魔法使いの嫁〜AnotherStory〜   作:ケニーF

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いつもの章終わりの処理回パート1
今年もよろしくおねがいします。


第二十七話『学院からの魔術師』

朝日が窓からさす。鳥はさえずり、外は夏終りの気持ちの良い風が吹いている。とても気分のいい朝だ。目覚めが顔を蹴られたなんて理由じゃなきゃ…

 

「ルキア!いい加減人のベッドに上がり込むのはやめろ!今日で何回目だ!」

 

ベッドの中から気持ちよさそうな表情でルキアの顔が出てきた。

 

「ん…んにゃ…おはよう〜セト。」

 

「聞いてるのか!?人の話を。」

 

そう言って彼女をベッドから蹴り出す…これもなんだかルーティンになってきたな

 

あれから数日たち比較的落ち着いた生活をしている。比較的だが…

結局トランクの残り物や動物たちや鱗とかの後処理は学院から人が来てからってことになった。

帰ってきた翌日には来た教会のサイモンさんとは違って、担当のアドルフって人はけっこう呑気なようだ。

1週間以上たった今日、やっと来るらしい。こっちは鱗の誘惑と対決させられっぱなしだったのだから取るものは取らないと気が済まない。

 

そういえばサイモンさんが来たときの第一声はボソッと「また増えた」だった。これにはルキアも怒ってた。ただでさえ教会と隣人は仲が悪い。それに追い打ちかけちゃまあしょうがないな…そういや先生も怒ってたな。教会からの仕事だって言って持ってきたのに実は学院からでした。ってのがどうも気に入らなかったらしい。ぶっちゃけ僕はどっちでもいいんだけど…先生的には学院にいいように使われたのが納得いかんと。

まあそんなこんなでサイモンさんはけっこう絞られてから帰っていった。ちょっと…いやかなり可哀想だったので、柚子の蜂蜜漬けを少し譲っておいた。

 

さて、ルキアを引っ張って部屋の外に放ってから着替える。そうしないともう大騒ぎだ…僕の上裸でもうなんかすごいんだもん。人の形になってるのは体力を使うとか、ぶつくさ言う割にはルキアはなぜかセントールの姿をあまりしない。まあ、おおよその検討はついてるが…

 

「セト〜!なんでいつも外に出すの〜!私寒い!」

 

「なんで外に出されるのか自分の胸に聞いてみろ!君は帰ってきた翌日の朝に何をやった?」

 

「……………セトが着替えの途中にベッドに押し倒そうとしました。」

 

「そうだな、それで何か言うことは?」

 

「ごめんなさい。」

 

実はその後二人仲良く先生にこっぴどく叱られたのだが…

 

「先生にも言われたろ?ダメだって。なのに人のベッドに入ってるし。私は床でも大丈夫〜なんて言ったのはどこの誰だった?」

 

ちなみにその時、先生がどうして人と妖精が一線を越えちゃいけないのかってのを教えてくれた。

なんでも、その行為自体呪いの対象になり二人の命が危険に陥ったりすることがあったり、仮に子ができたとしてもほぼ確実に忌み子になったりとまあろくなことが無いだけでなく周りにも迷惑をかけてしまうらしい。

 

着替えも終わり部屋の扉を開けると、泣き出す寸前みたいな顔のルキアがいた…僕がそういうの弱いの知っててやるんだからずるい子だよ…

 

「…ったく。反省ってのをしてくれよ。」

 

「はーい!」

 

反省する気ゼロ…

 

ダイニングに行くと先生がいつものように朝食を出してくれていた。

 

「セト、おはよう。」

 

「おはようございます!」

 

「ねえ、エルダ。私は無視〜?」

 

「朝からお楽しみだったわね。ルキア?お は よ う」

 

「うっ………お、おはようございます…」

 

もうこのやり取りも普通に感じられるようになった。

爺やとはいつも朝の挨拶くらいはしてたのに、なんでこんなに新鮮に感じるんだろう?

そんなことを考えながら席につく。

テーブルの皿は3枚。ルキアも一緒だ。こういう生活をしてると、使い魔と言うよりは家族って感じがする。

 

「二人ともちゃんとコミュニケーションとれてるなら別にいいけど、前も言ったけど節度ってのを考えなさいね。ああそれと、今日は昼前にはアドルフたちが来るわ。セトはあのトランクを降ろしておいてね。」

 

やっとだ…やっと拾った諸々を整理できる。正直言ってあの男の売り物って時点で不気味だし怖いし…なんで持ってきちゃたんだろう。はぁ…

 

食器を片付けながらルキアに頼み事をしておく。

ピュティアのエサの準備だ。サーパポートは雑食で何でも食べるらしいが、鰯でいいんだから楽なもんだ。イギリスでも安い部類だし、下処理もしやすいし(切り身のも多いんだが、いかんせん鮮度が低くてかなわない。)

 

ルキアってけっこう繊細な子で手先も器用。こう言うのは得意らしい。

 

食器洗いやらは僕の仕事。先生は庭のハーブたちの世話を朝一番でやっている。ここに来てやっと日常ってのを謳歌してる気がする。

 

さて、一段落ついて

庭で先生を手伝っていると二人の人間が来た。

例のウサギの人形も走り回っている。

 

「ごめんください。先日ご連絡させていただいた、学院の者ですが。」

 

若い声が聞こえる。この間の森でも聞いた声だ。

匂いも覚えてる

 

「はーい!今行きます。」

 

仮にも学院の代表。どんなのがくると思って扉を開けると、

 

「どうも。学院のアドルフ・ストラウドと言います。よろしくおねがいします。」

 

すっごいバカ真面目なメガネの人が一人。(この人は森にいた人だ。)と

 

「わぁぁ!見てよアドルフ!彼が噂の魔法使い君だろ?本物だ!いや〜本物のアガヴェエクネの魔法使いなんて始めてみたよ!感動だなぁ〜!」

 

すっごいバカっぽいメガネの人が一人だ。

 

この人たちとうまくやってけるだろうか…不安になってきた




思いの外長いから分割するわ…
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