艦これ × HALO ~それゆけ!スパルタン提督~ 作:漬けまぐろ
横須賀鎮守府
ワイワイ
ガヤガヤ
近年多発する深海悽艦との戦いも次第に場数は減ってはいるもののまだ完全に決着はついてはおらず未だに膠着状態だ
UNSCの本業はあくまでもコヴナントなどの地球から離れた戦場であるり本部も可能であればUNSCの参戦を希望してはいたがUNSCより資材の負担を全てしなければ参戦せずと通達された
しかしこれを地球側は理不尽ではなく然るべき要求として短期間でのみ参戦し資材の100%を提供する約束をした
UNSCとて全長5kmを越える巨大な艦搭艦型戦艦をいくつも製造する程余裕もない
(どちらかといえばインフィニティ級のエンジンがフォアランナー製の特別な物で現在の技術レベルでは複製できない)
そんな中新しく建造されたという横須賀鎮守府にUNSCから新しい提督が着任すると聞きつけた指令部の重鎮や比較的近場の鎮守府の提督や秘書艦やそれ以外にも横須賀鎮守府に配属される艦娘達も待機してちょっとしたお祭り状態だった
電
「はわわ・・・緊張するのです・・・」
雷
「そう?確かに普段の着任式なら緊張するだろうけど」
雷はキョロキョロと左右を見渡し人だかりを見る
雷
「本部の偉い人達も他所からきた提督や秘書艦もこの横須賀鎮守府所属の艦娘だって皆着任式って雰囲気よりも歓迎会みたいな感じだし。」
雷はそういって片手に持っていたたこ焼きを1つ頬張る
この横須賀鎮守府でたこ焼きや様々な出し物などは全て海軍に従事している隊員達であり一般人はいないのだ
ここに集まる者達にとって深海悽艦出現以来初めてUNSCとの協定であり海軍関係者達からは歓迎ムードである
電
「うぅ、でも・・・」
雷
「そういう電だって、その手にあるのは何よ?」
電
「はうっ!」
電が手に持っていたのはわたあめだった
二人とも平和の為に戦う戦士だが同時に小さな女の子だ
甘くて美味しい誘惑には勝てないのである
「おっ駆逐のちみっこやんか、ここに配属されたん?」
雷と電は聞き覚えのある関西弁を聞くとそちらに視界を向けた
雷
「あっ、プレデターキャノンの人だ。」
「せや!ウチの名前はリージョン!デケデケデケ‼ヴィィィィィン‼・・・ってちゃうわ!!龍驤や!」
電
「龍驤さんこんにちわなのです!龍驤さんも横須賀鎮守府に配属されたんですか?」
龍驤
「結構頑張ったのにスルーなんやな・・・ウチは別の、近場のゆうても近いだけで距離は凄い遠いで?呉鎮守府や、初のUNSCの提督やし、秘書艦にもなれるチャンスかと思って配属希望は出しとったんやけどな・・・で、ここの秘書艦は誰なん?」
雷
「まだ決まってないそうですよ、提督自身に決めてもらうんじゃないですか?」
龍驤
「はーん、なるほど・・・((チャンスはまだ残っとるな!))で、まだUNSCからの提督は来てないん?」
電
「なのです。」
龍驤
「まぁ、横須賀の艦娘もそろそろ全員到着する頃やし、ウチも見て回ってくわ!ほな!」
龍驤は踵を返し歩いていくとたこ焼きの暖簾に吸い込まれるように足を進めるとガマ口の財布の中身を確認していた
雷
「やっぱ関西の人なんだねー。」
雷が口にまたたこ焼きを放りこむと館内放送が鳴り響いた
『間もなく、国連宇宙軍所属インフィニティが、到着します、係りの者は配置に付いて下さい。』
館内放送が鳴り響くと一部の艦娘や館内職員が小走りで担当の配置に付きはじめ雷と電も其を聞きいて勿体ないと思いながら急いで口に屋台での戦利品を運んでいく
艦娘は全員ではなく支給された制服を着た者のみが慌てており私服を着ていた艦娘達は他の鎮守府か配属されたてで今日初めてインフィニティ級が来ると知らなかった隊員や私服の艦娘は目を点にしている。
各員が配置に付き静寂が鎮守府内に訪れる
横須賀鎮守府に配属される艦娘や海軍兵士達による演奏隊が日本の国歌を奏で始めると鎮守府の海方面の空から巨大な船体を露にしたインフィニティがやってくる
余りにも巨大な空中に浮かぶ艦は徐々に高度を下げて高度500m程を進んでいるがその巨体ゆえ所々少し霞んで見えている
演奏を終えた艦娘達は用意された椅子に腰を掛けた直後
「オオッ!ホントにでけえな!オオッ!ホントにでけえな!」
雷と電の後ろから女性らしさの欠片もない声が聞こえて雷と電は肩を跳ねさせた後その人物に目を向けた
電
「明石さんなのです。」
雷
「知ってた。」
明石
「あれ?ツッコミは?無し?」
明石と呼ばれた艦娘は桜色の髪をした工作艦で制服を纏っているあたり彼女も横須賀鎮守府に配属されたのだろう
いつの間に用意したのか肩には翼を広げた大鷲に胸を守るように盾とUNSCと書かれ地球と'UNITED NATIONS SPACE COMMAND'と書かれたリボンであしらわれた国連宇宙軍のエムブレムとSPARTAN-141と書かれたサインの入った肩下げ鞄を下げていた
↑(2556年3月3日~)
電
「わあっ!かっこいい鞄なのです!」
雷
「サイン入り!?いいな~!私も欲しいー!」
明石
「へっへー!いいでしょー!これはあげられないけど、うーん、そうだ!私の私物にグッズが沢山あるからダブりで良ければ後であげるよ!」
雷電
「やったー!」
明石
((うーん、かわいいッ!))
駆逐艦には皆がヴェルタースオリジナルもびっくりな程甘く優しいのだ
気がつくとインフィニティは鎮守府のほぼ真上に停泊していた
暫く待つとペリカンと呼ばれる輸送機が一機ゆっくりと降りてランディングギアを展開してついに着陸した
雷
「あの中に提督がいるのかな?」
明石
「先ずはインフィニティ級の艦長から挨拶があるらしいよ、その後に提督の紹介だって。」
『これより着任式を始めます、まずはインフィニティ級艦長、トーマス・ラスキー大佐、壇上へ』
アナウンスと同時にラスキーが壇上に上がりマイクのスイッチを確認する
あー、あー、とチェックを済ませると軽めに咳払いをしてあらためてマイクを口に近づける
『初めまして、紹介に預かりましたUNSCインフィニティの艦長、トーマス・ラスキーです、階級は大佐、今日は日本国海軍とUNSCが協定により協力関係になったことを一軍人として喜ばしく思います、現在世界を、延いては日本を危機に追いやろうとせんとする深海悽艦、UNSCの艦艇を当てるには情報がとにかく足りません、なのでUNSCからは提督となる人物を一人付けて深海悽艦の情報を得る事、艦娘の艦装、これの更なる解析と分析、改造が可能か不可なのか、我々は手探りではありますがきっと今後に深海悽艦を殲滅する足掛かりとして戦う道を選びます、・・・人類に栄光を。』
ラスキーのスピーチは良くも悪くもなく手短に簡潔に済ませる為に日本生まれの佐官クラスの人物に日本語を叩き込まれたのだ(カタコトなのであまり成果は出てないが)
『続きまして、新、横須賀鎮守府提督、壇上へ。』
フレッド
「あぁ、畜生、なんで俺がこんな・・・」
フレッドは意を決してペリカンから降りて壇上へ向かう
視線の的になり頭の中でこういうのはチーフの仕事だろうにと重い足取りではあるが進んで行く
「ほら、加賀さん、あれスパルタンでしょうか?」
「・・・」プルプル
「もう、加賀さんったら・・・後でサイン貰いましょうね。」
フレッドは壇上に上がる前に胴着を着た少女二人の会話を聞き流しついに壇上前の階段で立ち止まった
まさかUNSCから派遣された提督がスパルタン、ましては生きる伝説として子どもの眠物語にすら歌われる存在と化したマスターチーフの相棒と名高いスパルタン104であるとは夢にも思われなかっただろう
ラスキー
「大丈夫です大尉、深呼吸を。」
フレッド
「本当にやるので?」
ラスキー
「あなたはスパルタンです、コヴナント戦争を生き抜き戦い尽くし人類に貢献して、人類を救う使命を全うしました、それに貴方達と同じ運命を今の子供たちや若者達が辿らないように戦い抜いてきたのでしょう?」
フレッド
「あぁ・・・そうだ・・・あれを、あんなのを繰り返させてはいけないんだ。」
フレッドは目を閉じたままゆっくりと見上げた
信じてくれる人がいる
ラスキー艦長たげじゃない
フッド卿もスパルタン4も海兵隊達も、初めは犬猿の仲だったがODSTとの関係は今は良好だ
あのオシリスの連中も俺達を目の敵にしてた素振りで隊長だったロックはチーフを尊敬するからこそハントに志願したのだと
フレッド
「艦長、彼らも我々を信じてくれるでしょうか?」
ラスキー
「・・・勿論ですよ、私が保障します。」
踏ん切りがついたのかフレッドはミョルニルアーマーをずん、ずん、と合計650kgに迫る重量をならして壇上に上がるとマイクを手に取り語りだした
今まで戦いの中に生き続けたスパルタンは恐れを知らぬがスパルタンでもUNSCでもない彼らに対して生きてきた道は違い過ぎるのだ
順応できるのか?いや、違う、彼らと共に作ってゆくのだ。
フレッド
『UNSC海軍スパルタンII特殊機甲部隊所属、シエラ104フレデリック大尉、横須賀鎮守府提督として着任しました。』
その歓声はここ数年で最も煩かったという
ほのぼのとした内容のはずがちょっとピリッとしましたね、さっぱりした大根だって下ろし方次第によっては少し辛いしご愛敬です。