魔法少女物語   作:すぴてぁ

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27話 自分の意思を

ーうちらは一蓮托生ー

 

ー負けてしまった時も、楽しい時も、悔しかった時もー

 

ーそして…ー

 

ーマギウスの翼を辞める時もー

 

 

 

 

 

 

情報屋の入り口前、月夜はなかなか帰ってこない火垂とみふゆが気になり月咲とは別行動でいた。

玄関前で聴き耳をたてている月夜は、聞いてはいけないことを耳にした。

 

『本当にそれでいいの?貴方達』

 

『えぇ。私は、火垂さんについて行くつもりですよ』

 

『火垂ちゃんも……本当にご主人様のところから離れてしまうかもしれないのよ…いいの?』

 

『もう…命令違反もしました。それに…もう何を信じたらいいのかわかりません。私は、みふゆさんと中立の立場で…います』

 

 

 

「!?……火垂様……!!」

 

月夜は一度唖然としたが、自分の意思を硬くし…

 

「わ…私も、火垂様について行きます!」

 

情報屋の扉を思いっきり開け、火垂についていく決心を伝えた。

 

「月夜さん……貴方いつから?」

 

「盗み聞きをしてしまい申し訳ありません。ですが、私のこの意思は……揺るぎません!」

 

月夜の思いに驚いたみふゆだった。

しかしそれとは逆に、火垂は立ち上がり…

 

「ありがとうございます月夜。自分の本当の答えを見つけられない私のために…」

 

月夜の両手を包むように握り、感謝の言葉を述べた。

 

「それで、月咲さんは?」

 

今この場にいない月夜の双子の妹、月咲がいないことに気付いたみふゆは月夜に問いかけた。

それを聞いた月夜は、すこし不安そうな顔をして

 

「それが、先程連絡を入れたのですが……きる直前に…」

 

 

ーうち今から、あの魔法少女達にお願いしてくるから!ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉄塔

 

先日、花音の母方の親戚であるやちよの所に行ったリップルとリュドミラは、集まった全員に説明していた。

 

「里見灯花……その子が怪しいって、やちよさんが言ったんだね?」

 

話を聞いていた1人であるラ・ピュセルが問いかけた。

 

「あぁ……聞けばその子、雰囲気が独特っていうか不思議っていうか……」

 

「やちよさんはそんな風に思ってたらしいの」

 

ラ・ピュセルの問いかけにリップルとリュドミラは答えた。

 

「でもよーそいつもあのマギウスの一人ってことなんだろ?」

 

「そーだよ。うちら…マギウスの翼を指揮する一人…」

 

鉄塔の上から聞き覚えのある声がした。

 

「あっお前!あのピーヒョロ姉妹の片方!」

 

「ちょっ…その呼び方やめてよー」

 

鉄塔の上から降りてきた月咲がトップスピードに言った。

 

「何の用…」

 

「………………うち、マギウスの翼を辞めたの」

 

月咲の言葉に驚いた一同だったが、怪しいと感じた数名は武器を構えた。

 

「ふざけるな!先日まで敵対していた奴らの言うことが聞けるものか!」

 

エレオノーラが声を荒げて言った。

 

「そうだね、エレオノーラさん…貴方の言い分は間違いじゃない。でも、それがうちだけじゃないって言ったら?」

 

月咲がそう言うと、どこからか笛の音が聞こえた。

 

「月咲さんを信じてあげてくれませんか?」

 

全員が声をした方へ視線を向けた、そこにいたのは…

 

「私達も…マギウスを脱退します」

 

みふゆ…そして、笛を吹く月夜と、布で顔を伏せている火垂だった。

 

「な、なんで…」

 

「脱退すると最初に言ったのは、火垂さんなんですよ」

 

「わたくしたちはその言葉を聞き、共に行くと決意しました」

 

「うちらのことは信用できなくてもいいよ。でも、いつか道は繋がっちゃうから…」

 

火垂以外の三人は、自分の意思を伝えた。

 

「でも、その子自身はどうなの?」

 

リュドミラが問いかけた。

すると火垂は、

 

「私から……謝罪の気持ちです…」

 

そう言って奥の方を指差した。

そこにいたのは、

 

「まったく…遅いじゃないの!」

 

「まぁまぁ…落ち着いてルーラ…」

 

ルーラとたまだった。

 

「ルーラ……たま……」

 

それを見て一番驚いたのは、スイムスイムだった。

 

「でも……どうして…」

 

「えっとね……あの時襲撃されて、ミナちゃんとユナちゃんは死んじゃったんだ…でもね、火垂ちゃん…何故か私たちを殺さなかったの……」

 

たまがあの時のことを全員に説明した。

 

「あの時……頭に、なにかが過ぎりました。何かはわからないです……でも、私の行動を止めるような声でした………その声が、貴方に似ていたから…」

 

火垂がそう言って見ているには、リップルだった。

 

「…………………わたしが」

 

「もう、自分の意思を強く持つと、月夜から教えられました…たとえアリナ様に戻れと言われても……私は、もう……戻りません…」

 

火垂は、自分で顔を覆っている布を取った。

そこには、人形である彼女が出すことのない……涙を浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

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