魔法少女物語   作:すぴてぁ

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The tie that binds

意味=固く結ばれた絆


40話 The tie that binds

-あれから4ヶ月の月日が流れ、春が訪れました。ヴァレンティナさんは無事にみなさんの元へ戻ることができましたが、マギウスの二人には羽根達に妨害され、逃がしてしいました。ヴァレンティナさんとリップルさんは入院しましたが、すぐに退院できました。しかしリップルさんの左目の傷は深く、傷は残ってしまいました。医者もみなさんも眼帯を付けることを進めていましたが、本人がこのままで言いと仰っていたのでそのままの状態で過ごしています。ヴァレンティナさんの記憶は全て戻り、今ではもとのマンションで生活していますが、一つ変化がありました-

 

「小乃花、行くよ」

 

玄関から荷物を持った華乃が、小乃花を呼ぶ。呼びかけに反応して玄関へと小走りする。

先程まで小乃花がいた所にはカレンダー。今月である四月の今日の日付の所にはカラーペンでその日の予定が書かれている。

 

[みんなとお花見♪]

 

トートバッグを持って靴を履き、玄関の鍵を閉める。

二人はエレベーターを降り、管理人さんに挨拶をして出ていく。外には伊吹がスマホを弄りながら待っていた。

 

「おはよ、どう?いろいろ落ち着いた?」

 

「もう1ヶ月ですよ、落ち着きましたよ。ね?華乃」

 

そう問いかける小乃花に頷き答えた。

 

-春ですから進級だと思いますよね?違うんです、実はヴァレンティナさんとリップルさん…共同生活を始めたそうです。始めたのはひと月前ですが、考えていたのは年明けからだと言っていました。ヴァレンティナさんはやちよさんから許可をもらい、色々準備をして三月、ヴァレンティナさんのマンションでの共同生活が始まったそうです。理由を伺ったのですが内緒だと言われてしまいました-

 

「黒羽根と白羽根の残党はどうなったのかしら?」

 

「十七夜さんやアリナさんが何人か拘束して情報をはかせたみたいだけど、数が多くて…近くの街に残ってるのは確かみたい」

 

花見をする場所へと向かう道のりの途中、三人はあれからあまり姿を現さない羽根達のことについて話す。

あの日日本を離れたのはマギウスである里見灯花と柊ねむの2人のみ。羽根達はマギウスの二人が日本を離れるまでの援護を頼み、成功のあかつきには羽根達は自由にしていろという命令をくだされた。羽根達はすでにマギウスに洗脳された宗教のようなもの、平和に魔法少女をしていようと考えるものはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花見が行われる公園に到着したと同時に、小乃花は誰かに抱きつかれた。小乃花よりも身長がとても小さく、下を向かないと顔は見えないため、下を向くと抱きついてきている人物が分かった。

 

「小乃花お姉ちゃん……ぎゅ」

 

「綾名ちゃん…びっくりした〜どうしたの?」

 

抱きついている綾名にどうして抱きついてきたのかを問いかけると、綾名は小乃花の隣にいるちょっと不機嫌そうな華乃のほうを向いた。それがどういうことなのかは分からなかったが、綾名は直ぐに答えた。

 

「魔法少女の時に…抱きついたら……リップル怒る…」

 

「……どっちでも怒るけど」

 

「はいはい喧嘩しないの…」

 

華乃と綾名が睨み合っているのをみて、伊吹は下手すれば変身しかねないと思い大事になる前に二人の間に割り込む。

 

「味は50点元気は満点中華飯店万々歳!お花見出張バージョン只今参上!」

 

「お花見出張バージョン、何か違うの?」

 

「いや、ただ言ってみたかっただけだよ。さっき中身確認したけどいつもの出前となんも変わってないよ」

 

ただ今到着した鶴乃とももこ。お花見出張バージョンがどういう意味なのか問いかける小乃花だが、特に変わり映えはないようだ。

すると、花見会場の方からやちよが歩いてきた。

 

「そんなところで話してないで、荷物置きに行くわよ。何人かもう来てるから」

 

そう言われ、話したりする前に全員荷物を置くことにした。

桜の木の下に敷かれた大きなレジャーシートには天音姉妹に十七夜それに子供を抱っこして座っているつばめがいた。

しかし全員が見ているのはそのすぐ近くにいる人影。誰も見覚えがなく見たところ高校生か大学生だと思われる。

小乃花は一人その人物の正体であろう人を知っていた。もしかしたらと思い問いかける。

 

「もしかして…エレン?」

 

「…あぁ、こっちの姿では初めてだな。風深空音大学生だ、よろしくな」

 

初めて会った時のように小乃花に手を差し出す空音。小乃花はこっちの姿でも会えたことに喜び、笑顔で握手を交わした。

そんな二人を後ろで見ていた伊吹は驚いた表情をしていた。

 

「うそ……エレオノーラが、年上なんてっ」

 

「伊吹さん…そんなに驚かなくても、私は前からエレン…空音さんは年上な気がしてたし」

 

「そう言えばリュドミラ…お前はこちらだとなんと呼べばいい?」

 

そう伊吹に話しかける空音。伊吹は不機嫌そうに空音に近づき手を差し出しだす。

 

「雪乃伊吹よ……よ、よろしく…空音」

 

「年上には…敬語じゃないのか?なってないな…伊吹」

 

「うるさいわねー!!」

 

「まぁまぁお二人共…仲良くしましょ、ね?」

 

 

いつものように喧嘩沙汰になりそうな予感がしたために仲裁に入る小乃花

 

 

その後、眠たそうにしたアリナや差し入れを持ってきたみたま、十七夜も合流してお花見が始まった

 

 

 

始まってしばらくした頃、食べたり遊んだりと自由行動になり、小乃花は1人桜の木を見つめていた

その手には少しボロボロになった紙が握られていた

 

4つ折りにされていた紙を開けばそこには色鉛筆で書かれた絵。その絵は女の子が描かれ、万年桜のウワサによく似ていた

 

「ずっと忘れてて…ごめんね」

 

紙を握る力を強め、謝罪の言葉を口にした

そんな小乃花を遠目に見つめていたアリナは小乃花に声をかけた

 

「小乃花、大事な話があるノ」

 

真剣なアリナの表情をみて、小乃花は素直にアリナの後について行った。お花見会場から少し離れた場所に着くとそこには十七夜が待ち構えていた

 

「結城、実はあれからマギウスの行方を調べたのだが…いくつもの国を何度も回っているんだ」

 

十七夜は持っていたタブレットを見せた

そこには世界地図に、マギウスが言ったであろう国やそこから更にどこへ行ったのか赤いラインが描かれていた

 

「日本以外はほぼ全て真っ赤っか…」

 

「外国で魔女や新しいマギウスの羽根を増やそうとしてる…アリナ達はそう考える」

 

「かと言って戦力を一気に他国に送るわけにはいかない…日本でも羽根の残党狩りをしなくてはならない、そこでだ結城…遠征に行ってはくれないか?」

 

アリナと十七夜が呼んだ理由、それは灯花とねむの行動の追跡と各国で増やされた魔女の討伐だった

 

「いつ戻れるかは分からない…小乃花の今後に支障が出るのは確かなワケ。無理にYESなんて言わないでネ」

 

「よく考えてから返答してくれ」

 

「いいえ…答えは決まってます」

 

 

 

 

 

 

「…私に行かせてください」

 

 

 

 

 

 

 

花見終わりの帰り道、同居をしている小乃花と華乃は肩を並べて歩いていた

 

「華乃…あのね、私しばらく日本を離れることになったの」

 

「…は?」

 

「外国で増えた魔女やマギウスの羽根を狩るためにね」

 

「1人で行くの?」

 

「うん。だって他のみんなは学校とか家族とかあるからさ…私はもう家族はいないし…学校だって問題ないから」

 

無理に作った笑顔を見せる小乃花の手を優しく握りしめる華乃

 

「…行って、ほしくない」

 

「私もみんなと離れたくはないけど…私が頑張らなくちゃ」

 

「…だから」

 

 

 

 

 

 

「私も行く」

 

「え…なんで…」

 

「学校なんてどうだっていい…親とは連絡とってないから関係ない…小乃花と一緒にいれるだけでいい」

 

小乃花の胸に頭を当てる

涙を堪えているようだったため、小乃花は華乃の頭を撫でる

 

「2人で頑張っていこうよ…私はいつだって小乃花の傍にいるよ」

 

「…うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2週間後____ロンドン

 

 

家の明かりや街灯が輝く街中、そびえ建つビルの中で1番高い高層ビルの1番上に立つ小乃花___魔法少女ヴァレンティナ

ヴァレンティナの手には電源が入っていないマジカルフォン

 

「こっちに来て1週間…かれこれ魔女10体、羽根30人ってところかな…」

 

ここ1週間の結果を確認していると、後ろから声がかかる

 

「こっちの偵察終わったよ、合計合わせて4ってとこかな」

 

「うん、そうだね…」

 

ヴァレンティナの反対がわからやってきた華乃___魔法少女リップル

 

そんなリップルの声にそっけなくこたえるヴァレンティナ

 

「…寂しくなったなんて言わないでよ?」

 

「言わないよ…華乃がいるからね」

 

ヴァレンティナからの返答に顔を赤くしてそっぽを向くリップル

そんなリップルの表情をみて微笑むヴァレンティナ

 

「さて…そろそろ行こっか、夜が明けるまでには終わらせようね?」

 

「ん…それとさっき十七夜から連絡があった、明後日からはアメリカだって」

 

「うん、じゃあ帰ったら荷造りしないとね」

 

そういった後2人は躊躇なく高層ビルを降りていき、街の中へと姿を消した

 

 

 

 

 

 

魔法少女が誕生した原因でもあるアプリゲーム【魔法少女育成計画】通称【まほいく】

そしてそこから誕生した魔法少女達による殺し合い

1人の魔法少女の勇敢な行動により終息した

 

この事件のことは後に【第一次魔法少女事件】となづけられた

 

 

そしてそれからしばらくした頃、数名の魔法少女のみに届けられた謎の招待状から全てが始まった

選ばれた7人の魔法少女が互いの地区を陣地と言い表して戦う陣取り合戦

決着が着いたことにより終息はしたが、7人の魔法少女の内4人が命を落とす辛い結果となった

 

この事件をのちに【第二次魔法少女事件】と呼ばれる

 

 

そして現在も主犯の追跡は続けられているが、一応の終息がついた事件

二人の魔法少女が宗教団体のようなものを作ったことにより始まっまたのだった

魔女と呼ばれる謎の生命体を作り街に放つ、羽根と呼ばれる仲間に魔法少女達を襲わせるなど目立った犯行が多かった【マギウス】

 

その主犯が、里見灯花と柊ねむだと決定づけられたと同時に主犯の2人は海外へ逃亡

その行動偵察、妨害、報告をするために2人の魔法少女が放たれた

 

ここまでの事件を【第三次魔法少女事件】と呼ばれるようになった

 

 

主犯の逃亡により平和が訪れたと思われていた

 

 

 

 

 

 

平和は突然に崩れ去る______

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おめでとう!あなたは魔法少女に選ばれたポン!』

 

 

 

 

 

 

 

 

《第一部 完》

 

 

 

 

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