「その欠片から……タタリが?」
みづはの話を聞いて、明久は思わず首を傾げた
するとみづはは、一度頷いてから
「すまないが、詳しくはもう少し待ってくれ。今常陸君が、安晴さんを連れてくるから……」
と言った
その数十秒後、部屋の襖が開いて
「明久君が目覚めたって?」
「大丈夫ですか?」
と安晴と茉子が、入ってきた
それを明久は、泣き止んだ芳乃に支えられる形で出迎えた
その後、机の方に体を向けると
「では、本題に入るよ」
とみづはが言った
本題、つまりは欠片に関することだろう
「まずこの欠片だが……」
みづははそう言って、一つの欠片を机の上に置いた
そして、ゆっくりと
「この欠片は、明久君が回収してくれた二つ目だ……」
と語りだした
「私が調べたのは一つ目なんだが……その一つ目を砕いて、成文を調べようとしたんだ……しかし、砕いた欠片が一つに戻って、タタリが現れた」
「それで、診療所に……」
みづはの説明を聞いて、茉子は納得した様子で顎に手を当てていた
「私は予想外の事態に固まっていて、タタリの一撃を受けて気絶してしまったんだが……それはさておき」
みづははそう言って、白衣のポケットに中からもう一つの欠片を取り出した
そして、二つの欠片を少し離した状態で置いて
「私の考えが確かなら、これから起きることを見ていてほしい」
と言った
それを聞いた四人は、ジッと欠片を見た
そして、十数秒後だった
「な……」
「か、欠片が……」
「ひとりでに……」
全員の見ている先で、欠片が震え始めたのだ
しかも、ゆっくりと二つの欠片が近づいていく
それを、呆然と見ていると
「うわっ!?」
「眩しっ!?」
全員の視界を、光が染めた
光が収まり、全員はゆっくりと目を開いた
そして、見つけたのは
「一つに……なってる……」
「はい……二つ分の大きさになってます……」
二つ分の大きさになった、欠片だった
それを見たみづはは、頷いてから欠片を持ち上げて
「やはりか……」
と呟いた
そしてみづはは、その欠片を摘まんだ状態で見えるように掲げて
「この欠片は、呪具だったんだ」
と言った
「呪具……?」
「呪いに使われた道具、という意味だよ」
明久が首を傾げると、みづははそう説明した
そして
「恐らくこれは、元々は一つの宝玉だったんだろう……そして、これを持っていた兄が死に際にこれに祈った……本家を許さない。未来永劫に呪う……とね……そして、砕いたか砕けたのかは不明だが、砕けたことで、呪いは発動した……」
と語った
「それが……中心……」
芳乃がそう呟くと、みづはが
「はい……ですから、これを集めましょう」
と言った
「どういうことだい?」
と安晴が問い掛けると、みづはは
「欠片を全て集めて、本来の姿に戻させるんです。それにより、呪いは収まるはずです」
と言った
今、明確な目的が決まった
それを聞いた明久は
「じゃあ、それを集めないとね……僕も、頑張りますよ」
と言った
だが
「その前に、明久君は療養すること」
「そうですよ、ゆっくりしてください」
「しばらくは安静です」
安晴、茉子、芳乃の三人にそう言われて、明久は苦笑するしかなかったのだった