ストックが切れているのとまだリアルが少し忙しいので次回更新は1週間以上掛かるかもしれません(2月10日)
三次試験は終了した。
寝るかゲームするかしかしていない私からすれば試験要素が一切なかった。
通過者は25名だ。ゴン達も順当に通過している。
原作キャラが落ちたらちょっと面白いと思うが、ゴン達はいい人なので落ちるならヒソカかイルミのどっちか落ちろ!
三次試験の試験官だったサングラス?をかけた背の低いモヒカン男から残りの試験が四次試験と最終試験のみだということを伝えられる。
そして、四次試験の内容も発表され『狩る者と狩られる者』を決めるクジを引くことになった。
「今から1枚ずつクジを引いてもらう。それではタワーを脱出した順にクジを引いてもらおう」
モヒカン男がそう言ったのだが、誰もクジを引きに行かない。
モヒカン男がなんか凄いピクピクして怒ってますよー?
「アリス、行かないのかい?♠」
「へっ、私!?」
「ボクが知る限り、君が一番にタワーを脱出したはずだよ♣︎」
「そうだっけか……」
まったく一切記憶にございません。
「え!? アリスが一番だったの!?」
ゴンが驚いている。私も驚いている。
というかヒソカとイルミ以外の受験者全員が驚いている状況だ。
そういえば、私がはじめて起きたときヒソカとイルミしか部屋にいなかったな。
「いまいち記憶にないんだけど、私が1番みたいだね」
(コイツ……私にあんな暴言を吐いておいて記憶にないだと!?)
「406番!はやく……クジを引いてくれないかな?」
モヒカン男がめちゃくちゃピクピクと震えながら、凄く怖い笑顔で私にクジを引くように促してくる。
なんか薬物中毒者みたいで凄く気持ち悪い。
私が気持ち悪いものを見るような目で見ていたら、何故か凄い形相で見つめ返してきた。
もしかしたら、ロリコン野郎なのかもしれない。
あまり近寄ると襲ってくるかもしれないので、出来るだけ距離を取るようにしてクジの入った箱からクジを抜き取る。
それで気を良くしたのかモヒカン男はますますビクビクしている。完全にラリってる感じだ。
私はハンター世界の世紀末具合の凄まじさを改めて認識させられた。
私がハンター協会の会長なら薬物中毒ハンターのトリプルハンターに認定してあげるのに。
それから全員がクジを引き終わったので、四次試験会場のゼブル島に船で移動する。
ゼブル島へは2時間ほどで着くらしい。
あと、ここに残った25名には来年のハンター試験への無条件招待券が与えられると案内役のお姉さんが教えてくれた。
ちなみに、私の狩りの対象は198番だ。
何故か皆ナンバープレートを隠してしまった。
だが、狩られるだけの子羊と違って、私は強者の余裕を見せつけるために敢えて胸元にプレートを残して、無い胸を精一杯張っている。
受験者諸君の視線は私の胸元に釘付けだ。
全宇宙のアイドル的幼女である私は時にはファンサービスを行って、哀れなオタク共に夢を与えるのも仕事の内なのだ。
流石に私が美幼女すぎるからって胸ばっかり見るのはいけないと思う。
モヒカン男に続き、今年は新たなロリータハンターが誕生してしまうかもしれない。
モヒカン男は薬物中毒ハンターのトリプルハンターにして、ロリータハンターでもあるから救いは一切ない。
「おい、アリスはなんでプレート付けたままなんだ?」
そろそろサービスは終わりにしようと思ったため、船の中を移動していたらキルアが話しかけてきた。
「まあ、強者の余裕?」
「……ふーん、そういや三次試験一位通過だったんだな?」
「あー……あれねぇ、私もいまいち覚えてないんだよね。気が付いたら何故か通過者用の待機部屋にいたし」
「へ!? じゃあどうやってクリアしたの?」
ゴンも驚いた様子で話しに加わってくる。
「いや、だから覚えてないよ。なんか一番にクリアしてて暇だったからずっと寝たりゲームしたりしてたし」
ゴンとキルアが変なものを見るような目で見てくる。
「そういや2人とも何番引いた?」
「キルアは?」
「ナイショ」
「私は198番だよ」
「「おい!?」」
正直者には福があるんだぞぉ~
実際には、そんなものは存在し無いことを前世で実証済みだ。感電死という結果で。
「じゃあ、もういいや……せーので見せっこしようぜ!!」
私も口頭で伝えただけでクジを実際に見せてはいないので見せることにする。
「「「せーの!!」」」
ゴンは44番、キルアは199番、私は198番だ。
「私とキルアは一番違いだ!!」
「本当だな。ていうか、ゴンのクジ運悪すぎるだろ……」
「よりにもよってヒソカって同情の念しかわかないね」
「あはははは、やっぱり?」
私はゴンの無事を神に祈る。
でも、原作だとどうにかしてプレートを奪った気がするから大丈夫だと思うよきっと。
私なら【円】をした状態で突撃して、スタングレネードとスモークグレネードを何個か投げ付けて、視界を奪った状態ですれ違いざまにプレートを奪って全力ダッシュして、【絶】で身を潜めて念空間に逃げる。
あれ?私なら割と余裕だね!
玩具(手榴弾)程度でどうにか出来るんだし、ならゴンでも死ぬ気でやれば大丈夫でしょ。
「そういや199番って誰か分かる?」
「オレは分かんない。アリスは?」
「私も知らないよ。自分のターゲットすら知らないし」
「もうみんな、プレート隠してやんの。セコいよなー」
「ヒソカと私は隠してないけどね」
「そりゃあ……まあ…」
何故言葉を濁す。
その後も3人で試験について話していたらあっという間に時間が過ぎた。
「それでは第三次試験の通過時間の早い人から順に下船していただきます! 1人が上陸したら2分後に次の人がスタートする方式をとります!! 滞在時間はちょうど1週間。その間に6点分のプレートを集めて、またこの場所に戻ってきてください。それでは、1番の方スタート!!」
1番だとなんか緊張するなぁ
なにかパフォーマンスした方がいいのかな?
スタート地点でスタンバイして受験者狩りをしたいところだけど、二番手と三番手がヒソカとイルミだから絡まれたら嫌なのでさっさと退散するとしましょうか。
私はスタート地点に足をついた瞬間、足にオーラを集中する。
そして、全力でスタート地点の地面を踏み抜いて、地を駆ける。
私が地面を蹴った衝撃で大量の砂が巻き上げられたようで後ろで声が上がる。
そのときには既に私は森の奥を駆けているので正確な状況は分からない。
もしかして、二番手のヒソカに砂を蹴りかけちゃった?
一抹の不安を覚えるがヒソカのことだし明日には忘れているだろうと楽観視して忘れることにする。
私は人目がないのを確認したら念空間へと入って休むことにする。
ちゃっかりスタート地点近くの木にキャラクターシール(念空間からの出口の目印)を貼っておいたので試験終了時には瞬時にさっきまでの場所に戻れる。
全員がスタートしたら狩りを開始するのでそれまで私はゲームの続きをするとしよう。
ゲームに夢中になっていたため気が付いたら夜になっていた。
受験者が25名だから運が良ければ12名、運が悪ければ6名しか通過者が出ないわけか。
とりあえず、夕食を食べてから行動するとしよう。
下手したら、ここまで4日近く飲まず食わずの受験者がいたと思うとなんか可哀想になる。
でも、ここは島だから食料の宝庫だし、今頃、皆お腹いっぱいにご飯を食べていることだろう。
念空間から出る。流石にテントを設置するわけにはいかなかったので、何もない空間に黒い穴をあけて登場するシーンを見られていないか気配を調べる。
大丈夫そうなので、とりあえず【円】を半径200mくらいまで伸ばす。
この状態で散歩すればいずれ獲物が引っ掛かるだろう。
ヒソカとイルミの気配は覚えたので、【円】に引っ掛かったらすぐに念空間に潜ってスタート地点のシールに移動して、散歩を再開すればいいだろう。
月夜の散歩とは風情があって、なかなか乙なものだ。
おっ、さっそく引っ掛かった!
【絶】をして視界に入る位置まで移動する。
名前すら分からないけど、いつも3人組でつるんでる人達だ。
多分トンパが言ってたなんとか三兄弟の内の2人だ。
兄弟喧嘩でもしたのか2人しかいない。
周辺には気配はない。
さっき【円】を行ったときも半径200m以内にはあの2人しかいなかったのは確認済みだ。
技を考えたはいいけど結局一度も使えていないからこの2人を実験体にしよう。
殺さないように手加減してオーラを練る。
そして、足にオーラを込めて、2人の背後から高速で接近する。
「【雷撃掌・二重】!!」
左右の掌底を2人の背中に同時に叩き込む。
この技は簡単に言えば、オーラを電気に変化させ、それを手の平に集めてから放つ掌底打ちだ。
ただの掌底だと人体の急所を狙わないと気絶させられないが、これならだいたいどこを攻撃しても相手を気絶させることができる。ただし、ゾルディック家は除く。
生まれたときから拷問のように電気を浴び続けてる一族って何がしたいのかホント分からん。
2人ともあっさり気絶してくれたのでプレートを回収する。
番号は197番と199番だった。残念一番違い。
197番って確かキルアの狩りの対象だった気がする。
散歩中に見つけたらプレゼントするかなぁ
この2人が197と199ということは、残りの三兄弟の1人が198で間違いないだろう。
間の番号だけが歯抜けの状態だし、これで違ったら逆にビックリだ。
あっ、いいこと思いついた!
197番と199番をとりあえず縄で縛ってその辺の木に足がギリギリ地面につくかどうかという位置で吊るしておく。
そして、私はウサちゃんリュックからテントと寝袋を取り出してその木の傍に組み立てて寝る準備を整える。
そう、餌を吊るして獲物が掛かるのを待つ戦法だ。
我ながら賢い。天才的幼女の勘がこれで勝つると告げている。
幼女と睡眠は切っても切れない関係なので、早々にテントに入って寝袋に潜って寝る。
どうせ、誰か襲撃して来たら気付くだろうし大丈夫だね!
来た!!
どれくらい寝たのか分からないが敵の気配を感じた。
寝袋から急いで這い出る。三兄弟の1人にしてはやけに強そうだ。
まあどうでもいいか。睡眠の邪魔をしたコイツをボコることは決定事項だ。
即座に【円】を発動する。右斜め前の木の上か。
気配を消すのがかなり上手いのでだいたいの方向は分かったんだが気配だけでは完全に位置を探れなかった。
【円】を本能的に感じ取ったのか即座に攻撃が飛んできた。
念もこもっておらず大した速度ではないのでそれを普通に掴んで止める。
「棒手裏剣だと!? ラッキー、もーらい!!」
即座にウサちゃんリュックに収納するフリをして念空間に突っ込む。
棒手裏剣と言っても先の尖った薄い鉄の板って感じの物でしかないが、こういう暗器や武器を収集している私からするととても嬉しいものだ。
「はははは、次は普通の手裏剣だ!!」
敵は木々を飛び移りながら手裏剣を投げてくるため、上からどんどん降ってくる。
しかし、そのすべてを素手で掴んで無効化し、ウサちゃんリュックに封印していく。
「そろそろ飽きたから終わりにするね?」
手裏剣も十分に回収できたので、最後に掴んだ手裏剣に【周】をして、敵が今いるに木に投げ付ける。
そうしたら、かなり大きい破砕音がして木が砕け散り、上から敵が落ちてきた。
「ぐあああああっ!!」
そう、敵の正体はドタバタ忍者ハゲゾーである。
バランスを崩して真っ逆さまのハゲゾーとの間合いを一瞬で詰めた私はハゲゾーの首に手を触れ弱めの電気を流し込む。
「アガガッガアァガガガ!!」
さっきよりヤバい感じの声を上げてハゲゾーが気絶した。
スタンガンは特定の部位に当てると簡単に相手を気絶させることができる。
この使い方なら能力がバレることもないだろうし、かなり実用的だな。
さて、ハゲゾーのプレートを奪うか。
そこでふと気付く。ハゲゾーって原作だと準々レギュラーぐらいの立ち位置じゃなかったか?
カイトより下だけどズシよりは上くらいかな。
ここでハンター試験に落ちても問題はないとは思うけど、このハゲは非念能力者だとトップの実力だし、落とすのはもったいないか。
そういうわけでプレートは奪わないでおこう。
ただこのハゲを見るといじりたくなるからイタズラしちゃおうかな。
私は悪くない。負けるのが悪いんだ。
油性マジックをウサちゃんリュックから取り出して、額の左側に愛と書きこんで、目の縁取りを念入りに真っ黒に塗りつぶす。何度も重ねて塗り塗りして完璧に仕上げる。
ははは、これは1週間じゃ落ちないゾー
ただちょうどいいカツラがなかったのが残念だ。
だけど、そこで諦めないのが私だ。絶対に諦めないのが忍道だからね。
適当な布地に瞬間接着剤を塗ってその辺に生えていた赤色の枯れ草を撒く。
そして、ハゲゾーのツルツルピカピカのおつむにも瞬間接着剤を垂らしてそこに布地を設置する。
除光液なしで瞬間接着剤を外すのは不可能に近い。
「ぷっ、きっついっ!」
大声を出して笑いそうなのを私は必死に抑え込む。
でっかいヒョウタンがあったら完璧だったのになぁ
プレートが貰えない代わりに大事な物を奪わせてもらった。
そう、それは貴方の尊厳だ。
ついでに、ハゲゾーの隠し持ってた手裏剣を取り上げる。仕込みナイフみたいな危ない物もあったから全部没収です。
まだ起きないだろうし、気絶している何とか三兄弟の2人を吊っているロープの端をハゲゾーの足首に解けないように結びつける。
私の仕事は終わったのでテントと寝袋を片付けて、ウサちゃんリュックに仕舞ってキルアを探しに行くことにする。
ハゲゾーが刃物なしでこの状況をどうやって脱するのか楽しみだ。
「はげ~はげ~つるっぱげ〜♪」
私はノリノリで歌を口ずさみながらキルアを探す。
おっ、私すごく運がいいみたい!!
【円】でキルアを見つけたから近付いてみたら、キルアの様子をうかがうようにしている何とか三兄弟の最後の1人を発見してしまった。
まず間違いなく、私の狩りの対象のプレートだ。
私は【絶】で気配を消して背後に忍び寄り首筋にまた電気を流して気絶させる。
キルアの様子をうかがうのに夢中だったため私に気付くことはなかった。
そのままプレートを回収する。
「いい加減出て来いよ。時間のムダだぜ」
キルアが私のいる茂みの方を見ながら急に喋り出した。
絶対、私に言ってないよね。この気絶してる奴に向かって言ってるだろ。
何故か私がキルアを付け回した感じになってるじゃん。
まあ探してたから付け回してたと言えなくはないけどさ。
とりあえず、やましいところはないので出ていくことにする。
「えーと、キルアを付け回してたのは私じゃないんだけど?」
「え!? アリス!?」
「たぶんキルアが言ってるのはコイツでしょ?」
私は地面で気絶している男を爪先で軽く蹴る。
「えっとどうなってんだ?」
私がここに来た手短に経緯を説明する。
たまたまキルアの対象のプレートを手に入れたからそれを渡しに来たこと。そしたら、私の対象であろう受験者がいたから倒したこと。
キルアは納得してくれたみたいだ。
「なるほどなぁー、でもアリスの気配にはまったく気付かなかったぞ?」
「まあ気配を消すのはまあまあ得意だから。とりあえずキルアのプレートの199番は渡すね」
「おう、サンキュ! この後どうすんだ?」
「もうやることないから隠れてやり過ごす予定だよ。絶対に見つからない秘密の隠れ家もあるしね」
私以外の生物は条件を満たさないと入れない念空間だから安全においては完璧。
「そっか、じゃあ本試験で会おうぜ!」
「うん、またねー!」
キルアと別れてから森の中を【絶】で気配を消して進む。
そして、周りに気配がないのを確認してから念空間へと入る。
結局、この試験も残りをほとんど寝るかゲームをして過ごした。
多分ここまでだらけ切った生活を送ったのは私だけだろう。
とても有意義だった。
試験終了の時刻間近になったのでスタート地点付近に貼っておいたキャラクターシールに向かって移動する。
スタート地点の辺りには多くの受験者達が潜んでいるようだ。
私もそれに紛れて試験終了の合図を待つことにする。
『ただ今をもちまして第四次試験終了となります。受験生のみなさん、すみやかにスタート地点へお戻りください。これより一時間を帰還猶予時間とさせていただきます。それまでに戻られない方は不合格とみなしますのでご注意ください。なお、スタート地点へ到着した後のプレートの移動は無効です。確認され次第、失格となりますのでご注意ください』
試験終了の合図があったので私は最初のスタート地点まで移動する。
通過者は全部で9人だ。
そこで私は違和感に気付く。
原作で通過したキャラがいないのだ。
名前が出てこないけど、弓使いで一番影の薄いキメラアント編で死んだ男だ。
大方誰かに狩られてしまったのだろう。
原作と違い、私が1人で7点分もプレートを所持しているので誰かが落ちてしまっても仕方がない。
「おい、テメぇ!! そこのガキ!?」
私がスタート地点で待機していると急に怒鳴りつけてくる奴が現れた。
「ん? 誰だっけ!?」
額に愛と書いてあるし、余程眠れなかったのか目には酷いクマができている。
こんな特徴的な奴いたかなぁ
某忍者漫画を彷彿とさせる見た目に私はしばしその顔を見つめ返す。
「てめぇ、俺にこんなことしやがったくせに忘れやがったのか!?」
「私が貴様のような面白い顔の男を忘れるわけがないだろう。ふざけるなよ!!」
「ハンゾーだ!!ハンゾーッ!!」
「ハンゾー?」
名前まで忍者っぽい奴だなコイツ。
ん?あれ、忍者??
「あっ!! 思い出した、ハゲゾーか!!」
「ハンゾーだって言ってるだろうが、ボケッ!!」
「ハハハ、やっぱりソレ取れなかったか。油性ペンだし瞬間接着剤だからなぁ」
「テメェ……」
ハゲゾー改めハンゾーは今にもマジギレしそうだったが、周りの視線が集まってることに気付いて慌てて自分の頭に布をかぶせて隠す。
睡眠とゲームばかりしているだけの退屈な試験だったが、ハンゾーを見たら案外楽しかった気がしてきた。
次はとうとう最終試験だ。
確かトーナメント形式の決闘だから誰と当たるかは実際になってみないと分からないがそれなりに楽しみだ。
おそらくだが、ヒソカやイルミと対戦することはないだろう。
念能力者が全力でやり合うような場面に居合わせたら試験官以外は対応できないだろうし。