魔法使いの嫁〜AnotherStory〜   作:ケニーF

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日常編って言っていいのかな〜?
(そもそも魔法使い日常って何?ハリー○ッター読んでもあんまわかんないよ!)


第十二話『2つの手紙』

「それで…用事っていうのはこれなんだ。」

 

家に上がったサイモンさんはテーブルの上に5つの手紙を置いた。

別に魔力も感じられないし、ただの手紙のようだ。

先生はその一つ一つを手に取り読み始める。

 

「少し待って。今読むから。」

 

「ああ。構わないよ。今回は厄介なものも多くてね…」

 

「あ、あの…」

 

話が途切れたところでサイモンさんに声をかける。

先生は熱心に手紙を読んでいる。

サイモンさんは正面の先生からその脇に座る僕へと目を向けた。

 

「ん?なんだい?」

 

「サイモンさんもこれ見えるんですか?」

 

最近はあまりに見えすぎて普通になってきたが…家の中にはよくわからない生き物が飛んでいた。羽の生えたカエルのような…トカゲのような…ドラゴンって感じよりサンショウウオって感じのやつだ。きっと妖精…もとい隣人の一種なんだろう。しかも僕の肩がお気に入りらしく、この2日位でよく乗るようになっていた。まあ先生も何も言わないし、かわいいから別にいいが…

そんな生き物を指して聞く。ここに来た時点で彼が見えている可能性は高いが…

 

「ああ!もちろん見えるさ。まあだからって魔法や魔術が使えるわけじゃないけどね。ほんとに見える程度さ。」

 

そう返すサイモンさんの顔は少し寂しそうではあった。

 

「昔からそう言うものはよく見えたんだ。親が熱心な人でね、そう言う意味では彼らには嫌われてはいたが、子供心にこんなに美しいものがみんなに見えないのはもったいない。なんて思ったものだよ。」

 

「怖くなかったんですか?」

 

聞いてから思ったが、変な質問だ。この数週間一度も怖いなんて思ってこなかったのに…突然、他人に見えないことが不気味に思えてきた。

さすがにこの質問には手紙を読んでいた先生も顔を上げた。

 

「怖くなかった。といえば嘘になる。とても不気味ではあったよ。けど僕の住む街には魔法使いが住んでいてね。いろいろ教えてくれたんだ。彼らへの接し方。簡単なおまじない。そうしていくうちに、恐怖を感じることは減ったね。ただ…」

 

彼の表情が少し曇る。

 

「ただ…ごくたまに。どうしようもなく。孤独を感じることはあったよ。」

 

「他人に見えない。これが如何に孤独か…教会へ行くまではそういう日もあったね。その点、君は幸せ者だ。」

 

 

「えっ?」

 

「どういった経緯かは聞かないが、エルダは必ず君の良き理解者になってくれる。」

 

「サイモンおだてても何も出ないわよ…」

 

あれ?ちょっと照れてる?

 

「なぁに。ホントのことを言ったまでさ。ハハッハハハ」

 

笑顔で先生に返すサイモンさんにさっきの曇り顔はなかった。きっと彼が言いたいことはそういうことなのだろう。

 

しばらく雑談をしていると、先生が5つの手紙を読み終わった。

 

「サイモン。あなたの…つまりあなたがた教会からの依頼はわかったわ。前の一件もあるし…そうねこの2件だけ受けてあげる。」

 

そう言って先生は二つの手紙をサイモンさんに渡した。

 

「2つだけかい?まあ…確かに残りの3つは急ぎではないけど…」

 

サイモンさんが先生の受けた依頼を確認しながら続ける。

思っていたほどではなかった。ということだろう…

先生もここは譲る気がないらしい。キチッとした座り方からよくわかる。

 

「こっちもセトがいるしあんまり危険な物事や、遠出するわけには行かないの。」

 

言い訳にされた気もするが本人にその気はないようだ…

 

「あっ…もしかして、僕のせいですかね…」

 

少し心配になった。ゆっくりサイモンさんの顔を見ると、意外にもそこには笑顔があった。

 

「そんなことは断じてない。神に誓ったっていいさ。君のせいなんてことはないよ。そんなに周囲に気を使っておどおどせず、もっと君らしさを前に出していいんだ!そうだろエルダ。」

 

隣に座る先生もまた微笑みながら

 

「そうよ。もともとこれ全部は受ける気はなかったし。あなたが気を使うことでもないわ。」

 

と言って、彼に同意した。その言葉に嘘はなかった。

 

「はい…ありがとうございます。」

 

ちょっと場が落ち着いたところでサイモンさんが椅子を立ち

 

「さて!それじゃそろそろおいとましようかな。それじゃ!手紙の一件頼んだよ。」

 

と言って机の上に先程の二つの手紙を置き出口へ向かった。

 

「そう。気をつけてね。」

 

玄関まで見送りに来た先生が声をかける。

 

(僕も…)

 

「あ…あのー」

 

「ん?どうかしたかい?」

 

「あ、いえ………今日はありがとうございました。」

 

まっすぐとまえをむき、頭を下げた。

 

「ハハ。そんな固くしなくていいよ。こっちこそ。今日は楽しかった。そうだ!最後に君にいいことを教えておこう。」

 

何か思い出したかのようにサイモンさんが止まった

 

「なんでしょう?」

 

「魔法使いとして行くのなら、薬をつくるといい。僕もある魔法使いに助けられててね。魔法使いの作る薬は秘薬と呼べようものとなる。君もきっといい魔法使いになれるよ!それじゃ!」

 

そう言ってサイモンさんは帰っていった。

 

「なんか、明るくていい人でしたね。」

 

「そうかもね。けど胡散臭いのは相変わらずってとこね。」

 

さて…

 

「今日は予定変更!この依頼の話と…取り急ぎあなたに魔法道具が必要になったからそのアポ取りと…これは忙しくなってきたわ!」

 

元気よくしている先生を見ていると、僕自身もなんだか楽しくなってきた。

 

「まあ、まずはこの二つの手紙を説明するわ。」

 

再びイスに戻り先生は手紙を広げだした…




手紙の内容は如何に?!

ちなみに残りの3つの行方は皆さんよくご存知だと思いますよ!
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