魔法使いの嫁〜AnotherStory〜   作:ケニーF

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オリ設定の解説回と、、、



第九話『竜舌蘭の花』

「確認だけど。昨日私が行ったこと覚えてる?」

 

昨日といえばおそらく卵発言の後のことだろうなぁ。

 

「魔力の発現が遅すぎるって話ですよね。」

 

エルダさんは うん と頷いて続けた。

 

「具体的に言うと魔力の発現ってのは普通なら生まれた時からしているはずって話なのよ。まあ遅くとも物心ついた頃にはってやつね。」

 

「え、、、それって!」

 

衝撃の事実か!?

 

「やっぱり覚えてないのね、、、物心ついた頃にはの下りは昨日話したわよ。」

 

あれれ?おっかしいぞぉ?

僕の若干間抜けな反応にエルダさん ため息出てるよ、、、

 

「はぁ〜まあそうなるわよね、、、それでね、つまり貴方は遅すぎるわけよ。あなた今いくつ?」

 

「ええと、じきに二十歳です。」

 

「やっぱり遅いわ。まあ過去に報告が無かったわけじゃないけどね。」

 

「前例ってやつですね!」

 

頷くエルダさんを見て希望が湧いてきた。ジャックは脅しまくってたからなぁ。

 

「はっきりした記録があるのは実験だけどね。今やったら虐待レベルのものよ。」

 

「人体実験ってやつですか?」

 

雲行きが怪しく、、、

 

「産まれてすぐほんとに間もない時に、親や魔力から離れた所で成長させるって言う実験。具体的には特殊な結界の中で育てて魔法や魔術、隣人との遭遇を避けるってもの。」

 

「親とも離れるんですか、、、」

 

子どもに選択の余地は無い、、、でもなぜそんな実験を?

 

「才能は親の遺伝が多いからね。接触は避けたいってわけ。それで実験は成功。あえて接触させた24まで一度も才能の発現は無かったそうよ。」

 

続けようと口を開くエルダさんに口を挟みたくなった。

何故、、、

 

「何故、そんな実験をしたんでしょうか?話を聞く限りメリットがないんですけど、、、」

 

「話は最後まで聞くものよ。」

 

その質問はお見通しって感じの口調でエルダさんは言った。

 

「確かにここまでの話だったらメリットは見当たらない。だけど、あなた自身はどうかしら?」

 

(自分自身?、、、アッ!)

 

はっとした僕の顔を見てエルダさんは満足した様子で続けた。

 

「そう。例の隣人に好まれやすい体質、、、夜の愛し仔(スレイベガ)と似た性質の能力。」

 

ジャックからも聞いたがやはり抽象的なところが多い。

 

「そうね、、、果物の熟成ってあるでしょ。採らずに置いておくとどんどん甘くなるって話の。あれと似た考え方よ。外界に晒されない魔力はよく練られ上質な物になっていくの。」

 

なるほど。ようやく魔術師達の目的が分かった。

 

「つまり、、、」

 

「そう!より良い魔力を求めた結果がその実験だったってわけよ。まあ昔は実験なんかしなくても一定の割合で遅咲きの人間はいたようなのだけど、記録は多くないわ。」

 

「結局は謎が多い能力なんですね、、、」

 

過去のことがわかっても、、、じゃあ僕は一体?やはりローブがなにかしたのだろうか?

 

「今回のあなたの場合は昨日も言ったけどローブの人間が怪しいわ。上質な魔力はだんだん周りにも分かるようになるから、何かの実験をしようとしたのかもしれない、、、けど」

 

エルダさんは僕の全身を見ている。確かに僕は何もされてないのだ。

 

「まさに断定はできないってやつね。私も本物の卵を見るのは初めてだからこれって事が言えないの。何か他に聞きたいことある?答えられる範囲なら大丈夫よ。」

 

ジャックのときよりは正確な情報だが、上質な魔力なんて話信じられない。

 

「今まで魔力と縁もゆかりもない生活をしてきた分なかなか信じられないです、、、僕がそんな強力な魔力の持ち主だなんて。」

 

この質問が来るのは分かっていたようだ。ニコッとしながらエルダさんは答えてくれた。

 

「フフ。自覚がないだけよ。なんせいくら隣人が見えたからって短時間で魔力の存在を呑み込みここまで来てしまうんだからね。その異常なスピードの理解はいい証拠よ。」

 

初めて気付いた!そういや僕がここまで来るのに一ヶ月経ってないのか!確かにルーシーと逢った時のことを思い返すと驚かなさすぎに思えてくる。やはりホントの事なんだろう。

 

「思い当たる節があるようだし。納得できた?」

 

「はい。あともう一ついいですか?」

 

「ええいいわよ。」

 

これは僕にとって最重要問題だ。

 

「私はこれからどうしたほうが良いですか?」

 

エルダさんの顔が突然曇った。

 

「あなたは何を望んでいるの?今まで通りの生活?自身の魔力を使う生活?どちらを選んでもそう悪くはないはず、、、」

 

「僕は、、、」

 

そんなの決まっている。

(だいたい普段の生活に戻ったらこの小説終わりだぜ。)

 

「僕は自分のこの力(魔力)使って世界を知りたいです。今までの生活じゃ絶対に得られない何かが欲しいんです!初めて隣人を見たとき、、、その、、、綺麗だったんです。美しいって思ったんです!この不思議な気持ちに正直に生きたいんです。だから…」

 

そこまで話すと間髪入れずエルダさんが返してきた

 

「それだったらカレッジかいい魔法使いを紹介するわ。」

 

「えっ?」

 

意外だった。てっきりこの人自身が受けてくれると思っていたが、、、

そういえばジャックからもらったチケットには手紙がついていた。

 

 

『エルダに会いに行く上で最低限は知っておくこと!トップ4

その1 魔法使いは基本長寿(百年くらいはわけないです)

その2 妖精のことを妖精って呼ばずに隣人とかお隣さんと呼ぶこと。(怒る妖精はほんとにキレる)

その3 魔法使いは別に杖がなくても魔法は使えます。

その4 カレッジにも魔法使いはいます。

それともおまけのその5…』

 

ついさっきまで忘れていたがや~っと思い出した。忙しいからってあの手紙を蔑ろにしてたぁ〜〜!

 

『その5 おそらくエルダは弟子をとりません。』

 

なんじゃそりゃぁぁ!

 




弟子になりたいセトと弟子を取らない一点張りのエルダ
果たしてこの行方は、、、

次回『魔法使いの弟子』
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