「休日に、買い物を?」
「構いませんが、その理由は?」
明久と茉子が問い掛けると、レナは
「実は、私物は幾つか持ってきたでありますが、やはり足りないのであります」
と言った
確かに、キャリーバック一つでは限界があるだろう
「特に、穂織の服が欲しいのであります」
「あー」
レナの言葉を聞いて、明久は納得したように頷いた
穂織の服は、和服と洋服が混じった物で、民族衣装に近い
最近では、外国人観光客用に多少簡易化された服が販売されている
「わかりました。今度の休みに一緒に」
「ありがとうございます!」
芳乃の言葉に、レナは嬉しそうに頭を下げた
そして、数日後の土曜日
「今日は本当に、ありがとうございます」
集まったメンバーに、レナは頭を下げた
すると、明久が
「大分、日本語の使い方上手くなったね」
とレナに言った
するとレナは、遠い目をしながら
「間違えると、女将に怒られるんです……女将怖いです……」
と言った
確かに、女将という立場からは直さないといけないだろう
しかも虚ろな目から見るに、相当厳しいようだ
そんなレナを見て、明久は
(会った時は、怒らせないようにしようっと)
と心に誓った
ふと気付けば、廉太朗が頭を抱えて踞っている
「どったの?」
「いや……素子さんに怒られて、お盆で殴られたことを思い出した……」
明久が問い掛けると、廉太朗は呟くようにそう言った
それを聞いた明久は、呆れた表情で
「怒らせるようなことをしたからでしょ……何したの?」
と再度問い掛けた
すると、廉太朗は
「……ちょっと、つまみ食いをした」
と言った
それを聞いた明久は
「そりゃ怒られるから……アホでしょ」
と呆れて首を振った
すると、廉太朗は
「だからってよ、お盆で殴るこたぁないだろ? 凄い痛かったぞ?」
と文句を言った
すると、明久は
「多分、お爺ちゃんが容赦するな。って言ったんじゃないの?」
「……やべぇ、予想出来る……」
明久の言葉を聞いて、廉太朗は両手両膝を突いた
すると、芳乃が
「彼は、何があったんですか?」
と問い掛けてきた
それに、明久は
「情け容赦ない現実に、うちひしがれてるだけ」
と言ったのだった
そして一行は、買い物に向かった
最初に行ったのは、ランジェリー店
流石にそこは、明久と廉太朗は近くのコンビニで待機することにした
しかし、気付けば廉太朗の姿が無く……
『貴方は、なんで平然と混ざってるんですか!!』
『ぐほぁぁぁっ!?』
茉子の怒声が聞こえて、廉太朗が道路に叩きつけられた
そして起き上がろうとした廉太朗の頭に、ゴンッと丸太が直撃した
その光景を見た明久は
「……他人の振りしとこ……」
と見捨てた
数分後、気絶してる廉太朗を紐で引きずりながら一同は目的の服屋に来た
廉太朗は外にある狸の置物に縛り付け、明久も中に入った
どうやら、明久のも一緒に買うつもりらしい
明久は
「僕が払うよ?」
と言った
だが、茉子が
「プレゼントということで、私達が払いますよ」
と言った
そう言われては、明久は引き下がるしかなかった
その後、芳乃と茉子によって明久は蒼を基調とした服を
レナは、黄色を基調とした服を買ってもらった
外に出ると、廉太朗が起きていて
「なぜ、俺は縛られてるんだ」
と首を傾げていた
それに対して、明久は
「自業自得だよ、バカ」
と言って、軽く叩いたのだった