魔法少女物語   作:すぴてぁ

25 / 42
23話 瞳

ビル 屋上

 

「ふぅーん…火垂、面白そうなこと始めてる〜ちょーエキサイトなんですケド〜」

 

アリナは不気味な顔を浮かべながら言った。

 

「あんた何言ってるの…」

 

「だーから〜アリナ達にとってはエキサイトだケド〜君達にとってはバッドエキサイトってことなんですケド〜」

 

「どう言うとだ…」

 

「めんどくさいんですケド〜……早くしないと…お仲間死んじゃうヨ」

 

アリナは二ヒヒと笑いながら言った。

 

「!?まさかさっきのあんたの仲間…」

 

「そろそろ仕事終えて向こうに行ってるんじゃない〜?」

 

「くっ…行くぞ!リュドミラ」

 

「分かってるっての!」

 

エレオノーラとリュドミラはアリナを置いていき、鉄塔の方へ向かった。

 

「アリナの最高傑作に勝てるカナ〜?」

 

 

 

 

 

 

 

 

工場地区

 

「ここでいかがでしょうか?」

 

「構わない…」

 

火垂とリップルは互いに武器を構えた。

 

「火垂様、あまり無駄な労力は…」

 

「無駄じゃありません…アリナ様の指示次第ではここにいる全員を殺せます」

 

「さすが火垂様〜」

 

「ね〜」

 

「早く始めましょう……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(なんだよあいつの動き…早すぎるだろ…)

 

火垂とリップルの戦闘を見て、トップスピードは思った。

 

「なぁトップスピード…私の勘違いだったら悪い…」

 

隣にいたラ・ピュセルが言った。

 

「何かあったか?」

 

「なんかあいつ…火垂って言ったか、なんか似てないか?ヴァレンティナに」

 

「えっ……言われてみれば」

 

トップスピードも勘付いたのか、納得していた。

その会話を遠目から聞いていた天音姉妹は、

 

「月夜ちゃん…気付かれてるみたい…どうしよう」

 

「ね〜…これは、速やかにアリナさん達に報告する必要がありそうです」

 

「その必要はありませんよ」

 

「「!?」」

 

月夜と月咲の背後から声がした。

 

 

 

 

 

同時刻

 

周りが、一人一人何かに気付いたり、勘付いたりしている中…戦いは続いていた。

 

「はぁ…なかなか腕がたつな…」

 

「お褒めに預かり光栄です…」

 

(ちっ…向こうは息切れもしてない…もうここは…)

 

リップルは飛び、手裏剣を何枚か懐から取り出した。

それを魔法で一気に投げた。

 

「こんなもの…目くらましd…」

 

火垂の言葉を遮るかのように、手裏剣が火垂のつけている布を切り捨てた。

次の瞬間布は地面へ落ち、今までしっかりと確認できなかった火垂の顔がはっきりと分かった。

そこには、数ヶ月誰も見なかったヴァレンティナの面影があった。

 

(!?……似てる)

 

リップルもラ・ピュセル、トップスピードと同様に気付いたような表情を浮かべた。

しかし攻撃は止まらず、トドメにクナイを二本放った。

 

先ほどの攻撃の反動で動けずにいた火垂はもろ食らってしまう状態だった。

 

「「火垂様!?」」

 

天音姉妹は、火垂の安否を確かめるように叫んだが返事はなかった。

反動で起こった煙が収まった。

そこにいたのは、

 

「全く、危なかったではありませんか」

 

円状の刃を盾に使いガードした先程の声の主と思われる女性と、それを聞いて唖然としている火垂だった。

 

「みふゆさん…いつ…」

 

「つい先程こちらに着いたばかりですよ」

 

みふゆと呼ばれた女性は、火垂の方を向き笑顔で答えた。

それを見た天音姉妹はホッと安心していた。

 

「誰だ?」

 

リップルはみふゆにそう聞く

 

「マギウス、梓みふゆです。今回はこちらから引かせていただきますね」

 

「何故ですか?私はまだ戦えます…」

 

火垂はみふゆに反論するように言ったが、

 

「あなたも十分に消耗しています。ここは体制を立て直しましょう」

 

「分かりました…」

 

火垂はすこし不満の残るような表情でみふゆに納得した。

 

「では、月夜さん、月咲さん…火垂さんをよろしくお願いしますね」

 

「「はい…」」

 

天音姉妹もすこし不満も残りながらもみふゆの指示に従い、火垂の肩を支えた。

 

「火垂様…行きましょう…」

 

「みふゆさん…行かないんですか?」

 

月咲は未だにその場を動かないみふゆにそう問いかけた。

 

「先に行っててください。後から行きますので」

 

みふゆは月咲にそう言って納得させた。

それを聞いて疑問も残さず頷き、月咲はその場を後にした。

 

「なんの用だ…」

 

「そう警戒しないでください。私はあなた達に伝えることがあっただけです」

 

それを聞いた4人は理解が出来ず腑に落ちない顔をしていた。

 

「何か聞きたいことがあるんじゃないですか?」

 

「……あいつの顔が、ヴァレンティナに似ていたことについて…」

 

リップルはそう問いかけた。

 

「質問が直球的ですね……そうですね、私はそこまで上の階級ではありませんし、口止めされています。なのでこちらに聞いてみることをお勧めします」

 

そう言ってみふゆが差し出したのは、一枚の紙切れだった。

リップルはそれを受け取り、

 

「これは?」

 

「そこに書いている場所に行けば、口止めもされていないので全て包み隠さず話してくれます。きっと知りたいことを教えてくれるはずですよ」

 

そう言ってみふゆは、月夜達を追いかけるようにその場を後にした。

 

「何が書いてあんだ?」

 

トップスピードはリップルが持っている紙を覗き見た。

ラ・ピュセルとスイムスイムも同じように覗き見た。

そこに書いてあったのは、

 

「なにかの地図みたいだな」

 

「………でも、どこの?」

 

どこの地図かもわからない紙を見た4人は理解できず悩んでいた。

そこに、

 

「ここにいたのか?」

 

4人は声がした方を振り返った。

そこにいたのは、

 

「もしかして…勝ったの?」

 

先程までアリナと戦っていたエレオノーラとリュドミラだった。

 

「いや、向こうが一度引き上げた…」

 

「にしてもお前ら遅かったな…所々傷ついてるしよ」

 

トップスピードが2人に聞くと、

 

「あぁ…先程までマギウスを名乗ったアリナというやつに足止めされてな…」

 

「マギウス…さっきのやつらの仲間か」

 

「その様子じゃ貴方達もそのマギウスってやつらと戦った見たいね」

 

リュドミラは4人の反応を見て察したように言った。

 

「そして、今わかるのは…この町は…そして私達は、マギウスというやつらに狙われているということだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。