艦これ × HALO ~それゆけ!スパルタン提督~ 作:漬けまぐろ
滞りなく終わるはずだった食事会はあまりにも壮絶なものだった、と呉は後々語る
遠征帰りの加賀は寝たまま料理を貪り赤城や阿賀野と死闘を繰り広げフレッドの部屋からウイスキーを盗み出した金剛姉妹はベロンベロンになり夕雲型の三人はついに野獣の咆哮を会得し秘書艦の龍驤は酔って裸で踊り出した、何故かフレッドの教育がなってないと妙高がフレッドに説教する、それを存在しない筈のビール缶とボーキサイトを手に見ていた徘徊せし明石が爆笑し場の空気に興奮したのか電は江戸時代にいた占い師の「ぷぷぷぷぷぷぷぷぶらずま~!」真似事を言いお姉ちゃんズ(天龍・大鯨・鹿島・神威)がなだめるも甲斐も虚しくオロオロしだす呉鎮守府の艦娘・・・まともなのは僕だけか!?(by呉)
大和
「にぎやかな鎮守府ですね!」
呉
「こういうのはにぎやかじゃなくて"ドンパチ賑やか"って言うのよ?」
妙高
「くどくど──(正座)」ガミガミ
フレッド
「誰か助けてくれ...(正座)」
一時間程の時を得て鎮圧された多目的ホール(もとい遊び場)で映画鑑賞をしよう!と、今は落ち着いている・・・
金剛姉妹
「ぐご~・・・すぴ~・・・ふごご・・・zzz...」
フレッド
「ふぅ、終わった。」
呉
「お疲れさま──あれ?着替えた?」
フレッド
「アイツらに寝ゲロされたんです、1回ずつ。」
呉
「うげ・・・横須賀は和製ポーラが多いのか・・・」
フレッド
「現場に居たときより心境はマシですがね・・・」
呉
「・・・たいへんだなぁ・・・(同情)」
呉
「ところで何の映画を?」
フレッド
「気分でパッと決めようかと・・・」
フレッドは映画の記録チップが入った段ボール箱をじゃらじゃら鳴らしながらチップを混ぜてこれから鑑賞するチップをくじ引き形式で引こうとするが映画が好きな艦娘達もワイワイと集まりフレッドと物色していく、しかし小さめの段ボール箱は次第に艦娘の手でゴトゴトと音を出しながら膨れ上がってゆく
フレッド
「あっ、やめ、ばか、お前らまで手を入れたら・・・」
フレッドが言い終わる前には段ボール箱はぎゅうぎゅうに手がいっぱいになり引っ掛かってしまった、何とか手を抜こうと引っ張るも微動だにしない段ボール、まぁ、そうなるな。
フレッド
「うっそだろ」(絶望)
蒼龍
「あら・・・?」グイグイ
伊58
「でち?」グイグイ
暁
「おろ?おろろ?」グイグイ
曙
「・・・」グイグイ
妙高
「駄目みたいですね。」(諦め)
山城
「ふ・・・不幸だわ・・・」グイ・・・グイ・・・
段ボール箱
「ひぎぃっ!」(鈴谷の声)
赤城
「鈴谷さん茶化してはだめですよ?」
長門
「モグモグ・・・ん?提督の奴ら段ボール箱なんか囲んで何をやってるんだ?」
長門は海苔煎餅をばりばりと食べながら段ボールを囲む珍集団に疑問を抱くそれに対して天津風は「知らなくていいと思います。」と答えて厨房へと自分のヨーグルトを取りに向かうと長門は頭に「?」を浮かべながら用意されていた座布団を座り込んだ
長門
「?」ばりばり
────
『僕の名前は熊のプニキだよ、君の名前は?』
『僕はクリストファー・ロビカス。』
『ロビカス、一緒に遊ぼうよ!』
『しょうがねぇなぁ・・・じゃあ(作品の立場を)俺が立たせてやるか、ほらいくどー』
フレッドが見つけたのは『熊のプニキとロビカス─100ヘクタールの森─』という子供や女性をメインとしたディスティニー社の作品であり駆逐艦から戦艦まで夢中にさせている、
駆逐艦は目をキラキラさせておりそれ以外の者は微笑ましそうに見ている、フレッドは映画鑑賞の必需品であるジャックさんのポップコーン醤油バター味をもしゃもしゃと口に運んでいる
幼少から映画などを見る機会が無かった為中々に食いついているらしくフレッドの回りにいる艦娘や呉提督、赤城と加賀がポップコーンをつまみ食いしても、脛を枕にし鼻提灯を出しながら眠りこける占守をも気にせず画面に集中していた
『俺はライオンのパンサー、よろしくな』
『パンサー君、ひょっとしてそれはギャグで言ってるのか──?』
フレッド
「・・・」パリ・・・パリ・・・
鹿島
((提督さんたら、凄い集中してる・・・))ニコニコ
『森がお好き?結構、この100ヘクタール(野球ドーム100個分)MAPを見ればもっと好きになりますよ?』
『一番気に入ってるのは──』
『何です?』
『ベースボールだ。』
『ここで開拓しちゃだめですよ!待って、止まれぇ──うわああぁぁぁっ!!』ガシャーン!
次第に物語は終演を迎えるものである、集中している内に一時間など既に過ぎエンディングのスタッフロールが流れ始めると艦娘逹は背伸びをしたり、足の位置をずらしたりしている、フレッドも残ったポップコーンをザラザラと占守の口の中に流し込みむせかえる占守
占守
「げほっげほっ!提督!ひどいっしゅよ~。」
フレッド
「日頃悪さばかりするからだぞ、†悔い改めるんだ†」
占守は近くにいた霧島に後ろから抱きつくと少しわざとらしく泣きながら近くの集団にいる霧島に抱きつき何事かと周りからも艦娘集まってきた
駆逐艦は22時に近かった為既に宿舎に向かったようだ
フレッドも足早に裸一貫の龍驤を脇に抱えホールを後にした、たぶん龍驤の部屋に行き着替えさせに行ったんだろう
占守
「うオォン、霧島ネキ~提督がいぢめるっしゅ~」
霧島
「きゃあ!もう、びっきりさせないで下さい。」
金剛姉妹も酔いから醒めてやっとこさ起き上がったとこを後ろからアタックだ、霧島は前のめりになりつつも倒れず踏み止まる
金剛
「Hey占守、どうしまシタ?」
占守
「提督がいぢめたんしゅ。」
阿賀野
「フレデリック少佐が・・・ですか?」
呉
「そんなまさかなぁ、フレっちに限って意地悪なんてしないだろうに。」
占守
「じゃあ占守の口の中にあるポップコーンは何しゅか?」
占守が口を大きく開けるとそこからポップコーンがザラザラと流れ出てきたのだ
呉
「ヌッ(心停止)」
比叡
「また・・・滝のようにあふれでてきましたね。」
加賀
「占守、いつもいたずらしてるから・・・」
伊19
「自業自得なのねー。」
鈴谷
「フレデリック少佐のが溢れ・・・」フヒヒ
明石
「鈴谷のせいで話の腰がバキッといったわー」ドン引き
金剛
「Hey鈴谷、提督の溢れ出るアレはワタシの物デスヨ。」
鈴谷
「あら?フレデリック少佐は別に誰の物でもないでしょう?」
扶桑
「がっつり絡んでるわね・・・」
神威
「昼ドラかな?」
鈴谷と金剛から目線による火花が散っていた
不毛な争いにより場の空気は悪くなる一方だが静寂を断ちきるように呉が口を開いた
呉
「フレっちはスパルタンⅡなんだから所有権はUNSCになるぞ?」
一同
「えっ?!」
呉
「まぁ厳密には"UNSCの備品"らしいけどな。」
大鳳
「あの、それはどういう・・・」
呉
「知らないのか・・・フレっちは居ないな?駆逐艦もいないし・・・良い機会だスパルタンⅡが何なのか教えてやる。」
自分達が思いを寄せる上官が軍の所有物──ましては備品扱いだと知った金剛と鈴谷は眉間に皺を寄せて怒りの奇声でキーキー喚いている
大和
「ほらお二人共、落ち着いて・・・」
呉
「しかしまぁ、スパルタンⅡも不便な存在だわな。」
大和と呉が金剛と鈴谷をなだめ何とか落ち着きを取り戻すと呉はなるべく集まりながら部屋の角へと誘導する
呉
「先に行っとく、結構重い話になるから苦手なら──今すぐに宿舎に帰るんだ。」
呉の言葉には滅多に感じられない雰囲気が出ていた
曙も普段なら「クソ提督!」となじっていただろうが神妙な表情で静かに聞いている
呉
「・・・手短に話そう、スパルタンⅡ、それはUNSCが6歳の100人以上の子供を誘拐して作り上げた超兵士計画、オリオンプロジェクトの完成型だ、誘拐した子供には軍事に携わる全てを叩き込み特殊部隊の猛者が泣いて逃げる訓練をこなし、14~5歳になると強化手術で骨格を炭化セラミックで覆われる、フレっちの体に対称に傷があるの見たか?体を切り開くんだ、魚の開きみたいに。」
蒼龍
「そんな・・・6歳の子供を・・・?」
長門
「傷・・・あの時のはやはり・・・だがそんな大規模な誘拐など出来るはず・・・!」
呉
「誘拐されたスパルタン候補生の元にはフラッシュクローンが送り込まれた。」
一同
「!!」
呉
「当時のクローンは寿命が短い上に姿は似せても精神は脳の75%以上が欠如していて中には昨日までは何とも無かったのに朝起きたら焦点の狂った限界まで見開いた目で口を開けたまま明後日の方向だけを見続け"子供が狂った"と我が子と入れ替わった偽物のクローンを殺したり捨てられ、闇ブローカーに売られたんだ、そんな気味の悪い子供のクローンだ、噂だと脳の損傷が1%も無くクローン体の寿命が尽きるまでの個体を除いた96%は2週間以内に死亡しこれを"ロストチャイルド事件"としてONIが管理し、今では軍事機密として表の界隈ではタブーとなってる。」
天龍
「・・・ひでぇ!なんだよ・・・それ・・・!」
呉
「その頃は深海悽艦もいないし俺は・・・俺の事は関係ないな。」
呉
「話を戻す、剛鉄の骨と違法な薬剤で筋肉は戦車を軽くひっくり返す筋力を得るが副作用によって特定の条件で骨が液状に溶ける"、伸長は成長を促進させるホルモンカプセルが入ったプラチナペレットを埋め込んだ。」
大鯨
「では提督の伸長や提督の仲間のスパルタンさん達も・・・」
呉
「そう、善意でも延命でも仕方ない訳でもない、成功例がある故に答えは何とでも都合良く改変されてしまうがな。」
蒼龍
「・・・」
艦娘は顔が次第に俯き、不安そうな心境をしている
呉は意を気にせずに「次だ。」と淡々と答えると"まだあるのか"とあからさまに顔をさらに歪める
呉
「目にも筋力同様に薬物で毛細血管を増強、暗闇でも2~3秒で昼同様の視界になる、この工程は適応できなければ永久的に失明する、そしてさっきのプラチナペレットだが──全員副作用として性欲という概念が失われる、何度か彼にアプローチした艦娘もいるだろ?スルーされたり冷静に対応されても自信を持て、俺だったらイチコロさ。」ハハハ
金剛
「じゃあワタシがスキンシップ(意味深)しても平然としてる理由っテ・・・」
呉
「そ、お前達が嫌いとかじゃなくて性欲の欠如で普通の男友達の対応になってるだけだ、結局100人近い候補生の半分以上が訓練と手術に耐えきれず亡くなり適応できたフレっち含む37人が生き残ったんだまぁ、コヴナント戦争を終えて生き残りは13人だけだったけど。」
再度艦娘逹は浮かない顔をして黙ってしまった、いたずらっ子の占守ですら眉を八の字にして俯いている、余程堪えたようだ
呉
「彼は言葉のユーモアも無くはないしスパルタンⅡ20人を同時に指揮できる、戦闘力も高い、スパルタンのリーダー格の四人のうちの一人だ、君ら横須賀組の戦力も存分に発揮してくれる、彼の苦労も知らずに言うのもアレだが、フレっちを無理に哀れんだりせず仲良くしてやってくれ、以上だ。」
一同
「・・・」
呉
「どうしたんだい、そんな黙り腐って。」
明石
「だってそんな話、一度もしたこと・・・あっ。」
『そんなに思い詰める程か?俺は俺、お前達はお前達だろ?ほらっ、もっと気楽にいこうぜ?』
そうか、"話す必要"が無かったんだ・・・
提督はスパルタンで有ることを負い目を感じていない、最初に出会った時もそうだった、良く考えてもみれば一度足りとて自信がスパルタンだという事に不満を言った事は無かった
呉
「・・・スパルタンⅡの候補生として集められてきた子供達が最初に言った言葉がどんなか知ってるか?」
最上
「・・・?」
呉
「『ぼくたちがたたかえば、もう、だれも、なかなくてすむの?』──誰一人泣きわめく事もせず当時の責任者であったハルゼイ博士とフランクリン・メンデス上級曹長をじっとみつめてそう言ったそうだ、候補生はただむやみに集められた訳じゃなく遺伝子や当人の素質を選りすぐりで選ばれた、謂わばアーサー王やレオニダス一世、日本人なら東郷平八郎とか織田信長、この世に名を残す偉人に成るべくして生まれた高貴な魂を持った子供達だった、仮にフレっち──フレデリック少佐もスパルタン候補生として選ばれてなくとも顔がイイからきっと何処かで俳優でも優秀な軍人にでもなってただろう、スパルタンⅡはスーパーソルジャーとしての経験や奥まった人間関係を省けば、まだ純粋な子供なんだ。」
鹿島
((そうだったんだ・・・だから、あんなに子供のように・・・))
霧島
「・・・理由はわかりました、ですが1つわからない事があります。」
呉
「・・・」
霧島
「何故、呉提督、貴方が"それ"を知っているのか──」
霧島の言葉を聞き艦娘逹は顔をあげて呉に目線が集中する
この何かが詰まった感覚はなんだろう、そんな気持ちと心境は意外にも簡単な理由で解消した
呉
「まぁ、バレるよな、・・・・・・フレっちには内緒だ、俺は5年前から深海悽艦と対立する日本海軍呉鎮守府提督であると共に、西暦2517年からONIのスパルタンⅡ賛同派のエージェントだからだ、厳密には一番最初に受ける神経系の手術に耐えれず死にかけたスパルタンⅡの──成りぞこないだよ、コールドスリープでまだ30代だし姿形も整形手術で日本人に化けて名残すらないけどね。」
曙
「!!」
呉は制服の内側に掛けているドックタグを取り出しFhajad S-084 とMajor(少佐)掘り込まれたタグを見せつける、余りの言葉と状況に秘書艦の曙はもちろんその場にいた全ての艦娘逹は言葉が出なかった
ONI 通称office of naval Intelligence
UNSCの実権を裏で握る海軍情報局──そしてスパルタンⅡになれなかった男性の候補生、普段クソだクソだと蹴り飛ばしているこの提督が先の話に登場した選ばれしエリート中の超エリートであると知りクソクソ言い蹴り飛ばしていた曙は自分が恥ずかしくなる、しかしスパルタン賛同派という言葉の意味は全くもってわからない、頭をフル回転させようとも答えは導き出されなかった
長門
「大鳳、彼については?」
大鳳
「はい、S-084ファジャド少佐──ONIに転属しコヴナント軍のスペーススリップに関する論文を宇宙物理学会に提出・・・ジェイコブ・キース艦長がパトロール中にその論文を再読しコヴナント軍の接近を察知し撃退に成功・・・以降S-084は今世紀最初で最後の知将として幾多の賞を授賞した・・・以上です。」
呉
「・・・安心してくれ、もう数年経てば公開される内容だしこれを聞いたからどうこうしようとは一切思ってない、君らがスパルタンⅡの存在を認め、賛同してくれている内はね・・・」
呉も艦娘逹が彼を裏切ったり敵と見なすことは起こり得ないと知りつつも釘を刺しておく──だっていい加減遭難癖のギャグ要員から脱却したいんだもん、シリアスなシーンを増やせばきっと自分が管理する鎮守府の艦娘からも扱いが良くなる!この事は黙っておこう、いくら俺も性欲が欠如してるとはいえ曙や龍田に金的されちゃうから。
一同
「・・・・・・」
呉
「最後に、暗くなってる君らに朗報!フレっちの好みの女性についてだ。」
バッと顔をあげて目を丸くさせる艦娘逹を他所に最後にせめて印象良く振る舞うために明るい話をしだす呉──否、ファジャド-084は口を開きかけてから何かを勘取ったのか「いいかい?フレデリックにはナイショだよ。」と言った
フレッド
「なんだ、お前たちまだここにいたのか。」
呉
「・・・残念!また次回!」(小声)
一同
「・・・はぁ・・・」がっくし
フレッド
「?」
結局翌日には呉達も帰ってしまいフレデリックのタイプの女性を聞けず終いであった────
うーん、早めの更新を目指す故に少し適当に・・・
呉がスパルタンⅡなのは指が動かなくなった時咄嗟に思い付きました、そしたら指が動く動く・・・
インスピレーションって大事ですね。
あと次回ですがまた、未紹介のキャラクターを紹介していく予定です。
スパルタンⅡに行われた強化手術について
ヨシノリ・ジェロミ提督は以下の手術が行われたことを語っている。
炭化セラミックの骨化:
先進的な素材:骨折を防ぐ為、先進素材である炭化セラミックを骨格構造に移植する。
リスク:移植される量が骨格の総量の3%を越える場合、著しい白血球壊死を引き起こす。また対象が思春期前後の年齢である場合、骨の液状化などの極めて深刻な症状が発生する可能性がある。
筋肉増強の注射:
タンパク質複合体を筋肉に注入し、細胞の密度を高め乳酸の回復時間が短縮する。
リスク:5%の確率で致命的な心臓容積の増加が発生する。
甲状腺インプラント:
ヒト成長ホルモンの分泌を促す触媒を入れたプラチナペレットを甲状腺に移植し、骨格と筋肉組織の成長率を高める。
リスク:稀に象皮病が発生。性欲の抑制。
頭毛細血管の反転:
感光性細胞である網膜の桿状体と、円錐体の下にある毛細血管の流れを押し上げて視力を強化する。
リスク:手術に伴う拒絶反応による、網膜の除去と剥離による永久的失明。
神経樹状突起の加工超伝導:
生体電気の伝達に用いる神経を、人為的に加工された素材(光ファイバー)に置換する。反射神経は300%の向上が見込まれ、知能・記憶力・創造性の著しい向上も期待できる。
リスク:深刻なパーキンソン病とフレッチャー症候群となる恐れがある。