マギウス 仮拠点
あれからちゃんとした協定を結んだことで、情報の共有のためにマギウスの仮拠点を訪れた。
部屋は相変わらず殺風景で、生活だけは出来るような状態だった。
「ここにはほかのやつらはいるの?」
「さすがですねリップルさん。警戒心が誰よりも強いですものね。でも問題ありません…ここには私達以外のマギウスはいません」
そう言われて辺りを見回し、ほかに誰もいないことを確認し納得した一同……いや、今ここにいるのは、リップル、トップスピード、ラ・ピュセル、エレオノーラ、リュドミラ、ももこのみだった。
「そういや、ほかのやつらは?」
「ほかの方達はみたまさんのお店にいますよ。親交を深めたいらしいです。あとで皆さんも……火垂さんを困らせない程度の話でお願いしますね」
みふゆは、一度間を開け笑顔のまま忠告した。
「それでまず私達から話しても構いませんか?」
「といっても俺らは情報っぽい情報はこれといってねぇよ」
「構いませんよ。協定を結ぶ条件として出したのはあなた方なんですから。こちらの情報が欲しいのは当たり前です。それでまず…火垂さんの体について……こちらの資料を見てください…」
そう言ってみふゆが広げた数枚の資料には、驚くべきことがいくつも書かれていた。
情報屋
仮拠点に向かった数名以外の魔法少女達は、みたまのお店で雑談をしていた。
「本当に…よかったんですか?私は、皆さんの仲間を…
「そんなことないよ!火垂ちゃん…私達のことは殺さなかったじゃない…」
「でもそれは……」
自分の行いをマイナスの方へ向かわせる火垂の手をたまは握り、
「ありがとう!」
笑顔でお礼を言った。
それを聞いた火垂は、恥ずかしくなったのか顔を赤らめた。
「あっ火垂様かわいい〜」
「こらこら月咲ちゃん……と、言いたいところですが確かに可愛らしいです」
「写真撮っちゃおうかな〜」
月咲、月夜、みたまのさんにんは、普段見せない火垂の顔にとても喜んでいたが、
「やめなさいよみたま。こ……火垂が困っているじゃない」
一度『小乃花』といいかけたが留まり言い直し、みたまのシャッターを押す指を止める。
「あらやちよさん、久しぶりに会ったのにお話しないの?」
「話したいことはいっぱいあるけれど、それはあの子の記憶がちゃんと戻ってからにするわ」
他の魔法少女達が火垂と話しているなか、みたまとやちよはそんな話をしていた。
すると、お店の扉が勢いよく開いた。
「たっだいまー!そして、おまちどー!」
「味は50点、元気は満点!中華飯店、万々歳でっす!」
「はい、ラーメンセット19人前!」
その扉を開けた犯人は、岡持ちを大量に持ってきた鶴乃だった。
「五月蝿いのが帰ってきたわね…」
「あれ?でも19人……向こうにいる人たち合わせても…多くない?」
やちよは呆れた顔でため息をつき、ラーメンの数に疑問を感じた月咲は、鶴乃に問いかけた。
「うん!実はね、お店に戻る途中にみんなの仲間だって言う魔法少女に二人遭遇してね、せっかくだったら一緒にって」
他の魔法少女に疑問を浮かべた一同だったが、その答えはすぐに分かった。
みたまのお店に再び入ってきたのは、
「あ…えっと、こんにちは。スノーホワイトです」
「ハードゴアアリスです…」
ヴァレンティナ達と同じ町の魔法少女である黒と白の魔法少女。
スノーホワイトとハードゴアアリスだった。
「ってあれ?なんだか人数少なくありませんか?」
「ここにいない数名は現在取り込み中でございます。もうしばらくすればお戻りになられるかと思います。私は、天音月夜でございます」
「月夜ちゃんの双子の妹の、天音月咲だよ!」
人数が少ないことに疑問を浮かべたスノーホワイトは、戸惑っていた。
しかしそれを見て落ち着かせようとしたのか、天音姉妹の二人はスノーホワイトとハードゴアアリスに自己紹介をした。
「火垂っ火垂っ!万々歳のラーメンの評価つけてくれない?やちよに聞いたらいつでも50点なの!ふんふん!」
「えっあ、えーっと……」
「やめておきなさい火垂。その子の作る中華は全部必ず食べたあと胃もたれが起こるわよ。食べるなら程々にしておきなさい」
火垂の左右での口論が始まった。
でも、それを聞いていた火垂は心なしか笑顔だった。
マギウス 仮拠点
みふゆが出した資料には驚きのことがいくつも書かれていた。
「心臓変換……」
一同が見た資料の一部には、彼女の心臓についてのことが大量に書かれていた。
「この資料は、アリナさんが試行錯誤して何枚も出来上がっています。中には失敗した時のものもあります。」
「そういえばこの資料はどこから…」
「その資料はずっと前に私がアリナさんの部屋から取り出してきたものです。もうすこし探せばまだ出てくるかもしれません…」
「て言うことは今後の行動は……」
みふゆのその言葉に一同が気付いただろう。
「はい。今後私達が一丸となって行うことは……彼女の体を元に戻すということです…」