Fallout4 Gunslinger of the Commonwealth   作:Ciels

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勢いで二話投稿。なお中身はスカスカ


第十三話 サンクチュアリ、改築

 

 

 

 

昼過ぎ。つい先日までマサチューセッツの中で一番静かだったサンクチュアリは、一変して賑やかに。理由は、人が増えたことによる改築作業である。

プレストン達が移住して来たのは良いものの、いかんせん200年という年月は残酷で、コズワースが整備していた自宅以外の家は中々に酷い有様だった。柱が折れていたり、屋根が飛ばされていたり……むしろよくそれだけで済んだなとは思うが、人が住むにはいささか心許ない。

 

「あー、そっちの家は取り壊すから放っておけ。スタージェス、タレットの基板修理は?そっちの壁にトンカチ打っててもしょうがねぇだろ!さっさと直せ!」

 

建築士になった覚えはないが、プレストンとの取り決めでサンクチュアリの長になった俺は、ローザの家に放置されていたワークショップを使って色々建設したり取り壊したりしていた。

ワークショップとは、戦前に開発されたマルチユースの建造機械であり、車の修理から、ある程度の建築まで、色々な事ができる便利な機械だ。過去には大工を殺すとまで言われた機械だが、工作精度があまり高くないという欠点があり、大工の需要は減らなかった。

 

「あー、そっちの柱にシールを貼ってくれ!おいママ・マーフィ!座るなら安全な場所に座っててくれ!」

 

ちなみにワークショップはロブコ社の製品であり、Pip-boyとは互換性がある。そのため、Pip-boyで色々と設定ができるので大変重宝している。

 

「よし!シールを貼り終わったな!みんな離れろ!」

 

ペタペタと、ローザの家にシールを貼っていたクインシーの男連中が離れていく。そしてPip-boyを操作すると……あら不思議。ワークショップが音を発てたかと思えば、瞬時にローザの家のあちこちがベニヤ板で補強されたではないか。

 

「おー!すごいねこれ!」

 

まるで魔法を見ているような光景にアルマがはしゃぐ。

ワークショップの凄い点。それは、Pip-boyと同じく物を量子化させ、瞬時に出現させられる点である。それだけなら Pip-boyと変わらないが、こいつはそれだけじゃない。予め専用のシールを貼って、Pip-boyなどで設定してやると、自動で素材を分解、組み立てて一瞬にして物を建造できるのだ。

 

「はっはっは!これならサンクチュアリの復興は近いな!」

 

プレストンが喜ぶ。

 

「少々作りが荒いが、まぁいいだろう。この調子でバンバン建物増やすぞ!おいドッグミート!そんなところでウンコするな!」

 

我が街の再建は始まったばかりだ。

 

 

 

 

 

 

サンクチュアリ復興計画は3日に渡り行われた。その間不眠不休で、俺とプレストン、ジュン・ロング、そしてスタージェスが取り憑かれたように建築する。

一軒二軒と作っていくうちに、次第にこだわり始めた俺たちは、足りなくなった木材や鉄を周辺から伐採、あるいは回収し、組み立てる。それでも足りなくなったのでどうしようかと思っていた矢先、カーラと名乗る女のジャンク屋がやって来た。このチャンスを逃すまいと、俺はいらない銃器を売り払い、素材を集めてまた建築。気がつけば、サンクチュアリは原型がないほど変化していた。

 

そして、3日目の朝。

 

「それでは皆さん、グラスを持って」

 

なぜか三階建てになった我が家の屋上にて、住民とカーラが集まり、一同が酒の入ったグラスを持つ。ちなみに男連中は俺を含めて皆、目の下に隈を作っているがテンションがおかしいので気にしない。

 

「サンクチュアリ・ヒルズ改めサンクチュアリ・シティの完成に、乾杯!」

 

「乾杯!」

 

普段なら絶対に言わないような事を言いつつ、テンションがおかしい俺たちはグラスに入った酒を一気飲みする。

喉を通った200年もののワインは、ローザの家から見つけたものだ。ありがとうローザ家。

 

「あーうまい!屋上で飲むワインは最高だなハーディ!」

 

「まったくだな!はっはははは」

 

プレストンと狂ったように笑う。アルマは若干引きつつ、適当にワインを飲んでいる。

 

サンクチュアリは生まれ変わった。今や、廃墟にまみれた寂しいサンクチュアリは存在しない。川を除いた街の周囲は、倒壊した家や周囲の木々を伐採して作った木製の壁に覆われ……街の中は、コレクションや近所の家の隠し棚から引っ張り出して来た珍しい銃器や質のいい装備を売って得た材料を使い、それなりに見栄えのいい家々が立ち並んでいる。

ちなみに愛しの我が家は、市長である俺が住むに当たってコンクリートをふんだんに使い強度のある家となった。

 

「ああ、200年守った家が別物に……」

 

なぜか悲しそうにコズワースがそんなことを言うが、仕方ないね。

 

「見ろ、農作物がこんなにある!これなら当分食い物には困らないぞ!」

 

スタージェスが、川岸にある作物プラントを指差す。30メートル四方に植えられたトウモロコシやよくわからないマットフルーツとかいう果物が、まるでこちらに手を振っているかのように風で揺れていた。ちなみに、放射能の影響からか、農作物は育つのが異常に早いらしい。まだ2日しか経っていないのに収穫寸前まで実っている。

 

「水の心配もいらないしね」

 

そう言うアルマが指差すのは、川に建てられた大型の浄水器。機械工学に明るい彼女がワークショップを使って建設したそれは、汚染された川の水をろ過して綺麗な水に変換してくれるのだ。

 

「レイダーたちもここには手を出せまいさ」

 

功労者であるカーラが言う。

街のいたるところには、機械いじりが得意なスタージェスが設計した防衛タレットが存在しており、外敵を排除してくれる。もちろん機械任せにはできないので、街の入り口付近には警備所を設置してある。

 

我ながら完璧な街だった。

俺、軍人よりも市長のがあってるかも。

また、名前もサンクチュアリ・ヒルズからサンクチュアリ・シティに改名。入り口にある看板にはペンキで上塗りしておいた。

 

 

 

 

数人による開設記念行事も終わり、仮眠を取った俺たちは、一度我が家の会議室に集まり話し合いをすることにした。

ちなみにカーラは他の場所での取引もあるらしいので旅立った。

 

「住人を増やそう。無線ビーコンで呼ぶんだ」

 

「で、でもレイダーがやってくるかもしれない。もっと防衛力を増やすべきじゃ」

 

「まて、まずは学校を作るべきだ。これだけ環境が整ってるんだ、教育の場を増やすべきだろう」

 

「いや、銃産業に力を入れるべきだ。幸い俺の地下作業場に銃に関する書籍が山ほどある。ワークショップでそれらを読み取ってーー」

 

男たちが意気揚々と話し合う。ちなみに上からプレストン、ジュン、スタージェス、俺。それを遠目で見ている女性陣は、半ば呆れながらも居心地のいい新居でティータイムと洒落込んでいた。

 

「まるで秘密基地を作ってるガキね」

 

マーシーが辛口な意見を飛ばす。

 

「ま、見てて楽しいけどね」

 

笑いながらアルマが紅茶を啜った。

ちなみに茶葉は、ローザの家から出てきた。さすがローザ家。

 

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