少しずつでも「もっと読んでみたい」って思ってもらえるのは嬉しいものです。
動きを文字で表すのは難しいです。
文字数多くなっちゃう
「お?女のガキが出てきやがった。一人だが楽しめそうだ」
「お前あんな細いのが好みかよ。俺はもっと肉付きいいのが好みだわ」
「うっせーデブ専。なら俺だけでたのしむぜ。精々、イイ声で泣いてくれよ?」
突然景色が変わったから少しの間呆けていたら、周りに人が集まってきた。
「…まずは逃げるっ!!」
「おーおー、鬼ごっこか。楽しもーねぇ、嬢ちゃん♪」
(周りには火がある。向こうはコッチをなめてかかってる。とりあえず、逃げ回りながら炎の回収と捕食をしないと……!)
比較的道幅の広い通りを選びながら、目につく炎を片っ端から
火災ゾーン全体に万遍なく配置されていたのか、移動するたびに追いかけてくる敵が増える。
極度の緊張と移動・操作・捕食のマルチタスクで視野が狭まっていたのか、ビルの破片に躓いて転んでしまう。
「鬼ごっこは終わりかなー?それじゃ――」
「……ハアァッ!!」
「ぶべらっ!!」
ナニかされる。そう思った、その時。
しっぽの生えた道着を着た男の子が尻尾ビンタで、迫ってきた敵を打ち飛ばし割って入ってきた。
「大丈夫かい、立てる?」
「……あ。はい」
「痛ってぇ…まだガキが居たのかよ……。テメェら、ガキども捕まえんぞ!」
「キミ、逃げるよ!」
「男1女1、男は最悪殺してもいい!女はあまり痛めつけるなよ!!」
鬼ごっこ再開。逃げながらそれぞれ簡単な自己紹介をした。
こっちにやって来る前に此処の出入り口を確認したらしいので、尾白君の先導のもと、向かう。
追ってくる敵はつかず離れずの距離で、たまに横から出てくる敵は尾白君の尻尾ビンタでいなしながら移動する。
少しして火災ゾーンの出入り口に差し掛かる。しかし出入り口にも敵が二人ほど待ち伏せしていて、挟まれる形になってしまう。
「やっぱり、逃がさない、為に。出入り口は、抑える、よね」
(このままでは俺たちは
「陸奥さん。僕が出入り口前の敵と交戦する。その間にこの火災ゾーンから逃げるんだ」
「……ううん、大丈夫。私も、戦う覚悟を決めた」
「それは危ないよ!第一君は普通科の生徒で、個性だって戦闘向きでは」
「戦闘向き?尻尾が生えてるだけの人には言われたくない、かな。それに
追ってくる敵が来るであろう方角に体を向ける。本来であれば敵だろうと人に向けるべきではないんだけど。今はしかたない。
溜めた炎を身体中にまわしつつ、足を肩幅程度に開き、腰を落とし、左手を握り腰の横につけ、右手を開いた状態で左手に添える。見た目は居合の構えに見えるだろう。
追いかけてきた敵が見えた。全員が来たかどうかはわからない。が、やるか。
古今無双流 奥義:
一閃。構えていた右腕を横に振りぬく。
一瞬の間をおいて目の前の敵が放射線状に吹き飛ばされ、建物の壁に激突していく。
直後、打ち付けられた建物が敵を生き埋めにしながら崩壊していく。
「ごめん…。陸奥さんって、強いんだね……」
「フゥー……。そうかな?それより今のうちに出入り口制圧しないと」
「そう、だね。それじゃあ今度は僕に任せてくれるかな」
そう言うと尾白君は尻尾を器用に使い、上空からの奇襲で敵に向かっていった。
俺は炎熱の身体強化を解かず、追加の敵がやって来るのを警戒していたが、崩れた方からは敵が出てくることはなく、出入り口の制圧が完了した。
「これで全員無力化できたのかな?」
「そうだと思う。ただ、僕たちは相手を縛るための道具がないから油断はできないけどね」
「そうだね。瓦礫下の敵には悪いけど、先生たちがやって来るまでは埋もれたままでいてもらお――」
―……先生が殺される。……誰か、助けて!―
(彩ちゃんの声!)
「――ねえ尾白君、ここの後処理頼んでいい?私、外の様子を見てくる」
「…わかった。けど無茶はしないでね」
「わかってる。私、普通科だし」
扉を開けると、遠くで相澤先生が黒く筋肉質な脳むき出しの敵に顔面を地面に叩きつけられ、手だらけの敵が彩ちゃんに手を伸ばしていた。
その光景を見た瞬間、体の中で何かが弾け、気を失った。
『その
畏レヨ我ヲ、敵連合ドモ。
★
僕は大きな間違いを犯した。
モヤに包まれた後最初に目に入ったのは大量の水と一艘の船。蛙吹さんに助けてもらいながら船の上にあがることができた。
この水難ゾーンに飛ばされてきたのは僕を含めて4人。蛙吹さん、峰田君、そして普通科の弦結さん。
それぞれの個性を教えあったうえで、まずはここから脱出するために、
①蛙吹さんが弦結さんを、僕が峰田君を抱えて船から飛ぶ。
②飛んでから峰田君を放り、蛙吹さんの舌で掴みなおしてもらう。
③その最中に、僕が水面に対して攻撃を放ち、峰田君がモギモギを投げる。
④結果、水が戻ろうとする力によって水中の敵を一か所に集め、無力化させる。
⑤攻撃を放ったことで姿勢が崩れた僕を、弦結さんのあやとりで曳(ひ)き上げててもらう。
これでなんとか水難ゾーンから離れることができた。
初戦闘にして初勝利。
これが僕の心を尊大にしてしまった。僕らの力が敵に通用したんだと、錯覚してしまった。
そのあと相澤先生の戦闘が気になった僕らは水難ゾーンの端を沿って進み、中央の噴水前を見た。
そこには脳剥き出しの異形型の敵が相澤先生の頭部を掴み、何度も地面に打ち付けている様子が目に入ってきた。
僕らを散り散りにワープさせた敵が手だらけの男に近寄る。
詳細な話は聞こえなかったが、『死柄木弔』『黒霧』『生徒を逃がしてしまった』『ゲームオーバー』『帰る』と言っていた。
帰る。
オールマイトを殺す、という目的をすっぱりと諦める。可笑しい。ここで逃げてしまえば雄英の危機意識が上がり次の襲撃がより困難になるというのに……。
さらにゲームオーバーと言った。あいつらは人の命を、自分のしたことをゲームのイベントだと思っているのか!?
そんな時だった
「あ、そうだ。帰る前に平和の象徴としての矜持を少しでも
へし折って帰ろう―!!」
死柄木弔が一瞬ともいえる速さでこちらに近づいて弦結さんの頭に手をのばしたのは。
とっさのことで誰も動けなかった。このままだと弦結さんが殺される―!!
『その
ぞくり。
ズズズ、と体の芯から凍るようなその一言が聞こえた瞬間、死柄木弔は蹴り飛ばされていた。
「……火賀、梨?」
『ああ。大丈夫だったか、彩』
「……うん…うん!」
「痛いなあ。脳無が反応できないほどの速度で俺を蹴ったのか…。お前、一体ナニモンだよ」
『俺か?………今の俺は仲間を絶対守るマンだ』
乱入してきたのはこの授業を一緒に受けるはずだった、普通科の陸奥火賀梨さんだった。
火災ゾーンの敵の個性(パッと思いつき)
個性「溶熱」氷から鉄まで溶かす。最近は道行く女性の衣服を燃やし溶かすのが趣味。
個性「膨張」外気温によって筋肉量が増減する。いつも汗でテッカテカ。道行く人に自慢の筋肉を見せようとする露出狂。
個性「小愛」小さい生き物に愛情を持つ。範囲は脊椎動物・昆虫・軟体生物全般(但し、本人より小さいことが大前提)。Yes.ミニマム、Go.タッチ。ペットショップは天国。
古今無双流 奥義:
手刀を横に振るだけの技。但し、炎で身体能力を上げているので斬撃が飛ぶ。
他にも上段から手刀を振り下ろす『背』、下段から振り上げる『腹』がある。
第7?いいえ、(どっちかというと)第1です。