。だから下手に魔術で解析もしてないし、昨日はどちらかと言うと勉強をしてただけだから」
そういって置かれた本とノートをリニスに見せながら俺が言うと、リニスは受け取って中身を確認する。
「そうですね。一応勉強もしっかりとしている事は解りました」
「だろ?」
俺はそう言って少しドヤ顔で言うとリニスからきつい言葉が返ってくる。
「しかし、どうしてこんなに知識を得て、更にそれ相応の魔力があるのに、士道は
「うぐっ・・・・・」
「それも士道の言う魔術と言う方は、使えるても【強化】の魔術だけだとか」
「うぐぐっ・・・・・」
「あっ、もう一つありましたね?確か【投影】という・・・・・ガラスの細工を作るやつでしたっけ?」
「グハっ・・・!」
最後の言葉のボディーブローを受けた俺は四つん這いになりながらかなり落ち込んだ。
確かにリニスの言う通り。俺には魔術どころかリニス達が使う魔法の才能がないらしい。だか、それにはどうやら理由があり、俺どころかリニスにもどうしようもできないらしい。
まず、俺には二つの異なる魔力があるらしい。
一つは魔術回路に魔力を流すことで使えることができる魔術用の魔力。もう一つはリニスの言う魔法で、こちらはリンカーコアという器官から生成される魔力らしい。
簡単に言えば、俺には魔術回路用の魔力とリンカーコア用の魔力があって、それらは互いに区切られて、不干渉な状態ではあるが、それと同時に使う時は魔術か魔法、どちらかしか使えず、両方同時には使えない。
それどころか魔法の方は、何故か使えない。魔術は一応使えるのだが、そっちも俺の技量が足りない為お世辞にも一流とは言えない。
「魔力量はAA以上あるのは確かなので、デバイスなしでも使えるはず・・・・・なのにどうして」
リニスの言う魔力量はリンカーコア用の魔力の事だ、本来A以上は結構多いとされているのだが、リニス曰く、俺には魔力の量が異常で、計測器がないと詳しい保有量がわからないらしい。
因みに魔術は魔術回路の本数と魔力量があるのだが、どれ位あるのかは俺にはわからない。凛が生きていた頃に少し聞いたが、「とりあえず魔術を使うだけの量はそれなりにある」としか言われていない。
「そのリニスの言うデバイスってのは作れないのか?」
「一応私自身は作る技術を持ち合わせていますが無理です。そもそも材料がありません」
「なら集めれば・・・・・って無理か」
「そもそも此処は魔法が存在しない管理外世界ですからね」
【リニスがいた世界】では此処、地球は管理外世界と呼ばれているらしく、逆にリニスのいた世界では魔法が日常のように使われ、こっちよりも技術がそれなりに進んでいるらしい。
らしいというのも全てリニスに聞いただけなので詳しくはわからない。
「魔術も親父のお墨付きで
「ほ、ほらでも私は余りわかりませんが【強化】は意外とスムーズにできるようになったんですよね?」
「基本中の基本ができなかったのがようやくできるようになっただけなんだがな・・・・・」
俺は溜息を漏らしながら立ち上がり机に散らばった本を整理する。
「あっ、そういえば士道。この後教会に行くのですよね?」
「ん?・・・ああ、すっかり忘れてた」
そういえば今日はあの外道神父に呼ばれていた事を思い出した。
今日は休日。学校が無く、普段ならのんびりしているはずなのだが昨日電話で呼び出しを受けた為、行かなくてはいけなくなってしまった。
己、あの麻婆神父。今度麻婆豆腐に砂糖をぶち込んだのを食わせてやる。
「私は今日は夜遅くまで出かけますので、申し訳ないのですがはやてと二人で食事をとっていただけますか?」
「別にいいけど・・・・・今日は何かあるのか?」
「今日、藤本さんと約束がありまして。その~・・・・・少し飲みに行かないかと誘われまして」
そう言ってリニスは少し言いずらそうに恥ずかしがりながらそう言って来たので、俺は拍子抜けしながら少し笑った。
「何だそんな事か。わかった、今日は楽しんできなよ」
「でも・・・いいんですか?私は使い魔でありながらそんな勝手な事をしてしまって・・・・・」
「いやいや、使い魔とかそういうのは無しで、リニスがしたいようにすればいいさ」
リニスは何故か申し訳ないような顔をしながらそういうが俺はそんな顔されると逆に困ってしまう。
リニスは何というか、こういう遠慮しなくてよい所で遠慮するというか、【使い魔】って概念にこだわりすぎというのか、はっきりと言えないが自分を縛りすぎなんだと思う。
「いつも世話になってるんだし、今日ぐらいは羽を伸ばせばいいんじゃないか?」
「そうですか?・・・なら、お言葉に甘えさせていただきます」
そう言ってお辞儀しながら言うリニスを見ながら思わず苦笑いしてしまう。
「頼むからその急に堅苦しくなるのやめてくれないか?」
「いえ、士道は私の主ですから。この位の敬意は当然です」
「でもな・・・・・俺はいつものリニスの方が好きなんだけどなぁ」
「すッ!?」
「まあ、いいや。とりあえず支度しないと・・・ってリニス?」
俺が教会に行く支度をする為に荷物の用意と着替えをするのにリニスを退室させようと声をかけようとする。
しかし、リニスの様子がおかしいので声をかけるが、反応が無く、固まったような感じになっている。
「り、リニス?どうした?」
「きゅきゅきゅ急に何を言うんですか!?女性にそう軽々しく好きとか言っていいもんじゃありません!!」
「え?俺なんか変なこと言ったか?」
「言いましたよ!何ですか急に、好きとか言って!!」
「いや、実際リニスは
「・・・・・え?家族?」
再度、リニスが固まる。しかし、今度はピシリと何かが凍るような感じの固まり方をしたのは気のせい・・・・・って!?
「ちょっ、り、リニスさん!?」
「あああああ、あなたって人は・・・・・!!」
リニスがプルプルと手を震えさせながら魔力を纏いながら怖い顔でこっちに近づいてくる。
しかもいつの間にかもう片方の手にはステッキのようなデバイスを持って雷を迸っている。
「フォトンランサー・・・・・ッ!」
「ちょっと待てリニス!下手したら死ぬぞそれ!?」
「大丈夫です。非殺傷設定にしています。だから一回頭を冷やしなさい・・・」
リニスはそのまま涙目になりながら俺に向かって杖を・・・・・振り下ろす。
「この、唐変木ゥ!!」
「なんでさあああああぁぁァァァァァ!!??」
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「し、死ぬかと思った」
俺はそう言って家の玄関を出て重い体に鞭打って歩く。
あの後、気絶した俺は起き上がるとリニスはいなかった。
恐らく、そのまま藤ねえの所に行ったのだと思うのだが、何であんなに怒っていたのか俺にはわからなかった。
「そんなに俺、変な事を言ったのか?」
「何が変な事?」
「うおっ!?先輩!?」
「やっほ、士道君」
俺が首を傾げながら唸っていると後ろから突然声をかけられたので驚く。
振り返ると私服姿の彩先輩がいて、俺の言葉を聞いてか質問してきた。
俺は【魔法】、【魔術】関連の話は省いて話した。その時にリニスがおかしくなった辺りを説明すると彩先輩は呆れた顔で俺に言う。
「・・・・・ほんと馬鹿だね、士道君は」
「だから何でですか・・・・・俺は嘘を言ってないんだが」
「あのねぇ、嘘じゃなくても言っていい事と悪い事があるんだよ。特にリニスさんには」
俺はよくわからなかったので聞き流しながら歩き進む。
十字路の所で先輩は俺とは別方向になるので別れようとした辺りで、先輩が声をかけてくる。
「ねえ、そういえば今日の夜って士道君とはやてちゃんの二人だけ何だよね?ならさ、士道君の家で私も夕食を一緒に食べてもいいかな?」
「別にいいですけど、何でまた?」
「いやぁほら、前の届け物のボディーガードのお礼も兼ねて、ちょっと渡したい物があるんだよね。今は持ってないし、どうせならお邪魔しちゃおうかなあって・・・・・だめかな?」
そう言って先輩がお願いしてくるがいつもの事なので俺は了承しようとするがそれと同時に
彩先輩は普段から家に夕食を共にする事があるが、いつもならこんな風に聞いてこないで勝手にお邪魔しているからだ。
まあ、流石に家の主がいるから聞いているのかなと思ったので俺は余り気にしないで言う。
「そうですね・・・・・わかりました。なら、はやてと一緒に先輩の家に迎えに行く感じでいいですか?」
「うん!じゃあまたね」
そう言って彩先輩と別れた俺はそのまま教会の方に歩いて向かった。
道中で
何も変わらない日
いつもの日常
しかし、感じる違和感
少し違うナニカ
始まりは刻一刻と、徐々に近づいている。
「始まる。始まっちゃう・・・はやく渡さないと・・・・・士道君」
こんな感じでターニング回です。
このDAYは数話位書くと思います。
いい加減日常回は明後日にポーイしたいので・・・・・ね?
後、タイトルの????は仕様です。いずれ解ります。
次回まで待て、しかして希望せよ