魔法使いの嫁〜AnotherStory〜   作:ケニーF

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やっとこさここまで書けた、、、
飛翔編最終回です。


第三十四話『休息の終わり』

「さて、それではそろそろ鱗をかえしてもらおうかの」

 

杖の話もひと段落し、会話の話題は本来の目的へと戻っていた。

鱗は僕のカバンの中に小箱に入った状態で入っている。

直接触れることがどういうことかは先生が身をもって証明してくれたし、ここ数か月の間自室に置いていた僕もよく実感していた。

 

「はい、この中にドラゴンの天鱗が入っています。」

 

ガサゴソとカバンを漁り小箱を引き出しリンデルさんへ手渡した。

 

「うむ、たしかにうけとったぞ。ところで、、、」

 

リンデルさんは不思議そうに箱を見つめている。

 

「どうしてまたこのような魔力封じの小箱なぞにいれてきたのだ?」

 

「それは、、、触れるとどうにも危険なもんで。ねぇ?」

 

ちらっと先生のほうを見やると先生はオホン!と咳払いをした。顔も少し赤い

 

「え、えぇ。強い魔力を持つものっていうのは多少の危険をはらんでるわね。」

 

あからさまにおまぬけな反応をする僕らを見てリンデルさんは大笑い。

 

「ハハハハハッ!そうかそうか。【記憶と欲求】か。おぬしらには悪いことをしたな。そうかそうか、エルダ。おぬしもか。ハハハ!」

 

「そ、そこまで笑うことはないでしょうに!」

 

先生が顔を真っ赤にすることなんてそうそう見られない気もする。あっいや鱗の一件で見たか、、、

 

「まあまあ。しかし、鱗自体には傷もなく何かに利用された形跡もない。主らが大切に保管してくれたが故だ。礼を言わねばな。」

 

そういってリンデルさんは小さな巾着を先生に手渡した

 

「お金については学院(カレッジ)がどうにかしてくれるだろうから、私からはこれをな。」

 

巾着の中にはなにか石のようなものが入っているようだが、、、

中を見た先生が少し驚いた表情でリンデルを見た。

 

「あら、ずいぶん珍しいものをくれるのね。ベゾアールなんて。」

 

ベゾアール、、、たしか山羊や牛の胃から見つかる石だ。

 

「解毒に使う石でしたっけ?」

 

「ほう。よく学んでおるな。やはり優秀な師を持つとはこういうことかの。」

 

リンデルさんは顎に手を当て感心した様子だ。

褒められた先生はまんざらでもない。

 

「まあ、何かと役にたつものじゃ。持っていくといい。」

 

「ありがたくもらっておくわ。それじゃあそろそろ、、、」

 

まだ日が昇りかけのころにここについたが、もう暮れる一歩手前だった。

 

「そうか、もうそんなに経ったか。やはり若い者たちといると時の流れが速く感じるものよなぁ。二人とも、いや三人とも、また来るといい」

 

言葉からは寂しさと期待が香っていた。

 

「はい!今日はありがとうございました。」

 

僕らはリンデルさんにお礼を言い谷を出た。

 

その道中の話題はやはりドラゴンたちのことが大部分をしめることになった。

 

「それで、すごいんですよ!崖から飛んだと思ったらスーッと滑空していくんですよ。」

 

「そうそう。あれには私も肝を冷やしたわ。」

 

先生はにこやかに僕とルキアの話を聞いていた。

僕の話が面白いっていうのはわかるが、あんなににこにこするもんかな?

そう思っているとルキアが僕に耳打ちした。

 

(セト。エルダはね、最近スランプ気味で暗かったあなたがこんなに明るく喋っているのがうれしいのよ。べつにあなたの話がうまいわけじゃないのよ~)

 

なんかさらっと嫌味言われた気がしたが、、、

 

「ん?そうしたの二人とも。」

 

小声で話す僕らを先生が不思議そうに見つめている

 

「いや、何でもないですよ。」

 

「そうそう。何でもない何でもない!大丈夫よエルダ。」

 

こうも隠し事へたくそな二人組がいるだろうか、、、我ながら滑稽だ

それに追い打ちをかけるようにルキアは露骨に話題を変えた

 

「あっ!そういえば!帰るときにリンデルからもらったあの石はなんなの?私知らないわ?」

 

「あぁ、これね」

 

先生は上着のポケットから巾着を引っ張り出した。

 

「そうね、、、せっかくだし、ここは 勤 勉 なセトに教えてもらおうかしらね~」

 

隠し事したかるーい腹いせは見事に僕へクリーンヒットした。

 

「え、えっと、、、たしかベゾアール石でしたよね。これは山羊などの動物の胃からとれる石で解毒の作用があります。」

 

ぎこちないがとりあえずあっているはず。

 

「うーん70点ね。」

 

「えっ!?」

 

「解毒っていうけどこの石をどうやって使えば解毒できるのかしら?」

 

ん?そういえば、、、どうするんだっけ?

 

「エルダも意地悪ね。知らないことわかってたんでしょ?」

 

いつのまにか敵が増えてる、、、

 

「フフフ、まあね。でも中途半端な知識が危険なことは事実よ。杖が欲しいとか言っていたけど、まだまだセトは勉強が必要ね。」

 

家に着いたらお勉強祭りだなこりゃあ、、、

やれやれと思いながらも久しぶりに戻ってくる日常を前に安堵のため息が漏れた。

ほほをなでる風ははやくも冬の香りを運び始めていた。




やばい、、、文の質が分かりやすく落ちてる。
申し訳ありません。

あと、ベゾアールでの解毒の方法は口に押し込むだけ。毒に浸すことこそが解毒方法なのです。ちなみに一般人が使うとヒ素の毒くらいしか直せませんが、魔法使いたちの手が加えられたものはほとんどの毒を治すとか、、、
貴重品で高値でしかも広域で取引されていたらしく、ヨーロッパだけでなく中国の漢方にも存在します。

ちなみにセト君は久しぶりに日常が戻ってくるといっていますが、あの鱗がそれだけ彼にいろいろな影響を与えていたということなのです
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