艦これ × HALO ~それゆけ!スパルタン提督~ 作:漬けまぐろ
横須賀鎮守府 波止場
鎮守府はいつもと違う雰囲気が覆う
一般人やメディアに知られる事もなく着任式は着々と進んでゆき今ラスキーは海軍関係者や他の提督達と話し込んでゆく
聞く限りでは海軍の重鎮をインフィニティに案内するとか
ラスキーがインフィニティに向かう前に護衛役であるDMRを担いだフレデリックに対して隠す気も無く話しはじめた
ラスキー
「大尉。」
フレッド
「どうしました、艦長。」
ラスキー
「先程フッド卿に連絡を取りました、無事に着任式を終えると。」
ラスキー「そしてもう1つ大尉にフッド卿直々に命令が下されました。」
フッド卿とはUNSCにおける事実上の最高司令官である
何よりもスパルタンを最も信頼しスパルタンの為ならきっと素足で走ってでも星系を跨いでくるだろう。
ラスキー
「シエラ104、ミョルニルアーマーの装備解除を。」
フレッド
「よろしいので?」
スパルタン2がヘルメットに手をかけながらラスキーに問うとラスキーは任務中の顔ではなくまるで親しい者に接するような顔で頷いた
海軍の者達は驚きに満ちている
スパルタン2はコヴナント戦争を終えてもスパルタン2という存在が勇敢に戦い勝利に貢献した部隊だと今でもニュースになるくらいだ
現状マスターチーフが余りの圧倒的なカリスマ性で民衆の心を掴んで放さない
更に未だ機密情報の塊で素顔や出身といったバックボーンが一切伏せられている
そして民間人や艦娘や海軍内分にもスパルタン2の多くのファンが存在し正に今いる重鎮の一人である齢60を迎える野澤鉄夫小将は後に「生きてる内にスパルタン2の素顔が見れた」と友人や家族、娘にも自慢して廻った
ラスキー
「制服の手配が完了するまではミョルニルアーマーのままで構いません、せっかくですし大尉も鎮守府を見て来ては如何です?」
ラスキーの勧めにフレッドはヘルメットを外して脇で抱えるようにヘルメットを持つ
スパルタンの素顔を知らない者達の第一印象はダークブラウンの髪でつり上がった眉に堀が深く力強く今すぐ獲物を捕らわんとした瞳
緩みを知らない口元と鼻の筋に残った小さな一文字の切り傷
フレッド
「でしたら、お言葉に甘えて。」
ラスキー
((さぁ、面白くなってきたぞ))「みなさん、早速インフィニティへ向かいましょう」
横須賀鎮守府 広場
ざわ・・・
ガヤガヤ ワイワイ
でち
ぽい~
フレッド
「ほぉ、なかなか良いところじゃないか。」
数年以来にヘルメットをはずしたフレッドは出店等を見ながら歩いていた
思いの他人は多かったがスパルタンの姿を間近で見て海軍関係者や艦娘達もつい驚きなども相まって道を開けていく、まるでモーゼの滝ならぬ人滝のようだった。
身長220cmに迫る巨体の重装兵が長銃を背負い迫ってくるのだ、それは避けたくもなる。
フレッド
「いかんな、皆怯えちまってる、見るだけ見て執務室とやらに行ってみるか・・・」
フレッドは近くにいた3人の制服姿の艦娘に執務室を尋ねた
フレッド
「すまない、君たち、艦娘だろう?執務室に行きたいんだが教えてくれないかな?」
声をかけられた艦娘はフレッドを見や否や黄色い声で答えてきた
電
「はっ、初めまして!電といいます!」
雷
「私は雷!ちゃんと覚えてね!」
明石
「初めまして提督殿!明石ちゃんって呼んでくださいっ!!」
フレッドは笑みを絶やさぬようにちつつ第一印象こそが肝心だ、と両膝を着いてなるべく同じ視線になるようにすると突然明石が肩から下げた鞄をフレッドに見せつけた
フレッド
「よろしく、俺はスパルタン2、シエラ104フレデリックだ、さっそくだが執務・・・どうしたんだ?」
明石
「サイン!サインお願いします!!」
電
「明石さん!?なにもこんなとこで・・・」
雷
「私もっ!サインちょうだい!」
電
「お姉ちゃんまで・・・」
フレッド
「あぁ、もちろんいいぞ。」
雷・明石
「きゃー!やったぁ!」
フレッド
((さて、印象を悪くしないように即決してしまったが・・・サインなんて書いた事無いぞ))
ふと明石に鞄を渡され目に映った141の数字とSPARTANの文字が白いマジックで書かれていた
フレッド
((カルの奴に、サービス精神があるとは。))
しかしカルのお陰でサインの書き方なる物を知る事は出来たなら後は一発勝負のみ
フレッド
「なぁ、明石。」
明石
「うっは~スパルタンから呼んでもらっちゃったよ~名前~!で、なんですか!?」
フレッド
「サインなんて物は初めて書くんだ、少し、下手になるかもしれないが大丈夫か?」
明石
「初サイン!!?こりゃ私も運が向いてきたなぁ~!」
フレッドからしてみれば失敗しても知らないぞという意味だが明石は何やらこれでもかとテレテレしている
ポンッサラサラ・・・キュキュッ・・・
フレッド
「・・・よし、いいか?これで?」
明石
「っは~!ありがとー提督!めっちゃうれしーよー」
雷
「次!次私っ!」
フレッド
「よし、どれに書くんだ?」
雷
「これっ!」
雷はスカートのポケットから小さなハンカチを取り出しフレッドに手渡した
フレッド
「ん・・・書けるだろうか・・・」
雷
「書けなかったら寮にTシャツがあるからそっちに書いてっ!」
フレッド
「そうだな、ちょっと難しそうだ、また後でシャツに書こう。」
雷
「やった!」
フレッド
「電は?どうする?」
電
「私ですかっ!?はわわ・・・」
フレッドは明石にすんなりとサインを書いて姉の雷にはサインの約束を取り付けたのだ
電
「うぅ~・・・」
やはり電もスパルタンのサインが欲しいのだろうか
宇宙を股に駆け40人にも満たないにも関わらず勇敢に戦った戦士達は世代や性別を越えて受け継がれるのだろう
電
「あっ・・・」
フレッド
「きまったのかい?」
電
「じゃあ、かっ、肩車して欲しいのです!」
雷
「肩・・・」
明石
「車・・・」
雷・明石
「だとぉぉぉッッ!?」
電の突発な申し出に電と明石に戦火が走る
サインを書いてきたスパルタンは数知れず
しかしスパルタンに肩車をしてもらった者は聞いたこともない
明石
「鬼才現る。」
フレッド
「肩車?サインとかじゃなくていいのか?」
電
「だめなのです?」
フレッド
「うーん、駄目じゃないんだが・・・そうだ、閃いたぞ。」
フレッド
「ここじゃ危ないから肩車また明日にでもやろう、今日の所は待ってもらえないか?」
フレッドがそう諭すと電も仕方ないと了承した
フレッド
「よし、じゃあ執務・・・」
龍驤
「ちょいと待ったァァァァァァ!!!」
スパルタンですら一瞬怯む咆哮を上げたのは呉鎮守府所属艦のリージョンだった
龍驤
「まだタイタンフォール続いとったん!?別のSSでやってるやろ!!大鳳も何か言ったれ!」
大鳳
「この度、横須賀鎮守府に所属となりました、大鳳です、よろしくお願いします、提督殿。」
龍驤
「あのな、大鳳、自己紹介じゃなくてな?」
龍驤と名乗る関西弁の少女と大鳳と名乗った少女はどうやら空母らしい
龍驤は軽空母だが大鳳は装甲を強化した空母、所謂装甲空母だ
・・・恥ずかしい話しだがフレッドは二人を駆逐艦と間違えていたそうな
フレッド
「よろしく、俺はスパルタン2の・・・フレッドでいい、そう呼んでくれ。」
龍驤
「あれ?ツッコミは?」
雷
「何の話?龍驤さん怖いよ。」
龍驤
「えぇ・・・(困惑)」
大鳳
「時に提督殿。」
フレッド
「ん?なんだ?」
大鳳は大きなサックから一冊の本を出してフレッドに見せつけた本には『スパルタン大全集』と書かれた所謂図鑑であった
コヴナント戦争終結後に発売された本で取材に応じたスパルタン2と3、4達が映ったスパルタンの写真がランダムで5枚付いてくるおまけもセットでコレクターにも人気のアイテムだ
特にスパルタン2、その中でもシエラ117マスターチーフのカードはかなりの高額で取引されている
大鳳が所持していたカードは、スパルタン3のジュン、スナイパーライフルを抱えたマジェスティックチームのマドセン、三倍濃縮のめんつゆをそのまま飲んで変わった飲み物だなと言いたげな顔したマドセン、粉わさびを鼻から吸引し顔が赤くなるマドセンの4枚だった
龍驤
「なんや嫌に頭のネジ外れ掛けとるのが偏っとんな・・・最後の一枚は?」
大鳳
「鼻髭メガネを掛けたどや顔のマドセン・・・。」
龍驤
「マドセンンンンンッッ!!!!どんだけマドセンなん!?何ウチの可愛い後輩いじめてんねん!!しばくぞマドセン!!許すまじマドセン!!」
明石
「龍驤がご乱心。」
電
「龍驤さんおちつくです!」
龍驤
「がああぁぁ!パワーショットぉ!!」ギュイーン!(チャージ)ドン!(発射)
明石
「やっぱりリージョンじゃん(指摘)」
その傍ら腹を抱えて大笑いする雷とご臨終した魚の目をした大鳳と申し訳無さそうな顔をしつつ大全集にサインを書き込むフレッドだった
その後もサインや握手をしたり口の悪い艦娘の相手をしていたら執務室に着いたのはとっぷりと日が暮れた時間だったとか
龍驤
「ちょ!ウチまだサイン貰ってないで!!?」
ここまで書いててこれチーフでもよかったやんけ・・・と思ったのは内緒だぞ!ローランドとの約束だ!!
タイトルと内容も噛み合ってないぞローランド