艦これ × HALO ~それゆけ!スパルタン提督~ 作:漬けまぐろ
電気が止まると家でやることがなくなるので自然とSSと向き合えます、イイネ!(良くない)
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『なんだ?ここ・・・ずっと歩いてるのに真っ暗じゃないか。』
男は明かりを探して真っ暗な道を歩いていた
『早いところ帰らないとみんながまた五月蝿いからな。』
『────』
みんな?──誰?──知らない。
やっと明かりをみつけた
明かりの先で子供と母親が手を繋いで歩いてる
『おかーさん、今日のご飯はなぁに?』
子供が母親に夕飯を訪ねると母親は子供に『ハンバーグよ。』と答えた
茶髪の子供は『やったぁ!』と歓喜の声で走り回っていると母親に『危ないわよ、人にぶつかったらどうするの──』
『──フレデリック。』
あの子供はフレデリックというのか
『あれ?おかーさん?おかーさん何処?』
『坊や、どうしたの?』
一人の女性が子供に声をかける
子供はまるで母親が迷子になってしまったのかという雰囲気で女性に答えた
『おかーさん"が"はぐれちゃったの。』
『あらあらお母さんったら可哀想に、じゃあお母さんが戻ってくるまで私と一緒に"ゲーム"をしましょう。』
女性は懐から1枚のコインを取り出し子供にルールを告げる
『私がコインをトスするから君は表か裏か当ててね。』
『うん、いいよ。』
何故かわからないが答えさせてはいけない気がした
やめろ、言うな、『裏』だなんて言うな──
ピィィィン、とコインが弾き出され空中で回転する
女性が手の甲でコインを受けとめ残った手でコインの表面を隠し女性が『どっち?』と聞こうとする前に少年は『裏』と答える
甲に翳していた手をどけるとコインは確かに裏を示していたのだ
言ってしまっ────何故俺は裏が上を向いているのを"知っている"?
『あら当たったわね、どうしてわかったの?』
女性がまた質問すると少年はさして悩む事も無くつらつらと理由を言い出した
『弾いた時の音との強さと・・・くるくる回る速さと高さ、あとね・・・手で止めた時の音。』
少年はコイントスの答えを勘では無くはじめにトスする前にどちらが上に面が来ていたか、回転速度や滞空時間、甲と手のひらでコインを弾いた音が消えた瞬間でどちらが上の面に来ていたかを正確に計算し勘ではなく確信として答えを導き出したのだ
俺は誰なんだ?・・・俺?そもそも男なのか?
『フレデリック!』
『おかーさん!』
『もう!心配したのよ?』
やめろ、やめてくれ──
ドクター
「くそっ!今度は脳波に異常発生!鎮静剤投与!」
看護師1
「投与完了!・・・だめですドクター!脳波がさらに乱れています!」
ドクター
「畜生!」
ダグラス
「ドクター、バイタルが危険値の水準を下回ってる。」
ドクター
「わかった!強心剤投与!放置してるだけでもどのみちヤバイんだ!最大量で打ち込め!!」
看護師2
「ドクター!これは心臓なんですよ!?レーシングカーのエンジンにナイトラス・オキサイドをぶち込むのとは訳が違います!」
ドクター
「なら他にどうしろってんだ!それにこいつぁ無敵のスパルタンⅡだ!これで死じまうなら強化手術にだってはじめから耐えられんだろうよ!!」
看護師2
「あーもうっ!どうなっても知らないですよ!!強心剤、最大値で投与!!」
機材からゴギュギュギュ‼という音と共に強心剤が透明の管を通り震える
看護師1
「脳波、危険値から離脱!バイタルさらに低下!」
ドクター
「くそ・・・!」
突然様態が変化したフレデリックに医師はこれ以上為すべが無いと諦める事は無かったが──
ドクター
「電気ショックだ!100Vからでいい!急げ!」
ダグラス
「・・・」スッ
看護師2
「ちょっ!一体何を!!」
ドクター
「!! やめろォ!殺す気かー!!」
ダグラス
「シッ!」ズドム!!
ダグラスはフレデリックの心臓を目掛けて拳を打ち付けた
いくら手立てがないとはいえスパルタンⅡが患者の心臓に拳を叩き付けるだなんてどうかしている
ピッ──ピッ──ピッ──
看護師1
「・・・バイタル・・・正常値・・・。」
ダグラス
「ドクター、鎮静剤と強心剤はしっかりと効いた、何も問題ない。」
ドクター
「──」
看護師2
「──」
ダグラス
「・・・問題はない。」
ドクター
「あ、あぁ・・・最大値で投与した甲斐があった・・・。」
看護師1・2
「・・・」
──────
─横須賀鎮守府 執務室─
霧島
「・・・これで全員です。」
長門
「わかった。」
フッド卿との通信を行うにおいてローランドが長門達に突きつけた条件は「執務室に全員集まる事」であった
執務室には横須賀に属する全ての艦娘が集まり時期も合わさり少し蒸し暑い
空調のスイッチを入れ部屋を冷やす間に長門は確認をしていく
長門
「みんな、よく集まってくれた、今からUNSC海軍太陽系艦隊司令官の"ロード・テレンス・フッド海軍提督"と交信を行う、それに当たって1つ知っていて欲しい事がある。」
長門
「インフィニティの艦載AIのローランドは覚えているな?彼が私達のために危険を冒してくれたからこそ、我々はフッド卿と交信が行える、その事をしっかりと覚えておいて欲しい。」
・・・・・・
いつもであればこんなチャンス滅多に無いとはしゃぐだろう、ましてはフッド卿は何かと世話になっている人物だ、しかし誰一人喋る気配すらない
このままでは本当に横須賀鎮守府の崩壊は時間の問題だ
長門が妙高に目配りをすると妙高は「ローランドさん、お願いします。」と小声で言う
ローランド
「フッド卿、回線を繋ぎます。」
ヴンッ。キュイー・・・キリキリと3Dホログラムを展開させるとそこには実物ではないものの正真正銘本物のロード・テレンス・フッド海軍提督がそこにいた
フッド
『諸君らが話しに聞いていた横須賀鎮守府の艦娘だな?私はロード・テレンス・フッド、UNSC太陽系艦隊の司令官をしている、ローランドから詳しく聞いているが急な用だそうじゃないか。』
──言葉が見つからない
いくらでも言いたい事があるはずなのに口が動かないのだ
通信機越しとはいえ圧倒的な雰囲気にただ息を呑むしかなかった──が
朝霜
「やいやい!提督に会わしやがれっ!」
粋な第一声を発したのは朝霜であった
フッド
『ふむ、元気なお嬢さんだ、名前は?』
朝霜
「あたいは夕雲型の朝霜だ!」
フッドはモニター越しに朝霜を見つめる
今まで随分と歳を取ったが目が鈍ったとは思っていない、・・・朝霜の目の下は僅かに紅く染まっている、今先程までも泣き腫らしていたのだろう。
他の艦娘もそうだろうか、虚ろな目の下には隈ができており中には涙の跡がうっすらとみえている
フッド
「・・・スパルタン104に会わせる事は可能だ。」
瞳に影が掛かったままの艦娘達はゆっくりだがフッド卿が映るモニターに顔を向ける
僅かだがチャンスはまだあるのだ、と徐々に目に正気を取り戻しはじめる
だがフッドは「皆がスパルタン104に拘る理由を聞きたい、会いたいからと言われればそれまでだが、おいそれと行かせられる場所ではないのだ。」
その一声にまた別の艦娘が声をあげた
加賀
「加賀型空母、1番艦、加賀です。・・・まだ、提督は約束を、果たしてない、から。」
フッド
『約束?良ければ聞いてもいいかね?』
加賀はコクリと頷くと「まだ、深海悽艦、殲滅してない、から・・・」と真っ直ぐフッドを見て答えた
フッド
『深海悽艦を殲滅するのにUNSCが手を貸すのか?』
加賀
「もう、借りてる。」
フッド
『む・・・その通りだ。君はどうだね?』
天龍
「・・・天龍型1番艦、天龍。俺は黒星だらけでまだ提督に白星の1つもありゃしねぇ、だから勝ち逃げなんて・・・ぜってぇにゆるさねぇ!」
フッド
『君は?』
龍驤
「龍驤型1番艦、軽空母龍驤、あの人には・・・まだ借りを返しきれてないんや、借りっぱなしなんてウチのポリシーに反するしな・・・だから──」
加賀
「さくさく三角」ボソッ
龍驤
「阿呆!それはポリンキーや!!・・・とにかく、ストーカーされたく無かったらおとなしく借りを返えさせろ!っちゅう話や!」
フッド
『・・・君が龍驤だったか、スパルタン104からプレゼントが届いてる。』
龍驤
「マジで?!」
フッド
『巨大なガトリングガンだ、心当たりは?』
龍驤
「はがー!プレデタぁキャノぉン!(顔も迫真)捨てたと思とったのにー!!」
フッド
『・・・粗大ゴミの回収もムダだろうな。』
リージョン(龍驤)
「ふごご・・・」
フッド
『帽子を被った君は?』
響
「暁型2番艦、響だよ。司令官は夜お腹がすくと、いつもごはんを作ってくれる、だから・・・好き。」キリリンパ
キリッとした表情で語る響だが口の端からたらりとヨダレがテロッと垂れている、締まりがないというか台無しというか・・・
フッドは帽子を片手で浮かせてから被り直してから『ふむ』と唸り鼻から息を大きく吐いた、大分本来の姿を皆取り戻してきたな・・・と。
『だがそれでも──』「それにまだ想いすら伝えてません!」ガタッ 『・・・君は?』
大鯨
「潜水空母、大鯨です!」
我先に、と次々名乗り出る艦娘達、告白タイムはさらにヒートアップし冷房がガンガンに効いた部屋にも関わらず汗をタラタラ流し始める艦娘達にフッドはつい言葉を失う
金剛
「金剛型1番艦、金剛ネ!ワタシも同じデース!」
彡(゚)(゚)
「J型ヤ級、やきう民──」「押ッ忍!バキッ(大鳳)」彡()()「グエー、死んだンゴー」
明石
「ぐおー!負けてられっか!工作艦、明石!右に同じ!」
長門
「長門型1番艦、長門(改)!」ちゃっかり
霧島
「長門さん?今は押さえて、ね?」ニブニブニブニブ
長門
「す、すまん・・・」オズオズ
わいわい あーだこーだ
どうやら前の活気が戻ってきたようだ
フッドはあまりにも自身の予想が的中し過ぎたのか下を向きクツクツと笑うとまだ湿気った空気の艦娘もその内元気になるだろうとローランドを呼んだ
フッド
『ローランド。』
ローランド
「? 何でしょう、フッド卿。」
フッド
『彼女達をインフィニティでオニキスまでご招待しろ、手続きは私がやる。』
フッドの了承に感極まる艦娘とまさか本当に認可されるとは思わず驚愕するローランド
ローランド
「本気ですか!?」
フッド
『勿論だ、それに・・・孫娘達に格好いいとこを見せ付けておかねばな。ではごきげんよう──』
フッドはそう言い残し通信を閉じる
ローランドの「本気ですか」とは"インフィニティでオニキス"へ行く事である
UNSC艦艇のFTL航行は24時間で2.1光年進む、聞く分には速く感じるだろう、実際解りやすくすると光が1日で進む距離は4億3千20万km、1年で9兆4千600億km、ショウ─フジカワ光速機関FTLが光速の2倍であるため、UNSC艦艇は1日で約18兆9千200億kmという距離を移動できる、実際長いし速い。そして単純な計算で惑星オニキスの存在する"オリオン座ゼータ・ドラドゥス星系"、地球からオリオン座までの700光年の航海を必要とし日数にして約90~100日のFTL航行が必要である。何故フレデリックが数日でオニキスの衛星軌道のステーションにいたのかというとサンヘリオスの剣達がたまたま近い宙域にいたからだ、コヴナントのFTL技術はUNSCよりも恐ろしくジャンプ精度も速度も高く僅か数日で700光年のジャンプを可能にしているのだ
話を戻す。
海軍提督が良しと言ったからには良しとせねばならない
実際合切問題はそこだけではなく横須賀の艦娘達が"FTLに対する耐性やコールドスリープに伴う細胞の結晶化への耐性"があるか等の検査も必要になってくる
ローランドは頭が痛いのかブツブツと独り言を呟きながら頭を抱えて唸った。
電
「妖精さん元気が無いのです。」
天津風
「だから妖精じゃなくてスマートAIだって・・・」
ローランド
「・・・お気遣いどうもお嬢さん・・・」
スマートAIであるローランドはこの時はじめて人が泣く理由を知った──
ショウ-フジカワ光速機関
(略してSFTE、通称スリップスペース・ドライブ)は人類の宇宙船に搭載されるスリップスペース用エンジンである。この機関は高速よりも早い光速で星間の人類旅行を可能とした。
ファスター・ザン・ライトの頭文字を取りFTLとも呼ばれる。
ウォーレス・フジカワとトビアス・フレミング・ショー。ノーベル賞受賞時のもの。当機関の共同開発を行った
このエンジンは、2291年4月にUNSC軍のトビアス・フレミング・ショウとウォーレス・フジカワ両研究員率いる理論物理学者のチームによって開発された。ドライブの開発は人類の最も重要な技術革新の一つであった。ドライブに制限は無かった。
2552年には、ほぼ全てのUNSC海軍戦闘艦にショウ-フジカワドライブは搭載されていた。
2553年にタート・カートがスリップスペースドライブを搭載した専用ペリカンを使用する。これは、ドライブを搭載した艦船としては最も小さかった。