【完結】ファイアーエムブレム 烈火の剣~軍師と剣士~   作:からんBit

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6章~誇り高き血(中編)~

「ハング!」

「はぁっ・・・はぁっ・・・大丈夫だ」

 

ハングは息を荒げ、剣をしまう。身体に無茶な駆動を強いたせいで息があがってしまった。

ハングが切った男。その身体には一本の矢が刺さっていた。

ウィルの矢ではない。

 

ハングは道の先へと目を向けた。そこにはサカの服装をした青年がいた。彼は馬に乗り、静かにこちらを見ていた。

彼はリンと同じような色の髪をバンダナで覆い、鋭い目元と固く結ばれた口元はこれまで一度も笑ったことがないかのように強張っていた。彼が手にした弓は馬上で扱いやすい短さをしており、その弦はまだ少し震えていた。

 

ハングとその青年の目が合う。

 

凄い・・・

 

ハングはわずかに息を飲んだ。

 

その瞳はどこまでも深い闇のように沈んでいたのだ。それにも関わらず、その中には鈍く輝く黒曜石のような澄んだ心が座っている。老人のように全ての苦悩を見てきた目の中に、少年のような純粋な心が宿っている。

 

ハングはこんな目をした人間を見たことがなかった。

 

 

「リンディス様!ご無事ですか!?」

「大丈夫よ・・・彼が助けてくれた」

 

リンとケントの声を背中で聞きながらハングは剣をしまった。

敵にとどめを刺したのはハングの剣だったが、彼の援護がなければ間違いなく間に合わなかったことはハングが一番理解していた。

 

ケントは剣を抜き、そのサカの青年に険しい目を向けた。

 

「失礼だが、あなたは?」

 

ケントの声は固い。警戒心剥き出しである。

その声に臆したというわけではないだろうが、青年は馬首を巡らそうとした。

その彼に向かってリンの慌てたような声が飛ぶ。

 

「待って!どうして私を助けてくれたの?」

 

馬が半ば後ろを向いたので、馬上の青年は首だけで振り返り言葉を返した。

深く静かで、落ち着いた声だった。

 

「・・・サカの民が襲われているように見えた」

 

そう言った、青年は視線をリンからケント、そしてセインに向けた。

 

「だが、違ったようだ」

 

その結論は当然である。見るからに騎士と思われる二人を従える女性がサカの民のはずはない。普通はそう考える。

 

「違わないわ!私はサカの者。ロルカ族長の娘。リンよ!」

 

青年の眉が少し釣り上がる。だが、その表情全体に動きは無い。

 

「ロルカ?・・・生き残りがいたのか」

「ええ」

 

その時、どこからか建物が崩れるような大きな音がした。

そして、女性の悲鳴も同時に聞こえる。

 

ハングはその悲鳴にどこか聞き覚えがあるような気がした。

 

頭痛を抱える魔道師の顔が浮かぶようであった。

だが、そんなことを知らないサカの青年は周囲に危険が迫っていると思ったようだ。

 

「・・・早く立ち去るがいい。城を中心に火の手があがっている。せっかく助かった命、無駄にすることはない」

 

それは、特にリンに向けて発せられた警告であった。残念ながら、リンはそれを受け取らなかった。

 

「あなた、お城からきたの!?だったら教えて!アラフェンの城が・・・領主様がどうされたのか!」

 

青年は少し躊躇うように喋り出す。それはあまり余裕がないように見えた。

 

「俺は領主に雇われている護衛隊長だ。今、街を騒がせている者どものの仲間が城を襲い、城主を捕えている・・・俺は、奴らを倒し城を取り戻さねばならん」

「そう・・・」

 

リンの納得したような声を背後に聞きながら、ハングは少し自分の考えをまとめる。

 

「じゃあ、私たちにも手伝わせて!」

 

ハングはその決断を聞き、目を閉じた。

 

「リンディス様!?」

「・・・なぜだ?」

 

大声で驚くケントと静かに疑問を口にする青年。

ハングは内心でため息を吐いていた。

 

「あいつらの狙いは私だった・・・」

 

リンは自分を襲ってきた輩を見やる。

 

「あいつらが城を襲ったというなら、それは私に関係あるはず。だったら助けないと・・・」

 

ハングは気づかれないように舌打ちをした。

 

リン、その考え方じゃ、奴らの意図を読み切るのは難しいぞ。

 

ハングは口の中だけでそう呟いた。

 

「・・・何か事情があるようだな。ならば・・・手を貸そう」

「いいの?」

 

その時になって始めて青年は馬から降りた。

 

「俺はクトラ族のラス・・・他部族とはいえ、同じ草原の民の女を見捨てておけん・・・」

「ありがとう、ラス!」

 

リンはハングの隣を通り過ぎて、ラスの前で両手を変わった形に組んだ。

 

「あなたに母なる大地の恵みがありますように!」

 

そして、ラスもまた似たように両手を組む。

 

「そして、敵に父なる空の怒りを・・・!」

 

草原の民の独特な言い回しを終え。リンがこちらを向いた。

 

「ハング、指揮をお願い!」

「五点だな」

「え?」

「だから、五点だ」

 

十点満点の評価。

 

それは毎晩、ハングがリンと行っている勉強の点数の付け方であった。渋い顔をしたリンにハングは不敵に笑ってみせた。

そして、改めてラスに視線を移す。

既に馬上に移っていたラスにハングは手を伸ばした。

 

「よろしく頼む、ラス」

「・・・ああ」

 

ハングの予想に反してラスは素直に握手に応じた。

どうやら、見た目程無感情な男ではないらしかった。

 

簡単に自己紹介を終え、ハングたちは対応に乗り出した。

ドルカス、フロリーナ、ウィル、ケントの四人には街に散らばっている敵兵の対応を任せ、セイン、ラス、リンとハングの四人は城壁へと向かっていた。

 

「そんで、ラス。このまま行っても城を取り戻せはしないぞ。城門の白兵戦を乗り越えるのは無理だ。城壁の一部を破壊でもしない限り難しい。何か当てがあるのか?」

 

セインの後ろに乗り、隣を駆けるラスに声をかける。

 

「・・・領主さえ助け出せれば俺の傭兵隊が動かせる」

「問題はどうやって城に入り込むかだが?」

「隠し通路がある」

 

ラスの後ろに乗ったリンが疑問符を浮かべた。

 

「隠し通路?」

 

それに羨ましそうな視線を向けるセインをぶん殴って、手綱に集中させる。

 

「城の玉座の間へと続く地下通路だ。本来なら城からの脱出経路なのだが、逆の道も使える。そこを左だ」

 

ラスの指示に従い、セインは道を曲がる。

 

「あそこだ。あの兵舎に仕掛けがなされている」

 

適当な位置で立ち止まり、ハングとリンが馬から降りた。

リンは剣の具合を確かめながら、ラスに声をかけた。

 

「通路を使って玉座の間に行き、侯爵を救い出す・・・そうすれば、敵を追い出せるのね?」

「・・・ああ、仕掛けさえ解除できれば。後は、俺と傭兵たちがなんとかする」

 

弓と矢を構えるラスにハングが一つ質問をした。

 

「いいのか?俺達にそんな城の大事な秘密を教えても」

 

その問いにラスは変わらず感情の読めない顔を返してきた。

 

「・・・草原の民は嘘はつかない」

「それはリンを信じる理由であって、俺たちを信じる理由にはならないだろ?」

 

2人の間に緊張感が走る。リンとセインは2人の会話に口を挟めずにいた。

ハングはラスの視線を追い続ける。

 

「ならば、なぜお前は俺を信じる?」

「・・・・・・」

「俺も奴らの仲間かもしれないぞ。草原の民でも誇りを失った者は・・・嘘をつく」

 

少し間があいて、ハングが口を開いた。

 

「多分、お前と同じ理由だ」

 

ラスがわずかに目を見張った。そして、口元に笑みが走る。

共に小さな変化だったが、ハングは見逃さない。それは空気を弛緩させるには十分な変化だった。

 

「ならば、もういいだろ」

 

ラスがそう言った

 

「みたいだな」

 

ハングもつられたようにわずかに笑う。

リンとセインも止めていた息を吐き出した。

 

「で、隠し通路の仕掛けってのは?」

「仕掛けは全部で三ヶ所ある。そのどれもが欠けても、隠し通路への扉は開かない・・・」

「だが、問題があるな・・・兵舎の全てに鍵がかかってる」

 

ここから見える扉には巨大な閂がかかっていた。

扉の方は壊せないことはなさそうだが、時間がかかりそうだ。

 

「・・・奴らが兵舎の中に入り込んだ。扉を開け、奴らを始末せねば・・・仕掛けにはたどり着けん」

「まるで・・・仕掛けのことを知っているみたいだな」

 

ラスはその疑問には答えなかった。

ハングは少し頭をかいた。

 

おそらく、左腕を使えば出入り口を開けることはできるという確信があった。だが、できれば目立つ行為は避けたいというのが本音だ。兵舎に入ったはいいが、町に散っている敵の仲間が集まってくるという事態はあまり面白くはない。

 

さて、どうするか・・・

 

「リン!ハング!ここにいたのね?あら?何かお困り?」

 

ハングの口から溜息が出た。背後からの声だったがその声の主が誰かを特定するのには振り返る必要すらなかった。

 

「おお、セーラさん!先程の悲鳴を聞いて心配しておりました!私としてはすぐにでもあなたのもとに馳せ参じたいと思っていたのですが、私は仕える者でありガッ!」

 

ハングはセインに問答無用で空中回し蹴りを叩き込んでいた。

馬上にいたセインの腰に叩き込まれたハングの蹴りは見事にセインを大地に引きづりおろした。

 

「すごい。今の蹴り・・・とても綺麗だったわ」

「あんがと」

 

ハングはリンに感謝を述べて、セーラの方を振り向いた。

そのセーラの後ろには疲れた顔の男性が2人いた。

 

一人は当然エルク。なぜが、顔が煤だらけになっていた。

 

そして、もう一人。

 

茶色い髪に落ち着いた紅色のマント、袖の無い上着は活動的というより、無駄を嫌うような印象を与えている。

 

やはりこちらも疲れた顔だ。しかも、エルクより酷い。

 

「セーラ、その人は?」

「ああ、こいつ?こいつはね、私の知り合いの盗賊なの」

「盗賊?」

 

それを聞き、隣のリンはわずかに眉をひそめた。

セーラはそれが目に入らなかったらしく、喋り続ける。

 

「こいつは見た目はこんなんだけど、見た目通りだから大丈夫よ。バッチリ役に立つから雇っといて損は無いわ!」

 

ハングとエルクの目が合った。軽く苦笑いを交わす。

そして、ハングはその盗賊と目を合わせた。やはり、こちらも苦笑い。

 

「えーと、名前を聞いてもいいか?」

「マシューよ」

 

なぜかセーラが答えた。

『お前には聞いていない』と喉まで出かかった言葉を飲み込む。

その一言が百万語を誘発することぐらいハングは知っていた。

 

「それじゃあ、マシューさん・・・」

「さん付けはよしてくれ。それと手早くいこう。兵舎の扉を開けたいんだろ?」

 

マシューはそう言ってニヤリと笑った。

驚いたのはリンだ。

 

「ど、どうしてそれを・・・!!」

「やっぱり図星か」

「っ・・・・!」

 

リンの身体が強張った。その動揺が正解であることのダメ押しだ。

それを前に飄々とした雰囲気を見せるマシュー。

 

食えねぇ奴だな。

 

ハングはそう思ったが、彼もさほど人のことを言える立場ではない。

ハングは要件だけを簡潔に聞きたいことを聞くことにした。

 

「開けられるか?」

「もちろん!任せてくれ、安くしとくよ」

「金とるのかよ」

「本来ならそうしたいんだけど・・・今回はいいや」

「そうか、じゃあ早速頼むとしようか。雇われてくれるか?」

「おう!っと、その前に雇い主の名前を聞いとかないとな」

「俺はハング。この傭兵団の軍師だ」

「ハングさんね、よろしく!」

 

握手しようと手を伸ばしたハングの前にリンが立ち塞がった。

 

「待って!」

「リン?」

 

リンの顔は険しいままだ。

 

「どうして、私たちに味方するの?」

「ん?ああ、あんたらの方がなんだかおもしろそうだからな。ただ、それだけ」

 

納得いかない。リンのそんな顔が、マシューの顔を睨みつける。

 

「・・・変なやつ」

 

今回はそれでリンが引き下がった。リンも時間が惜しい現状を理解できない程バカではない。

少なくともセーラと知り合いのようだから最低限の信頼は置けるだろうと、リンは判断した。

 

「さっさと始めるか、マシュー任せるからな」

「じゃあ、早速お仕事といきますか!兵舎にお宝とかあったらどうする?」

「お前の自由裁量に任せる」

「話がわかるねぇ。いやぁ、これで誰かがいなければなぁ・・・」

 

セーラにその声は届かない。エルクの同意するようなため息を黙殺し、ハングは周囲に指示を出しはじめた。

 

マシューの腕は確かだった。二ヶ所の扉を鮮やかに開け放つ。

兵舎の中の制圧も滞りなく進み、仕掛けのうち二ヶ所は問題なく解除できた。

 

残る仕掛けはただ一つ。

 

ハング、マシュー、エルクの三人がそこを目の前にしているのだが、どうにも問題が生じていた。

 

「リンディスどもの一団か・・・!いつの間に入り込んだのだ!?」

 

何の因果か知らないが、明らかに親玉と思われる人物が仕掛けの真ん前に陣取っていた。全身を覆う鎧は一分の隙もない。フルプレートと呼ばれる全身鎧を身にまとった重装歩兵だ。

よりにもよって前線を張ることのできるセインやリンがいない状況下でこんな強敵に出くわしてしまった。

 

まったく・・・今日はつくづく酷い一日だ。

 

リンとセイン、ラスは外でセーラの治療を受けている。

今までの傾向から、たいした戦力は無いだろうと踏んでハングはマシューと共に最後の仕掛けの兵舎に飛び込んだのだ。城の中の状況が刻一刻と悪化している状態もあり、ハングにも焦りがあったことは否定しない。

それを踏まえても、お粗末としか言いようのない行動であったことをハングは剣を構えながら後悔していた。

 

ハングは重装歩兵を前に口の中でぼやく。

 

街中でリンを始末するつもりだったんなら、なんで重装歩兵なんかがトップなんだよ。普通は機動力に優れた軽装歩兵だろうが・・・

 

文句を言っても仕方ない。目の前に敵がいる。それが現実だった。

ハングは剣を構えながら、マシューに声をかけた。

 

「マシュー、さっきなんか見つけてたよな?」

「これですか?」

 

マシューが取り出したのは、波のような刃が特徴的な刀剣。

鎧を切り裂く為に研究された剣で、その形状ゆえに少し脆いのが特徴。

通称「アーマーキラー」「鎧殺し」と呼ばれる剣だ。

 

「よし、頑張れ」

「あれ?俺が使うんですか?ハングさんじゃなくて?」

「俺よりお前のほうが腕が立つ」

 

マシューが肩をすくめて、アーマーキラーを逆手に握った。

それは攻撃よりも防御を重視した構えだ。

 

その構え方をハングは視界の隅でとらえる。

 

だが、すぐにハングは目線を目の前の重装歩兵へと向けた。

 

「エルク、俺たちが奴を引きつける。魔法をぶち込んでやれ」

「わかりました」

 

どんなに分厚い鎧で身を固めていても、燃え盛る炎に勝てる奴はいない。

ハングは息を吐き出して呼吸を図る。

 

「よしっ・・・いくぞっ!!」

 

まずはハングが仕掛けた。

一気に接近し、首を狙って剣を振る。

激しい金属音がして、敵の構えた槍とハングの剣がぶつかった。その音と手応えから、槍に鉄芯が仕込まれていることをハングは悟った。鉄芯のある槍は穂先以外にも十分に重量が乗っており、一撃の重みが大きい。下手に打撃を浴びるだけで命取りになる。

そのハングに槍が迫る。左腕で槍を逸らす。

 

その隙をついてマシューが駆け込んできた。

下から切り上げるようにアーマーキラーが走る。

だが、それを奴は腕で受け止めた。

 

「ぬるいな!!」

「ぐっ・・・ぐぐぐ・・・」

 

奴はマシューの腕を抑え、刃を止めていた。体格差でマシューが叩き潰される。敵は手元に引き寄せた槍を手の中で半回転させた。

 

「おっと!」

 

マシューに向けて振り下ろされる槍先。マシューは身軽な動作で回避したが、首の薄皮一枚を犠牲にしていた。

 

「あぶねぇ!」

「まだまだ!!」

 

マシューに向けて続けざまに槍が振られる。

その横からハングが回り込んでいた。

 

ハングは腰を落とし、剣を振りかぶる。どんな頑丈な鎧でも、防げない場所はある。

関節の内側はその一つだ。

二度、膝裏に剣を走らせる。埃の匂いが鮮血に混じる。だが、浅い。

 

「くそっ!貴様ら!」

 

膝をつきながら奴が槍を強引に振った。

 

やばい。

 

ハングがそう判断するのと、脇腹に槍の柄が食い込むのはほぼ同時だった。

ハングはものの見事に吹き飛ばされ、背中から木箱に激突した。

木の破片が散る。殴られた脇腹の痛みに吐き気が沸き上がる。

 

「ハングさん!」

 

マシューの声がやけに遠い。耳の奥の唸り声が邪魔をする。

 

「まずは、お前からだぁ!」

 

槍が投げられる。遠近感を失う世界。槍の穂先が真っすぐに自分めがけて飛んできていた。

 

ああ、本当に最悪な日だ。

 

ハングは左腕を木屑から抜き去り、その槍先に拳を叩き込んだ。

穂先が砕けるようにして目の前で飛び散る。咄嗟に目を覆った右腕に破片が刺さる。痛いなんてもんじゃなかった。

 

「っつぅ!」

 

激痛に言葉を失う中、兵舎の中に熱風が吹き荒れた。

 

「ぐわぁぁあ・・・ラングレン・・・さまぁぁ!!」

 

右腕をどけたところで断末魔が響き渡った。肉が燃える音と煙の香り。対象のみを焼き尽くす精霊の炎が燃えていた。

 

「ハングさん!大丈夫ですか!」

「ああ、なんとかな」

 

エルクに助け起こされた時、歯車がはまるような音がした。

 

「こっちは仕掛けの解除が終わりました!」

 

マシューの声は石が擦れるような音に隠れてやけに聞こえずらかった。

右腕に刺さった一番大きな破片を引き抜きながら、目の前で下に沈んで行く壁を見つめていた。

 

「やけに大仰な造りだな・・・」

「ええ、まったく・・・」

「ハングさん!俺はみんなに知らせてきますねぇ!」

 

マシューの声を後ろに聞きながら、ハングはまた一つ腕に刺さった破片を引き抜いた。

 

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