君の名は。〜after story〜   作:ぽてとDA

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第35話「ささやかなバースディパーティー」

ふと、窓の外を見る

 

 

外の景色は、いつもと変わらずで、雑多な東京の街並みが広がっている

 

 

 

俺は目をデスクの上に戻して、散らばっている書類を適当に搔き集めていた。

 

そこから大事な書類だけ引き抜くと、あとはシュレッダーに放り込む。前はよく大事な書類ごとシュレッダーにかけるというアホなミスを何度もやったが、もうそんなことはしない。

 

そんなとき、定時を知らせるアナウンスが社内に流れる。今日は金曜日、社員の多くが立ち上がって、それぞれに帰りの準備を始める。この会社には、いわゆるノー残業デイというものがある。毎週金曜日は、残業をせずにすぐ帰りましょうという、いわゆる働き方改革の一環だ。

 

「ほーらお前ら、今日は金曜だぞ!さっさと帰れ!」

 

課長がデスクから立ち上がり、パンパンと手を叩きながら課内を回る。それによって、ギリギリまでパソコンにかじりついていた人達も、溜息をつきながら帰りの準備を始めた

 

実際のところ、このノー残業デイは嬉しいには嬉しいのだが、この部署ではあまり評判が良くない。要は、金曜に残業すれば終わった仕事が、これのせいで月曜日に回ってくるのだ。次の日が休みのときに残業するより、週始めの月曜から残業する方が辛いと言う意見が多いのだが、確かに俺もそう思う

 

 

だがまぁ、俺は今日の分の仕事はしっかり終わらせているから問題ない。

 

それに、今日は…

 

 

「おい、瀧」

 

 

鞄を持って、もう帰ろうというところで、隣の吉田に声をかけられる

 

 

「なんだよ?もう俺は帰るぞ」

 

 

すると、吉田は机の中をガサゴソと漁ると、何やら封筒を取り出し、俺に渡す

 

 

「お前、今日誕生日だろ?これやるよ、人から貰ったんだけどさ、俺、お前と違って一緒に行く人いないからさ」

 

そう言ってニヒヒと笑う吉田に、俺は驚きながらも、封筒を開ける

 

そこには、日本でも大人気の、某ネズミランドのチケットが2枚入っていた

 

「お前…これ、本当にいいのか?」

 

「いいっていいって!ほら、さっさと帰れや、嫁さんが待ってんだろ?」

 

そう言ってしっしと手を払う吉田に、俺は微笑む

 

 

 

「ちょっと待てよ、そういえば、俺もお前に渡すものがあるんだ」

 

俺も、デスクの1つの引き出しを開ける。そこから、1枚の封筒をとり出し、吉田に渡す

 

「ほら、遅くなったわ」

 

それを受け取った吉田は、中身を見ると、初めは驚いた顔をして、そして、笑顔になる

 

「ったく、待ちわびたぜ…」

 

「ま、そういうことだよ」

 

俺は笑いながら鞄を持ち、部屋の出口に向かう。そんな俺の背中に、吉田が声をかける

 

 

「瀧!おめでとう!」

 

 

俺は振り向かないで、笑いながら軽く手をあげる。そして、会社を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そろそろ夏が近づいてきた今日この頃、太陽がその姿を消そうとしていても、外の気温は高い

 

俺は、会社から駅までの道を歩いていく

 

 

 

夕方が終わりを告げ、夜になる

 

 

 

その時間は、俺にとっては特別な時間だ

 

 

 

この時間になると、俺はいつも空を見上げる

 

 

 

もう癖になってしまった

 

 

 

そして、空が暗くなる

 

 

 

 

「かたわれ時…」

 

 

 

俺は、見上げた空に、そう呟いて、微笑む

 

 

 

 

いつ見ても、この空は変わらない。俺達の上にあって、俺達を見守ってくれる。

 

 

 

 

俺は、前を向くと、少しだけ小走りになる。

 

 

 

 

さぁ、早く帰ろう

 

 

 

 

愛する人のところに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま!」

 

玄関を開けた俺は、すぐに、違和感に気づく。まず1つ、玄関も廊下も真っ暗なこと、それから、いつもならすぐに出迎えに出てくる三葉が出てこないこと。

 

三葉は今日、有給を取って休みのはずだから、家にいないはずがない

 

「三葉?…」

 

 

俺は、玄関の電気をつけ、廊下を進む。リビングの扉ガラスを見ると、リビングの中も真っ暗なことが分かる。

 

もしかしたら、買い物に出てていないのか?そんなことを思いながら、俺はリビングの扉を開ける

 

 

 

 

 

そして、中に入ったその瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「瀧君!!!誕生日おめでとう!!!!」

 

 

パンッ!というクラッカーの音とともに、部屋が明るくなった。

 

 

俺は眩しさと、その音に驚き竦んでしまう。手で顔を隠して、ぼやけた目で辺りを見回す。すると、次々と俺の耳に祝いの言葉が入ってくる

 

「瀧さん!おめでとう!」

 

 

「瀧!来てやったぞ!」

 

「おめでとう瀧」

 

「ふふっ、驚いた?」

 

 

「三葉の計画が上手くいったなぁ!」

 

「おめでと!立花君!」

 

 

 

 

 

ぼやけた視界が元に戻る。そこには

 

 

みんなが、いた…

 

 

 

 

 

「お姉ちゃんったら、結構サプライズ好きやよね」

 

 

「四葉ちゃん…」

 

四葉ちゃんは、楽しそうに微笑んでいる

 

 

「驚いたろ?」

 

「三葉さんがみんなを集めてくれたんだぞ」

 

「あら、私だって色々考えたのよ?」

 

 

「高木…司、奥寺先輩まで…」

 

 

3人もまた、これ以上ないくらいの笑顔だ

 

 

「友達の誕生日は、祝わんとなぁ」

 

「うんうん!うちらの結婚式にも来てもらったし!」

 

 

「テッシーに、サヤちん…」

 

 

2人も、俺に向けて笑いかける

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

 

「瀧君…おめでとう」

 

 

一番愛しい人が、そばに来る

 

 

「これは、三葉が?」

 

「ふふっ、驚いたやろ?この前ミキちゃんと会ったときから、計画してたんやよ」

 

「そう…かよ…」

 

 

俺も、次第に笑みがこぼれてくる。嬉しくて嬉しくて、しょうがないのだ。こんなに幸せでいいのだろうか?

 

 

俺は、みんなを見回す

 

 

 

最高の嫁に

 

 

 

最高の友人達

 

 

 

「あっ、ちょ…瀧君?」

 

 

突然、三葉が慌て出す。どうしたのだろうか?

 

 

「瀧君、泣かんでよ…」

 

 

「え?」

 

 

俺は目を触ると、確かに、その手は濡れていて、俺は涙を流していた。

 

 

「あはは…おかしいな、今、すげぇ嬉しいのに、なんで涙が出てくるんだろうな…」

 

「ふふっ、嬉し泣きってやつやね、ほら、瀧君、行こ?」

 

三葉が、手を出す。そして、笑う。

 

 

俺が恋をした、花が咲くような、最高の笑顔で

 

「あぁ!」

 

俺は、その手を取る。そして、みんなの輪に入っていく

 

 

 

 

 

俺は今、最高に幸せだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「三葉、その、色々ありがとな…」

 

「ううん、私がやりたくてやっただけやし…」

 

俺は今、三葉と一緒に台所で食器を洗っている。

 

あの後、女性陣が作った渾身の料理を食べてから、みんなにプレゼントを貰った。

 

ちなみに

 

四葉ちゃんからはネクタイピン

 

高木と司はスーツ

 

奥寺先輩からはメンズの香水

 

テッシーとサヤちんからは仕事で使う画材道具

 

 

 

 

そして、三葉からは、お揃いの腕時計を貰った。銀のバンドに、綺麗なブルーの文字盤の腕時計は、一目で俺のお気に入りになった。

 

「この腕時計、めっちゃ気に入ったよ…ほんと、ありがとうな」

 

俺は洗い物をするために今は外している腕時計を見ながら言う

 

「喜んでくれてよかった、私、この時計選ぶのに1日使ったんやから…」

 

「考えすぎだろ…」

 

「瀧君の趣味はようわからん」

 

「悪かったな…」

 

「だって瀧君いっつも黒のGショックしか付けへんやろ?」

 

「仕事で便利なんだよ」

 

「とか言って、時計を選ぶのにセンスも無かったりして…」

 

「う、うるさい…」

 

 

俺達は、そんなことを話しながら、笑い合う。すると、三葉が突然何かを思い出したかのように手を止める

 

 

「あ、そうや、そういえばもう一個プレゼントがあるんやった」

 

「ん?そうなのか?」

 

「うん!ちょっと待っとって!」

 

そう言うと、三葉はリビングに置いてある鞄の中に手を入れて、何やら箱を取り出し、こちらに持ってきた

 

 

「これ、なに?」

 

「いいから、ほら、開けてみて」

 

俺は、その箱を開ける、そこには、青い砂が入った、綺麗な砂時計が2つ、入っていた

 

「これ、この腕時計を買った人にサービスで付けてるんやって、しかも、私達で最後だったらしいよ」

 

俺は、砂時計を取り出すと、ひっくり返す。サラサラと、星のように輝く青い砂が、上から下へと落ちる

 

「これ、すげぇ綺麗だな…気に入った。ありがとう三葉」

 

「うん、まぁ、サービスでつけて貰った物だから…」

 

三つ葉も、もう1つの砂時計を取り出すと、ひっくり返す

 

 

 

互いの砂時計は、同じように、時を刻む

 

 

 

この砂時計のように、俺達は今、同じ時間を生きて、そして、歩いていく

 

 

 

 

だからこれからも、2人で、時を刻み続けよう

 

 

 

 

俺も三葉も、互いの砂時計を眺める

 

 

 

 

そして、今度はお互いに見つめあって、微笑んだ

 

 

 

 

どちらからともなく、キスをする

 

 

 

 

「瀧君…」

 

離れた三葉は、名残惜しそうな声を出す

 

「ほら、みんなにバレるぞ、さっさと洗い物しようぜ」

 

俺は笑いながら、洗い物に戻る

 

というか、みんなこちらを見ていた気がしたが…

 

 

 

 

 

俺はもう一度、砂時計を見る

 

 

 

 

砂時計はなおも、サラサラと青い砂を落としていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで?聞かんでええの?」

 

「だから、なんて聞くねん。三葉、瀧に身体を乗っ取られてたやろって?」

 

「いや、そこまでど直球にとは…」

 

「でも、やっぱり2人も、気づいてたんやね…」

 

俺は今、早耶香と四葉ちゃんと雑談中だ、隣では、真太や司とその奥さん(めちゃめちゃ美人やった…)が楽しそうに話している。

 

 

「とにかく、この話はもういいんや。今の2人を見てみい。あー…キスしとるわ…」

 

「「え?」」

 

女子2人が身を乗り出して台所の2人を凝視する。どうしてこう女子ってやつは…

 

俺はそんな2人を苦笑しながら見る

 

「ま、ほら、2人はあんだけ幸せそうやろ?あれ以上もう、余計なことはせんでいいねん。それよか、俺達がそんなことを聞いて何の意味がある?」

 

「うーん…そうなんやけど、話せば話すほど、あの時の三葉って、立花君にそっくりなんよね…」

 

「私も、実はずっと思ってたんよ。昔のお姉ちゃん、まるで瀧さんみたいって…」

 

「俺だってそりゃ思ったわ。けどな、あの2人に何があったとしても、もう俺達には出る幕はないと思うんや。きっと、そうやな…あの2人は、運命の赤い糸ってやつで、結ばれてるんやないか?…」

 

俺は、ゆらゆらと揺れる、三葉の赤い組紐を見ながら言う。

 

「克彦…あんたそんなロマンチックなこと言えたんやね…」

 

「意外です…」

 

「お、お前らな…」

 

俺達は、今も台所で楽しそうに話している2人を見て、微笑む

 

 

このままでいい、これは、2人の物語だ

 

 

 

 

きっと、その時がくれば、2人の方から話してくれるはずだ

 

 

 

 

だから、俺達は、見守ろう

 

 

 

 

 

あの、大好きな友人達を…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ?いいの、このまま何も聞かないで」

 

私は、高木君と司にそう聞く。私があの子達に会ってすぐ感じたもの、それは、既視感だ。初めて会った三葉ちゃんが、まるで昔からの友人のように感じた。そして、それはまるで、5年前の、あのおかしな時期の瀧君と話しているときのような感覚…

 

それを、この2人も感じたそうだ

 

「んー、まぁ、気になるっちゃなるんですけどねぇ…」

 

「まぁな、でも、ほら、あの2人を見てると、そんなことどうでもよくなってきたよ…」

 

2人は、苦笑しながら、台所で洗い物をしている2人を見る。いや、洗い物をしてるはずだったのだが、今はキスの真っ最中のようだ

 

「ふふっ、ほんと、仲が良いわね…」

 

「あの2人って、喧嘩するんすかね?」

 

「言い合いはよくしてるけど、俺達からしたらイチャついてるようにしか見えないからな」

 

「なんだか…余計なことを聞くのは、野暮なことなのかもね…」

 

私は、こちらに見られていることに気がついたのか、慌てて離れる2人を見なが言う

 

「俺も、そう思いますよ」

 

高木君も、頷く

 

「瀧があんなに笑うようになったのは、三葉さんと会ってからだよな」

 

「あぁ、あいつのあんな顔、久しぶりに見たぜ…」

 

「私も、去年会ったときと別人みたいだから、ビックリしちゃった」

 

あの時の瀧君は、どこかその表情に影を落としていた。今、三葉ちゃんの横にいる瀧君の顔には、そんな影は消えてしまって、明るさが満ち溢れている

 

 

「この話は、もうやめましょうか…きっといつか、あの子達から話してくれるわよ」

 

私は、高木君と司に向かって微笑む

 

そんな私を見て、彼らは頷く

 

「えぇ!そうですね!一応あいつの親友ですから!気長に待ちますよ!」

 

「それに、あいつに隠し事は向いてない、その内ボロを出すさ」

 

「ふふっ、瀧君嘘が下手だものね」

 

私たちは、笑いながら視線を2人に向ける

 

 

 

台所で今も楽しそうに話している2人は、とても幸せそうだった

 

 

 

 

その幸せを、私たちは見守ろう

 

 

 

 

そして、何かがあったら、助けてあげよう

 

 

 

 

あの、大好きな友人達を…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー、みんな、今日は、俺のためにわざわざありがとう…」

 

俺はみんなの前で、頭の後ろをかきながら、軽く頭を下げる

 

「くくっ、何照れてんだよ」

 

「う、うるさいぞ高木…」

 

俺は、茶々を入れてくる高木を黙らせて、みんなを見回す

 

 

「それでだ…あー、なんていうか、今日はみんなに渡したいものがあるんだ」

 

「渡したいもの?」

 

サヤちんが、不思議そうに聞いてくる

 

「うん、ちょっと待っててくれ。三葉、持ってきていいよ」

 

「うん!」

 

俺は後ろにいた三葉に声をかける。すると、三葉が前に出てくる。その手には、人数分の封筒が握られている。そして、その表面には、それぞれみんなの名前が書かれている

 

俺と三葉は、その封筒を手分けして全員に手渡した

 

「あー、やっぱり、お父さん本当に…」

 

四葉ちゃんは、その封筒を見て、1人苦笑している

 

「これ…!」

 

もらったテッシーは、きっとなんだか分かったのだろう!ハッとした顔でこちらを見る

 

「瀧…お前、費用は大丈夫なのか?」

 

しかし、司は、心配そうな顔で尋ねてくる

 

「あー、まぁな…なぁ…三葉」

 

俺は、なんともいたたまれない気持ちに苦笑しながら、三葉を見る

 

「あはは…その、私のお父さんがね、いいって言ってるのに、費用は全部持つって聞かなくて…」

 

三葉も、苦笑している。だがその顔には、隠しきれない嬉しさが籠っている

 

 

「全部って!そりゃすごいね…さすが元町長…」

 

サヤちんも驚いて目を見開く

 

「瀧君…おめでとう、なんだか私、自分の時よりもワクワクしちゃうわ」

 

奥寺先輩も、優しい笑顔で微笑んでいる。

 

「な、なぁ、みんな、分かるのか?これ、なんなんだ?」

 

高木だけは、なんだか分かっていないのか、みんなの様子を見てあたふたしている

 

そんな姿がおかしくて、俺達は顔を見合わせて笑い合う

 

「お、おい!」

 

「まぁまぁ、高木、お前にも来てもらうんだからな。その封筒、開けていいぞ」

 

俺は笑いながら、高木にそう促す

 

「じゃ、じゃあ…」

 

高木は何やら神妙な面持ちで、封を開け、中から1枚の紙を取り出す

 

しばらくその紙を見つめて、高木は次第に笑顔になっていった

 

そして、俺の方を見て一言

 

 

「結婚式か!!!」

 

 

その言葉に、俺も三葉も大きく頷く

 

 

「みんな、俺達の結婚式、よかったら来てくれないか?みんなには、祝って欲しいんだ」

 

俺は照れ隠しに、少しだけ下を向きながらそう言う。すると、みんなは顔見合わせて、微笑む、

 

 

そして

 

 

まるで、せーのっと掛け声を合わせたかのように

 

 

「「「「「「もちろん!!!」」」」」」

 

 

 

 

 

俺は、また、みんなを見回す

 

 

 

 

みんながいなかったら、俺と三葉は、出会ってなかったかもしれない

 

 

 

みんなは、俺と三葉の物語には欠かせない存在だ。1人1人が大事なパズルのピースで、誰が欠けても、俺達のパズルは完成しなかった

 

 

 

でも、今こうして、俺達のパズルは全てぴったりとハマっている

 

 

 

だから、こうしてみんなで笑い会える

 

 

 

誰1人、欠けることなく

 

 

 

 

もしいつか、俺達の心の準備が整えば、みんなには全てを話したい。俺達の物語の、1人として

 

 

 

けど、今は

 

 

 

 

自分の幸せを感じたいんだ

 

 

 

 

だからみんな、もうちょっとだけ、待っててくれないか?

 

 

 

 

 

俺は、隣に立つ三葉の手を握り、その目を見る

 

 

 

 

三葉は笑う。俺が大好きな笑顔で…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は、とある晴れた日の

 

 

 

 

 

 

ほんのささやかな

 

 

 

 

 

 

 

バースディパーティー

 


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