「う……」
と明久は声を漏らして、目を覚ました
そして明久は、視線だけで窓の方を見た
外は既に、かなり明るい
(お昼頃……かな?)
と明久が思った
その時
「起きたか、ご主人?」
とムラサメの声が聞こえた
声のした方を見ると、ムラサメが浮いていた
それを見た明久は
「あれから……どれ位経った?」
と問い掛けた
すると、ムラサメは
「約一日と半だな……ご主人、丸一日は眠っていたのだぞ?」
と言った
それを聞いて、明久は
「一日経ってたのか……あの男の子は、見つかったんだよね?」
とムラサメに問い掛けた
するとムラサメは、何処か呆れた様子で
「少しは自分の事を気にしろ、まったく……」
と言って、首を振った
そして
「ああ、無事に見つかった」
と教えた
それを聞いて、明久は
「それは、良かった」
と言って、起き上がろうとした
それを見て、ムラサメが
「待て、無理をするな。ご主人!」
と明久を制止した
そして
「駒川の者が言うには、右肩の傷の他に全身打撲に擦過傷が多数有ると言っておった。少しは大人しく休んでおれ!」
と言った
すると、襖の向こうから
『ムラサメ様? どうしました?』
と茉子の声が聞こえた
そして、襖が開き茉子が入ってきた
入ってきた茉子は、明久が僅かに上半身を起こしてるのを見て
「明久さん!?」
と慌てて、明久に近寄ってきた
そして
「大丈夫なんですか!? お体の調子は!?」
と明久に問い掛けた
すると明久は
「何とか大丈夫だから、落ち着いて」
と茉子を宥めた
それを聞いて、茉子は
「心配したんですよ……丸一日目覚めないから」
と言った
そして、明久の体を支えながら起こした
すると明久の視界に、明久の布団に寄り添う形で眠っている芳乃の姿が映った
すると、ムラサメが
「吾が輩が見てるから休め、と言ったのだがな……休まず看病していたのだ」
と言った
そして、茉子が
「芳乃様、明久さんが怪我したのに責任を感じてましたから」
と言った
その時
「ん……」
と芳乃が起き上がった
そして、明久を見ると
「大丈夫ですか!? 怪我は痛みませんか!?」
と明久に問い掛けた
それを見た明久は
(おう、デジャヴ)
と思った
そして
「流石に右肩は少し痛むけど、大丈夫だから。落ち着いて」
と芳乃を宥めた
すると、芳乃は
「良かった……心配したんです……目を覚まさないかと……」
と安堵の息を漏らしながら、明久の肩に手を添えた
その時、明久は見た
芳乃の頭に、犬耳が生えたのを
それを見た明久は
「……頭も打ったのかな……ありえないのが見える」
と言いながら、目頭を押さえた
それを聞いて、三人は揃って首を傾げた
すると明久は
「いや、あのね……芳乃さんの頭に……犬耳が見える」
と言った
それを聞いた芳乃は、顔を真っ赤にしながら犬耳を手で隠した
そして
「こ、これは幻覚です! 幻です!」
と声を上げた
「え、えっと……」
それを見て、明久が困惑していると、襖が開いて
「起きたみたいだね、明久くん」
と安晴が現れた
そして安晴は、歩みより
「無事目覚めてくれて、何よりだ」
と言った
そして、芳乃に視線を向けて
「芳乃、もう説明するべきだ。彼も当事者になったのだから」
と言った
そして明久は、現状を知ることになる