DOG DAYS~ギフト∞!?アラザイドでチートな日々~ 作:御凪 霧封
「やっと新刊が出たな。早く帰って読むか」
学校が半日で終わったのと、愛読しているラノベの新刊発売日、バイトの給料日が重なったお陰で、割りと早い内に新刊と中古ではあるものの幾つかのコミックやラノベをまとめ買い出来た僕は、気分良く家に向かっていた。
小遣いは両親の仕事柄かなり貰っているが、趣味の一つに狩猟と居合いが有ったため、付き合いや本の購入費用にバイトをして費用を購っていた。
「?何時もは車の往来が多いのに、今日は少ないな」
近くを通っている幹線道路より多少狭いとはいえ、地元民が良く利用する道なので、往来はあるはずなのに今日は何故か車の数が少なく、僕は嫌な予感を感じてしまった。
そして、数分後に僕という存在はこの世から消えたのだった。
「此処は、何処なんだ?」
〈此処は、此岸と彼岸の境目です〉
僕の周りは一面の白い世界となっていて、目の前には喋る光球しかなかった。
「此岸と彼岸の境目ね。てことは、貴方が神様で此処は俗に言う転生の間なんだね?」
〈はい。それにしても落ち着いてますね。てっきり慌てたりするかと思っていましたが〉
「祖父母がかなり強い霊力持ちだったし、あり得ない事はあり得ないって教えられてたから」
祖父母や母親譲りのとんでもない霊力と闇の血脈を受け継いだ僕は、生まれる寸前に大規模な数の妖魔に身体を奪われ、瀕死の母親が内臓器官を含む身体全てのパーツを妖魔から奪うことでこの世に生を為した。そして、父親と父親の死後は祖父母と祖父母の知人達の協力のお陰で人に戻れた。茨の道とも言えたそんな日々が、死んだからパニックを起こすなんてしない精神力を身に付けさせたのだ。
〈本来なら、貴方は百歳は優に生きたのですが、私の部下である従属神のミスで死んでしまいました。私の上司でもあります最高神のモットーが、上司の成功は部下の成功、部下のミスは上司のミス。なので、特典と言う名のギフトを付けて転生する許可が出されました。幾つかは此方で決まっていますが、貴方は魂の格がとんでもなく高く、数は無制限です〉
「まず、容姿は漫画『陰陽探偵少女遊乱人魔承録』の主人公、少女遊乱人の母親である少女遊彼方を少し中性的にした容姿。ヒロインの吉祥天子の能力である霊的な火を生み出す能力、昇火と茶吉尼天の霊獣である野干を下さい。後は追々決めていきます」
〈分かりました。あと、私と最高神が決めたギフトも付けておきますね。それから、貴方が転生する世界はDOG DAYSの世界と限り無く同じ世界です。あっ、申し遅れました。私は、フィアナといいます。それでは行ってらっしゃい〉
フィアナと名乗った神様の言葉と共に、僕の意識は消えて行った。だけど、まさかあんなことになるなんて、神ならざる僕には想像も出来なかった。
オリ主の転生は終わり、次は原作開始前になります。現時点で、オリ主のDOGDAYSヒロインは現在ダルキアンことヒナにレオ閣下、ノワとなります。他作品からもヒロイン候補のキャラを出す予定です。